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魚臭さ撃退!科学の力で生臭さを消し去る方法(テキスト版)

こんにちはこんばんは!元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。

本日のテーマは、魚を触った後の手や、お皿に残った魚の生臭さを取る方法です。


魚臭さの原因は?

魚が死んだ後、微生物によってトリメチルアミンオキサイド(魚類の浸透圧の調節を行う物質)という物質が分解されて、トリメチルアミンというアルカリ性の揮発性物質が発生します。これが、あの独特な魚臭さの原因です。

赤身魚や血合い肉の方が臭いやすい理由は?

トリメチルアミンオキサイドの含量は、赤身魚や血合い肉の方が、白身魚よりも多く含まれており、臭いも強くなります。

淡水魚はなぜ臭くない?

海水魚は、海水濃度よりも体内の濃度が低いため、浸透圧によって水分が体外に出てしまいます。これを防ぐために、海水魚は体内に尿素を蓄積し、濃度を調整しています。しかし、尿素はタンパク質を分解して作られるため、トリメチルアミンオキサイドの生成にもつながります。

一方、淡水魚は、体内の濃度の方が周囲の水よりも高いため、浸透圧によって水分が体内に入ってくるのを防ぐ必要があります。そのため、淡水魚は尿素をほとんど蓄積せず、トリメチルアミンオキサイドの生成も少ないため、海水魚に比べて臭いが少ないのです。

科学の力で魚臭さを撃退!

アルカリ性のトリメチルアミンは、酸性のものを使うと中和されて臭いが消えます。

手洗いには薄めた酢

魚を触った後は、薄めた酢で手を洗いましょう。酢の酸性によって、トリメチルアミンが中和されて臭いが消えます。

皿洗いには酢を垂らしてから洗剤

お皿に残った魚の生臭さを取るには、まず酢を垂らしてから食器用洗剤で洗いましょう。酢によってトリメチルアミンが中和された後、洗剤で油汚れなどを落とすことができます。

その他の方法

酢以外にも、レモン汁、クエン酸、牛乳なども効果があります。

科学の力で快適な生活を

今回の方法を参考に、魚の生臭さに悩んでいる方はぜひ試してみてください。

科学は私たちの生活を豊かにしてくれるものです。これからも科学の力を借りて、様々な問題を解決していきましょう!

それではまた。

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