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(つぶやき小説) 真昼の夜道

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続いたら、私がうれしい。不定期。
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2023年3月の記事一覧

どうすればいいか、わからなかった。まずはねむって体力を回復すべきだと思い、ねむり続けた。12時間以上、毎日ねむりつづけただろうか。母が泣いていたのだけ覚えている。今なら心配だったのがわかる。このままねむり続けて目を覚まさなかったらどうしようという思いもあっただろう。(3550日)

眠気がとれない。いつまでもいつまでも寝ることができた。普通の生活をしたいのに、できない。毎日毎日、生きることがつらくてつらくて、仕方がない。どうしてだろう。休んでいるのに、休んでいてはいけないのだろうか。私はどうすればいいのだろう。私はなにをすればよかったのだろう。(3549日)

あなたは思いつめていた。両親に夢を追いたいとはなしても、相手にはされなかった。当たり前だ。あなたはなすべきことをしていなかったからである。すべきこと、それは勉強をして生活を整え、仕事に就くことだった。あなたはそれが途方もなく遠いことにように思えた。そびえたった壁だ。(3548日)

まずは母に薦められた資格をとってみた。テストは自宅で受けるもので、その気になればカンニングで点数が吊り上げることのできる資格だ。なぜ、それを受けさせたのかをあなたは未だにわからない。しかし、なんでもいいので勉強をさせて、母はあなたの気を病からそらせたかったのだろう。(3547日)

資格をとったことで、母はあなたが大丈夫だと思ったのだろう。あなたは通信大学に入学することになった。高校は、なんとか卒業できたので、大学卒業といくつかの資格をとることを目標に、あなたは通信大学の学生となった。あなたは不安だった。勉学に対する自信など、とうに失っていた。(3546日)