北川はる

服や小説、漫画が好きです。  文化や物語が好きです。  人を感じられるからです。

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もぬけ城の伐り姫 あらすじ 「週刊少年マガジン原作大賞」用

 新選組や、河上彦斎などが日夜暗躍し切り結ぶ、幕末の動乱。  「もぬけの城」と呼ばれる城があった。  彼らを差し置き、最強と謳われた男が居抜きで住まう城で孤児が引き取られ、男子は「匿い刀」女子は「匿い姫」と呼ばれ育てられていた。  少女はその男に救われた。本来なら匿い姫になるはずだが、少女は城主の剣技に見惚れ、剣術を習い始める。  それから十年、少女は伐り姫と呼ばれ皆に慕われていた。城は幸せに満ちていた。  しかしある時、賊の軍団が押し寄せてくる。墜ちつつある城の中、城主は伐

    • もぬけの城の伐り姫 第六話

       真に討つべき敵が露わになったはいいものの、現実問題、今の伐り姫達でどうにかできる様な相手では無かった。圧倒的に戦力が足りないのである。  幕府が黒幕である云々は置いておき、目下、城主の仇である賊央達を討つには、最低でも雷太の力は欲しいものだ。  認めざるを得なかった。敏く、賢かった城主ならば、知らないはずがなかったという事を。わかっていたはずだ、城主は、傷つける為に刀を振るうような人では無いと。 そして、何より、自身は城主の様に清廉潔白な人間ではないと。  伐り姫は、どんな

      • もぬけ城の伐り姫 第五話

         結局、伐り姫一行は、いくつかの街で人助けをしながら聴取するも、目ぼしい情報は集まらなかった。ただ、おさなの言っていた桑子達が宿を提供してくれたおかげで、路銀はそれ程目減りしなかったのが不幸中の幸いだろうか。  幾つめかもわからぬ町を歩きながら、流石の伐り姫達もあまりの情報の集まらなさに、途方に暮れていると、不意に走って来た子供にぶつかられる。  当然、子供にぶつかられた程度で怯むような伐り姫では無かった。  一見、子供の無邪気に見えたが、伐り姫の目は誤魔化せない。  子供相

        • もぬけの城の伐り姫 第四話

           おさなの遊女屋を出て、次の街に向かった伐り姫達は、遊女屋に払うはずだった金をおさなに返されたため、その金で旅に必要なものを買ってくることにした。 深早「お買い物でしたら、深早にお任せ下さい!」 伐り姫「別に私も行くわよ?」 深早「いえ、ねぇ様は荷物も持ってくださいますし、旅の途中、何かあった時は、どうしてもねぇ様に頼る事になってしまいます。なのでこれ以上ご負担をかける訳にはございません! ねぇ様はそこの茶屋でお休みくださいまし!」 深影「僕も休憩を……」 深早「影は荷物持

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        もぬけ城の伐り姫 あらすじ 「週刊少年マガジン原作大賞」用

          もぬけ城の伐り姫 第三話

           選別と見送りと共に壬生佐紀藩から旅立った伐り姫達は、幾つか町で賊について聞きまわった。得られたのは、少し先の村にて、野盗が現れたという情報だった。  件の村までやってくると、早速物々しい雰囲気だった。人だかりの方へ向かうと、みすぼらしい、武器とも言えない石器を振りかざして走ってくる集団が見える。また、後からは鍬を手にした村人が彼らを追いかけていた。 村人「おーい! 帯刀してるねぇちゃん、そいつら留めくてれぇ!」  鍬を持った男が叫んだ故、刀を抜き、その切っ先を先団の男の

          もぬけ城の伐り姫 第三話

          もぬけ城の伐り姫 第二話

           生き残ったのは、伐り姫に、深早、その弟の深影と、姫が五名、まだ十もいかない匿い刀が二人だった。  保護された伐り姫達一向は、馬車に揺られ、壬生佐紀の領内に踏み込む。  そこはお世辞にも大きな藩とは言えなかったが、区画整備もされ、閑静で整った印象の町だった。 馬上の男「ここが我らが藩、壬生佐紀だ。とは言っても、それほど大きくはないけれどね」 深早「いえ、そ、そんな。とても美しい町です」 馬上の男「ハハハ! 世辞が巧いな。どれ、もう少しで城に着く故肩の力を抜け。あれほどの目に

          もぬけ城の伐り姫 第二話

          もぬけ城の伐り姫 第一話

           戊辰戦争は、維新軍の勝利に終わり、幕府は大政奉還という形で終わりを迎えた。  その陰の立役者でもある少女は、雪の降る中たった一人で、もう廃城になってしまった場所を訪れる。賊や幕府軍を何百人、何千人伐って来ただろうか?  まさに『伐り姫』と言う、彼女の通り名に相応しい活躍だった。  深々と降り積もる雪の中、一人の青年がゆくえを阻む。  見るからに正義を生業とする姿に少女は、頭を抑える。 青年「待つんだ」  彼は伐り姫を行かせまいと、立ち塞がっているようだった  少女は何

          もぬけ城の伐り姫 第一話

          卒業までに殺して 六章 アタシだけに殺されて

          【あらすじ】  金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少年

          卒業までに殺して 六章 アタシだけに殺されて

          卒業までに殺して 五章 人と明日

          【あらすじ】  金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少年

          卒業までに殺して 五章 人と明日

          卒業までに殺して 四章 言葉と選択

          【あらすじ】  金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少年

          卒業までに殺して 四章 言葉と選択

          卒業までに殺して 三章 夜と彼岸花

          【あらすじ】  金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少年

          卒業までに殺して 三章 夜と彼岸花

          卒業までに殺して 二章 セーラーとスラックス

          【あらすじ】  金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少年

          卒業までに殺して 二章 セーラーとスラックス

          卒業までに殺して 一章 銃と約束

          【あらすじ】   金髪教師、工藤悠希は屋上にて自身のクラスの女生徒の飛び降り自殺を食い止める。しかし、理不尽に怒られ、限界を迎えた悠希は「だったら殺してやる」と返す。少女はその言葉に目を煌めかせた。悠希が発砲した弾は外れ、腰が抜けた悠希が「一年分の勇気を使った」と語ると、少女は「来年殺して」と願う。  そんな少女に悠希は「卒業までに殺す」と約束して見せる。  また、女装男子やラッパー志望の少女らと共に『ナイトクラ部』を設立する。  そこで、「社会の普通」からあぶれてしまった少

          卒業までに殺して 一章 銃と約束