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【広告展覧会・10の視点】 第六章 ファンタジー最強説。
日々接する情報が多すぎる。広告販促物など真っ先にスルーされる。カタログの表紙から裏表紙まで、作り手がこだわる“流れ”をロジカルに理解しながら、じっくり熟読する人などいない。
お客様に立ち止まってもらうには、少しでも好感度の高い表現を選ぶこと。
ファンタジーはどうだろう。アナ雪2も大ヒット、ディズニーの勢いは止まらない。クリスマスやハロウィンが日本に定着したのは、ファンタジーの要素がエンタメとして拡大したからだ。みんな夢の国が好き。最も人をときめかせる表現モチーフなのか。そこに“カワイイ!!”が加わったら、もう最強。
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クリエイティブディレクターの仕事は「大きな遊び場」を作ることである。その遊び場の中で、参加する各クリエイターには大いに遊んでもらう。
遊び場というのは「企画」のことだ。クライアントの目標達成を第一優先としながらも、なおかつ、各クリエイターが面白がってパワーをどんどん発揮したくなるような企画。それが良い企画だと思う。
大きな遊び場 = めざす表現のグランドデザイン、と言い換えてもいい。考え方の範囲をある程度限定し、「ここから外に出ちゃダメよ。この中だったらいくらでも遊んでいいから」みたいな。
「新製品ランド」という企画では、ADの早川さん、スタイリストの山川さん、東アド撮影チームの皆さんが“好き勝手に”遊んでくれた。撮影立ち合いの現場で私は何もすることがなく、ただスタッフが遊ぶ様子を眺めているだけでよかった。その時点で、表現の成功は約束されたも同然だった。
ちなみに、この新製品キャンペーン、セールス面でも大成功でした。
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日本は世界最大のハロウィン大国になった。渋谷で展開される街ぐるみの仮装パーティーは、今後、新しい祭りとして海外からの観光客を呼び寄せるのだろう(本来の趣旨は別として)。
日本における関連商品の売上げも、バレンタイン・デーを抜いたと聞く。となると、あやかるしかなく、「ハロウィンセール」なる不思議なセールの告知が始まるのである。
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第八章「趣味、改善。」に登場するパンフレットに掲載したイラスト。「夏フェス」をテーマに、フェス会場の中を巡りながら商品を選べるようなデザインにした。
実は初稿段階まで、上記の女の子は存在しなかった。印刷会社に戻す直前になって、「待てよ。会場を巡る来場者が誌面にいた方がもっとわかりやすいよな」と私が思いついてしまい…。
イラストレーターを手配してる時間はない。担当ADの横井さんに相談して、急遽、8つのイラストを自ら描いてもらったのです。こんなにもかわいい女の子が購入動線上のあちこちに配置されたおかげで、誌面にはわかりやすさと同時に、チャーミングさも加わることになりました。
その後、横井さんからは「もっと早く言って!!」と叱られましたが(笑)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。(第七章に続く)
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