片瀬空/Lu

片瀬空です。Luという名前でボカロPとしても活動しています。インディーロックをつくりな…

片瀬空/Lu

片瀬空です。Luという名前でボカロPとしても活動しています。インディーロックをつくりながら、noteでは音楽など文化にまつわる話をしています。Webサイトhttps://katasekuu-home.vercel.app/

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  • DTMerの備忘録

    ボカロPとして活動する中で調べたり気づいたりしたことをまとめています。同業者には役に立つかも……?

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    日々見聞きしたことや考えたことをまとめています

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    ちょっとニッチな切り口から音楽を語った記事を集めました。

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    作った作品をまとめてあります。

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一般ボカロPが2023年の活動を振り返る

こんにちは、ボカロPのLuです。今回は2023年ももう終わりということで、今年の活動を振り返っていきたいと思います。制作の裏話などしていきますが、はじめましての方もぜひこの記事を機に曲を聴いていただけると嬉しいです。 ニコニコ超会議内で超ボーマス51に出展 4月末にはニコニコ超会議2023内で行われた超ボーマス51に、サークル「しれふぁら!」として出展しました。 「しれふぁら!」は今年始動した新しいサークルなのですが、初めての即売会にしてコンピを完売することができました

    • ボカロPとして活動する上で最も必要で不要なWebサイトの話

      ボカロPの活動が長くなり、様々な場所で自分の制作物が公開されることが増えてきたので、あらゆる活動を集約したWebサイトを公開しました。 今回は前半部で簡単に仕様の解説をしつつ、後半ではボカロPの情報発信のあり方について考えていこうと思います。仕様については全くWeb技術に触れたことのない人にとってはわからない言葉が多いと思いますので、読み飛ばすことをおすすめします。 ボカロPにWebサイトは必要か既にプロとして音楽活動をしているのでもなければ、自分のWebサイトを構えるこ

      • 今年最も躍進してほしいインディーロックバンド、YONLAPA

        2023年は東南アジアのバンドがいくつも来日した年だった。台湾からは落日飛車、deca joins、イルカポリス、インドネシアからはGrrrl Gang、タイからはDeath of Heather、KIKI、H3Fといったアジア地域内で支持を集めるバンド達がリリースツアーなどで日本を訪れている。中でも落日飛車はコーチェラ・フェスティバルへの出演も果たし、欧米のリスナーへ届く未来も見え始めている。 そんな中、ここ数年で大きく成長しているバンドがYONLAPAである。実は知名度

        • エレアコをいい音で録音するためにIRを活用する

          少なくとも日本において、アコギの音を綺麗に取れる環境を自宅に持っている人はそう多くないと思います。iPhoneで弾き語りを撮ってTikTokやinstagramに上げるだけでなく、楽曲の中に自分が弾いたアコギのトラックを入れたいとなればなおさらです。 ひとつの選択肢として、部屋鳴りや雑音を気にしなくてよい方法としてエレアコのライン録りという方法があります。しかし、実際にやってみると直接聴くのとは程遠い、エレキギターの失敗作のようなペラペラな音にしかなりません。高価格帯製品や

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          最近の堀江晶太提供美少女ゲームソングの話がしたい

          バンドPENGUIN RESEARCHのベーシスト、アニメ・アイドル・ゲーム、VTuberなどへの提供作曲家、ボカロP「kemu」名義など様々な顔を持つ音楽家の堀江晶太氏。ジャンルは幅広くもどこか彼らしさが垣間見える作風で、熱心なファンが一定数存在する。その人気は、提供曲も含め堀江氏の楽曲の弾いてみたばかりを出す楽器演奏者がいたり、非公式の情報まとめサイトがあったりするくらいだ。 今よりも多くの美少女ゲームのメーカーが存在した2000年代~2010年代前半、若手ミュージシャ

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          Future Funkには括りづらいのでブーム中に名前が挙がりにくかった名作の話がしたい

          過熱したブームはすっかり落ち着いたものの、人気ジャンルの一角を占めるようになったシティポップ。再評価のきっかけになったFuture Funkの話をしている人はなかなか見かけなくなってしまいましたが、最近remixを作るにあたって色々聴いていたところ名曲がたくさんありました。今回は特に流行の最中にあまり取り上げられなかった曲を中心に紹介していこうと思います。 そもそもFuture Funkって何だっけ?という人のために、簡単におさらいしておきましょう。Future Funkは

          Future Funkには括りづらいのでブーム中に名前が挙がりにくかった名作の話がしたい

          画像生成AIは創作活動にどう活用できるか

          今回は、Stable Diffusionで生成したいい感じの画像を載せつつ、ボカロPとしての活動の中で画像生成AIを活用してわかってきた創作活動での活かし方について少し書いていこうと思います。 私は昨年グラフィックボードを購入したのを期にローカル環境でStable Diffusionを使えるようにしました。MV制作に使用するためそれなりに高画質な画像を生成しますが、1280×720pxくらいまでなら何十枚と生成しても苦にならないくらいすぐに出来上がります。PCのスペックは、

          画像生成AIは創作活動にどう活用できるか

          アニメ『スーパーカブ』を観ながら今を豊かに過ごす方法について考える

           年始からコロナにかかってしまった。今は回復してきたが、熱が多少下がったところでできることもないので、持て余した時間を使って気になっていたアニメを見ることにしている。面白い作品があれば都度noteに感想を書いていくつもりだ。  今回はトネ・コーケンのライトノベルが原作である『スーパーカブ』について。2年以上前の作品で、当時それなりに話題になっていたので既に似たような感想は大方世の中に出尽くしていると思うが、今更ながら観て私もこう思ったということを書いていきたい。(※ここから

          アニメ『スーパーカブ』を観ながら今を豊かに過ごす方法について考える

          ”女装”する理系男子大学生と「かわいい」の実践

          私がかつて在籍していた電気通信大学には、ミスコンがあった。ミスコンと言っても、出場するのは男性だ。出演者は女性らしい服装やメイクとともにパフォーマンスを行い、観客は良かったステージに投票を行うというスタイルが中心で、ほかに写真映えも含めて票をあつめる写真部門もあった。おそらく女性率が10%代前半という理系単科大特有の環境ゆえにこのような形態になったのだろう。単純に容姿の「美しさ」で競うミスコンとはかなり趣の異なるイベントである。以前見たのが4年前なので詳細な記述ができるほどの

          ”女装”する理系男子大学生と「かわいい」の実践

          神田古本まつり&神保町ブックフェスティバルに行ってきました

          本の街・神保町を最大限楽しめる季節がやってきました。毎年この時期になると古書店が一斉に歩道に棚を並べる神田古本まつり、出版社が出店する神保町ブックフェスティバルを軸に、希少書の展示や講演など様々な催しが行われます。私は以前通りがかったことはあるのですが、買い物のために訪れるのは今回がはじめてでした。 まずは古本売り場へ。すでに多くの人でごった返しており、人の後ろから遠目に棚を眺めていきます。自然科学系に強い書店のブースには牧野富太郎の文字をよく見かけます。あとは江戸の風俗や

          神田古本まつり&神保町ブックフェスティバルに行ってきました

          私のCD棚紹介#02 なゆ茶『等身大エモーション』

           今回取り上げるのはネット系の歌い手として長く活動されているnayutaさんと茶太さんのユニット「なゆ茶」のアルバム『等身大エモーション』です。  この作品は、同人音楽の中でも気合の入り方が違います。二人の歌唱力が高いのはもちろんのこと、音が良く音楽的にも充実した楽曲ばかりでアルバムとしてまとまりもある作品です。  リード曲の『等身大エモーション』は軽快なポップス。作曲はボカロPの瀬名航さんです。「大人になっても好きのままですか?」というゆるやかに未来を見据えた少年少女の

          私のCD棚紹介#02 なゆ茶『等身大エモーション』

          私のCD棚紹介#01 Primary『SURVIVE / Last moment』

           今回取り上げるのは、ボーカリストや作詞家として活動されているyuikoさんと作曲家のMeis Clausonさんによるユニット「Primary」のシングル『SURVIVE / Last moment』。  Primaryのメンバーは二人ともかなり昔からインターネットで活動されていて、『きんいろモザイク』などのアニメやゲームなど、同人・商業問わず様々な作品に関わっています。このユニット自体は2018年頃には事実上活動停止しているようですが、個人ではどちらも今なお活躍中です。

          私のCD棚紹介#01 Primary『SURVIVE / Last moment』

          最近聴いてる邦楽パンク・エモバンドを紹介する

           最近、改めてポップパンクやエモを聴きたいと思い探していた中でみつけた良バンドたちを紹介します。 マンチェスタースクール≡ 1組目はマンチェスタースクール。疾走感と軽快さの中にハードコアの要素がほんのり見え隠れする、優しさと衝動が同居したパンクバンドです。歌詞といい演奏中の笑顔といい、爽やかでありながらマッチョさや押し付けがましさがなく、聞き手の中に素直に入り込んでくる音楽だと思います。残念ながら2022年に解散していました。ライブ行きたかった……。 for sibyl

          最近聴いてる邦楽パンク・エモバンドを紹介する

          新曲「ブルーマンデー」を投稿しました!

           先日超ボーマスで頒布したEP「漂流」から「ブルーマンデー」を投稿しました!  今回は第一回ボカロック投稿祭に合わせての投稿です。インディーロックはボカロックの仲間入りをしても大丈夫かな……?と心配していましたが、予告を見ていると結構オルタナ色が強い方々も多いみたいです。リスナーとしても楽しみにしているイベントなので、良い曲があったらnoteでも紹介しようと思います。  EP「漂流」のダウンロード版をBoothにおいておりますので良かったらぜひ。

          新曲「ブルーマンデー」を投稿しました!

          レコード趣味、はじめました。

           「やっぱりアナログレコードのほうが音がいい」「海外だとCDよりもレコードのほうがかえって売れてるらしいよ」そんな話を耳にする機会も増えてだいぶ経ち、もはや音楽を聴くためのメディアの選択肢はサブスクかレコードかの二択といっても過言ではない今日この頃。わたしも興味を持ってレコード屋にはいってみたりはするものの、何がいい盤なのかわからないし、買ったところで聴くこともできないので、少し覗いては帰るということを繰り返していました。 オーディオを手に入れた! それでもやっぱりレコード

          レコード趣味、はじめました。

          HOSONO HOUSEの歌詞と時間感覚

           最近レコードを聴く機会が増え、はっぴいえんどや大瀧詠一をかけているうちに細野晴臣のソロ作品をLPで聴きたくなってきた。  はっぴいえんど解散の翌年にリリースされたHOSONO HOUSE。ソロアルバムとしては最初の作品だが、それまでの経歴から想像がつく通りこの時点で既に洗練されている。YMO以後のテクノを取り入れた作品も良いが、バンドの音が好きなので聞く回数はこの頃のアルバムのほうが多い。  耳触りがよく、普段は音として聴き流してしまう言葉を一字一句逃さずに追っていくと

          HOSONO HOUSEの歌詞と時間感覚