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【最終回】絶景だらけのモスタル周辺とボスニア料理【旅マガジン】

【前回まで】
今回の一人旅もいよいよ終盤。9月に一回チケット捨てちゃったけど次の日本行き飛行機にはさすがに乗らなくちゃ。というところで最後の最後までザグレブのアパートを離れ知らない町へ… 

ボスニアに来てみてからいつも通り人の感じや町の雰囲気や物価を体感していき、偶然の出会いにより戦争のことまで色々学ぶことになった。


サラエボに戻って戦争ホステルに泊まることになる数日前に遡ってここはモスタル

世界遺産に登録されている街なだけあって夏に来たらとんでもない激混みらしい。
小さな街なのにあちこちからのツアーに組み込まれてるから本当に危険なほどごった返すんだって。
ラッキーなことに今はすでに11月だからすいてるーーーー😋

到着したのも実に静かな夜でした。


旧市街地の有名な橋の周りに小さな橋もたくさんあってかわいい。

オスマン朝時代の古い橋も1995年まで続いた戦争中に砲弾で破壊されて
今のこの姿は再建されたもの。

多民族の共生と和解の意味が込められているんだって。
絵本みたい


たちならぶお土産屋さんはぜんぶ閉まっちゃってたけどレストランやバーはちょこちょこあいてたので入ってみたら、
ザグレブでの私のお気に入りのbarクロアチア状態。

奥のおっちゃん死相出過ぎだけど大丈夫そ?

おっちゃん達が飲みまくっていて、あんたもどうだとどんどん奢ってくれる。なくなる前に次のを頼んでくれるからビールが渋滞してる。↑

テーブルも少し離れているし言葉もわかんないってのになんで皆酒をくれるんだ?天国か?

わからないといってもほぼクロアチアと同じ言葉だったからちょいちょいわかるワードが聞こえてくるし、
イイね!(ドブロ)
ありがとう!(フアラ)
美味しいね!(ウークースノー)
クソうめーな!(イェベノウークースノー)
とか言って酔っ払いおっちゃんたちを喜ばすくらいはできる。

言葉も見た目もノリも同じ感じ、それもそのはず
距離的にもモスタルはクロアチアからめっちゃ近い。

そういや昔ドブロブニクにいったときも国境こえてこの世界遺産を見に行くツアーがあるのを見た


サラエボよりももっと街全体が旧市街地みたいな可愛くて田舎なかんじ。

モスタルで泊まることにしたのはコスパよさそうなドミトリーの宿。そのへんでは有名なところだった

到着した夜もスープをくれた
朝食も簡単な感じだけど手作り。サービス

到着したら、まさかの日本人が2人!

そして日本語をかなり話せるどっかの国の人も1人。

初夏からの放浪の中でも日本人のしかも旅行者に会ったのはかなり少ないのに、この時期のモスタルで会うなんてまったく予想してなかった。
若い男の子たちで、どちらも日本人なのに珍しく英語も上手。

孤児院みんなのオカン!みたいな、頭にスカーフ巻いてムスリム感満載の、いつもごはんを作ってくれてる女性が仕切っているこの宿は
学校の合宿みたいで、和気藹々。

ベットも全然汚くないし宿発着のツアーもいくつか持っていてとても良いし親切にしてくれたけど、不満の声も周りからは出まくっていた。
なぜなら、オカンすぎるから。笑

ゲストハウスなのに夜に部屋で皆で話してるだけで静かにしなさいと注意されたり、自分がムスリムだからかホステル内でアルコール禁止
庭の席の方でなら飲んでも良いらしいけどそっちでも酔っ払いや飲みすぎるのは厳禁、となっている。葉っぱならいいのかな?聞かなかった。

だから、そんなゲストハウスあってたまるか!うるさすぎる!あの人嫌い!! とあからさまに文句を言ってる子も多かった。

たしかに少しうるさい気もするけど、ムスリムのこうゆう考えの人もいる国に来てるんだなぁとゆう良い意味のカルチャーショックと捉えたらそれも楽しめるし旅に来てるならこっちが受け入れることだと個人的には思うけどね。アル中レベルの毎日飲んだくれ私ですら。

ここでキレてるバックパッカーたちはもっと文化の違うとこに行ってきたらいいと思う。

モロッコの一般家庭に泊めてもらうときなんて、むしろ自分が普段飲酒するということも隠すべきかなと気にしたくらい、飲酒に敏感な人たちが多いし、

トルコで現地の結婚式に参加した時もテーブルの上に並んでいるのはファンタやコーラなどのジュースで、私達の半グレおっさんテーブルだけ、テーブルの下にウイスキーを隠して、下で作ったコークハイを飲むスタイルだった。

宗教はそれぞれで良いからその違いで争うほど馬鹿な話は無いと思うけど、どの宗教も興味深い。

彼女たちみたいなムスリムと、クロアチア人っぽいカトリックと、セルビア正教いうのも混ざり合ってるのがここボスニア。

到着の翌朝この宿がやってるツアーに早速参加してみることにして、ブルガイやポチテリにはその中で行ってきた。

あんまりツアーには行かない私だけどこれに行くことにしたのは、
今回日数が少な過ぎたうえにボスニアの交通機関が全然充実していなかったから。
一応バスはあるけど本数は少ないし、メトロなんか見当たらないし。
それで、少し近所を調べただけでも行きたいところが多かったからツアーに参加したほうが効率が良いように思えた。

でも、起きて朝食を食べていると迎えに来たのはその宿主オカンのお兄ちゃん。

このお兄ちゃんったら、
やたらと俺様でサバイバルのリーダー的なキャラをしたがっていて、私は出発前から苦手だわぁとだるくなった。
ガイドとしての熱意もあるし戦争や地域への知識も豊富。でもなんか偉そう。

集合から、どっかで飲み物買える?と聞いても 
「なにがあるかわからないし準備して臨むものだ!」みたいな、
「結局いるんだろ、じゃあいるって言えよ」的な遠回しな言い方するから私を含む数人は不安になって飲み物を汲みに急いで宿に戻った。

そのあとで、朝の便で到着する友人が到着したみたいだからちょっと迎えに行くと言ったオーストラリア人にも「待つかわからないけどな!自然は待ってくれないからな!さあみんな行こう!じゃあね、さようなら!ハハッ」みたいな、その人をハブる冗談っぽいことを言って進んでいった。

柴田心の声(全然おもしろくないわ、自然は待たなくともおまえは待てよツアーなんだから)

ここからすでに、私はこの男に同調してたまるもんか、という気持ちになり
笑いかけられたりしても冷たい表情を返して対抗した。

なんかそのあとやっと車にのったと思ったらまさかのそこから喋る喋る、40分くらい。
はよ前向け!運転せえ!!!

戦争についての歴史をちゃんと知って周らないとただ良い景色を見に行っても意味がない、と説明してるのはごもっともだけど、
それにしたって運転しながら進みながらでも良いんじゃないのか?と私は時間を無駄にしてる感覚で本当にイライラしちゃって、出発前にやっぱりキャンセルして自分でバスで行くわ!って降りる寸前だった。

限界がきて「ほんで、ブルガイいつ行くの?」と口を挟んでみたら場が凍りついたけど、
「英語よくわからないの」と付け加えたら、更に説教で長くなる事態はまぬがれた。

まぁでも、ここで英語苦手キャラにしておいて良かった。
そのあとも「どうせ話を聞いても理解できない人」の立ち位置を利用して一人でぷらぷら離れたり、移動中も横になって眠っていられたから。

やっと出発した車は町の戦争の爪痕や重要な建物を見ながら度々停車しておじさんの話をはさみ、
途中オススメのホウレンソウのブレクを買い食いしたあと、滝に行った。

ここでは少しピクニックみたいに過ごせて楽しかった!天気も良くてキラキラの水や緑を見てるのは幸せ。

もう11月で湖はめちゃくちゃ冷たいのに、さすがは外国の若者、入った! 

水を見たら冬でもどこでも泳いでしまう私でもこの時は寝不足で移動中眠りたかったから濡れたくなくて かわいい皆の写真撮る側に徹した。
ツアーで唯一良かった点は、同じ宿に泊まるこのいろんな旅行者と過ごせたことだろう。
皆若いけど気遣いできてフレンドリーでやっぱ今の若い子は素晴らしいよなぁと思う。 

そしてこの鳥たちに余ったブレクをあげていたらすっかりなついた。

というか完全に餌をくれる人だと期待されてどこまでもゾロゾロとついてきた。アヒルにカモにされた。。
というかこれ、アヒル?ガチョウ???
なんか鼻デロンとしたのついてるの何???


この滝の場所から先は
絶景ポイントから景色を見るだけだった。

いや絶景!

景色はほんとに!文句無し。カレンダー作れるね。
ファンタジーアニメみたい。しずかで、空気が良くて。

こんなに穏やかな村でも、ここも戦争で大規模に破壊された場所。

クロアチア人があちこち破壊したらしい。イスラム教徒を殺害したり強制収容所送りにしたり、民族浄化をおこなったって、なんて馬鹿馬鹿しい…。

馬鹿馬鹿しいって言い方悪いかもしれないけど
同じ人間で、ご近所さんで、宗教なんて本人が生きる救いや勇気や安心になれば良いはずなのに…悔しい。

そこで今暮らす人々の暮らしを想像しながらぽけっとしてる時間は平和でなんだかいろんな感覚を整理するのに良い。

オーストラリア出身の青年たち


そしてラストに何故かやたらときついハイキングが用意されていて、皆必死のスピードで登ったけど

夕焼けを見るはずだった場所では皆が登りきった時には太陽は沈んでいた。

やっぱり話しすぎなんだよおじちゃん!


暗闇になる前にまた急いでここを降りると、最後にやっとブルガイに。
夜景を見るだけになるとは!

でも絶景!(やっぱり)



ここはすごく神聖な場所と言われたのが納得できる。
この川の水を飲みながら祈ると願いが叶う、とも言われているらしい。
何メートルも上から長い時間をかけて落ちてくる水だからスーパークリーン!とっても綺麗だ!飲める!と言っていたけど、落ちてきた後はアヒルが泳いだりしているだろうから飲むほど綺麗かは疑問だったけどツアーの例の若者たちは素直に飲んでいた。


夜でもそのパワーはイヤな気がしない大きさだったから尚更昼のブラガイが気になってしまって。

わざわざツアーに参加して来たのに
結局翌日一人でバスでも…

いっちゃいました。😂

上の前日夜の写真と同じ場所の写真。


すっごく水綺麗

2度もブルガイって小さな場所を訪れる人も珍しいだろうけどこの日は一人でまったり出来たからすっごく気持ちよかった。昼間のここも見れてよかったー!

神秘的なパワーがあの澄んだ気持ちよさであれば、たっぷり浴びれたと思う。

でもやはり川には鴨が大量に泳いでるし鳩が何羽も洞窟の奥に入って行って巣があるようだったし虫も浮いてるし、、、皆これよく飲んだなぁ。


ただここは透き通っていたから泳ぎたくなる。

シーズンオフだからほぼ人のいない川沿いのレストランでお魚を食べながら空気と景色を満喫。

ニジマスかな?
食べて、あげて、食べて、あげて、忙し
ついてきたパンは鴨たちとシェアして食べた


とまぁ、やっぱり私はツアーには向いてないし
こんなことにお金を払うってすっごく損だ、と思ったけどそれも学び…勉強代だと思うことにしたのでした。

そして食べたものをすでにいくつか書いたけど

サラエボで食べたものも合わせて名物を紹介してボスニア編を終わることにしようと思う!🍴


お昼に買い食いしたと書いた
ブレクは、どこにでもあるので簡単に見つかります。

パイ、パンみたいなかんじだけど、
中身はお肉かチーズかほうれん草のお店が多かった。「このお店はチーズが断然美味しい」とか「ここで買うならホウレンソウがオススメ」とか店ごとに得意なのがあるみたい。

こんなふうにぐるぐるして売ってることが多いブレク
けどこんなかんじで大きいのを向こうで切って出す店も
ヨーグルトソースをお好みで。



そしてクレペ

向こうの言葉を読んでる感覚だとクレープってことなんじゃないのかな?と思った。
ボスニアの水餃子って言われることが多いみたい。
モチモチの皮にプリンプリンに丸まった挽肉が入っていてほどよく塩気があってヨーグルトソースをからめながら。

日本でよく食べる餃子みたいなパンチはなく優しい味。これ毎日見つけられたら毎日食べたいくらい好きだった!


肉詰め系に、いろんなシチュー。

優しい中にスパイス、ハーブが香るこのへんでよく味わえるお料理たち。調理上手だった。

そしてこれもどのお店にもある
チェバピ

この中の肉のソーセージみたいなやつ

ボスニアだと名物のひとつみたいになってたけど
これってクロアチアでもどこでもケバブ屋とかでよく売ってるのと同じだよな?と思って、
ザグレブに戻ってからスーパーでも生の状態で売ってるのを見つけてクロアチア人の友人と食べながら確認したけど、それもやはりチェバピだった。

日本でも小学生くらいの時にたまに食べたモーニングサーブ!わかります? あれでしょ、ほぼ。

でも日本だとモーニングサーブとかいう名前がついてるくらいなのに、クロアチアでは「重たいから朝食には向いてない」という認識らしい。
ハムやベーコンの感覚で朝食に混ぜると、朝からこれは違うって言われる!
ぷりぷりした食感も好きだし私は朝から全然いけちゃうけど😋


飲み物も。

路面販売をよく見かける
ザグロジュース

ちょっと舌に残るような軽いえぐみ渋みもあるくらいフレッシュでほんとにそのままの果実を目の前で贅沢に絞ってくれる。
同じ路面で絞ってる系ならオレンジのほうが正直美味しくてゴクゴク飲めるけど、ざくろの栄養価を見るとこっちもたまには摂取したくなる。

歩いているといろんなところにクリスマスツリーの飾りみたいに可愛い丸いザクロがボンボンと木になっているのを見かける。

ボスニアンコーヒー


粉ごと出てくるので沈んでから上澄みをカップに移して飲む。だいたいトルコ菓子みたいなのが一緒についてくる。


これでいよいよ、うろちょろ移動するのは終わり。


あと数日ザグレブに戻ってゆっくり過ごしたらついに日本に帰国。

あっというまだったけど考えてみたら夏のはじまりにはクロアチアに到着して
クロアチアを拠点に

フランス
ハンガリー
スペイン
モロッコ
イタリア
ドイツ
スロベニア
チェコ
モンテネグロ
ボスニア

と沢山の人と景色に出会って汗だくでまわったスペインもジリジリに日焼けして海で冷ましてたブラチ島のキャンプ生活も遠い昔のことみたいでもある。
毎日いろんな発見がありながらいつのまにかダウンジャケットを着ていても寒い、落ち葉だらけの季節になってしまった。

途中日本行きのチケットを捨ててしまってからどうやって帰ろうか本当に先が見えなすぎて面白かったけどわりとピンチで
でも皆さんが助けてくれてやはり出逢いに恵まれていつもなにか次へのアイテムが降ってきて。

運命に逆らわずに挑戦したら大丈夫、なんとかなる。

皆さんもそう思ってなにか心配で進めないことがあったら勇気を出して欲しい。なにかしたいしたいと情熱が湧くのならそっちに進めるように絶対にヒントやアイテムが転がってるから。

七月頭からこの旅マガジンをつけはじめてたまにリアルタイムに追いつかなかったけど、移動中や何もない日の、私にとってもこれを書き続けてることが救いになってた。
そしてここのサポートのおかげで迷った時に次の場所に行かせてもらえたし日本行きのチケットまで買うことができた!

本当に 本当にありがとうございました!

あーー楽しかった!

この旅マガジンはこれを最後にしますが
質問等あればコメントに残してもらえたらわかることなんでも話しまーす


ではまた次の旅で🤩


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