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自分の性別に違和感を持つ人へ~絵本『ジュエルっ子物語』のメッセージ


義務・役割ではなく、偶然(必然?)の出会いによって「助け」が発動する。


 性別違和を持つ愛する人に、「ありのままでいいんだよ」、「あなたはあなたのままで価値がある」と、どんなに言葉で伝えても、それらは相手の心に入って行きませんでした。

 それでも共に生きて行けるでしょう。でも、私はどうしても「伝え」たかった。「自己価値」をかみくだいて、本当に、心の中にその真意を抱かなければ、私たちに未来はない。そこまで思い詰めた頃の言葉たち(2012年)です。

 私の真意は「死んでしまいそうな私を、あなたは、生きて行けるように助けたのです」。

 直接的にそう言えばいいのかも知れないとも思いました。でも、この言葉を口に出すと、また、「助ける人」という義務や役割で生きてしまうでしょう。だから、ふんわり、ふんわりと言葉を綴りました。でも、あぁ、文章では限界があるな。あぁ、仕方ないな・・・・・・とあきらめていたとき、画家の犬飼美也妃さんが絵をつけてくださいました。

 クラウドファンディングで私家版絵本(流通させませんでした)が出来上がったのが2017年。そして、とうとう幻冬舎さんで流通できるようになったのが、2022年8月。

 そう! 発売からちょうど1年経ったのです。

 私の言葉はどれぐらい届いているでしょうか。私はまだまだ走り続けなければいけないですね。


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