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論文書いてます&実際行ってきました@Ferrara(旅するイタリア料理:フェラーラ)

Culinary Innovation by Cultural Exchange around 16th Ferrara Renaissance: Case study of Cappellacci di Zucca Ferraresi

日本語だと「16世紀フェラーラ・ルネサンスにおける、文化交流がもたらす食のイノベーションの考察〜カボチャのカペラッチをケーススタディとして〜」というテーマで、論文書いてます。

第一部は、カボチャがフェラーラのエステ家の宮廷料理のパスタになるまでの道のり。

コロンブスの大西洋の食輸入、北イタリア都市国家間の政治関係、ルネサンス文化の要素が相まって、この料理が誕生したよ、という話。キーパーソンにルネサンス4大料理人メッシスブーゴも登場。

第二部は、そんなフェラーラの郷土パスタが、他の料理文化に影響を与えていくダイナミズム。

水平方向に、例えば、エステ家からマントヴァのゴンザーガ家は類推しやすい。(マントヴァは我が物顔でカボチャのトルテッリを郷土料理にしていますから!)

それから、垂直方向にも。このひと世代後には、上級食材だったカボチャは庶民の飢え救済食材として活躍します。

ということで、毎日大量の論文を読んでいるのですが、読んでいるうちにお腹が空いてきて、行かないと❣️ということで、行って来ました。
充実した一日でした。

フェラーラの町
これがCappellacci di zucca

以下、雑談です。

①ランチ

まず、着いたらランチ(イキナリ、、笑)。

一人でレストラン入ったら、同じく一人で来てた初老の男性に「一緒にいかが?」と言われ、一緒に食べることに。
その人が、リヒテンシュタインの弁護士で(!!)イタリア語もペラペラで教養深くて、思いがけずすごく楽しい時間になりました。

この方とは、その後ボローニャで彼が帰るまでの4日間、3回ともに食事をして、すっかり仲良しになりました。

教えてもらった町で一番のレストラン
Cappellacci di zucca
Salame da sugo
Tenerina
リヒテンシュタインの弁護士さん

②エステンス城の厨房

大興奮です、メッシスブーゴがここで汗かいてたのですから。食い入るように読み込むと、天才シェフと言われる彼は、単なる料理人ではなく、イノベーターだと気付く。

勢いそのままに、当時のメニューリストを博物館員のおばちゃんに「この料理知ってる?」と聞いたら、「いやー、分かんない!」とコテコテのフェラレーゼ方言で返ってきた。

しかし、そのおばちゃんにめちゃ気に入られて、すれ違うたびに城中に響く声で、「AOI!」と言われて恥ずかしかった。笑

月曜日の暇そうな博物館員の格好のネタになってしまったようです。


③エステンス城の塔

エステンス城、興味深すぎてなんと4時間滞在😅

ずっと集中して説明読んで、120段の階段登って疲れて、塔の上で風を受けてぼーっと景色見てたら、ガリシア出身のスペイン人に声掛けられ、めっちゃ仲良くなり、ジェラートまで奢ってくれた!

彼はパルマのEU食機構本部で働いてる、これまた面白い人。外を歩くと、人生色んなところに出会いあり。



フェラーラは二度目。
着いた瞬間、1度目よりずっと胸が高鳴った。
心が動く人・ものがあるのは幸せなことだ。

というわけで、帰り道ちょうど教授からGOサイン出たし、論文頑張るぞー!

また来る日まで。Ciao!


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