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手話環境で育つコーダは、日本語の獲得や言葉が遅れてしまう!?

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《コーダ子育て中の親向け》
コーダ子育てサロン(対面・オンライン)にご参加いただいた方達の、子育てに関するお悩みやご相談いただいた内容をまとめました。
※コーダ=聞こえない親を持つ聞こえる子どものこと
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Q. 手話環境で育つコーダは、日本語の獲得や言葉が遅れてしまう!?

A.いいえ、そんなことはありません。手話での会話が理解できていれば、心配しなくても大丈夫です。

手話で子育てをしている聞こえない親は、そのような心配をする周りの人たち(祖父母、保健師など)から「日本語も教えてあげたほうがいいよ」とご助言をいただいた経験がある方も多いと思います。

でも、安心してください。
コーダは「目の子」であり、また「耳の子」でもあります。

コーダは「聞こえる」ので、日本語があふれる環境で生活し日本語がたくさん耳に入ることで、次第に言葉を発するようになります。

日本語があふれる環境とは、たとえば、家の中では、TV、スマホ、祖父母との電話、ビデオチャットなど… 

外では、保育園・幼稚園・学校の先生やお友達との会話、商店街での買い物や習い事など… 

つまり、聞こえない親が頑張って声を出して、コーダに日本語を覚えさせる必要はないのです。

逆にコーダが手話を獲得できる環境はどれくらいあるか知っていますか?

そう、聞こえない親がいる家庭手話動画(YouTubeなど)、あとは…なかなか思いつかないぐらい獲得できる環境が限られているのです。

ですから、聞こえない親はコーダに手話をたくさん見せ、言語として手話を獲得させた方がよいのです。

親子でのコミュニケーションの基盤づくりに「手話」はかかせません。

一時期日本語の遅れが出ていたとしても、前述の通り、親とのやりとりで内容をしっかり理解していれば、あまり心配しなくても大丈夫です。

ただ、聞こえない親にとって、コーダの発する日本語の間違いに気づき、その間違いを正してあげることはとても難しいことです。

この問題に関しては、先生や周りにいる大人たちにアドバイスやフォローをしていただくようお願いしてみるのがよいと思います。

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乳幼児期の子どもの心身の発達には、個人差があります。
言葉を発しないからといってすぐに、
「発達が遅れている」ということにはなりません。
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