見出し画像

人生最後の旅立ち。その行き先は・・・

私の人生は旅の連続だった。
若い頃は世界放浪の旅。その後ケニアに定住してからは、旅を仕事にしてきた。
世界中の様々な場所に、ひっきりなしに旅をしていた。旅が日常であり、仕事であり、一つの旅の最中にも次の旅の手配をしていた。
(私の仕事は旅の手配、海外取材とロケ、旅行案内や通訳、トーク&ライブツアーなどだ。)

コロナでケニアがロックダウンする直前まで旅をしていた。ケニアの国際線が完全停止してから4ヶ月。同じ場所にこんなにずっと留まっているのは、18歳で旅をはじめて以来36年間ではじめてのことかもしれない。

今朝ヨガをしていてふっと頭をよぎったことがある。
人生最後の旅についてだ。

何度も何度も経験してきた旅立ち。
ワクワク感を持って旅立った日もあれば、後ろ髪を引かれる想いで出発した日もある。緊急の旅立ちとなって30分で荷物をまとめて家を出た日もあった。
「間に合わない!」とドキドキしながら空港への道を走らせたこともある。
旅先に待ってくれている人がいる旅もあれば、誰一人として知っている人がいない場所への旅立ちの日もあった。
飛行機での旅立ちもあれば、列車、夜行バス、ヒッチハイク、船、徒歩・・・・ ヘリコプターや、小型セスナ機、氷の中を犬ぞりに乗って旅立ったこともある。

旅は自分にとって親しい友人のようなもので、思えば今までの人生、私はいつも次の旅のことを考え続けていた。

思いもよらないコロナ禍がやってきて、自由に旅が出来なくなり、先が見えない日々が続く中、これから先の人生で私にはあとどんな旅が出来るのだろうか・・・と考えていた。

すると、ふっと頭によぎったのが、「人生最後の旅立ちの日」のことだった。

あと数週間で54歳になろうとしている今、それほど遠い日ではなような気もする。

先に旅立ったあの人この人の顔が浮かぶ。
その瞬間、どんな気持ちだっただろう。
その先には何が見えただろう。

長い闘病の末、骨と皮に痩せ細ってもまだ生きる意志を見せていた母。
旅の最中にマラリアになって、病院のある町にたどり着く直前に息を引き取った旅仲間。
高校生のとき、心を病んで屋上から飛び立った先輩。
正面衝突の交通事故で即死だった同僚。
私のお腹の中で死んだ三人目の子ども。
飛行機の墜落事故で新婚夫婦共に逝った友人。
若くして思いがけない病気になり、愛する人への想いを残しながら逝った友人。
そして、21歳のとき、ある日突然心臓が止まった私の恋人。

その瞬間には何を想い、何が見えるのだろう。
それは長い間ずっと私のテーマだった。
私の旅と人生は、「生と死」がいつも密接だった。

だいぶ年を重ねた今では、「その瞬間」を想像するときに、こんなことを言うと誤解を招くかもしれないが、実は私は少し楽しみな気持ちもある。もちろん、どうしようもないことが次々と起こるこの人生を、今の時間を精一杯生きて、生き抜いていくことに最大限の努力をした上で、その時がやってきたのなら、という意味だ。

その瞬間がやってきたら、それが最後の旅立ちの時だ。
この世のすべて、大好きだった人たちや、いつまでもここにいたいなと思う心地よい場所、好きな風景や好きな遊びや、自分の居場所から、永遠にさよならする旅立ちの時だ。

「その瞬間」を想像すると、涙が出てくる。それは悲しみの涙ではなく、大切な人たち、大好きな人たちを思う暖かい涙だ。
前に一歩踏み出したら、その先にはどんな風景が見えるのだろう。
いつか必ずやってくるその時だから、その日が来るまで、周りのすべてに感謝して一日一日を大切にしよう。


私にとって人生の最大の転機と言える出来事は、私の恋人が21歳で突然旅立ったことだった。
さっきまで生きて一緒に未来を見つめていた人が、次の瞬間には死んでいた。それを私は経験した。
それまで一心同体と言っていいほどの一体感を得ていた相棒だったから、魂の半分が消滅した喪失感に私は長いこと苛まれた。生きているってどういうこと、生きていないってどういうこと、「生きている」と「死んでいる」の違いが判らなくなった。
彼の死からちょうど1ヶ月で、自分の持ち物をすべて捨て、リュックひとつを背負って旅に出た。
長い長い放浪の旅となったこの旅立ちは、大阪の港から船で出発した。
地球の果てまで旅をしたいと思って、西へ西へと向かって行った。だけどその私の旅は、地球を這いつくばって旅をしながら、それと同時に、この世とあの世の境目をウロウロとする旅だった。
だからなのか、今にして思うととても不思議な人たちに世界各地で出会い、理屈では消化できないような不思議な体験をした。
その「不思議な体験」とは何だったのかというと、「この世界は、目に見えている世界だけではないよ」という真実を伝えてくれるような出会いであり、体験だった。

これらの体験については、これまであまり話したことはない。
文章に書くこともしてこなかった。私にとって、ごくごく個人的な体験だったからだ。

でも、そんなことをもしかしたら話せるかもしれないなと思う機会がやってきた。
オンラインでみんなで画面に映る焚き火を見ながら、しみじみと語り合おうよという「焚き火のある講演会」という企画だ。

この主催をしているのは、光菅修さんという旅人だ。
彼は普通の旅人ではなく、動力の無い伝統カヌーに乗って、星だけを頼りに何千キロも風に乗って航海する海の旅人だ。
この「焚き火」は、ユーコン川を下りながら、夜はキャンプして焚き火を燃やし、その周りに旅人たちが集ってウィスキーでも飲みながら、ポツリポツリと語る。というイメージをオンラインで再現するものだ。
そんな「焚き火のある講演会」のゲストとして呼んでいただいた。7月18日(土)の日本時間21:30~23:00だ。

焚き火を見ながらなら、いろんなことが語れそうな気がする。
旅の様々な心象風景、そして、この世とあの世の境目を旅して出会った不思議な人たちや不思議な体験についても、話せるといいなと思っている。

参加費は880円。参加希望者は光菅修さんまでメールで連絡。o.kosuge@gmail.com
メールすると折り返しZOOM IDと振込先が送られてくるので、参加後に振り込めばいいという方式。なので直前でもフッと気になったらぜひお申し込みを。
このイベントページの「参加」をクリックでもOK。
https://www.facebook.com/events/280351426738320/

そして私はこのように、自分自身の旅と人生の最大のテーマが「生と死」だった。だからこそ、長い旅の流れの中でアフリカに出会ったとき、とても心惹かれ、このままここで生きていきたいと思った。アフリカは、この世界の中で最も「リアルな命」に触れられる場所だった。少なくとも私にはそうだった。
アフリカでは、死もリアルだ。だから余計に、命も際立つ。
そんな「リアルな命の感触」を、のどから手が出るほど欲していた。
「ああ、私は生きている。」
アフリカで旅をしながら、しみじみ、本当にしみじみ、それを何度も実感した。

多分それが私の旅の原点だし、その後、ケニアのキベラスラムという貧民街で、生と死のギリギリのところで懸命に生きる人々と出会い、孤児や貧困児童の救済をはじめた、その原点でもあると思う。

「生きる」ということがどれほど一筋縄ではいかなくて、どれほど苦難や苦悩に満ちているかということは、私はよく知っていると思うけど、だからこそ余計に、その人生を最大限に輝かせて生きている人たち、何かに全力で挑戦している人たちが好きだ。
命を燃焼させながら生きる。悩んだり苦しんだりしながら、それでも前に進みたい。自分自身に正直で、誠実な人たちが好きだ。

そんな私が好きな人たち、素晴らしい人生を生きていると感嘆する人たちをゲストにお招きして、私がジックリと人生話を聞いていくトークショーを主催している。
「早川千晶のこの人に聞きたい!」シリーズだ。

今後も続々と素敵なお友達を紹介していきたいので、ぜひご参加いただけると嬉しい。こちらの参加費は各1,000円。クレジットカード決済可。(振り込みも可)

生きることは簡単じゃないけど素晴らしい。人生最後の旅立ちの日まで、まだもう少し時間があると思うから、おおいに出会い、語り合い、感動し合い、生きる勇気を分かち合っていきたいと思う。

★7/18(土) 14:00~
ゲスト:刀根実幸さんご夫妻とお母さま
~筋ジストロフィーと生きる~
家族みんなで掴んだ幸せ!出産・子育て・国際協力
https://haronoya.com/shop/14406

★7/19(日) 19:00~
ゲスト:加藤直邦(ナチュラリスト・ネイチャーガイド)
~地球の生き物に出会う旅~
アフリカのサバンナ・中南米のジャングル
https://haronoya.com/shop/13902

★7/29(水) 20:00~
ゲスト:ミヤザキケンスケ(画家・Over the wall 代表)
~SUPER HAPPYな壁画で世界を繋ぐ~
人と人、アートと生活、その境界線を越えて
https://haronoya.com/shop/14780

★8/2(日) 19:00~
ゲスト:横沢由佳(インド在住・世界自転車夫婦旅・ジャングル暮らし)
『インド人のダーリンと自転車で走り続けたら、その先にはジャングルがあった』
https://haronoya.com/shop/14788

★DVDも絶賛発売中!

早川千晶の「この人に聞きたい!」
ZOOMでトークショー!待望のDVD化

【第1弾】
~CHIKOの素顔に出会おう~
歌で日本とアフリカの懸け橋に
ゲスト:CHIKO(シンガー、コンゴ人の父・日本人の母)
https://haronoya.com/shop/zd0001

【第2弾】
~踊りながら世界を旅して~
本物の愛との出会い
ゲスト:鈴木まど佳(カナダ在住ダンサー・国際同性婚・双子のふたりママ)
https://haronoya.com/shop/zd0002


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

焚き火のある講演会


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
50
ケニア在住31年。キベラスラムのマゴソスクール主宰。 twitter👉@chiakihayakawa0 Facebook👉早川千晶https://www.facebook.com/chiaki.hayakawa1 マゴソスクールを支える会 http://magoso.jp

こちらでもピックアップされています

気になる記事
気になる記事
  • 650本

個人的に気になる記事をまとめています。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。