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vol.88モラハラ夫編【俺の夢】我慢発うつ病行き〜回想録のような備忘録〜


小説(フィクション)⤵️


👓治療

娘の脳動静脈奇形は手術するには難しい場所でした
運動機能が麻痺する可能性があります
当時は未だ比較的新しかったγナイフ(放射線治療)も候補です
医師も「あと少し脳幹から離れていたら手術を勧めるし、近かったらγナイフを勧めるけれど…」と思案顔
「今から丸坊主になるのは嫌」いう娘の一言で、γナイフを選択しました
国立とはいえ当時この病院にγナイフはなく、紹介状を書いてもらいました
我が子のこととはいえ、何もかも一人で考えて決断するのは気が重いです
出張中のHから労いの言葉はありません


👓γナイフ

娘の年齢的に、ギリギリ小児科への入院となりました
面会時間は厳格で、家族といえども小児科ゾーンに子どもは立ち入れません
幼稚園児の次男には絵本を渡してガラス張りの外で待たせ、娘に付き添いました
照射が患部以外に及ばないよう、フレームが頭部にネジ留めされ、ネジの周囲には血がこびりついて固まっていました
治療より何より、頭部にネジが突き刺さっている状況が衝撃でした
娘の頭蓋骨には一体幾つの穴が開いているのでしょう


👓宣言

Hが束の間の帰宅から出張先に戻る朝に言いました
「会社、辞めることを考えてるから」
出がけだったので詳細は判りません
自分の働きに対する社長の評価が理不尽だというのです
辞めた後の展望はあるのでしょうか
会社員である恩恵を理解しているのでしょうか
売り上げを伸ばしても給与に直結しないのは月給制では当然のこと
同族会社で身内贔屓は入社前から判っていた筈
昨夜、帰宅したときに言ってくれたら話し合いもできたのに…
私に何も言わせない為にこのタイミングを選んだのでしょう

👓会話

Hとのコミュニケーションが上手く行かないことを、日々悲しく思っていました
恋人同士の恋心はなくても家族としての情愛はあります
子ども達の父親ですから
「麻子(仮名。私)が俺を怒らせる」
「いつも俺の言うことに反対する」
「お金のことばかり言う」
嫌がらせようと思って口にしたことではなくても、こう返されると「私が悪いのかな?」と思います
夫婦、会話、家族、人間関係、性格…いろんな本を読みました
自分なりに実践しても裏目に出てしまいます


👓アサーション

市の広報誌にワークショップの案内がありました
当時は今ほど知られていませんでしたが、アサーションに期待を感じました
早速予約して出かけると、受付の方が困惑しています
「就職を前提とした青年層が対象」とのこと
だから夜の講座なんだと納得
広報誌に年齢制限の記載がなかったため受講料を支払って参加できることになりました
せっかくの機会なので、質問も発言もロールプレイも宿題も積極的に取り組みました
「感情にプラスもマイナスもない」
「アサーティブに発言しても相手がどう受け止めるかは相手の問題である」
「相手の感情に責任を感じる必要はない」
初回から収穫がありました


👓高校受験

長男のADHDが判ってからは、学年が上がる度に「特別な配慮は不要だが知っておいてほしい」と担任に伝えました
母の目からはハラハラすることは常にありましたし相変わらずHは認めません
担任と友人には恵まれました
中学校から帰宅せず友人宅に直行し、なかなか帰宅しない
お弁当箱を出さない
夜が遅く朝はなかなか起きられない
家で勉強している姿を見ない
学校からの手紙を出さない……
高校の合格発表の日も友人宅へ直行
不合格なら私立高に入学金を納めないといけない私は合否が判らなくてヤキモキ
恥ずかしながら担任に電話して、無事第一希望への合格を確認できました


👓夜の散歩

丁度この時期から小説(フィクション)とリンクします
未だ就学援助などの助成金は受けていましたが、漸く経済的な不安が軽減し始めた頃です
ところがまたHが会社を辞めようとしています
何をしていても、常にもやもやとしたものが頭に居座ります
当のHと話し合えないのですから尚更です
子ども達には何も伝えていませんが、私の気分転換にと夜の散歩に誘いました
嫌がるかと思いきや、3人とも二つ返事で付き合ってくれ楽しいひとときでした
長男は入学したばかりの高校の制服を着ていたのを覚えています


👓娘の進路

「4年間も勉強をしたくない」「未だ働きたくない」「取りたい資格はない」「身につけたいスキルはない」という消去法で娘は短大に進学しました
不覚だったのは、授業がぎゅっと詰まっていたことと1年後期から就活が始まること
結果的には4年制大学の方がのんびりできたと思います
毒親の被支配経験がある私は、助言はしますが本人に決めさせます
Hは一般論を持論のように押し付けます
が、有限不実行なことはお見通しですから娘は聞き流していました
就活では案の定出遅れましたが、学校推薦で卒業までに採用が決まりました


👓長男の進路

Hからは相変わらずの扱いを受けていましたが、高校でも担任と友人に恵まれました
髪と爪は伸び放題、身なりも気にせず、朝寝坊
進路の話題を振ると誰の影響か「声優の専門学校に行く」と言います
どんな理由であろうとも、長男に自発的にやりたいことがあることを嬉しく思いました
諸手で賛成はできませんが、尊重はしたいです
私を説得してくれれば、Hを説得するときには力になろうと思いました
将来的なビジョンと意気込みを訊くと、反対されたと感じたのでしょう
激昂した挙句、その後進路をあっさりと大学に変えました
世間体が大事なHにとってはラッキーだったでしょう
長男に説得されてみたかった私には少し残念な思い出です


👓卒業式

長男の高校の卒業式は2月に終わっていました
長女の短大と次男の小学校の卒業式が同日に重なりました
Hが帰宅していたので朝から一緒に小学校へ、次男を連れてそのまま短大へ移動する予定でした
小学校の卒業式が終わった途端、Hが会社に行くからと立ち上がりました
いつも反論ができないタイミングで言うのがHの作戦です
今日が出勤の最終日だからと言い残して体育館から出て行ってしまい、取り残された私は呆然としました
きっとHも卒業式の間中、気が気ではなかったでしょうね
まさかHまで同じ日に卒業してしまうとは
3月20日でした

👓話し合い

Hに訊きたいことは山のようにありました
質問すると「責められている」と言われ、希望を伝えると「押し付けられる」と言われ、確認すると「しつこい」と言われ、黙っていると何も話してはくれません
「それなら私の話を聴いて下さい」と頼んで話し出すと、大きな声で遮られてしまいます
「語彙が少ない、賢くない、負ける」から私と話すのは嫌だそうです
私はHからの「舌打ち、ため息、大きな声、汚い言葉遣い、黙り込み」が嫌です
やめて欲しいと言うと「オマエが俺を怒らせるからだ」と何度言われたことでしょう


👓俺の夢

他人受けが良いので営業には向いているが管理関係は苦手
経済観念が緩い
他人を信用し過ぎる
他責感が強い
最後までやり通せない
楽観的
先のビジョンがない
経費がかかる
サラリーマンの恩恵を理解していない
未だ教育費がかかる
家族に事前の相談がなかった…
こんなことを切れ切れに話しました
Hは「どうして俺のやることに反対ばっかりするんだ」に続けて
応援してくれる人がいる
資金を出してくれる人がいる
ゆくゆくは社長に迎えてくれる人がいる
生活費、教育費は心配ない、と話し最後に言い放ちました
「俺は夢を見てはいけないのか
オマエらが何と言おうとも俺はやるからな」
最後の一言で、Hとの距離を感じました


vol.89に続く


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