イメージだけでデフォルメしたキャラクターが最高に面白い!!
信長協奏曲が面白いワケ
私が楽しみに愛読しているもののひとつ、石井あゆみさんの
「信長協奏曲」、いよいよ次回が最終巻です!
信長が本能寺に入りました!
原作はここからをどう描くのか見ものです。
アニメも10話あり、アマゾンプライムで見ましたが、映像が滑らかで非常に美しい!
この作品を知ったのは、2014年のドラマからなので、もう8年も前なのですね。
小栗旬さん主演のもので、中途半端な終わり方したなと思ったら、
2016年には映画化されました。
もちろんそこで完結はしていますが、この時点ではまだ原作のコミックはまったく完結しておらず、映像だけが先走ったようでした。
この作品を面白くしているポイントは3つあります。
①信長はタイムスリップした現代人
戦国のカリスマと言われている織田信長が、実は気持ちも弱ければ身体も弱く、これから織田家を背負っていく事が大きなプレッシャーでした。
そこに現われたのが、
ひょんなことから、タイムスリップしてきた平成生まれの高校生で、しかも信長とうり二つの顔でした。
信長はその高校生に、身代わりになってくれるよう頼みこみ、
自分は顔を隠して明智光秀となって信長を支えることになります。
このあたりの辻褄合わせが実に上手い!
光秀が歴史に登場したのも、突然でしたから、
その出会いの真実は、信長と光秀のみが知る事かもしれない。
②史実に沿った新たなウラ歴史
身代わりとなった偽物の高校生は、歴史に暗く無知そのものなのですが、
現代人感覚で、意外にも戦国の世を渡っていきます。
信長の画期的な政策の一つ一つが、現代人の感覚で生まれたという設定ですが、結果は史実通りに繋がってゆく展開はお見事です。
登場する歴史上の人物は、作者の持つイメージから発想して作られいて、「おお!そうきましたか!」と、キャラクター設定に納得してしまいます。
③平成の若者の精神的成長を描く
本物・信長は明智光秀となって、
偽物・信長を献身的に支えながら、
史実通り難事を乗り越えていきます。
そんな中で、ただの無知でバカだった高校生は、
この時代を懸命に生きる人々の姿から、
それまで考えもしなかったそれぞれの人生の意味と崇高さを感じ、
心が徐々に成長していきます。
しかし、あくまでも現代人感覚での捉え方なので、
そこが面白いのです
銀魂はハチャメチャだけど??
江戸時代に、宇宙人に地球を乗っ取られたという基本設定のもと、
あり得ない展開ですすむ、これぞ王道のマンガです!
主人公は「金太郎」のモデルとなった坂田金時をもじった
坂田銀時です。
本来は平安時代の人物ですが、なぜか幕末のお話なので、
頭をや柔らかくして観ないとワケわからない作品です。
私はテレビアニメがキッカケでした。
次男がせっせと毎回録画して、夕食時に再生するので、
否が応でも観る羽目になったのが始まりでした。
とはいえ、この世界観にハマり、
小栗旬主演の実写版まで観てしまいました。
①シモネタ・お下劣 注意報発令!
元々が少年漫画なので、女性キャラクターのグラマラスぶりはもちろん、
中には、「貧乳星人」と「爆乳星人」が登場して、どっちが好き?
みたいなシーンがあったり、ごはん時に観るのが辛い描写もあったりもします。
それらを見る側が「笑い」と取るか、「下品」と取るかはそれぞれ感覚によります。
②猛烈なデフォルメとパロディ史実
例えば、
高杉晋作の狂気さ、
武市半平太の異様な執拗さ、
将軍・慶喜の空気読めなさ、
坂本龍馬の能天気さ、
近藤勇の底抜けのバカさ、
それらを大袈裟にデフォルメして、一つのパロディ版を創り上げています。
③銀ちゃん、最後はカッコいい!
ハチャメチャな展開で、ふざけているかと思いきや、
最後はいつも主人公の坂田銀時がバシッと決めるので、
感動すらしてしまいます。
やっぱり銀ちゃんはカッコいい!と思わせるところに、
「水戸黄門」や「遠山の金さん」的な正義の勝利で決着するオチに魅力があるのかも!
しかし、アニメ版映画と原作は読んでいません。
もう今さらかないいかなと思っています。
「小栗旬」繋がりの歴史人物
今年の大河ドラマでの北条義時を観ていると、どうしても「信長協奏曲」の信長とオーバーラップしまうのは私だけでしょうか?
時代背景も、キャラ作りも違うのですが、
同じ役者さんというだけで、なんだか重なってしまいます。
「銀魂」はコミックなので、まだ完全に分けられるのですが、
涼しい顔してふざけるという点は、やはり共通しています。
これら作品の信長と銀ちゃんのキャラクターに共通性があるのか、
小栗旬の持ち味でキャラクターが出来上がったのか、
どっちだろうか?と思ってしまうほどです。
真面目さとコミカルさを併せ持つ、いい俳優だなと思います。
noteにも歴史パロディあります!
ここでゆきじのすけさんを紹介させてください。
幕末史を、史実に沿って、独自にデフォルメして綴られています。
まるで4コマ漫画を見るような感覚で読めるので、
歴史に詳しくない方でも十分に楽しめるnoteに仕上がっているのです。
登場する歴史上の有名人にニックネームを付けたりするところは、
おもわずニタリとしてしまいます。
例えば、
松平容保を「カタモリン」、
岩倉具視を「ともちん」、
徳川家茂を「いえもっちー」、
三条実美を「さねとみん」、
アイドル的なネーミングで楽しませてくれます。
彼ら登場人物の各性格も、納得できるイメージで、
現代人の感覚を前面に出しながらも、話は史実通りに進むのです。
この世界観をぜひ味わってみてください。
歴史の目撃者はいないから
少なくとも明治時代以前の歴史は、
結局のところ、令和を生きている私たちの中には、
目撃者は誰もいないのです。
だから史実を忠実に解釈する必要もないし、
歴史学者や時代小説家の解釈を受け止め、
そこからどんな風に発想を飛ばすかは自由です。
誰も見ていないのなら、どんな可能性だってゼロではない。
残された史料の方が創作された物だったかもしれない。
とはいえ、
一応の史実を捉えた上で、
こんな風に楽しく妄想する事は、歴史好きにとって最高の醍醐味なのです。
◇◇◇最後に◇◇◇
ロシアによるウクライナ侵攻のニュースの最中、下書きに収めていた能天気な記事を書かせていただきました。
今後、どうなるかはわかりませんが、
ひとまず日本に住む私たちは、今の平穏な生活に感謝しつつ、
現地の方々の一人でも多くの無事をお祈りしたいと思います。
サポートいただけましたら、歴史探訪並びに本の執筆のための取材費に役立てたいと思います。 どうぞご協力よろしくお願いします。