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医学部留学関係

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医学部の制度面や留学に対する思いなどの記事をまとめています
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#海外留学

東欧医学部に留学した話

東欧医学部に留学した話

私が東欧医学部に単身乗り込んだのは10代の終わり。もう10年も前の話。

空港から大学のある街までバンで揺られること3時間。2月の始めで吹雪いていた。耳がちぎれるほど痛い。首都のソフィアから離れていくと、吹雪の中から辛うじて廃墟群を見えた。『なんて灰色な街なんだろう。』そう思ったことを覚えている。

都会に住んでいた私にとって、全てが田舎染みた選択肢のない国で10代を終え20代の初めを生きることは

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ブルガリア医学部に進んでよかったこと

ブルガリア医学部に進んでよかったこと

ブルガリアの医療、こと、私の進学した大学の医療は日本と比較して遅れている事は以前記事としてお話ししました。

10年前は最先端医療なんて学べるような状況ではありませんでした。
(なぜか産婦人科病棟に手術ロボットダヴィンチがあったけど…)

これから医学部留学を考えている人達は、ショックを受けるかもしれません。

医学部に簡単に入学できる以外に、プレヴェンという田舎町の医学部に通うメリットってあるの

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海外医学部を卒業し日本で医師になるために行わなければいけない手続き

海外医学部を卒業し日本で医師になるために行わなければいけない手続き

日本で医師として働くには日本の医師免許を取得しなければいけません。

外国の医師免許と日本の医師免許って実は別物!

車の免許のように、外国で取得した免許を日本の免許に書き換えることはできません。

なので日本の医師免許を取得するために、厚生労働省に日本の医師国家試験を受けさせてくださいと頼みこみに行く必要があります。

当時の書類作成のメモを張り付けつつ、詳細を説明していきたいと思います。

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厚生労働省の役人に囲まれて日本語診療能力試験を受けた件

厚生労働省の役人に囲まれて日本語診療能力試験を受けた件

ありがたいことに国家試験認定をいただくことが出来たので
10月に厚生労働省に出向き日本語診療能力試験を受けました。

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東欧医学部卒業生が日本の医師国家試験に1発合格するためにやったこと

東欧医学部卒業生が日本の医師国家試験に1発合格するためにやったこと

医学部3年生の時に卒業後は日本に帰ることを決めました。

『国試はみんなと同じことをやっていれば受かれるよ』

という日本の医学部に通う知人の言葉を信じ、日本とブルガリア医学部の学習内容をすり合わせることを目標に勉強していました。

医師国家試験対策予備校に通うとなると年間の授業料が最低250万程度かかります。
250万浮かせてみせるぞという意地で国家試験対策をスタートさせました。

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海外医学部に対する規制が入りそうな件

海外医学部に対する規制が入りそうな件

『東欧医学部留学』

日本で働きたい外国人医師のためにある厚生労働省の制度を、まさか東欧で医師になった日本人を逆輸入するというビジネスの一部として使われることになるとは、厚生労働省も想像しなかったでしょう。

始めに東欧医学部留学に目を付けた人は本当に商売の天才だと思います。
夢を食い物にする商売って需要ありますもんね。

海外医学部を卒業した医師が日本で働く場合は
2パターンの流れがあります。

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日本で就職することを決めた理由

日本で就職することを決めた理由

東欧医学部に通い始め、2年生で将来的にどこの国で働くかを考え始め、3年生で日本で就職しようと決めました。留学前はEU共通医師免許を取得したらEU圏内で働こうと思っていました。

なぜ私が日本で就職しようと思い始めたのか。日本での就職を決意した理由は4つ。

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学期末試験前の恒例行事

学期末試験前の恒例行事

私が留学した10年前は、うちの大学は全てがアナログ式でした。

入学時にStudent's cardという小さなノートが配布され、それを6年間の記録ノートとして用います。

ブルガリア医学部で期末試験を受験するためには、2つの条件を満たす必要があります。

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期末試験はギャンブル?

期末試験はギャンブル?

試験の合否や成績は運要素強めです。
それはなぜか...

試験内容はくじ引き、口頭試問で当たる試験官が誰かによって試験の合否・成績が決まるから。

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