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社会課題と事業成長

「変革のデザイン」をテーマとした、株式会社ロフトワークのイベントがあり、オンラインで聴講しました。
特に、株式会社ジンズホールディングス・田中仁CEOの前橋のまちづくりにかかわるお話が参考になり、なにか私たちの事業のこれからを考え実践するヒントになると思っています。

「めぶく。」目指すべき山、ビジョンを決める

田中さんのお話では、ビジョンが決まったことで、まちづくりが進んでいったということ。
前橋出身の糸井重里さんが「めぶく。」という、まちづくりのビジョンを整えて、「めぶくまちなか」をつくってきました。
前橋ビジョン「めぶく。」/前橋市 (city.maebashi.gunma.jp)
前橋のまちなかは、おおよそ500m四方25ha。このまちなかを、50年後には情緒ある旧市街になることを目指しています。
まちづくり、企業経営、事業、何を始めるにしても、この「目指すべき山」の設定が大事なんだと思います。
私たちは「本を通じて人の出会いをつくるコワーキングスペース」「ソーシャルグッドを興す」をテーマにしていますが、これって適切なのか?ビジョンやパーパスとして、ブラッシュアップできたりしないか?と自問自答したいところです。

元は、財団含めた個人での活動

田中さんの前橋でのまちづくりの活動は、もともと個人の活動でした。
すなわち、最初は採算度外視であり、純粋に出身地である前橋市をなんとかしたいという想いから始まっています。
「捨てたつもりでやる」
「このお金はなかったものだとしてやる」
「本気でやる」
「利他の心」
こうした田中さんの熱意ある言葉が印象的でした。

算数でモノをつくらない

先ほどの項目と関連しますが、「算数でモノをつくる、これを地域でやると劣化版東京をつくるだけ」と田中さんはおっしゃいます。
東京ではない地方の欠点として「文化的な刺激がない」があげられます。
前橋のまちづくりでは、その知的好奇心を満たす「アート」をまちに持ち込みました。
「まえばしガレリア」は「アートの街」前橋の象徴になっているようです。
アートの街へと進化を遂げる前橋。「まえばしガレリア」誕生で強化されるソフトパワー|美術手帖 (bijutsutecho.com)
「50年、100年後を考え、いかに我慢した投資ができるか」
「地域の人に火をつける」
これらの視点は、私たちも今後地域に根差した企業として果たしていきたい役割だと感じます。

民民共創

前橋で新しく作られた市道は、民間の会社がお金を出し合って、つくられたそうです。
こうした民民共創が進まないのは、「好き嫌い」だったり「オレは話聞いてない」に原因があったりする。
「共創」をテーマにしている私たちも、これからイベントや事業を通じて、地域にあるほかの会社となにかをつくる、一緒にやる経験を積み重ねていきたいものです。

後半印象的だった田中さんのことば

最後の方、スイッチが入られたようで、印象に残ったことばを多くいただいた。
「自分のことより人のためにやることの充実」
「朝起きたらワクワクしたい」
「JINSで働くことがあなたの成長に役立ってるのか?もっと自分に合った会社に転職した方が良いよ、と朝礼で言っちゃう」
「本当は自分はこういうことをしたかったと会社を辞める、それが良い」

CSV: Creating Shared Value

社会課題を解決しつつ、事業をやっていくこと。
そう、私たちも最終的に目指したいのはそこなんだよなと感じています。
ボランティアでもないし、持ち出しでもないし、CSRや企業の社会貢献活動でもなく。
JINSの事例では、前橋店は1/3が売り場、2/3が余白で、地域のコミュニティが無料で場所を借りられるそうです。これ自身は何も収益を生んでいないけれど、ここで集まった人たちがJINSで眼鏡を買っていくということが実際にあるということ。
JINS 前橋店 | 店舗情報 | JINS検索

感想

私たちのコワーキングスペースは始まったばかり。
目指すべき山を情熱をもって追いかけ続け、これからここに関わっていただける人たちの心に火をつけることを意識しておきたい。
そのために、私自身が燃える、情熱を持つ、ワクワクしておきたいと感じました。

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