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ミラノ、始まりの場所
出張に来た叔父さま(たまたま日本チーズ輸入協会会長でもありチーズ会社の社長でもある)に呼び出されたのをきっかけに、会いたい方に会うのと、ビジネス通訳の仕事とで、久しぶりにミラノへ。
ミラノ中央駅を出て、ドゥオモへ出ると、曇りで寒く、この感じが無性に懐かしい。
思えば、私が最初にイタリアに出会ったのはここミラノだったから。
5年半前、はじめて見たイタリアは、目に入るもの全てがカラフルで、写真を撮るのに必死で、
あの日からイタリア好きだなぁ、もっと知りたいなぁと思って、来るたびに「いつか住めますように」って強く願って帰ってきた。
あの時胸に締め付けるように願ったことが叶って、今戻ってきた。地面を踏みしめながらその事実に気づくと、胸が少し震えた。
もちろんあの頃の私とは違うし、大人になって見るミラノはまた違って見えるけれど、でも私にとってミラノはミラノで。
たとえ今となっては住む場所には選ばないとしても、たとえ数あるイタリアの都市の中で良い街なんですと個人的に私がオススメすることはないとしても、でも、私にとってミラノはミラノで、私をイタリアに導いた町。
こんな感情に名前を付けるとしたら。感謝だろうか。
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着いてすぐ、お昼は、まこさんと。
「日銀やめ、イタリアで30年」メルマガでこの件名に惹かれて読んだ記事に感動して、連絡したのがきっかけ。
その後、ビジネス通訳のお仕事の話もありながら、人生の先輩として、先を行くまこさんと直接お話ができて、話が尽きませんでした。
あまり私からこんな風に連絡することはしないのですが、これから色々ご一緒できそうで、良い出会いに感謝。
それにしても、初めて食べたミラノ風ピッツァは薄くて、大きかった。
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夕方は、安西さんと。
復刻版ビジネス、歴史の再解釈と再編成、文化アイデンティティの複数性と可変性の話、これもまた時間切れになるくらい面白いお話ばかり。
いつも視点と刺激を頂き有難うございます。
夜は、叔父様とのミラノハイダイニングでの夕食。
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伝統料理が分解され、再解釈され、昇華された料理たち。
ある意味とてもミラノらしさを見ました。
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あと、サラリーマン社長の叔父様は、良い感じに肩の力が抜けてて最高のキャラ。
母は「兄はゴルフで昇進した」といつも言っていましたが、言語頭が良くて、現在の日本チーズ業界の話、今後10年の変わりゆく業界構造の見通しはとても勉強になりました。
しかし、言語もITもほぼ壊滅的で、一人で店にも買い物にも行けないの。。絶滅危惧種のラストサムライ的な日本社長。叔父様〜。
沢山歩いた1日でした。
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2日目は、私を1番最初にイタリアに引き込んだ、Paviaにあるマウロ一家の元へ。
話すと長いですが、遡れば5年半前。イタリア語も全く話せない私に、イタリアのイの字を教えてくれた家族。
たまたま兄アンドレアも帰って来てて、マルコとも皆んな一緒にランチして、再婚したり、50にして結婚したり、そして私も気付けばイタリアに住んでいて、「Aoiとイタリア語で会話してるなんて信じられない」「もはやItalianaになって、と言うよりComunista con Rolex*になった」「Aoiは目が甘いから彼氏は俺たちが審査する」と、やんややんや。
(*ボローニャ人を言い表した言葉。ロレックスを持つコミュニスト。左派で、知的で、ビジネスに関係ないことが好きなのに、自分たちはちゃっかり裕福で、街ではジャージで自転車を乗り回していても、実は奥のガレージにフェラーリ2台入ってる、的な。ほんとかね。ま、フェラーリ2台は別として、結構当たってるかも)
そんなランチを食べていて、それぞれ大きく人生が変わっていくのだけど、こうして何年経っても屈託なく笑えること自体が尊い。全ては人の縁。
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半分仕事、半分遊びの1泊2日ですが、想像以上に充実。
会いたかった人に全て会えた訳ではないので、またすぐ戻って来たい!
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