マブ Love is...

これからこの場所で拙い物語を紡いでいこうと思います。    元売れない•声優、俳優…

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これからこの場所で拙い物語を紡いでいこうと思います。    元売れない•声優、俳優、演出、シナリオ、ゲームデバッガー。 生きる人たちを表現出来たらいいな。

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summer is transparent

イベントが終わった。 彼女の周りには、それまでのファンとは別の、久しぶりに会う関係者や友人が押し寄せている。 「美佐ちゃん、綺麗になったわね。」 地方のホテルのイベントスペースを使った会場は今日1日貸し切りで、この後は簡単な打ち上げ会場になる。僕はその間に、運び出せる物を車に乗せる係だ。 とは言っても持ち込んだ物は、そんなには無い。 これまでの彼女の著書を並べ、ポップアートを額に入れて飾り付けたくらいだから、充分に終わる。 「このホテルを舞台にした物語、良かったわ。」

    • そろそろ三話も終わり

      随分と引っ張ってきましたが、「まほろば流麗譚」第三話「思慕一途柳問答」もラスト3パートで終わりとなります。 第四話については、宗矩と澪の回となります。 そして第六話からは秋月が持っていない妖珠2つを求めながらのお話になります。 以前から話している様に、妖珠は全部で9つ。 うちひとつは大阪城の般若。 最後のひとつは、まほろばには出てきません。 そして、まほろばは般若を除く8体の妖怪を退治する物語です。 あれ?ひとつ合わない? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

      • あーなんとなく

        昭和という時代があって、平成•令和となる。 「当たり前だろ!」 と、僕の独り言は大体は怒鳴られそうな書き出しになるんだよなぁ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ふと最近思うのは、形を変えて昭和がリバイバルしている感覚。 逆に平成という時代が、とても朧げな感覚。 僕自身ある瞬間•ある事件から記憶が曖昧になり、それを取り戻すべく心の旅をしてきた。 その旅の時代•平成という時代についての思い出はほぼ無い。 何となくあったらしい時代になってしまってい

        • 思慕一途柳問答 10

          皆さ、勇也を誤解してるよね。 勇也は大胆だし決断力もある。 判断は早い方だと思う。 でもさ、この人は意外と繊細なのよ。 だから物凄い早さで色々考えてる。 そして決めてる。 口では何と言ってても、約束した事は守る。 守れないとひどく落ち込む。 あたしがろくろ首に関わるな!って言ったから、今回はそのつもりに決めてたんだね。 だから澪さんが屋台に来た時、嫌な顔をしてたんだ。 深入りすると放っておけなくなるって、自分で分かってたから。 流園さんの事なら大丈夫か? そんな風に

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          思慕一途柳問答 9

          「へえ?どういう事ったよ!?」 訳が分からないのは勇也も同じである。 「あんた、お節介なんだよぉ。  そうやって目に映る連中に片っ端から関わるから  当たりを引いちまうって話さぁね。」 「ああ、確かに勇さんは、それだ。」 珍しく信幸が口を挟んだ。 澪がその信幸を見る。 「あんた、武士だったねぇい。」 「お恥ずかしい、、  身に付いたものはぁ、どうにも。」 「澪さん、何で分かるの?」 美代が心底不思議そうに尋ねた。 「いやぁ何ねぇ。  その二人が女に声を掛け

          思慕一途柳問答 9

          思慕一途柳問答 8

          「ひゃっあ!!」 不意に後ろから声を掛けられた女は、やはり素っ頓狂な声を出し小さく身体を飛び上がらせた。 「お妙、、はい。以前はそう呼ばれていましたけれど  ぉ、、どちら様ですかぁ?」 それから振り返らないままで答えた。 「お妙、あっしの事が分からねぇのかい?」 「あのぅ、誰かと間違えてませんかぁ。今の私を妙と  呼ぶ人はいませんからぁ。」 そこに堪らず勇也も来る。 「流園さん、どうなんだい?」 「ん、、似てるっちゃあ似てるんですがねぇ。  甘ったるい鼻に掛か

          思慕一途柳問答 8

          思慕一途柳問答 7

          信幸の屋台は柳の前の小道を進んでいくとある。    同じ川沿いにはなる。 その小道の先には少し開けた場所がある。 川の水が使え、人数が居る事も出来る。 元は勇也の組が大八車や仕事道具を置くのに使っていた。 今はそこに余った切り株やら樽やらが置いてある。 そこに大八車に乗っかった形に鉄斎が作ってくれた屋台が入り、皆で輪になり飲み食いをする。 冬になってからは三箇所に火鉢を置き、そこにそれぞれが座る為に樽や切り株を持ち出し楽しんでいる。 小道を抜けた先に現れる隠れ家。 そんな

          思慕一途柳問答 7

          まほろばの江戸の姿が自然に変わっていたなら、それはきっと必然であり自分の感性が伸びたんだと思いたい

          何の話よ!? まあ、そうなりまさぁなあー! これは僕の書く物語の色や表現の形のお話。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 以前、話した気がするんだけど、 時代劇シリーズは「残陽」以外はアニメーション的な映像が頭の中に流れていたんですよ。 「月に濡れる。」も「まほろば流麗譚」も、劇画的ではあるんだけど、とても実写では動かせないと思っていたのもあるんです。 ところが僕は基本的には映画や映像に関わってた人なので、まず各キャラクターを当て書きする癖があります

          まほろばの江戸の姿が自然に変わっていたなら、それはきっと必然であり自分の感性が伸びたんだと思いたい

          書きたいけど書けないのよ!ってのが、こんなに辛いとわ💦

          梅雨に入りましたらしいですが、早く終わってくれ!と絶賛絶叫中のマブです🙇‍♂️ ただ今、執筆を長時間出来ない状況が続いています。 佐納流園あたりからは 「やっと、あっしの出番で御座んすよね?  どうなっておりやすかね?」 と再三の催促を受けておりますが、、、 不出来ながらも、それを下回る程の不出来な作品は出せないものなんで御座んすよ。 集中力がちゃんと持続出来なければ! と、言う事で 休載期間が長引いており大変申し訳ございません! もう少しお待ちいただけたら幸いで

          書きたいけど書けないのよ!ってのが、こんなに辛いとわ💦

          僕は有名でも人気者でも無いから、だからこそ作る

          大して読者が居る訳でも無いのに、人気作家みたいな事を書くね!なんて思う人もいるよね。 居て当然なんだよ! 物を作るというのは認められるまでがホントに孤独な作業なんだ。 それは、何の勉強もしないままシナリオみたいな物を書いていた時からよーく分かってる。 だから、きっと 10年位あーでもない!こーでもない!と腰を上げられなかったんだよなあ。 また、あの孤独感に帰る。 それは、とても重い事だった。 ただ、、 再開して思ったのは、、 この物語は面白い! っていう石が飛

          僕は有名でも人気者でも無いから、だからこそ作る

          ここまでの思慕一途柳問答

          何とか真ん中まで公開出来ました! 作者の体調の悪さが出てますかね? キャラクター総出演で 「これ、どうすんだよ?!」 と思われてたかもですが、何とか仕掛けまでは終了出来たかと、、、 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このお話はメインの2人の そして周りの人物の関係性を整える事。 まほろば後半の土台を作る事が含まれています。 まほろばも後半は少しだけハードになります。 勇也の周りの人間に被害が及びます。 そこに勇也が踏み込む動機は何なのか? 6体目

          ここまでの思慕一途柳問答

          思慕一途柳問答 6

          「何だか難しい話になったり、痴話話になったり。」 信幸が笑いながら紫乃に言うと 「まあ、いいじゃありませんか。なんだかんだで仲良  く話してるんですから。」 「そうだな。こういうのが幸せな店なんだろうな。」 勇也や美代に澪を遠巻きに見ながら夫婦が笑った所に、、、 「すいませ〜ん!これにぃお酒を分けていだたけませ  んかぁ〜!」 調子っぱずれの素っ頓狂な声が掛かった。 見ると首に厚手の布をグルグルと巻き、頬被りをした小柄な女が立っていた。 髪は結い上げず、後ろに垂ら

          思慕一途柳問答 6

          思慕一途柳問答 5

          「あたし、勇也が危ない事するの、嫌なんです!  勇也は物の怪退治が仕事じゃないんです!  そんなぁ、戦ったりしなくていい人なんです!」 特に今回は女じゃないのぉ!とは言わないままで、美代が澪に懇願していく。 「あなたたちが誰で何なのかは分かりません。  でも物の怪退治をしているなら、お願いです!  勇也を巻き込ないで下さい!」 雪は支えながら美代の身体が熱くなっていくのを感じていた。 「強いんだなぁ、、」 心底、そう思っていた。 惚れた腫れたなんて、よくは分からない

          思慕一途柳問答 5

          思慕一途柳問答 4

          「ぐすん、、痛いよぉ、、」 「だから言ったのですよ。貴女には不向きだと。」 「ぐすん、、ですが、私は妻です。旦那様の仇を取る  のは当然の行いで御座います、、痛いぃ、、」 「そうは仰られましてもね、、それを使いこなすには  鍛えられた強い精神が必要なのです。現に物の怪は  実体化しておりますまい。」 「されど、されど!私の力とはなっております故、全  くの不向きとは言えませぬ!うっ!痛いぃ、、」 「確かに、、もう少し気の済むまでお任せしましょう  か、、ですがいづれ

          思慕一途柳問答 4

          静寂と月

          時間を錯覚させる程のライトの色は、もう消えた。 音楽も止んで今は時間通りの静かさに包まれている。 仲間が居た。 周りにも対面にも。 きっとこれが自分が生きている証拠なんだ。 ずっとそう思ってきた。 溺れそうな音の波。 それを作り出す自分たちの手。 感性と体感と、呼吸と鼓動。 自分の全ての命が生み出していた。 月が綺麗だ。 あの時間を思う。 仲間を思う。 終わりを告げた自分の時代を思う。 「お帰りなさい。」 開いたドアの向こうに笑顔がある。 「起きてたの?」 「う

          人が人を好きでなけりゃあ、そりゃあ不幸だよね

          ってのがジャンルを超えた自分の好き嫌いの基準なんだと、やっと気付けた。 これが不幸だと重い!暗い!怖い!陰湿だあ!と感じて、手を掛けたドアを閉めてしまうらしい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 例えば 僕にとってゲーセンは友達の居る場所だったから、格闘ゲームのキャラクターたちもどこか同じ様に友達だと思っていた。 シリーズ物なら友達の人生の事みたいに感じてしまっていたから、妙な完全主義が発生してた。 僕はお節介だし、頼まれもしないのに他人の悩みに首

          人が人を好きでなけりゃあ、そりゃあ不幸だよね