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地方に未来はあるのか?(その4)

テーマ:地方創生・SDGs・コミュニティ作り・教育・デザイン

「忙しくて本を読む時間がないよ!」というあなたの為に、地域の未来の鍵を握るといっても過言ではない著書「持続可能な地域のつくり方−未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン−」(著書:筧 祐介)の要点をまとめました。

パート2実践編 持続可能な地域づくりを実践する

★ 前回までのあらすじ ★

村人たちが一体となり自分たちの村の課題を把握し、未来ビジョンを作ることで持続可能な地域づくりに向けてモチベーションが上がっていた。

村人たち:うおおおおおおおお!
先生:(よし、この熱量を保ったまま様々なプロジェクトを進行させよう…)皆さん!
村人A:なんですか先生!?みんな未来ビジョンができてテンション上がっているんですよ!邪魔しないでください!
先生:(よくも悪くも真っ直ぐな人たちだ…)では、その未来ビジョンはどうやって達成するんですか?
村人A:た、確かに…!
先生:皆さんが掲げた一つ一つの大きな未来ビジョンに対して、やるべきことは沢山ありますよね。例えば、「豊富な山の資源を活用した雇用の創出」ですが。どのように実践するつもりですが??
村人B:それは、山菜体験ツアーとかをやればいいって誰か言ってましたよ!
先生:地域の資源を活用した素晴らしいアイデアだと思います。では、それは誰がどのように誰をターゲットに実践するんですか?
村人C:それは村役場の方にお願いして…
先生:それでは、持続可能な地域はできませんよ。みんなでチャレンジしなければならないのです!
村人たち:み、みんなで!?

★ 一人ひとりの生きがいを創る「チャレンジ」 ★

地域から新たなチャレンジを生むために必要なもの、それが「熱=個人の思い」と「仲間」の2つである。と本書では書かれています。

また、個人の熱によって多くの人を巻き込みながらチャレンジすることの有用性について、チャレンジ人口という考え方を示していました。

2017年に実施した「地域の豊かさ調査」によると、日本人で、「何か目的・目標を持ってやっていることがある。」と回答している人は44.7%と半数に満たない。2019年1月1日現在の日本の人口1億2675万人に掛け合わせると、やく5,700万人となる。この数を日本のチャレンジ人口と定義する。
日本は急激な人口減少に襲われている。しかし、人口がたとえ減少しようとも、チャレンジ人口さえ維持できれば、日本社会、地域社会の活力を保つことができるはずだ。

人口が減っても、チャレンジ人口の割合を増やすことができれば、日本社会、地域社会の活力は保つことができるはずだと。

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先生は、課題を解決する為、多くの人を巻き込むように村人たちに動機付けをし、地域に活力を与えようとしていました。

先生:皆さんで話し合ったことは、村の他の人たちも問題として捉えていることだと思います。誰かに問題を任せるのではなく、自分たちで問題を解決する姿勢が大切です。
村人:でも、俺らだけじゃできないこともあるよな。
先生:だからこそ、より多くの協力者が必要になります。ここでの熱量を多くの人たちと共有してより高い目標に向かって手を取り合いましょう!
村人:でも、どうやってやればいいんですか?
先生:それぞれの課題に対して、ワークショップをやりましょう!
村人たち:ワ、ワークショップ?!
先生:(はじめて聞いたんだろうな…)そうです!ワークショップです!

この章では、仲間を増やし、大きな地域課題を解決するためチャレンジの大切さについて書かれていました。その中で重要となる、仲間を増やす際に行うワークショップで必要な技術である「問いを立てる技術」や「発想する技術」について紹介されていました。

この2つの技術については、地域づくりだけでなく、事業づくりでも必要なスキルです。こんなに惜しげもなく紹介されていることに驚きました。

また、ワークショップのやり方についても、テーマ設定や、開催場所、回数、参加者、仲間にさせるための工夫、行政の役割など多くのノウハウが記載されていました。気になる方は是非読んでみてください!

さて、持続可能な地域づくりに必要なことも残るところあと1つ「未来を切り拓く力を育む「次世代教育」」のみとなりました。

それでは、またお会いしましょう。





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