そう思える私が嬉しくて
いいお天気だから、君と一緒にいたいと思った。
冷え込んだ数日を思い出せなくなるほどに柔らかな温度で、上着に袖を通さず、電車を待っている。こんな日の幸せを、いちばんに君に伝えたいと思ったよ。
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子どもたちに「わたしの好きなものはなんでしょうクイズ」を出された。好きなお菓子はなんでしょう、好きな番組はなんでしょう、好きな色はなんでしょう。チョコ?グミ?ポテチかなあ。ちがーう!せいかーい。いっぱい喋って笑ってふと思う。いいね、好きなあれこれをたくさん浮かべられること。そしてそれを誰かと話せること。好きなものを話す時、みんなにこにこしている。君たちを構成するいろいろを、聞かせてもらえて私も嬉しいよ。どうかこれからも、気持ちがきらきらするものを見つけてね。
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いつからか、香水を集めるようになった。とはいえ数がたくさんあるわけではないのだけれど、その日の気持ちと出向かう場所によって使い分けている。好みが分かれるので、人に贈ることを私自身は憚るのだけれど、妹に「今年の誕生日は何がほしい」と聞かれた際、甘い気持ちになれる香水を、とリクエストした。手持ちは瑞々しい匂いを放つものが多い。違う雰囲気を纏えるものを、人に選んでほしいと思った。
愛がテーマの、フルーティなそのオードパルファムは、いまの私にとって最も心地の良いお気に入りになった。香りに似合う、やさしい音楽を選んで出かけるようにもなった。新しい要素を掛け合わせて、私を保ち、変えて、その瞬間ごとの自分らしさを手に入れている。とても気持ちがいい。今日の天気に似ている。
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緑のシートに腰掛け、窓から差す日を少し眩しく感じながら揺られている。行き違う電車の色を横目で眺めては、日々の嬉しいことに想いを馳せている。いいお天気だから、君と一緒にいたいと思った。今日は会えないけれど、私は君を心に浮かべているよ。
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