息子との初めての海外旅行はモンゴルだった~羊のおいしさを思い出す
息子が6歳の時、初めて家族で海外旅行に出ました。もう11年前になります。
行先はモンゴル!
満天の星空、馬に乗ったこと、ゲル、そして食べ続けた羊の味・・・。
すべて楽しくおいしい思い出です。
なぜモンゴルを選んだのか
息子が保育園の年長さんになった時、「入学前に海外に行きたいな」という話が夫との間に出ました。
だいたい周りで行っている家族はハワイか、オーストラリア、グアムでした。旅行が好きな私たちなのに、ハワイは行ったことがありません。行きたくないわけではなく、いつももっと行きたい場所があったからです。
悩んだ挙句にモンゴルという、子連れには一般的ではない国に決めた理由は4つありました。
①私が一度行ったことがあって、素晴らしかったこと。
②行くなら、印象に残る旅にしたかったこと。
③息子(夫も)が馬好きだったこと
④時差が少なく、搭乗時間も長くないこと。
④以外を一つずつ紐解いていきますね。
私がモンゴルを旅した時
独身時代、私は一人でモンゴルツアーに加わりました。
仕事に疲れていてドッカーンとスッキリしたかったんです。ストレス解消!
いろいろ探して、「地平線を見たい」と思い、モンゴルにしました。
これが大正解でした。
乗馬の興奮
行きずりの旅人にも優しい人々
ゴビ砂漠の小動物たち
地平線にドッカーンと立つ虹🌈(写真はいただいたものです)
開放感あふれる毎日でした。
そして毎日の羊😆
「今日のごはんは何だろうね?」と聞かれたとき、
「大丈夫だよ、毎日羊だから」と笑い合ったくらい、毎日、羊肉。
煮たり、焼いたり、煮たり、焼いたり。
勧められて持っていった小袋のおしょうゆが大人気で、毎日誰かに分けていました。
羊肉は独特のにおいがあり、脂は少なめでヘルシーです。体を温めるので、薬膳にも使われるとか。子羊だとにおいはほとんどしません。
モンゴルでは子羊ではなく大人の羊をいただくので、同じツアーの中には、においが苦手な方もいました。
北海道でよく食べる、最近人気のジンギスカンの感じに近いですね。
みんなで食べた羊は、とても味わい深く、おいしかったのです。
しっかりかみ応えがあるけれど、固くはなく、滋味を感じました。
大地の味でした。
ゲルのホームステイと乗馬
そして初めての家族海外旅行も、モンゴルへ。
息子には驚きの連続でした。
いきなりゲル(伝統的な移動式住居。虹の写真に写っている白いテントのようなもの)にホームステイ!
そのゲルで、お母さんが餃子のような皮を作っています。
この後、息子も手伝いました。包むのは羊のひき肉です。
水餃子のようにスープに入れましたが、肉汁があふれてきて、うまみたっぷりでした。一緒に作った包子、うれしくおいしかったです。
外では、小学二年生くらいの男の子が羊を馬で追います。写真は借りたものですが、まさしくこんな感じです。かっこよかったです!
一緒に遊んでくれました。
息子も馬に乗りました。もともと夫の指導??により、競馬含めて馬が好き。この前年に、釧路の牧場で私と一緒に乗馬を習ったのです。
モンゴル馬は小さめとはいえ、一人で乗るのはこわかったようです。
でも次第に慣れて、遠出をしました。
とてもやさしいガイドの方が、馬で付き添ってくれました。
私たちでは心もとないので💦
羊丸一頭をいただく
ごはんはほぼ毎日羊です。
うちの家族は羊肉が好き。
飽きることなく食べていました。餃子や、干し肉の煮物やうどんなど変化をつけてくれました。
野菜は少ないですが、馬乳酒などで乳酸菌やビタミンCをとることができます。アルコール分は低く、現地では子供も飲んでいました。息子は飲みましたが、酸っぱさが苦手だったようで、途中で「もういい」と夫に渡していました😅
そのゲルでご主人が、羊を丸一頭ごちそうしてくれました。
羊一頭を出してくれるというのは、大変なことです。貴重な財産を出してくれることなのです。
目の前で、血を1滴も流すことなく屠り、きれいに解体してくれました。
気がつくと息子はちょっと遠巻きに、でも逃げないで見ていました。
「見なくてもいいよ」という前に、そこにいたのです。
「お母さん、近くにいて」というので、私は解体には近づかないでそばにいました。
いやがったり、気持ち悪がることはありませんでした。
その前年に田んぼの合鴨農法で、カモの解体をみたことがあったのです。
そこで解体した方は「役目が終わったんだよ。その命をもらうんだよ」と、ていねいに説明をしてくれました。
「すごいね」といって、最後まで見ていました。
「命をもらう」ことが伝わったでしょうか。
「どうだった?(こわかった?)」と聞くと、「こわくは、ない」とギュッと唇を引き締めました。真剣なまなざしでした。
羊肉はカンカンに熱く焼いた石を入れて蒸し焼きに。にんじん、ジャガイモも入れます。いい香りが草原に立ち込めました。
柔らかくて食べやすく、驚きました。それまでの羊よりも新鮮なせいか、ぐっとおいしかったのです!
味が深く、蒸し焼きのせいかホクホクしています。
みんなおかわりをしました。
息子もパクパク食べて、もらったあばら肉にもかじりついていました。
「おいしいね」「ちゃんと食べる」
どこか興奮しながら、しっかりいただいていました。
この日はなかなか眠りにつきませんでした。
旅はまだ続きますが、この辺で今の日本に戻ります。
我が家の羊料理
その後も羊を大好きな我が家は、よく家族の誕生日のディナーに羊を料理します。
去年の夫の誕生日に私が作ったのも、子羊の香草パン粉焼きです。
骨付きの子羊肉に、スパイスと塩をすり込みます。
パン粉と刻んだハーブとニンニク、粒マスタード、オリーブオイルをまぜ、羊肉の上にたっぷりのせます。
180度のオーブンで15分くらい焼いて、できあがり。
パプリカのソテーとそらまめを添えました。
丸い部分は柔らかくて、肉汁たっぷり。
脂肪がほとんどなく、きめが細かく歯に絡みつくような食感です。香草やサクッとしたパン粉と相性が抜群です。
最後の骨についたお肉は、おぎょうぎが悪くても手で持ってかじります。
骨のそばのお肉っておいしいんですよね。
「初めての海外旅行がモンゴルって自慢できるぞ」と羊を食べながらよく夫がいいます。
羊にかじりつきながら笑う息子。何度も繰り返された光景です。
息子の誕生日にもリクエストを聞くと「羊」とよく答えます。また作りましょう。
息子は今もモンゴルの旅をはっきり覚えています。
「乗馬と星空!羊!」と。
記憶に残る旅になったことは確実です。
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