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2023ドラフト 全球団評価



中日ドラゴンズ

60点

1位 草加勝
2位 津田啓史
3位 辻本倫太郎
4位 福田幸之介
5位 土生翔太
6位 加藤竜馬

育1位 日渡騰輝
育2位 菊田翔友
育3位 尾田剛樹
育4位 川上理偉

 個々の選手の能力は高い。しかし、編成的にはどうなのだろうか。投手から見ると二軍の投手運営が回ってない中で先発が出来るのは草加、菊田投手のみで土生投手、加藤投手はリリーフ適正だ。野手を見ると、去年あれだけ内野手を取った上に土田、星野選手などもいる中、津田、辻本の右打ち内野手を指名したのはナンセンスだ。狙いとしては育成の尾田、川上選手や右打守備型内野手の指名から見てもスモールベースボールに切り替えていくのかなと思わせるような指名だ。

北海道日本ハム

90点

1位 細野晴希 投手 東洋大学
2位 進藤勇也 捕手 上武大学
3位 宮崎一樹 外野手 山梨学院大学
4位 明瀬諒介 内野手 鹿児島城西高
5位 星野ひので 外野手 前橋工業高

1位 濵田泰希 内野手 京都国際高
2位 平田大樹 外野手 瀬田工業高
3位 加藤大和 投手 帝京大学可児高

2回くじを外して1位細野投手は素晴らしい。2位では課題の捕手を補強。野手全体を見てスラッガー系&身体能力系の選手を指名した。センターを守れる宮崎選手など個人の能力を見ると高いがもう少し即戦力投手の指名が欲しい所。個人的には育成1位京都国際高、濱田選手は右打の強打のスラッガーでハマった時の打球は広角にも日本人離れしているモノがあり評価していた選手なので嬉しい。これに加えて実質ドラフト0位で最速157km孫易磊の獲得に成功している。

東京ヤクルト

90点

1位 西舘 昂汰
2位 松本 健吾
3位 石原 勇輝
4位 鈴木 叶 
5位 伊藤 琉偉

1位 高橋 翔聖
2位 高野 颯太

編成的に綺麗に補強ポジションを埋めることが出来た。1位の西舘昂投手はけがが多いヤクルト投手陣に対しスタミナがあり闘志剥き出しでタフな投手だ。2位の松本投手も社会人ナンバーワンであり、3位石原投手もスケール感のある左投手だ。1番の驚きは当日ニュースになっていた台湾からの逆指名である高橋投手だ。毎年高校生投手を取るヤクルトだが、まさか台湾の謎な投手を指名するとは…。高橋投手の動画を見る限り個人的には他の高校生投手の方が良いのではと感じている。今後の成長に期待だ。育成2位の高野選手の指名は補強ポイントにも合っていてとても嬉しい。夏の石見智翠館戦での先頭打者本塁打は見事なものだった。

西武

95点

1位 武内夏暉 投手 國學院大學
2位 上田大河 投手大阪商業大学
3位 杉山遙希 投手 横浜高
4位 成田晴風 投手 弘前工業高
5位 宮澤太成 投手 徳島インディゴソックス
6位 村田怜音 内野手 皇學館大学
7位 糸川亮太 投手 ENEOS

育成
1位 シンクレアジョセフ孝ノ助 投手 徳島インディゴソックス
2位 谷口朝陽 内野手 徳島インディゴソックス
3位 川下将勲 投手 函館大学付属有斗高
4位 金子功児 内野手 埼玉武蔵ヒートベアーズ
5位 木瀬翔太 投手 北嵯峨高
6位 奥村光一 外野手 群馬ダイヤモンドペガサス

武内投手を3球団競合の末指名出来たのはとても素晴らしい。全体的に投手を見ると安定感とスケール感を追求した指名である。ENEOSの糸川投手はプロ意識があったのだろう。野手の指名が少ないという意見もあるだろうが、今後は投手中心のチーム運営にしていくのだろうか。村田選手の指名は山川穂高の退団を見据えているのだろうか。編成的に偏りはあるが野球は投手が第一、安定感とスケール感が含まれたこの指名は評価できる。個人的には谷口選手の内野手指名にとても驚きであった。

巨人

75点

1 西舘勇陽・投手(中央大)
2 森田駿哉・投手(ホンダ鈴鹿)
3 佐々木俊介・外野手(日立製作所)
4 泉口友汰・内野手(NTT西日本)
5 又木鉄平・投手(日本生命)

1 三浦克也・投手(東京国際大)
2 村山源・内野手(鹿屋中央高)
3 宇都宮葵星・内野手(愛媛マンダリンパイレーツ)
4 田上優弥・内野手(日大藤沢高)
5 園田純規・投手(福岡工大城東)
6 千葉隆広・投手(旭川明成高)
7 平山功太・外野手(千葉スカイセイラーズ)

社会人指名に振り切った巨人。世間的には違和感があり低評価だろう。個人的にはそこまで低い点数はつけない。三軍、四軍の若手が育っているからこそだからの指名だろう。しかし、2位の森田投手指名は意外であった。オールドルーキーにかかる重圧は凄いだろう。個人的に評価していた又木投手が会心の指名だ。育成では支配下と対照的に18、19の選手を指名した。とてもスケール感に振っているが個人的に飯塚高校の藤原選手を指名して欲しかった。

楽天


85点

1位 古謝樹 投手 桐蔭横浜大学
2位 坂井陽翔 投手 滝川第二高
3位 日當直喜 投手 東海大学菅生高
4位 ワォーターズ璃海ジュミル 内野手 日本ウェルネス沖縄高
5位 松田啄磨 投手 大阪産業大学
6位 中島大輔 外野手 青山学院大学
7位 大内誠弥 投手 日本ウェルネス宮城高
8位 青野拓海 内野手 氷見高

松井投手の海外FAが決まり先発投手陣の高齢化が進む楽天。去年今年と若いスケール感のある投手を指名した。遊撃手も後釜が少ない中で荒々しいワォーターズ選手を指名。坂井、日當、大内と高身長投手3人は期待のできる指名だ。古謝、松田とすぐに一軍に出てきそうな投手達だ。育成指名がなかったのか寂しい所。

横浜DeNA

85点

1位 度会隆輝 (外/ENEOS)
2位 松本凌人(投/名城大学)
3位 武田陸玖 (投/山形中央高校)
4位 石上泰輝 (内/東洋大学)
5位 石田裕太郎(投/中央大学)
6位 井上絢登(内/徳島インディゴソックス)

育成1位 高見澤郁魅(内/敦賀気比高校)
育成2位 清水麻成(投/樹徳高校)
育成3位 小笠原蒼(内/京都翔英高校)
育成4位 庄司陽斗(投/青森大学)
育成5位 近藤大雅(捕/専修大学北上高校)

当日までドラフト1位が全く分からなかった横浜、3球団競合の末にENEOS度会選手を引き当てた。加えて武田(投手指名だが)、石上、井上、高見澤、小笠原と打撃型の左打者を内外野で多く指名。しかし、今永、バウアー、石田が抜けるかもしれない投手陣の割に投手指名も少なく2位指名である松本投手はリリーフだろう。ドラフト5位石田投手も4年秋で評価を急上昇させたが、未だにパワー不足は否めない。来年の横浜投手運営が注目である。

ソフトバンク

90点

1位 前田悠伍 投手 大阪桐蔭高
2位 岩井俊介 投手 名城大学
3位  廣瀨隆太 内野手 慶應義塾大学
4位 村田賢一 投手 明治大学
5位 澤柳亮太郎 投手 ロキテクノ富山
6位 大山凌 投手 東日本国際大学
7位 藤田悠太郎 捕手 福岡大学附属大濠高

育成
1位 大泉周也 外野手 福島レッドホープス
2位 宮里優吾 投手 東京農業大学
3位 佐倉俠史朗 内野手 九州国際大学付属高
4位 中澤恒貴 内野手 八戸学院光星高
5位 星野恒太朗 投手 駒澤大学
6位 藤原大翔 投手 飯塚高
7位 藤田淳平 投手 徳島インディゴソックス
8位 長水啓眞 投手 京都国際高

近年のスケール感に全振りしていた指名から一転、今年は安定感を求めた投手ドラフトに。外れ1位で3球団競合の末引き当てた前田投手と支配下大学生投手はもちろんのこと、育成でも宮里、藤田投手を指名。ここ数年の右の強打者不足のため上位では慶応廣瀬内野手の指名。育成では大学でほぼ実戦のない駒澤大星野投手やテイクバックの小さく綺麗で安定感のあるフォームで4年後には常廣投手のようになっていそうな個人的1押しの飯塚高藤原投手は育成枠ならではのスケール感のある指名だ。

広島東洋

100点

1 常廣 羽也斗・投手(青山学院大)
2 高 太一・投手(大阪商業大)
3 滝田 一希・投手(星槎道都大)
4 仲田侑仁・内野手(沖縄尚学高)
5 赤塚健利・投手(中京学院大)

 1 杉田健・投手(日本大国際関係学部)
2 佐藤啓介・内野手(静岡大)
3 杉原望来・投手(京都国際高)

最速で1位公言をした広島東洋だが、2球団競合の末見事常廣投手を引き当てた。他にも高(個人的に2位評価ではないが…)、滝田、赤塚、杉田投手らを指名。強力な投手陣にさらに厚みが加わった素晴らしい指名だろう。加えて末包、内田らに圧をかける高校生スラッガー仲田選手を獲得。育成では左打ながらもセカンドを主戦場とするスラッガー佐藤選手も指名。投手野手共にバランスよく補強した。

千葉ロッテ

85点

1位 上田希由翔 内野手 明治大学
2位 大谷輝龍 投手 富山GRNサンダーバーズ
3位  木村優人 投手 霞ヶ浦高
4位 早坂響 投手 幕張総合高
5位 寺地隆成 捕手 明徳義塾高

育成
1位 武内涼太 投手 星稜高
2位 松石信八 投手 藤蔭高
3位 髙野光海 外野手 富山GRNサンダーバーズ
4位 藤田和樹  外野手 延岡学園高
5位 富山紘之進 捕手 会津北嶺高

クジを3回外したとは思えないくらい素晴らしい指名だ。今年の豊作さを物語っている。あまり野手が出てきていない現状を打破する1位上田選手は必ず成績を残してくれるだろう。ミート力、安定感、パンチのある打撃、加えて足が早く打撃走塁だけでなく守備でも活かせる。驚きの2位指名ではBC富山の最速159km制球もある程度まとまりのある大谷投手を指名。即戦力としてリリーフ陣に割って入る実力は十分に持ち合わせている。3位〜育成指名ではスケール感のある高校生を指名。U18代表である木村投手、寺地捕手また、地元の早坂投手の指名は未来のロッテを必ずや、担ってくれる存在だ。また驚きなのが育成の武内、松石投手である。両者共にポテンシャルはあるが3年夏の調子が上がらずあまりいい成績ではなかった。加えて、4位藤田選手の外野手指名やロッテのみ調査書を出していた5位富山捕手の指名は驚きである。強肩であり、4番を打つ打撃フォームは巨人坂本のようなフォームであった。今年の指名で1番スケールに振っており、色が出ている指名なのではないか。

阪神

95点

1位青学大・下村海翔投手
2位四国IL徳島・椎葉剛投手
3位仙台育英高・山田脩也内野手
4位東海大熊本星翔高・百崎蒼生内野手
5位JR西日本・石黒佑弥投手
6位大経大・津田淳哉投手

1位日本海リーグ富山・松原快投手
2位白鵬大・福島圭音外野手

チーム状況が良いだけにフラットに見ることが出来ないかもしれない。見事一本釣りで青学下村投手を獲得。2位では驚きの椎葉投手の指名。ロッテ2位大谷選手と同じで来年のリリーフ陣に入る実力は十分だ。ソフトバンク三軍相手にも全く打たれていない最速159km右腕はまだ21歳だ。コントロールも悪くは無い。5位6位でも今年評価をあげた安定感のある投手を指名。先発、リリーフでも来年再来年と早くから出てきてもおかしくは無い。育成1位でも最速156kmサイドスローの快投手を指名。さらなる投手陣のレベルアップが期待大だ。一方野手では3位4位で高卒右打遊撃手を指名。守備型の山田選手、打撃型の百崎選手とタイプの違う2名を獲得。育成では足のスペシャリスト福島選手を指名。パンチ力もついてきた瞬足外野手は近本選手の後釜として期待できる。全体的にバランスの良い指名となった。

オリックス

90点

1位 横山聖哉 内野手 上田西高
2位 河内康介 投手 聖カタリナ学園高
3位 東松快征 投手 享栄高
4位 堀柊那 捕手 報徳学園高
5位 高島泰都 投手 王子
6位 古田島成龍 投手日本通運
7位 権田琉成 投手TDK

1位 寿賀弘都 投手 英明高
2位 大江海透 投手 北九州下関フェニックス
3位 宮國凌空 投手 東邦高
4位 芦田丈飛 投手 埼玉武蔵ヒートベアーズ
5位 河野聡太 内野手 愛媛マンダリンパイレーツ

阪神と同じくチーム状況が良いだけにこういった思い切った指名が可能であり、非常に評価できる。一本釣りで高校生ナンバーワン遊撃手上田選手を指名。2位の河内選手はどこよりも高評価していたのだろう。山本由伸投手のようなイメージだ。3位では高校生最速左腕の享栄東松投手、4位では高校ナンバーワン捕手である堀選手を指名。高校生スターを上位に並べる思い切った指名だった。それと反対に5位からの下位指名では即戦力の社会人投手を指名。3人共先発、リリーフで適正を見出し活躍する可能性が十分ある。育成指名では単純に残っている中で評価している選手を指名したのだろう。大江、芦田投手はハマった時のピッチングは素晴らしく、高校生の2人は左右の甲子園のスター投手である。育成5位の河野選手は内野手版茶野選手を彷彿とさせる。瞬足で独立での成績も良いシュアな打撃はキャンプでいきなり支配下を勝ち取ってもおかしくは無い。


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