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専門家が解説!変わりたがらない管理職ほど部下を変えたがる心理を解説

ビジネスパーソンの問題を解決し、組織の未来を創造する対話の専門家
田口淳之介です。

"現状維持では後退するばかりである"


こんな名言をもちだして「組織改革を!」「若手の成長を!」「幹部の意識改革を」と部下に語る経営者・管理職はあんがい少なくないものです。

もちろんボク自身、現状維持は後退という意見には同意しています。

しかし、この言葉を自分自身に言い聞かすことはあっても、他人に言おうとは思わない。大切な仲間や部下になら、なおさらそのままの言葉で伝えることはしない。

なぜなら大原則として、人は他人に変われと言われるのが嫌いだからです。

とはいえ、"現状維持では後退するばかりである"と不安を煽り、組織や部下を変えたがる人はあとを絶ちません。今回はそのような方々の心理を考察し、どうしたらいいのかを提案します。


他人を変えたがる人が心の奥底で感じているのは"怖れ"という感情

「他人を変えたがる人」または、他人に「変わって欲しい」と願う人は、自分自身が変化することを怖れている人です。

別にこれ、責めているわけではありません。当然ボクにもそういう一面があります。

というか、人間なら誰しもこういう一面があると思います。なぜなら、人間にはエゴというものがあるから。エゴの話をすると長くなるので割愛しますが、とにかく人間は「変化を怖れる」生き物だと覚えておいてください。

そして変化を怖れるのは、新人社員も中堅社員も管理職、経営者も同じです。みんな同じ人間なので程度の差こそあれ、基本的には変化することは「怖い」ものなのです。


「私から変わる‼」と言えない心には何がある?

なぜ他人を変えようとする人は「『まずは自分から変わります!』と言わないのか?」

あくまでもボクの仮説ですが、こういう人は危機管理能力が高いのだと思います。

目の前で変化した人を見た上で「なるほど!そうやれば失敗しないのか」と、安心してから変化のスタートを切りたいのだと思います。

やはり仕事ができる人ほど、どこか臆病でしっかりリサーチを行うものです。また、成功体験を捨てなくてはいけないような変化は、人間にとって計り知れないストレスを与えます。

つまり、ある程度成功していて、なおかつリスクを避けたいという欲求が強い人ほど変化に対しての抵抗は大きくなるのだと思います。


しかし、このやり方はある側面で大きなリスクを生み出しています。

そのリスクとは仲間の心離れ

部下というのは、異常なまでに上司・トップの行動を観察し、心理状態を把握しています。

このように言うと、「そんなことは断じて無い!それなら部下はもっと、私の気持ちを汲んでくれているはずだ」と思うあなた!

部下が上司の心理状態を読むのは、上司のためではありません。あくまでも「自分が組織において生存していくため」です。

これは生物としての本能でやってのけていること。

間違っても上司のタメではありません。なので、「私の気持ちをわかってくれているんだ」と期待するのはN.Gです。わかって欲しいことほど、わかってもらえていないのが普通です。

わかって欲しいことがあれば、考えでも気持ちでも対話が必要です。

話を戻しますね。

「変われ」という人間が、変わることに大きな抵抗を示していると、その空気感を部下は必ず察知します。すると、「あの人は自分は変わる気がないくせに、私たちには"変われ"という。ズルい」と思われます。

この「ズルい!」という気持ちが、仲間の心離れを引き起こします。


まとめ

では「このままでは組織は後退してしまう」と感じている経営層はどうしたらいいのか?

ズバリ「私から変わります!」と宣言し、行動するのみです。

変わり始めた頃に「一緒に変わらない?」と部下を誘うのが、最も組織をスムーズに変化へと導く方法です。

まるで「一緒にスタバに行かない?」と誘うくらいの軽やかさで、仲間を変化にいざなうリーダーを目指すのが得策です。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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