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骸骨探偵・エピローグ
#創作大賞2024 #ミステリー小説部門
──行方不明だった姉、庭出助 翔子を救出し、病院へと搬送して、翌日。
僕はまた探偵事務所・コツコツへと足を運んだ。
高校時代にしていたアルバイトでたまったお金を大量に下ろして、封筒に詰めて。
「ごめんください、庭出助です」
「あ、鍵開いてますから。どうぞー」
玄関の扉をノックすると、経子の声がした。
声の通りに扉を引っ張ってみると、確かに
骸骨探偵・第5話
#創作大賞2024 #ミステリー小説部門
「くっ……こうなったら、実力行使でも……逃げ切る……!」
水難法師は半ば観念したように、だが同時に覚悟を決めたような顔で、拳を構える。
ここからは、弱っちくなった怪異同士の醜いとまで言えるステゴロタイマン……と、いうのは既に聞き及んでいる。
しかし、弱体化させたとは言えどそれでも力的には互角、そんな状態でのステゴロタイマン。
骸骨探偵が確実に勝
骸骨探偵・第4話
#創作大賞2024 #ミステリー小説部門
服を乾かしきったところで再度着用……更に、骸骨探偵が『必ず必要になるもの』として買ってきたものを揃えて、僕らは張り込みを行っていた。
ある家──木津都でも、それ以外でも珍しくないであろう広さの土地。
庭とプールのついた、青い屋根と白く綺麗な壁が目立つ一軒家……少々珍しくとも、特異と言えるほどのものではない。
だが、真に特異なのはこの家に住まう人だ
骸骨探偵・第3話
#創作大賞2024 #ミステリー小説部門
骸骨探偵へ、急いで情報を共有しなければならない──と思い、僕はすぐにその場を後にした。
が、その直後に腹の虫がすさまじい音を立てた、それこそ漫画みたいな音で、人にも聞こえてしまうんじゃないかと言うほどの音。
……腕時計を見ると、時刻は既に14時半過ぎを指していて、お昼ご飯を食べていなかった僕は腹ペコだった。
けれど、どこかでお食事というのも骸骨探
骸骨探偵・第2話
#創作大賞2024 #ミステリー小説部門
「水難、法師……?」
スイナンホウシ。
少なくとも、僕の20年弱続いた人生の中では聞いたことのない言葉だった。
水難事故とか水難の相、とかの水難と、あの、お坊さんみたいな法師、ってヤツだろうか。
……水の中で手招きしているハゲた人が頭の中に浮かんでくる。
「『水難法師』、字に起こすとこんなもので、海難法師の亜種さ」
「あ、ありがとうございま