各地の羽衣伝説🌐離れていても似た話
(約1100+α字)
世界の羽衣伝説は、5ヶ所にあります。
中国には、
①神仙・妖怪・吉兆などの奇談を集めた「捜神記(そうじんき)」
②玄中記(げんちゅうき)の「姑獲鳥(こかくちょう)」があります。
「捜神記」
4世紀に、東晋の干宝が書いた志怪小説集です。志怪小説集は、猿や鳥などの動物や仙人や神様を使って中国の話言葉を本にした短編小説集です。
「玄中記」
中国の西晋代(265〜316年頃)の博物誌。こちらは、書物が散逸しており、現物を読むのは不可能とされているようです。
イスラムには、
千夜一夜物語 第778夜〜第831夜に収録されている「バスラのハサンの物語」という話。
韓国には、
朝鮮民話「天女と木こり」があります。
インドには、
バラモン教の聖典の一つ「リグ・ベーダ」
サンスクリットの古形にあたるヴェーダ語で書かれています。1028篇の讃歌があります。
インドネシアには、
バリ島民話「ラジャパラ物語」があります。
こちらは、日本に残っている羽衣伝説の物語と似ています。
何人かで天界から降りてきた天女がもく浴していたところ、その中の一人を気に入った男性がその天女の衣を隠してしまいます。
羽衣を隠された天女は、天界へ帰ることが出来ず下界で結婚をし、息子を授かります。
子供が大きくなり、天女は羽衣を返してもらい、天界へ戻っていくのです。
大人になった息子は、国王を助ける人物になります。(細かくは省略しているので、気になる方は書物をご覧ください)
《 日本各地の羽衣伝説 》
京都府
「丹後国(たんごのくに)風土記」
滋賀県
「近江国(おうみのくに)風土記」
静岡県
「静岡市駿河区中平松の羽衣伝説」
京都府の羽衣伝説は、先に紹介したインドネシアのような状況です。京都のもく浴人数は8人で、その内の一人だけ天界に帰れませんでした。
また、滋賀県は、北東部に位置する鏡湖といわれる余呉湖に残された物語です。
8人は姉妹で、末の妹が京都府の羽衣伝説のように残されたとのことです。
静岡県の羽衣伝説は、人数や状況が異なっています。
登場する天女は一人です。
また、ここで出てくる天女の羽衣の切れ端が、御穂神社に保存されている、と続きます。
私は神社に寄りましたが、気がつきませんでした。
この記事は、「みほしるべ」の展示記事をもとに構成しました。
独自に調べて書いた文章もあります。
気になる方は、本やインターネットの情報でご確認ください。
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