うちは他人の顔色伺ってびくびくしながら生きてきたから離婚後共同親権に反対します。アニメ東のエデンとトマホークミサイル


性別不合当事者の会さんの美山みどりさん森永弥沙さんの会見良かったです。
うち30歳で特例法の存在知ってからSRS手術を受けることを目標に生きてきたようなんもんです。
そうそう、私も医療モデルでホルモン治療や手術を受けることができる患者であることを示す性同一性障害者と呼んで貰いたいですし性同一性障害者のMTFは生物学的男性の身体を早くやめたい、生物学的男性の身体が凄く嫌で苦痛に感ますし生まれついた性器と性機能から解放されること必要とする本当に要らない機能だからこれは断種ではないし客観基準としてSRS手術がある。GID学会等はSRS手術済みのGID患者に対して調査すらしてないは事実ですよね。
GID当事者の要求は
(1) 安心(医者やカウンセラーが責任をもって性別移行をサポートする)
(2) 安全(もし思い込みに過ぎずに、幸せになれそうにもないのならば、止めてくれる)
(3) 安価な医療(ホルモン療法の健康保険適用、手術の混合診療扱いを止める)つまり、GID診断を厳格化することと、私たちが失敗なく安全に性別移行ができること、これが私たちGID当事者の本当の要求です。はその通りだと私も思います。
私の場合、ナグモクリニックさんで全身麻酔で眠ってる間にMTFSRS手術して頂けましたし、うちは自身で術後女性器の外陰部等で排泄できるように時間かかった患者ですが約15日程度の入院期間で済みました.排泄訓練中にお世話になる下剤、おむつ、痛み止めや化膿止め等も処方して頂けましたので助かりましたよ。



⭕️4団体のお伝えしたいこと エッセンス

🟣性別不合当事者の会から、お伝えしたいこと


① LGBT法連合会やTransgenderJapanは、トランス女性やトランス男性の代表ではない。

② トランス女性に対し揶揄や性犯罪をするのは男、仕事の差別は男社会

③ 男性器ある女性の安心安全を考えて、公衆のトイレ問題を解決する方法もある。

④ 「性自認」は曖昧で主観的、法的に意味を与えてはいけない。性同一性障害と異なる。

⑤ 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律は貴重です。―その成立に努力された政治家の方々に感謝申し上げます。

⑥ 性別適合手術は、GIDでそれを希望する人のためで断種ではない。―「信用されるための身を守る盾」、維持して下さい。

⑦ 身体違和はないのに、「性別」にこだわる感覚がおかしい。

⑧ この問題に疑義を言うと、私たちにさえ支援者から誹謗・中傷があって本末転倒



🟢白百合の会からお伝えしたいこと


① LGBT法連合会等は、性的少数者の代表ではない。

② もっとも弱い立場はレズビアン

③ 日本学術会議の言うように、性自認で性別変更までできるようにまでする方向性は大間違い。先行した諸外国の混乱を知ってほしい。

④ 子どもにはなぜか医学的対応が進められている。イギリスが正常化に舵を切った理由の1つ。子どもへの思春期ブロッカー、ホルモン治療そして手術は、危うい。

⑤ 自閉症スペクトラム障碍と性別違和を併せ持つ当事者は多いと思われる。この問題は、研究の伸展をまつべきである。

⑥ 日本は、同性愛も、性自認の食い違いも文化で吸収してきた。

🟣平等社会実現の会からお伝えたいこと


① 性犯罪被害者は、圧倒的に男の女に対するもの。

② 女性スペースでは、身を守れない少女や様々な障害ある女性の被害も多い。

③ トラウマを抱えている人が多くいる。女性スペースにはいりにくくなる。

🟢女性スペースを守る会からお伝えたいこと


① 信頼できる「トランス女性」だけを想定してはならない。―トランス女性でも性的指向が女性の人も多くいる。身体違和または性別違和があろうがなかろうが、危うい人もいる。性犯罪目的の人は「女性の振り→トランス女性の振り」で入れるようになる。

② ルール・建前の問題として、女子トイレには男は入らずとすることが安全の大前提

③ 黙認は、もはや困難になった。多目的トイレなどのほか、女子トイレはそのままに、男子トイレの構造を変えつつ「元々の共用トイレに戻す」方法がある。

④ この問題に疑義を言うと「FUCK」などの、激しい誹謗・中傷がある。

⑤ 性別が男性の問題です。―男性が性の多様性を承認していない現象

⑥ 性別セックスと、「らしさ・役割」であるジェンダーを混同してはいけない。



⭕️記者会見の登壇者6人 冒頭発言原稿

① 森谷みのり


1、女性スペースを守る会は、2021年9月にできました。市井の女性らを中心としますが、賛同者は1750名、うち性的少数者は559名、(LGB:218 L=76 G=17 B=125 T:31 その他:310 )スタッフは十数人になります。


2、私は、長く会社員できて、退職したとろです。知り合いの女性装の方にも、テレビで見る女性装の人にも違和感はないです。ですが、海外のことや、日本でも自宅から徒歩圏のトイレで女性装男性がスカートをたくし上げて自撮りした写真をアップしていていることを知って、不安になっていました。

トランスジェンダーについてと、女性の安全について”一人で調べて、学びました。女性トイレが減ってきたこと、男性器あるままの人の利用を公認しようとする一環として、この法律が議論されていることに不安を覚えました。トランス女性の中からも女性スペースは女性専用のままという方がいて、自分の意見が差別ではないとの確信を深めました。


 知れば知るほど、女児、女性の安全な暮らしを守る視点が軽視されている現実がありました。ですが今、性自認の法令化について疑問を言うと、激しく攻撃されます。ですから怖くて仕方がありません


3、ジェンダーについて学ぶ大学生が主宰するライングループがあり、私は入っていました。私は、トランス女性が女子トイレを使いやすい法律に変えてしまうと、海外でも、日本でも女児、女性が被害に遭った事件があるから不安に思うと書き込みました。他の参加者も次々に不安を書き込みました。すると「トランス女性は女性です、当事者が傷つく差別発言は止めて下さい」と差別者扱いをされました。私は驚きました。さらに私の書き込みがマイクロアグレッション(無自覚な差別攻撃)と書かれ、ライングループから外されました。

 私は60代です、男の怖さはそれなりに知っています。トランス女性として、信頼できる人だけを設定してそう言う感覚が信じられませんでした。トランス女性の性的指向は男性に向いているのではなく、女性に向いている人も多いと知りました。性同一性障害と異なり、「女性と認識する」と言えばトランス女性扱いする外ないことになることも知りました。


 「知識人」のような女性達は、性犯罪目的の男が「女性の振り」ではなく「トランス女性の振り」で入れることになる怖さが、どうしてわからないのでしょうか。


4、今、現実に渋谷などの新しいトイレでは、男性の小用トイレは有るのに、女性専用トイレがありません。祖母、母世代の女性達がやっと勝ち取ってきた女性専用トイレが失くされました。女性専用のものとして、被害から身を守る防犯機能が忘れられて良いのでしょうか。共用トイレでは使った生理用品もおちおちサニタリーホックスに入れられません。生理用品の自動販売機も下手におけません。

 日本全国に、公衆用の女子トイレは何十万、何百万あるのでしょうか。防犯ブザーや警察の巡回を徹底できる訳がありません。身を守れない女児や障害のある女性がまともに対応できる筈もありません。すべての防犯の大前提は、女子トイレには男性は入らない筈というルール・建前ではないのでしょうか。各地の女子用トイレがなくされて、多目的男女兼用トイレになりました。これは女子専用トイレを作るとトランス女性が利用できるかどうかの議論になるので、なくしたのだと思います。



5、わたしたち庶民は、エリート層の方々とは違い日本中あらゆる地域で暮らしています。設備が整い治安も良い、オフィスやエリート層が通う会社や大学内と、庶民の使う女子トイレとは違います。警察の巡回もありません。そんなトイレでこそ事件が多いのです。事件が起こることを防止する、女性や女児を事前に守るという防犯の観点を忘れられては困ります。


 性別は人間の身体のタイプでの区分です。女性に向かって「トランス女性を女性スペースから排除するな」と叱る男性たちこそ、「自分たちが女性装の自由を認めず、性の多様性を認めていないから、男性スペースから排除しているのだ」と自覚してほしいと思います。


6 すべての女性は、立ち上がって欲しいと思います。先行した国々で現実がどうなったか、女性がどう扱われているかを知って下さい。

  心配する男性たちも立ち上がって欲しいと思います。日本はまだ間に合います。

 「女性特権」なんてありません。トイレの中では体格、筋肉共にトランス女性より弱く女性がマイノリティです。信頼できるトランス女性だけをイメージするような「お人好しな純粋ちゃん」でいてはならないと思います。宜しくお願いします。



② 森奈津子


 こんにちは。LGBT当事者グループ・白百合の会代表の森奈津子です。職業は作家です。私は1990年代より、自身がバイセクシュアルであることをオープンにしたうえで、女性同士の愛をテーマとしたSF、ホラー、恋愛小説、官能小説などを執筆してきました。


 私からは、LGBTの間における、トランスジェンダー女性とレズビアンの間の摩擦を問題提起させていただきます。


 実は、レズビアンは、LGBTの中で最も弱い立場にあります。

 男女に体格差、体力差があるのはもちろんですが、男女の賃金格差は男性100に対し女性74です。この差があるかぎり、ゲイカップルはより豊かに、レズビアンカップルはより貧しくなる傾向があります。

 レズビアンは弱い立場ながらも、これまでささやかなコミュニティを作り、守ってきました。

 しかし、そこに、体は男性だが性自認は女性であり、また、自分は女性が恋愛対象なので「トランス女性レズビアンである」と主張する方々が入ってきては、横暴な態度をとるようになりました。もちろん、性別適合手術を受けてはいない彼らは、通常、レズビアンの恋愛対象ではありません。

 その点を配慮してくれるトランス女性レズビアン、つまりは身体男性が、レズビアンと良好な関係を築いているケースも、もちろんたくさんあります。

 しかし、各自治体のLGBT条例や、LGBT関連法案に定められている「性自認による差別をなくす」という文言を盾に、レズビアンの店やサークルで、自分が受け入れられないのは差別だと主張して横暴なふるまいをするトランス女性が増えてきたのです。

 中には、レズビアンに無理やり迫ったり、セクハラをする者もいるほどで、レズビアンの間では以前から問題視されています。


 すでに欧米では、性自認が女性ならば法的にも女性になれます。そのような、体が男性でありながらパスポートには女性と記載されている外国人も、日本に入国しています。 2019年には、日本の老舗レズビアンバー「ゴールドフィンガー」の身体女性限定の日に、入店を断られたアメリカ人の身体男性のトランス女性活動家が「自分は日本のレズビアンバーで差別された」と英文でネット発信し、ゴールドフィンガーは世界中から批判され、謝罪するまで追い込まれるという事件がありました。

 しかも、ゴールドフィンガーの身体女性限定の日は月に一度だけであり、普段はトランス女性も入れる店として知られていました。つまり、アメリカ人の過激なトランス女性活動家がその日を狙ってトラブルを起こし、わざと世界的な騒動に発展させたのだと、レズビアンの間では噂されています。白人から有色人種への偏見も背後にあったとも、指摘されています。


 このアメリカ人のトランス女性活動家は、エリン・マクレディさんという青山学院大学の教授で、日本人の奥様との間に三人のお子さんがいます。体は男性のまま、性自認は女性であるとアメリカで申請し、パスポートには女性と記載されている方です。

 言うまでもないことですが、レズビアンの中には、男性恐怖症の人もいます。過去に男性から性暴力を受けた方もいます。そのような女性も集まるバーが、身体男性を入店拒否することすら、差別とされてしまったのです。


 なお、身体女性が「性自認は男性」と主張しても入店拒否されるゲイの店は日本中に存在しており、問題視されてはいません。それこそが、LGBTの中でも男性が強者である証です。


 LGBTとは決して一枚岩ではなく、弱者であるレズビアンはしばしばトランスジェンダー活動家やゲイ活動家に迫害されています。それは決して、これまでメディアに登場してきたLGBT活動家が語らなかったことです。

 この認識は、多くの方々に共有されるべき事実であると、LGBT当事者の一人として申しあげます。

③ 森永弥沙


 性別不合当事者の会の森永弥沙です。


1 トランスセクシャル・性同一性障害・性別不合などと称されるものは自身で制御できないものである、当人には理由は全く分からないが、自身の性別・肉体に違和感を持ち、性別以前に肉体に嫌悪を催すような現象である。


 治療は不可能とされているが、大多数の当事者は複合した精神疾患・発達障害を患っていることが多く、一つ一つ寛解させてゆけば治癒するのではないかと私は考えているが、研究が全く進んでいない分野であることから想像の域を出ない(この点については詳細に調査したメンバーが居るのでそちらに譲ることとする)。

 とにかく、現在「トランス女性・男性」と呼ばれているのはこういった当事者である。


2 トランスジェンダーとは能動的に「成る」ものである。

 「成る」ことができるということは、ある程度の困難が伴う場合はあるが、「止める」ということも出来るのである。

 それゆえ、性自認による差別が許されない世の中になった暁には「銭湯に行くときだけトランスジェンダーになるわ」という不埒者がすでに多数確認できる。


 実際、性自認なる自身の考えでどうとでもなる曖昧なものを重視し、それによる差別を認めない風潮を善しとしてしまった場合、前述のような男が多数出現することは想像に難くない。


 なぜなら差別者として糾弾されることを恐れて施設管理者等の責任者がおおごとにしないと考えられるからだ、戦中に反戦思想を持ったものが非国民と呼ばれて迫害されていたのと何ら変わらないことが起こるだろう。


3 だいたい、「自身の考えでどうとでもなる曖昧なもの」に基づいて施設等を利用できるようになってしまっては「性別で区切られた空間」というものが全く意味をなさなくなってしまうのではないか、一体何のために「性別で区切られた空間」というものが存在するのか今一度お考え頂きたい。


 わたしのような考えを持った性同一性障害者・女性を「トランスヘイター」と揶揄し脅す活動家たちは多数いるが、ここまで話を聞かれてそれらの者達が尋常な神経を以て行動しているかどうかも考えて頂きたい。


4 前述した活動家たちが、我々を「トランスヘイター」と呼ぶ理由の一つにトランス女性に女子トイレを使わせないからと言うものがある。

 毎度この言説に接した時には軽い眩暈を覚えるとともに「何ら困らん!」と思うのだか彼らにとってはそこが重要なようである。

 実際はそんなことはどうでもいい事で、就職や賃貸住宅への入居など生死に関わる問題があり、この問題を引き起こしているのはほぼ間違いなく男性である、本当の「トランスヘイター」は男性なのだ。


 私自身、付き合っていた男から金銭搾取、侮辱、性暴力を受けてきた、このトランス差別は女性差別・蔑視と何ら変わらない男の問題なのだ、それを心に刻んで頂きたい。


5 何が男らしさだ、男性社会の恐ろしさだ、男の性欲や欲求不満や同調圧力を男性ジェンダーからズレた者にぶつけまくって憂さ晴らししているだけではないか。

 この問題を解決したいのなら男が変われ。

④ 美山みどり

 私は、美山みどりと申します。私は、2003年に性同一性障害特例法ができたときに、社会生活を女性に切り替えました。そしてそれ以降プログラマでずっと生計立ててきて、2020年に性器の手術(SRS)を受けて戸籍変更しました。現在は仕事を引退しています。


特例法の意義

私はそういう経歴なので、特例法ができたときに、それに立ち会った者です。ですので、私たちが特例法についてどう考えているのか、それをまずお話したと思います。


1 特例法は性同一性障害(GID)当事者が自分たちで勝ち取った「性別変更の権利」で、それを誇りに思っています。ですから、この法律にご尽力いただいた政治家の皆さんには強い感謝の念を持っています。


2 この法律によって、性別を変更することは、特殊な性的嗜好でもヘンタイでもなくて、良き市民として過ごす資格と両立する、ということを初めて国家が認めた。


3 そして、社会がそれを認めるための客観的な基準として「手術要件」を定めたわけです。法律ですから勝手気ままに性別を変えることができるわけではなくて、何かしらの客観的な基準として「SRS手術」を定めたのです。


4 性同一性障害GID当事者にとって、もともと生れついた自分の性器と性的機能というものは、言ってみれば「恥」でしかない。だから、性器と性機能から解放されることを強く望むのです。本当に要らない機能でしかありません。だからこそこれは断種ではない。この想いによって、性同一性障害(GID)は定義されると言ってもいいと考えています。


5 この条件が「過酷だ」という批判をLGBT活動家はするわけですが、実は特例法の要件を満たすためならば、男から女(MtF)では、男性器を除去した後での「造膣なし」と言われる術式で足りるのです。SEXをしたいわけでないのならば、穴を掘る必要もないのです。これならば、全然過酷な手術ではありません。私の場合タイで4日間の入院、さらには術後の観光も楽しませていただきました。また手術代金も「軽自動車くらい」と言われるくらいで、金銭的にも負担しきれないほどのものではありません。これで戸籍を変更する条件も十分に満たすわけですが、LGBT活動家は「手術要件を廃止したい」という目的の為に、わざと「過酷で高価な手術である」というウソを流しています。


6 特例法の現実 では当事者は特例法に不満を持っているのでしょうか?

・ならば調査をすべきです。しかし、手術を受けた人が今どうしているか?ということについて、まったく調査はされていません。明確な統計が取れるはずの手術済み当事者であっても、一切の調査がなされていないのです。なぜ調査がされないのでしょうか?役所も当事者団体もGID学会も責任を放棄しているのではないのでしょうか?


・さらに調査があれば、現状の医療に対して当事者が思っていることもいろいろわかるはずです。私が感じる範囲でさえ、いろいろな問題点があります。最大の問題点は、専門医の診断が甘すぎる、ということでしょう。


「受容的な立場でカウンセリングをしなければならない」というガイドラインがあるせいで、それらしく主張すれば性同一性障害の診断書は取れてしまいます。悪用目的で診断書を取る不心得者もいるでしょうし、また思い込みで不可逆な医療にまで突き進み、「自分が思っていたのと違う!」と後悔して元に戻そうとする、という悲惨な例も見聞します。


7 さらにはロクな診断もせずに、「即日診断」を謳う不心得な医者もそういう広告を出しています。そうでなくても「カウンセリング」があまりちゃんとしたものではない、役に立たない、という声をよく効きます。何のための専門医でしょうか?無責任ではないのでしょうか?

私たちは「幸せになろう」と思って受診するのですが、そうならないケースもかなりあるのです!

・ですからGID当事者の要求は

(1) 安心(医者やカウンセラーが責任をもって性別移行をサポートする)

(2) 安全(もし思い込みに過ぎずに、幸せになれそうにもないのならば、止めてくれる)

(3) 安価な医療(ホルモン療法の健康保険適用、手術の混合診療扱いを止める)


・つまり、GID診断を厳格化することと、私たちが失敗なく安全に性別移行ができること、これが私たちGID当事者の本当の要求です。


8 差別はあるか。

現在LGBT活動家は「理解増進法」「差別禁止法」といった法律がないのが、問題だ、と主張してますが….

・私たちGID当事者にとっては、実は特例法自体が「差別解消法」でした。


・自分は医療機関・金融機関・行政・不動産などで差別的な扱いを受けたことはありません。私自身、名前・性別が男性のママで、見かけが女性、という状態で長く暮らしましたが、単に「性同一性障害です」と言えば、それで皆さん普通に納得していただけます。いわゆる「埋没」をしていない状況でも、まったく差別らしいものを感じないのです。


・また自分に関して言えば、就職や仕事の上での差別を感じたこともありません。プログラマをずっとしていましたが、特に仕事を断られたこともありません。職種にはよりけりな面もあるでしょうが、差別らしい差別のない職種も現実には存在しているのです。


・さらに言えば、戸籍と名前を変えて「埋没」している人にとっては、どこに差別を受けるようなことがありましょうか?過去をわざわざほじくり返されることもなく、普通の市民として生活しています。「差別はない」というのは、戸籍と名前を変えて「埋没」している人にしてみたら多数意見です。


9 しかし、「埋没」している人は、自分の過去を明らかにして「差別はない・LGBT活動家の主張はおかしい」と声を上げるのが難しいのです!もはや「性別を変えた」こと自体が過去の出来事に過ぎませんし、この声を上げることによって、周囲に「この人昔は性別が別だった」という事実がバレてしまう、自分からカムアウト・アウティングされることは不愉快きわまりないことです。今は「普通の女性」でしかない、それに影が差すようなことはしたくない。ですから、声を上げたくても上げられない、そういう埋没当事者が非常に多いのです。


・だから、埋没する気のない一部活動家の声ばかりが、マスコミ・行政・政治家に届くのです。彼らがそれをいいことに自分たちの過激な主張をもとに利権を作ろうとしている….活動家以外の当事者は、そんな活動家たちに、自分たちの身が脅かされるような危惧を抱いています。

・当事者の本当の声を聞け!

⑤ 千石杏香


 白百合の会の千石杏香と申します。わたくしからは、性別違和と発達障碍の関連性について語らせていただきます。


わたくし自身は、男女の中間ないし男女双方の性自認を持つ者です。ちょうど、性別の自己認識の曖昧な小さな子供のような状態が続いております。バイセクシュアルであることは幼い頃から予感し、中学のときに確定しました。


また、わたくしは自閉症スペクトラム障碍と注意欠陥゠多動性障碍の当事者でもあります。自閉症スペクトラム障碍の症状である感覚過敏は、男性の声や、男性によるスキンシップへの嫌悪感として強く出ています。


主に、男性と同じ身体を持つこと・同じトイレを使うことへの嫌悪感や、男性社会への強い敵愾心があります。特に、18 歳から 21 歳までの統合失調症と、男性からの性加害を経てその傾向は強まりました。


一時的に、女性ホルモンを通信販売で購入して服用したことがあります。その行為自体が、自分の性別への緩やかな自殺でもありました。しかし、副作用が怖くて最終的にやめてしまいました。


女性スペースは一度も使ったことがありません。男性とされる者が女性スペースを使用すること自体が、女性への加害だからです。今も、男子トイレは息を止めて使っております。


また、ここ数年の間、多くのトランスジェンダーと関わりを持ちました。そして、自閉症スペクトラム障碍や注意欠陥゠多動性障碍が、トランスジェンダーに多すぎる事実に気づかざるを得ませんでした。


例えば、十数名ほどの「トランス女性」たちと集まって話したとき、彼女らの九割が自閉症スペクトラム障碍だったこともあります。自閉症スペクトラム障碍が性別違和に多いことは、精神疾患の国際的な診断基準マニュアルである DMS-5 にも明記されております。この問題について、昭和大学の岩波明教授が指摘しています。自閉症の当事者は変化を嫌い、二次性徴に心が付いて行けない場合があると。


事実、トランスジェンダーというのは、男女の二つの性を越境する人だけではありません。男女の中間であるという者や、性別がないという者、時間によって性自認が変わるという者もおります。

また、イギリスのタビストック医院という所では、性別違和を持つ 1069 人の子供の内、372 人に自閉症の傾向があると査定されました。約 35%の確率です。それどころか、この病院では、人形遊びやピンクを好まない女の子が、性別違和と診断されて治療を施され、身体を壊すという問題が頻発しております。2009 年には、性別違和でこの病院を訪れる子供は 50 人でした。それが、2020年には 2500 人が受診し、4500 人が待機するにまで至ります。ここまで増えた理由には、トランスジェンダーがメディアに頻繁に取り上げられるようになり、教育現場にも LGBT 活動家が浸透するようになった背景があります。


これらの事例は、二つの危険が LGBT 法にあることを示しております。

一つは、性自認の問題です。身体が男性なのに、自分は女性だと主張する人が、自閉症スペクトラム障碍だったとしましょう。女性である・女子トイレを使いたいという主張は、自閉症スペクトラム障碍の「こだわり意識」と区別がつかないと思います。


もう一つの懸念は、LGBT に関する相談員が教育機関に設置されるという条文です。アメリカやイギリスなどでは、自分をトランスジェンダーだと思い込み、不必要な医療によって身体を壊す子供の存在が社会問題化しております。我が国でも、仮面ライダーが好きな女の子や、スカートが嫌いな女の子が、自分の性別が分からなくなったと主張する事例が、ここ数年、相次いでおります。

特に女の子の場合、変わり者である悩みが性別の悩みに直結し易いようです。また、女性ホルモンや男性ホルモンは、ネット通販で簡単に手に入ります。

医師の診断がなくとも、中高生のお小遣いで買えます。

これらの問題を放置してきた LGBT 活動家が、適切な指導を子供たちに行なうとは考え難いです。相談員として教育機関に置いてはならないと考えます。

⑥ 織田道子

 平等社会実現の会の織田道子です。平等社会実現の会は東京・強姦救援センターの学習部会です。宜しくお願いします。


 最初に、東京・強姦救援センターの紹介を簡単にさせて頂きます。

1983年に6名の女性(半数は被害者)が始めたアジア最初の性暴力被害相談所。今年で40年を迎え、これまで15000件以上の相談を受けてきました。その中には性的マイノリティの方の相談もありました。電話相談をメインに、産婦人科医、心療内科医、弁護士も紹介をしています。当センターのスタッフ(相談員)、医師、弁護士は全員女性です。同じ女性として問題を共有し、自立のサポートを目指してきました。


 女性専用空間の必要性は、性暴力被害と歴史的に密接な関係があり、多くの女性の犠牲のもとに勝ち得た女性の安全のための権利と考えています。身体的男性に入ってほしくないとの思いは、偏見や差別意識ではなく「根拠」のある実感です。このことをご理解頂きたいと思います。40年間の相談では加害者はすべて男性でした。 

性暴力被害への恐怖や不安、緊張感は女性なら誰もが持っています。女性のほとんどが一生のうちに何らかの性被害にあっていて、加害者は圧倒的に男性です。強姦をはじめ痴漢、盗撮、セクハラ、露出魔、リベンジポルノ、体液をかけられるなど(これは性犯罪ではなく器物損壊になっています)など様々な被害にあっています。


 性暴力被害者は被害のトラウマから、わずかでも男性を感じてしまう人には加害の可能性のあるなしにかかわらず、恐怖で体調に変化をきたすことがあります。

私の経験では、渋谷の男女参画センターで10名くらいのゲイの男性がロビーにいただけで、過呼吸になり動けなくなった被害女性に付きそった事があります。NHKの番組で、テレビの国会中継に多くの男性議員が映っているのを見ただけで寝込んでしまった被害女性など。これらは決して例外的な事例ではありません。被害体験を話す場で、トランス女性がいるので話しづらいとその場を出て行った女性もいました。

私どもの電話相談では声の低いスタッフが「あなた男性じゃないですか?」と電話を切られたこともありました。そのスタッフはこの後1年半、相談に出ないようにしました。


 子供や少女を守る取り組みも実施され始めています。昨年4月から公衆浴場の混浴年齢が10歳から7歳にひき下げられました。また女子学生の声が届けられ今年1月から都営地下鉄大江戸線に女性専用車両が実現しました。女性の60%が痴漢被害の経験があり、中には電車に乗れなくなり、退学する学生もいました。

このように女性スペースの必要性が理解される反面、トランスジェンダーに関して言及しただけで、被害者や女性団体が言論弾圧を受けています。最近「トイレにトランス女性が入ってくると不安だ」と発言しただけで、謝罪を要求されたというニュースを耳にしています。


 2年前、私たちの団体が港区の助成事業に選ばれ、『平等を性暴力から考える』講座を開催した時に、会場から、「知り合いの女性が女子トイレで女装の男性に被害にあった。女装男性、トランス女性に女子トイレに入ってほしくない」との発言があったことから、経産省のトランス女性(性自認が女性で戸籍は男性)が起こした「同僚と同じ女性トイレを使いたい」という裁判(現在最高裁)についてセンターニュースに書いたところ、港区の男女平等参画センターのセンター長から93号の記事の内容が「トランス女性は女性であるとしないのは差別であり、港区助成事業選考の根幹にかかわる」「港区の男女平等、多様性の推進に反する」と1時間以上、パワハラ尋問と指導がありました。その後、助成事業から外され続けています。また広島大学の準教授(トランスアライ)からこの記事に対してトランスジェンダーに謝罪しなければ仲間と抗議活動を起こすと書面(7ページ)が届いています。 


 以上、「女性の恐怖や不安には根拠がある」という現状を性暴力被害者支援団体としてご報告いたします。ありがとうございました。


⭕️質疑応答

 産経新聞の福原と申します。なかなかこう、理解増進法案に慎重な声を上げると色々と糾弾されるという中で声を上げられるということはハードルが高かったともいますが、せっかく当事者の方々がお見えなので、もう一度LGBTもしくはQで、それぞれ例外の方もいらっしゃると思いますがご紹介いただきたいのと、LGBT連合会側がおっしゃってるような立法事実、世の中にトランスヘイト、欧米のような、実際にあるのかとないと表明された方もいらっしゃいますけど、改めてトランスジェンダーの方にそうした事例があったのか、周囲から聞くのか、トランスジェンダーLGBTを理由にした対象にした暴力暴行といった加害事件あるのか伺えるのかと。

森永:性別不合当事者の会の森永と申します。私はいわゆる「トランス女性」です。(立法事実となるような差別事象は)全くありません。私は普通に働いてますし、手術をしていませんし戸籍も男のままですけど女性として普通に働いています。女性としてでいいよ、と。女子トイレは使いませんけれども。
 実際こんな情けない状況になって、性自認だとか、馬鹿なこと言い出すような事態になったことで、私はトランスであることをやめることを決心し、かなりの苦痛を伴っておりますが、今、ホルモン剤なども止め始めております。男に戻る途中であります。以上です。

ミヤマ:性別不合当事者の会のミヤマみどりと申します。私は先ほど説明しましたように、GID当事者です。私はもうこれを以てトランス女性ではありません。そういう呼ばれ方を拒絶いたします。
 このLGBT法案に関しては全く不必要であると考えています。それは私も同様に仕事をずっとしておりまして、その間に仕事上の差別など全く記憶にございません。以上です。

千石:性別不合の会の千石 です。そのような立法事実、差別などは私も一切ありませんでした。
 ただ、やはり私にとってはトランスジェンダーと言われる方々に発達障害、特に自閉症スペクトラム障害が多いことが非常に気にかかっておりまして、その点での生きづらさを差別であると勘違いしてしまったパターンもひょっとしたらあるのではないかと思います。以上です。

 産経新聞の福原です。当事者の方々が立法の必要性がないと考えておられるにも関わらず、なぜ国会の方で理解増進法が議論されているのか正直よくわからないなと思うんですけれど、その辺りは当事者の方のネットワークがあると思いますけれど、どのように推察されておられますでしょうか。2年前からこういった動きがありますけれども。

織田:当事者の立場ではないかもしれませんが、ご存知の方も多いと思うんですけれど、今、100年ぶりくらいに明治以来の刑法が改正されて強姦罪は強制性交罪というふうに変わっている。要するに女性の今までの問題が表面化してきた中での揺り戻し、女性は黙っていろ、女性は文句を言うな、女性から男性の場所に入り込むのは難しい、だけど女性の場所なら女性を追い出せばいい、女性は弁えろ。ここら辺の思想と若干それを利用して活動されている。混同してると思うんですね。本当にトランスジェンダーの方が日常生活をしている問題よりも、誰か敵を作ってその敵にはちょうど女性がいる、女性は文句言わないし、弱いから。
 特に性暴力被害者は弱いです。大変です。生きているだけで大変。そういう人たちをターゲットにして、追い出す。性暴力被害者は性自認が公認になったら、女子トイレに入りにくくなるんですね。特に女子トイレで被害にあった人はたくさんいます。表面に出ないだけです。ですからそういうものを利用されている、ということも知っておいていただきたいと思いますね。

滝本:滝本の方から一言話させてください。私は一昨年の2021年5月、理解増進法を当然成立するものと思ってました。野党の法案でも、何故こんなにこだわるの、ましてや理念法だからそのくらいいいではないかと思っていたものです。
 しかし、8月、ツイッターなどで調べていきますと、女性トイレを女性と自認する男性が使うためのいわば法律、その運動の一環としてなされてる。ですから性的指向、レズビアン、ゲイの方は問題ないけども、性自認というものをこれに当てていく危険性を申しました。それをメーリングリストやTwitterで書くと激しい攻撃があると。驚きました。
 それまで人の権利、少数者の権利のために頑張ってきた同じ弁護士らから攻撃を一方で受ける。よく聞いてみると「トランス女性は女性だまだわからないのか」と弁護士が言うんです。何を言っている、と。トランス女性は女性だ、そりゃ運動として言うのはいいけど、それだからそのイデオロギーをもとに法律解釈、制度システム化していいはずがない。弁護士としてごく当たり前の姿勢ができていない。
 よく聞いてみると人数が極めて少数である、自殺率が高いから、その裏付けはしっかりありませんけれども、人数が少ないからといってトイレやお風呂の中では女性の方が力が弱いのは当たり前ではないかと。多くの少なくない弁護士が、スポーツだってトランス女性は女性スポーツに参加できていいはずだ風呂だっていいはずだ、と言う弁護士までいて、唖然といたしました。
 そもそもトイレは「トランス女性」は男らから嫌がらせを受ける、また、就職差別も男社会がやってるもので、女性に対して何か要求できる筋はない。男トイレは元々の共用トイレに戻せばいいではないかと。小便器を奥の方に移して、女性トイレはそのままにすれば話は簡単なのにと。そういうようなコンビニやファミレスなども既にあるのだから。そう言うような知恵が働かない。
 ともかく男が「トランス女性は女性だ」ということで、性犯罪者が入ってくる可能性が高くなることは当たり前ですので。私がここでパッションを以て言うのは孫娘がいるからでもありますが、トイレでの事件を担当したからですよ。残虐ですよ。(被害者は)障害者や子供です。民事でもやって刑事でも国選弁護でもやった
 ひどいもんです。それは報道されてません。死亡事件やまたは女装して入ったという程度のこと。
 本当に報道されていない、それらのことを弁護士らも知ってるのになぜかハマって。女性特権があると誤解しているので。ペラペラすみません。
 どうか報道はこちら側にもこんなに意見はあるのだと。連合会の方が代表ではないんですね、これだけトランスの女性が3人並んで、性的少数者の方もがんばってき来てくれております。私どもはトランス差別しているわけじゃない。トランスジェンダーの人と一緒に活動してる。女性スペースを守る会も性的少数者がかなり、さっき申した数字の通り、ご理解いただきたい。トランス差別ではなく、トランスジェンダリズム・性自認至上主義というものがおかしいよ、と言ってるだけなんです。


🏡noteの TOPページへ戻る
https://note.com/sws_jp
🏠「女性スペースを守る会」サイトへ戻る
https://womens-space.jp

https://note.com/sws_jp/n/nfe29ea6e9d55
性自認の法制化反対記者会見 2023.4.5-トランス女性ら当事者から生の声を伝える-同日森まさこ首相補佐官と面談も

56



女性スペースを守る会

2023年4月11日 19:00



ディズニーが反対声明を発表

写真:AP/アフロ
米フロリダ州で通称「ゲイと言うな(Don't say gay)」法案が可決したことを受けて、米ウォルト・ディズニー社が反対声明を出した。

「ゲイと言うな(Don't say gay)」法案は、小学校で教師が性的指向や性自認に関して話すことを事実上禁止するもので、同性愛を否定する「キリスト教原理主義者」とも呼ばれる福音派(エバンジェリカルズ)にアピールするために、米保守派議員が提出したもの。この法案が成立すると、LGBTQの子どもたちが不当な差別に遭うとして、LGBTQの支援団体はフロリダ州でディズニーワールドを展開するウォルト・ディズニー社に協力を求めていた。

だが、2020年から最高経営責任者を務めるボブ・チャペック氏は、同法案へのスタンスを明らかにすることを拒否。その後、従業員や傘下のピクサー・アニメーション・スタジオの社員からLGBTQの映像表現に関して自主規制を課していることや、同法案を提出した議員たちに献金を行っていることが暴露され、チャペック氏は総攻撃を受けた。その後、チャペック氏は全社員に謝罪するとともに、同法案への反対を表明したものの、時すでに遅し。同法案は、米共和党のロン・デサンティス州知事の署名によって成立に至っている。

ウォルト・ディズニー社は改めて、反対声明を発表。

「フロリダ州のHB1557、通称『ゲイと言うな』法案は、決して可決されるべきでなく、成立すべきものではありませんでした。弊社はこの法律が議会で廃止されるか、裁判所で破棄されることを目標としており、そのために活動している国や州の組織を引き続き支援することを約束します。私たちは、ディズニー・ファミリーのLGBTQ+メンバーだけでなく、フロリダ州や全米のLGBTQ+コミュニティの権利と安全のために支援活動を続けていきます」

※不適切な表現がありましたので、記事の一部を修正いたしました。

https://eiga.com/news/20220404/14/
ディズニー、米フロリダ州「ゲイと言うな」法案可決を批判

2022年4月4日 17:00




米フロリダ州で8日、小学校で性的指向や性自認について議論することを禁止する法案が可決されました。ホワイトハウスは「生徒を攻撃するために作られた」法案だと非難し、高校生たちが抗議デモを行ない、著名人も反対の声を上げています。

  

 

 学校の教室でLGBTQについて話すことを禁止・制限する州法は(ロシアの「同性愛プロパガンダ禁止法」にも通じるものがありますが)「同性愛推進禁止」法とも呼ばれ、アンチ同性愛の運動と密接に関係し、1970年代から1980年代にかけて米国のいくつかの州で導入されていました。その多くはすでに廃止され、現在は、ルイジアナ、ミシシッピ、オクラホマ、テキサスの4つの州で、性教育を異性間の行為に限定するといった州法が存在しています。昨年にはテネシー州とモンタナ州で、性的指向や性自認に関する議論に自分の子どもを参加させないことを親が選べる州法が成立しました。フロリダ州の法案はさらに一歩踏み込んだ内容になっていて、親は、教育者が法律に違反したと考えれば、学校区を直接訴え、損害賠償を求めることが可能になるものです。議論の禁止は理論上、小学校レベルの性教育のコースに適用されますが、「生徒の年齢や発達に照らしてふさわしくない」場合は、LGBTQの話題を避けるよう学区に求めてもいます。

 フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は2月7日、この法案の文言を引用しながら、学校は「完全に不適切な」話題を避け、代わりに科学や歴史、公民などの授業を行なうべきだと述べ、この法案を支持することを表明していました。

 LGBTQ団体や民主党はこの法案を「Don't Say Gay(ゲイと言ってはいけない)」法案と呼び、LGBTQにスティグマを刻印し、当事者の子どもへのいじめが増える原因になり、LGBTQの若者のメンタルヘルスを害し、法の下での既存の保護を損なうと同時に、フロリダ州の人々をより包括的な学校環境から遠ざけることになると訴え、廃案を求めてきました。

 ホワイトハウスのジェン・サキ大統領報道官は2月9日の記者会見で「すべての親は、我々の指導者たちが子どもの安全や保護、自由を保証することを望んでいる」と述べました。「今日、フロリダの保守的な政治家たちは、最も支援を必要とする子どもたちに的を絞って攻撃することを目的とした法案を進めることで、こうした基本的価値観を否定したのだ」

 また、バイデン大統領はTwitterで「私はLGBTQ+コミュニティのすべてのメンバー、特にこの憎むべき法案の影響を受けるであろう子どもたちに、ありのままで愛され、受け容れられていると知ってもらいたい。私はあなた方の味方であり、私の政権はあなた方にふさわしい保護と安全のために闘い続けよう」と語りかけましたた。

 米国初のゲイの閣僚であるピート・ブティジェッジ運輸長官も「LGBTQの若者が自殺を考えることにつながる」と危機感をあらわにしました。

 

『エスクワイア』誌のジャスティン・カークランド記者は、この法案が「子どもたちの命を奪う可能性がある」と述べています。

「今回の法案は年齢に関係なく、すべての公立学校で性的指向について議論することを禁止するものです。そして週末には、『生徒がクィアであることを教師が発見した場合、6週間以内に保護者に報告することを義務づける』という修正案がさらに追加されました。これに賛同した議員たちの誰もが、子どもたちの幸福など微塵も気にしていないことは明らかです。これは子どものための法案ではありません。法案を支持する議員たちは、若者やその家族のことなど考えていません。彼らが気にかけているのは『中間選挙』と、(この法案によって、教師に告げ口された子どもたちが自殺へと追いやられる可能性があることに無関心な)『支持層』だけなのです。候補者たちは、有権者が投票所に足を運ぶまでの間、敬虔なキリスト教徒としての姿をアピールできればそれでいいと思っているのでしょう」

「もし議員たちが、本当に若者のことを気にかけていたら、子どもがカミングアウトする最初の相手が教師であるケースが多いことを理解できるはずです。多くの子どもたちが、家では自分らしくいられないと感じているのですから」

「自分がゲイだと気づいたのは12歳頃のことで、当時サウスドイル中学校の地下でタイピングを教えていた若い教師、エリン・コリンズ先生に救われました。春休み明け最初の月曜日の朝8時、私は彼女の机の前で泣きながら、『自分はゲイで、死んでしまいたい』と告げたのですが、『そんなことはこの世から去る理由にはならない』とその先生が教えてくれました。家でも教会でもサッカーの練習でも経験したことのない方法で、私は先生に支えてもらったのです。彼女が両親に告げ口するようなことは決してありませんでしたし、私が両親にカミングアウトできたのはその10年後のことです。先生のおかげで私はまだ生きていて、20年経った今、私たちの会話を紹介することができているのです」

「テキサス州や私の育ったテネシー州でも、今回追加されたような法案が検討されたことがあるため(実現することはありませんでした)、もし当時先生が私の両親に話さなければならなかったとしたら、どうなっていただろう?と考えてしまいます。私は大人になってからようやく家族にカミングアウトできましたが、子ども時代にカミングアウトを強要されていたら、かなりひどい状況になっていたことは明らかです。LGBTQ+の子どもたちには、虐待や育児放棄の脅威、さらに、恐ろしい転向療法(フロリダではまだ合法です)という選択肢がつきまとっているのです」

「子どもたちは自分たちの力で、困難かつ混乱した期間を乗り越えなければならないのです。この法案が通過すれば、彼らは自分の住む州が性的指向について口を閉ざすべきだと考えているだけでなく、罰せられるべきだと考えていることを知りながら、この期間を乗り越えなければいけなくなります。教師や学校スタッフという安心につながるはずの人たちが、最も必要な期間に奪われてしまうことになるのです」

「この法案は自分は何も奪われていないのに、奪われたと感じてしまう大人たちを慰めるためのものに過ぎません。彼らは今、『子どものセクシュアリティは自分たちのコントロール下にあり、"意識高い系の暴徒"や"左翼メディア"によって、子どもたちがゲイやトランスジェンダーへと変えられてしまう』と信じているわけです。2022年にもなってまだ、こんなことを言わなければならないなんて信じられません。ですが、これは目を背けてはいけない問題であり、大きな間違いです」

「この法案は、子どもたちの生死にかかわる問題と言えるのです。ですが残念ながら、この人たちは子どもたちの生死など気にならないタイプであると推測できます。むしろ、子どもたちが性や人種について学ぶはずだった教科書のページを切り取って、それを政治的利益のために燃やす発火材にするつもりなのです」

 本当に素晴らしい文章です。ジャスティン・カークランドの正鵠を射る言葉は、これまでLGBTQ差別発言をしてきた日本の議員などにも当てはまるものだと言えそうです。

 

 感動的なことに、3月7日、フロリダ州オレンジ郡の高校の生徒500人以上が授業をボイコットして「ゲイと言ってはいけない」法案に抗議しました。2人の生徒が抗議行動を主導し、生徒たちは「ゲイと言おう」「トランスジェンダーの子たちを守ろう」と声を上げました。フロリダ州ではその前の週にも、各地の高校で同様の抗議運動があったそうです。

 主催者の生徒はCNNのインタビューに対し、「この運動が続くことを当局に知らせたかった。法案が可決すれば至る所でデモが起きるだろう」「主権は私たちにある」と語りました。この生徒は先週、州上院歳出委員会でも反対意見を述べたそうです(スゴいですね)



 セレブも続々と反対の声を上げています。

 歌手のショーン・メンデスは、フロリダ州のLGBTQ団体「Equality Florida」の「ゲイと言ってはいけない法案に関する本日の上院での討論を前に、フロリダ州内の学生や信仰指導者がLGBTQの議員とともに国会議事堂の階段で集会を行なっています。今日こそ、冷静な立法府の判断が必要です。今日こそ、ゲイと言ってはいけない法案に歯止めをかける日です」という投稿を引用リツイートし、法案に反対する姿勢を見せました。

 歌手のアリアナ・グランデは「Equality Florida」がニュースをシェアした投稿の下に「マジで最低」とキャプションをつけてインスタグラム・ストーリーズに投稿しました。

 俳優のジョージ・タケイは「あるフロリダの議員が立ち上がって、“ゲイ”は永久的なものではない、と言った。私は84年以上ゲイをやっているので、彼女が何を言いたいのかよくわからないが、虹や咲き乱れる花など、自然の最も美しい創造物の多くは永遠には続かない。ただ、感動を与えるには十分な時間だ」とツイートしています。

 

 若い世代から絶大な支持を集めているポップ・スターで昨年カミングアウトしたジョジョ・シワは、自身のコンサートで、「どうやって話し始めようか考えてたんだけど…今晩、会場にいる誰かがTwitterで『ねえ、ジョジョ。今晩あなたのコンサートに行くんだけど、あなたはゲイだって言わないで』って書いてたのを読んで、言わなくちゃって思った。アドバイスに従って、そう言わないことにする。その代わり、別のことをしようと思う」と言って、最高の笑顔でレインボーフラッグを掲げ、観衆に振って見せました。

 続けて彼女は、こう語りました。「私はジョジョ。世界に私の人生の半分をシェアしてきた。ゲイであることは私の一部。そしてみんなに伝えたいのは、あなたが何者かってことは、何よりも大切なこと」「それはあなたの髪の毛かもしれない、肌の色かもしれない、誰を愛するかってことかもしれない」「でもおぼえててほしいのは、あなたが他の人と違うところは、あなたを特別な存在にしているってこと。ゲイであることはちっともヘンじゃない。このレインボーフラッグは、愛と平等、そして自分自身でいることの象徴」「今日はみんなに、このことを持って帰ってほしい。明日目覚めたとき、もっと自分にPRIDEを持てるようになってほしい、もっと自分自身を愛せるようになってほしい。そして他の人をもっと祝福できるようになってほしい」



 最後に、Twitterで紹介されていた、人気番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出演したケイト・マッキノンのリアクションが最高だったのでご紹介します(ケイト・マッキノンはレズビアンであることをカミングアウトしているコメディエンヌ/女優です)。以下のTwitter投稿のスレッドを順番にご覧ください。

https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2022/3/10.html
フロリダ州の「ゲイと言ってはいけない」法案に各方面から非難の声、高校生の抗議デモも

DATE:2022/03/10

CATEGORY:内外のLGBT情勢



最初の法案は、学校でのセクシュアリティや性的指向の議論を禁止することを提案したものでした。賛成派は、その主な対象は小学生だと言っていますが、規制が賛成派の主張する以上の効力を持っているというのはよくあることです。

今回の法案は年齢に関係なく、すべての公立学校で性的指向について議論することを禁止するものです。そして週末には、「生徒がクィアであることを教師が発見した場合、6週間以内に保護者に報告することを義務づける」という修正案がさらに追加されました。

これに賛同した議員たちの誰もが、子どもたちの幸福など微塵も気にしていないことは明らかです。これは子どものための法案ではありません。法案を支持する議員たちは、若者やその家族のことなど考えていません。彼らが気にかけているのは“中間選挙”と、(この法案によって、教師に告げ口された子どもたちが自殺へと追いやられる可能性があることに無関心な)“支持層”だけなのです。候補者たちは、有権者が投票所に足を運ぶまでの間、敬虔なキリスト教徒としての姿をアピールできればそれでいいと思っているのでしょう。

フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は、この法案への支持を表明しています。またジョー・ハーディング議員は、地元紙の「タンパベイ・タイムズ」に、「この法案に反対するということは、『6歳児が学校と自宅で別々のアイデンティティを持っていても、学校がそのような行動を奨励しているのだから問題ない』と言っているのと同じことです」と語りました。ですが、誰も6歳児に対して、「学校ではトランスジェンダー、家ではシスジェンダーでいるように」などと強制しようとしているわけでもありません。なのに、何を言っているのでしょうか?
この種の法案の支持者は、子どもとその性的アイデンティティに奇妙な魅力を感じているようで、まるで小学3年生が地元のファミレスでお見合いパーティーでもやっているかのような目で見ています。頭の中で妄想が膨らみ、この状況における真の犠牲者である子どもたちの存在を完全に忘れ去っているのです。

もし議員たちが、本当に若者のことを気にかけていたら、子どもがカミングアウトする最初の相手が教師であるケースが多いことを理解できるはずです。多くの子どもたちが、家では自分らしくいられないと感じているのですから。

教師の対応に救われた
筆者の経験

自分がゲイだと私が気づいたのは12歳ごろのことで、当時サウスドイル中学校の地下でタイピングを教えていた若い教師、エリン・コリンズ先生に救われました。春休み明け最初の月曜日の朝8時、私は彼女の机の前で泣きながら、「自分はゲイで、死んでしまいたい」と告げたのですが、「そんなことはこの世から去る理由にはならない」とその先生が教えてくれました。家でも教会でもサッカーの練習でも経験したことのない方法で、私は先生に支えてもらったのです。

彼女が両親に告げ口するようなことは決してありませんでしたし、私が両親にカミングアウトできたのはその10年後のことです。先生のおかげで私はまだ生きていて、20年経った今、私たちの会話を紹介することができているのです。

テキサス州や私の育ったテネシー州でも、今回追加されたような法案が検討されたことがあるため(実現することはありませんでした)、もし当時先生が私の両親に話さなければならなかったとしたら、どうなっていただろう?と考えてしまいます。

大人になってから、家族にカミングアウトしたことができた現在の状況を鑑みると、「もっと早くカミングアウトすることが強要されていたら」と想像すれば、かなりひどい状況になっていたことは明らかです。LGBTQ+の子どもたちには、虐待や育児放棄の脅威、さらに2022年2月中旬の判決の結果に伴った…恐ろしい転向療法(フロリダではまだ合法です)という選択肢がつきまとっているのです。
子どもたちは自分たちの力で、困難かつ混乱した期間を乗り越えなければならないのです。この法案が通過すれば、彼らは自分の住む州が性的指向について黙っているべきだと考えているだけでなく、そのために罰せられるべきだと考えていることを知りながら、この期間を乗り越えなければいけなくなります。教師や学校スタッフという安心できるはずの場所が、最も必要な期間に奪われてしまうことになるのです。

この法案は自分は何も奪われていないのに、奪われたと感じてしまう大人たちを慰めるためのものに過ぎません。彼らは今、「子どものセクシュアリティは自分たちのコントロール下にあり、『意識高い系の暴徒』や『左翼メディア』によって、子どもたちがゲイやトランスジェンダー、あるいは何か共感力の高い存在へと変えられてしまう」と信じているわけです。

2022年にもなってまだ、こんなことを言わなければならないなんて信じられません。ですが、これは目を背けてはいけない大きな間違いです。

法案支持者にとっては、強制教育のうわさの数々を信じるほうが簡単なのでしょう。人種やセクシュアリティに関する教育を規制するというのは、ごく一部の声高なストレートの白人が周囲の世界を見直すよう求められると不快に感じる傾向があるという事実から、目をそらすための策略とも言えるのです。さらに重要なことに、子どもたちが異なる人種やセクシュアリティについて学ぶとき、親は自分自身の偏見を見直すことを余儀なくされます。それは楽しい経験ではないので、話題を完全に排除し、その必然的な結果を無視するほうが簡単ということなのでしょう…。

しかしながら、この「ゲイと言ってはいけない」法案に関しては、子どもたちの生死にかかわる問題と言えるのです。ですが残念ながら、この人たちは子どもたちの生死など気にならないタイプであると推測できます。むしろ、子どもたちが性や人種について学ぶはずだった教科書のページを切り取って、それを政治的利益のために燃やす発火材にするつもりなのです。

https://www.esquire.com/jp/news/a39272313/florida-dont-say-gay-bill/
フロリダ州の「ゲイと言ってはいけない」法案は、子どもたちの命を奪う可能性がある

フロリダ州の「教育に対する親の権利」法に加えられる新たな法案(いわゆる「ゲイと言ってはいけない」法案)が、LGBTQ+の子どもたちの命を危険にさらそうとしています。



(Reuters) - A divided federal appeals court on Friday declared unconstitutional two south Florida laws that banned therapists from offering conversion therapy to children struggling with their sexual orientation or gender identity.
In a 2-1 decision, the 11th U.S. Circuit Court of Appeals sided with two therapists who said the laws in the city of Boca Raton and Palm Beach County violated their free speech rights.

Circuit Judge Britt Grant said that while enjoining the laws “allows speech that many find concerning--even dangerous,” the First Amendment “does not allow communities to determine how their neighbors may be counseled about matters of sexual orientation or gender.”

Conversion therapy aims to change people’s sexual orientations or gender identities.

The therapists, Robert Otto and Julie Hamilton, said their clients typically had “sincerely held religious beliefs conflicting with homosexuality,” and sought counseling to conform their identities and behaviors with those beliefs.

Republican President Donald Trump appointed both judges in Friday’s majority.

Circuit Judge Barbara Martin, appointed by Democratic President Barack Obama, dissented, citing a compelling interest in protecting children from a “harmful therapeutic practice.”

In separate statements, Boca Raton’s lawyer Jamie Cole and Palm Beach County’s lawyer Helene Hvizd called the dissent “well-reasoned,” and said both were weighing their legal options.

Mat Staver, a lawyer for the therapists, called the decision the first of its kind by a federal appeals court, and “a huge victory” enabling people to choose counseling free of government censorship.

A June study by the Williams Institute at UCLA School of Law said 20 states and Washington, D.C. ban licensed healthcare professionals from conducting conversion therapy on children.

Critics say the practice stigmatizes lesbian, gay, bisexual and transgender people, and is linked to depression, anxiety and suicide.

The American Psychiatric Association also opposes conversion therapy, saying the practice often assumes that homosexuality is a mental disorder.

Some supporters of the practice have offered religious justifications or said it is unethical not to offer clients that option.

The case is Otto et al v City of Boca Raton, Florida et al, 11th U.S. Circuit Court of Appeals, No. 19-10604.

https://www.reuters.com/article/us-usa-conversion-therapy/florida-bans-on-conversion-therapy-for-children-voided-by-u-s-appeals-court-idUSKBN28029C
Florida bans on conversion therapy for children voided by U.S. appeals court

By Jonathan Stempel



ショーン・メンデスが“ゲイと言ってはいけない法案”に異議を唱える
 シンガーとして活躍するかたわら、若い世代を支援するためにチャリティ団体「ショーン・メンデス・ファウンデーション(ショーン・メンデス財団)」を立ち上げるなど、社会問題への取り組みにも力を入れているショーン・メンデスが、米フロリダ州で可決される見通しの「性的指向の議論を禁止する法案」に反対を表明した。



ショーン・メンデスが“ゲイと言ってはいけない法案”に異議を唱える

 シンガーとして活躍するかたわら、若い世代を支援するためにチャリティ団体「ショーン・メンデス・ファウンデーション(ショーン・メンデス財団)」を立ち上げるなど、社会問題への取り組みにも力を入れているショーン・メンデスが、米フロリダ州で可決される見通しの「性的指向の議論を禁止する法案」に反対を表明した。
この法案は、教師が生徒と性的指向や性自認といったLGBTQ+の話題について話し合うことを小学3年生以降になるまで禁止するというもので、反対派からは“ゲイと言ってはいけない法案(Don't Say Gay bill)”と呼ばれている。

 性的指向は自然なことであって、その人の大事なアイデンティティのひとつ。それについて話してはいけないとすることは間違っており、子供たちのメンタルヘルスにも大きく影響しかねないこと。

 ショーンは、フロリダ州のLGBTQ+コミュニティのメンバーが平等を手にすることを支援するEquality Floridaの投稿、「ゲイと言ってはいけない法案に関する本日の上院での討論を前に、フロリダ州内の学生や信仰指導者がLGBTQの議員とともに国会議事堂の階段で集会を行なっています。今日こそ、冷静な立法府の判断が必要です。今日こそ、ゲイと言ってはいけない法案に歯止めをかける日です」を引用リツイートして、法案に反対する姿勢を見せた。
 米政府もこの法案を非難しており、ジョー・バイデン大統領は「私はLGBTQI+コミュニティのすべてのメンバー、とくにこの憎むべき法案の影響を受けるであろう子供たちに、ありのままのあなたが愛され、受け入れられていることを知ってもらいたいです。私はあなた方の味方であり、私の政権はあなた方にふさわしい保護と安全のために戦い続けます」と、この法案によって影響を受けるであろう子供たちに寄り添うコメントをツイートしている。

https://front-row.jp/_ct/17524039
ショーン・メンデス、「性的指向の議論を禁止する法案」に反対を表明

2022-03-08







わたしたちは、PENLIGHT (ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会と申します。株式会社ジャニーズ事務所(以下、ジャニーズ事務所)の所属タレントをこれまでこよなく愛し、応援してきた者たちです。 会の名称であるPENLIGHT(ペンライト)には、性暴力被害を訴えられず暗やみの中にある人たちに光があるように、との願いが込められています。

2023年4月12日に元ジャニーズJr.の男性(カウアン・オカモトさん)が、日本外国特派員協会で記者会見を行いました。その会見によると、ジャニー喜多川氏(以下、喜多川氏)から数年間にわたって性暴力被害を受け、また他にも性暴力被害を受けていた少年らがいたということです。

同日、共同通信の取材に対し、ジャニーズ事務所はコメントを出しましたが、自身の実名と顔を明らかにして訴えた元ジャニーズJr.の男性(カウアン・オカモトさん)に対するコメントは一切ありませんでした。またジャニーズ事務所の運営する複数のウェブサイトを確認しても、現時点で先の記者会見に対する応答はみあたりません。

これを受け、性加害の事実に正面から向き合おうとしないジャニーズ事務所の姿勢に、大きな疑問を抱きました。と同時に、これまでジャニーズ事務所に所属しながら、性暴力被害を受け、沈黙せざるをえなかったであろうタレントが多くいたものと推察します。

かつて週刊誌とジャニーズ事務所との間で行われた裁判では、喜多川氏による未成年の少年らに対する性加害について「真実であることの証明があった」と東京高裁が認定。2004年には最高裁で確定しています。

これらの被害実態は、グルーミング(性的な行為を目的に被害者を手懐ける行為)とも評され、性暴力被害の典型的な類型のひとつともされています。さらに契約関係にあっては、タレントは所属事務所に対し従属的にならざるを得ず、力関係の不均衡は明らかです。

なお、喜多川氏はすでに亡くなっていますが、ジャニーズ事務所が性加害を黙認し続け、このような事実があったのにもかかわらず再発防止措置を講じなかったために、その後も被害者を生み出してきたことから、ジャニーズ事務所にも責任があると考えます。

わたしたちはジャニーズ事務所に所属するタレントを応援するものとして、このままでは心から応援するのは難しいと感じています。また、純粋な気持ちでジャニーズ事務所に入所してきた少年たちの気持ちを思うと強い憤りを覚えます。

つきましては、PENLIGHT (ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会より、ジャニーズ事務所に対し、次の対応を求めます。

1. 性暴力被害者の声に誠実に耳を傾けてください。

2. ジャニーズ事務所として、第三者委員会等を設置し性加害の検証・実態調査を行ってください。

3. 性暴力被害を訴えた方々に対し、事実を認め謝罪してください。

4. 性暴力被害者がトラウマの影響から回復するために適切な支援を行ってください。

5. 今後、性暴力被害を生まないための再発防止措置を具体的に定め、実行してください。

以上

みなさんの賛同の声をジャニーズ事務所に届けます。多くの方にご賛同いただきますよう、お願い申し上げます。

ーーーーーーーーーーーーー

賛同人

北原みのり(作家)

仁藤夢乃(一般社団法人Colabo代表)

太田啓子(弁護士)

辛淑玉

李信恵(フリーライター)

安積遊歩

三井マリコ

小川たまか(ライター)

石田郁子

塚原久美

青木正美(医師)

坂井恵理(漫画家)

長田杏奈(ライター)

賛同団体

フラワーデモ東京

https://www.change.org/p/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%BA%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%89%80%E3%81%AF%E6%80%A7%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E8%A2%AB%E5%AE%B3%E8%80%85%E3%81%AE%E5%A3%B0%E3%82%92%E7%84%A1%E8%A6%96%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7-%E6%80%A7%E5%8A%A0%E5%AE%B3%E3%81%AE%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E3%81%A8%E8%AC%9D%E7%BD%AA%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?utm_content=cl_sharecopy_36032232_ja-JP%3A4&recruiter=1296124822&recruited_by_id=1faf5250-b2e2-11ed-9549-1529d8247475&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=psf_combo_share_initial
ジャニーズ事務所は性暴力被害者の声を無視しないで! 性加害の検証と謝罪を求めます!



イジメ相談は先生一人で密室処理するべきではありません。

先生に相談しても最悪の結果に至ってしまうケースもあります。

外部の目を入れることがとても大切です。

https://diamond.jp/articles/-/301842?page=3

学校には玄関に法務省のこども人権110番のポスターが貼ってあることが多いですが、他のポスターに紛れてしまい目立ちません。

弁護士会のこども人権110番は評判が良く、証拠集めのアドバイスを受けることも出来ますし、各教室に貼ってあれば抑止力にもなりますし、こどもが相談しやすくなります。

https://www.toben.or.jp/entry_img/soudan/children_leaflet.pdf

https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/legal_advice/search/kodomo_madoguchi.pdf

弁護士会に嘆願します。パンフレットしか無いので、弁護士会にはポスターを作製して頂きたいです。

また、弁護士会のポスターを教室内に掲示することは令和5年4月19日の文部科学委員会にて文部科学大臣も文科省も肯定的な答弁をしています。

弁護士会はポスターを作成し、各教室内に貼るように十分な枚数を学校に配布してください。

こどもが相談をためらう要因として、相談方法がこどもには抵抗が大きい電話か電子メールだけであるという意見が目立ちます。

こどもが馴染んでいるラインなどでのチャット形式の窓口も開設されるように弁護士会にお願いします。

LINEによる相談窓口の例:厚生労働省「親子のための相談LINE」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29751.html

「先生がいじめ相談受けたら、外部相談員に伝える義務とする」ことを求めます。必ず外部の目を! の活動も行っています。ご協力お願いいたします

https://chng.it/882CMrdZ5X

https://www.change.org/p/%E6%95%99%E5%AE%A4%E5%86%85%E3%81%AB%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E4%BC%9A%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%98%E3%82%81110%E7%95%AA%E3%81%AE%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%92-line%E7%AA%93%E5%8F%A3%E3%81%AE%E9%96%8B%E8%A8%AD%E3%82%92?cs_tk=ArocfSkclktBTfi5SWQAAXicyyvNyQEABF8BvCVzlO2H3tB6seQpghs2C0c%3D&utm_campaign=1254631593ea4809bd7df8fc2a53e4f0&utm_content=initial_v0_3_0&utm_medium=email&utm_source=petition_signer_receipt&utm_term=cs
教室内掲示用の弁護士会のいじめ110番のポスターを!LINE窓口の開設を!

https://www.toben.or.jp/entry_img/soudan/children_leaflet.pdf




うちの男子高時代は幽遊白書も放送された時期で付けられたあだ名は幽遊白書に出てくる蔵馬(南野秀一)さんです。幽遊白書に出てくる蔵馬(南野秀一)さんは設定では男性だけど女性のような扱い、蔵馬(南野秀一)さんのように親より先に死んでも構わないと考えてたような危なっかしいタイプだったのは事実で当たってるかもと感じたあだ名でした。
実際に幽遊白書に出てくる蔵馬(南野秀一)は男子か女子かうちに聞かれて男子と言ったら無視で男子との回答は受け付けない感じで女子って言ったら納得されました。
そういう感じに思われてるのは自覚してたし女子として実際に生きたいから男性の身体やめたいと生物学的男性の身体に対する苦痛が強く出たのと男子の制服がやっぱ嫌だったなぁと感じてた時期でした。
だけどうちの高校時代、性同一性障害という言葉もジェンダークリニックの存在も知らなかったしその状態でお母さんに乗せられててカミングアウトしてたら家追い出されて無一文でホームレスになってただろうなって容易に想像がついたので黙ってました。
お母さんは察しが良いし受け入れない割にうちのそーいう属性知っててつついてきて余計辛かったな。
2023年の今時になって幽遊白書の蔵馬(南野秀一)さんが良い意味で使われる例としては幽遊白書の蔵馬(南野秀一)役をされた声優の緒方 恵美さんは少年役をされる事の多い女優賞をとられたジェンダーフリーを体現されている事例ですね。
うちは一人で悩まないでというのは綺麗事と思うタイプで、先生に相談した時に「いじめられる方が悪い」って言われたことあります。
学生時代、家にも学校にも居場所が無いと感じてたうちが両親に相談なんて無理ですよ。両親に相談したら親にどつかれて余計、居場所なくなりそうって感じてた。
アニメ幽遊白書で蔵馬(南野秀一)さんが周りに合わせるのが上手な役ですがうちは周りに合わせるというか家でも学校でも顔色伺って作り笑顔して家から追い出されないようにびくびくしながら生活してましたらそういう意味で幽遊白書で蔵馬(南野秀一)というあだ名はそれなりに当たってたかなと。
しかも高校時代は家と学校の往復しか許されて無くって心安まる時が全然なかった。
ですから家、学校以外の場所で家からも学校からも追い出されずに済む身の安全が確保できるサードプレイスって必要だよなって思いました。
高校の時ぐらいの学校の合宿の時あたりかな、うちが実際に飛び降り自殺しそうになったとこ腕つかんで引っ張り上げて貰わなかったら今頃この世にいないです。
なので、DVが続く可能性があると言われている離婚後共同親権は本当にやめてほしいです。
ですから、れいわ新撰組の山本太郎さんの演説の通り存在しているだけで価値があると言われる政治になった方が良いなとは思ってます。



自分は生きてていいんだろうか? 消えてしまいたい、死にたい、そう思ってしまう世の中のほうが間違ってんですよ。そんな世の中つくったのは今の政治であるならば、全く真逆の世界もつくれる、それが政治でしょ? それを決めんのが選挙でしょ? あなたは存在しているだけで価値がある。あなたは生きてるだけで価値がある。私はそういわれたい。あなたは?

 世の中の役に立たないんだったら、生きてる価値がないよねといわれる社会と、あなたは存在しているだけで価値があるねといわれる社会、あなたはどっちの社会がほしい?

https://note.com/miraisyakai/n/n63072e1a61e8
2019年7月20日新宿演説より抜粋・出典
【特集】第26回参院選(2022年)れいわ新選組――政権交代に必要なこと

589



三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト

2023年4月16日 16:12 フォローする

アニメ東のエデン。日本人学生が世界の中心と思ってるアメリカのホワイトハウス見学から日本に帰国した時に日本の領土にミサイルが着弾ついに日本国内で犠牲者が。脅威は日本に配備されたトマホークミサイルでした。
アニメ東のエデンでは日本に配備されているトマホークミサイル同士を迎撃して戦争被害を防いでましたが現実世界では超音速ミサイルやミサイルの飽和攻撃は迎撃できず甚大な被害を及ぼすと思われます。軍拡すると必要な介護・医療の予算も削られる。
軍事費削って介護・保育や医療等のケアワーカーの待遇改善に予算を回した方が緊張緩和でき救える命も増えると思います。







岸田政権の防衛費倍増に、抗議の声をあげた東村アキコさん。詳しい説明がなされないまま強引に進む国の政策には不安を感じると、その心境を語ってくれた。



「防衛費を増額するというニュースを聞いたとき“防衛に関わるものに使うんだろうな”と、あまり深く考えていなかったんです。



ところが、私たちの税金が“敵を攻撃する”ためのミサイルに使われるのだと知って、すごく驚きました。本当にそれで戦争を抑止できるのか、生活を犠牲にしてまで軍拡すべきなのか、わからないことだらけ。だからこそ、思い切って声をあげてみたんです」



こう口を開いたのは、漫画家の東村アキコさん(47)。『海月姫』や『東京タラレバ娘』など数々の人気漫画を世に送り出してきた東村さんが、「そこはかとない恐怖」を抱いているのは、防衛費の増額によって進む日本の軍拡だ。



岸田内閣は敵基地攻撃能力の保有や新規装備の購入などを打ち出し、5年間の防衛費総額を43兆円に増額。これまで対GDP比で約1%としてきた防衛費を’27年度には2%まで倍増させる方針だ。2月3日には、防衛費増額の財源を確保するための特別措置法案が閣議決定された。



東村さんが、こうした“異変”に気づいたきっかけは、漫画の取材中だった。



「着物漫画を描いているため、京都に取材旅行に行ったときのことです。ある着物屋さんの女将さんと、舞妓さんが身につける“ぽっちり”という帯留めの話になりました。



“ぽっちり”は芸術的な意匠を凝らしたものが多く、家で代々受け継がれたりするもの。だからすごく高価なんですが、その女将さんから『先生も一つ、買いはったら、どうですやろ? お金残しても、税金でミサイルを買わされるのやから』って言われて『え! ミサイルって、何それ!』となってしまったんです」



驚いた東村さんは防衛費に関する情報を探すためテレビを見てみたが……。



「防衛費を増額して、どんな目的で、どんなものを買おうとしているのか知りたくなって、朝から晩までつけっぱなしにしている仕事場のテレビを見たんです。



けれど、ほとんどこの話題に触れていないんですね。知らないうちに、軍拡が進められたら怖いなって思うようになりました。



そんなとき、漫画のモデルにもなっている実業家の奥谷禮子さんから『平和を求め 軍拡を許さない女たちの会』を一緒にやろうというお誘いをいただいたんです」



メンバーに東大名誉教授の上野千鶴子氏、法政大学前総長の田中優子氏、経済学者の浜矩子氏らが名を連ねた同会。防衛費の対GDP比2%への引き上げを撤回し、女性や子供の視点に立った政策を進めるよう、署名活動をしている。
■武器購入が平和につながるのか、疑問でならない



とはいえ、これまであまり漫画や自身のSNSなどでも政治について発信してこなかった東村さん。参加に迷いはなかったのだろうか。



「エンタメの世界で生きてきたクリエーターとして、純粋に作品を楽しんでもらうために、あえて政治的な発言は控えてきました。



でも、エンタメは、平和あってこそのもの。もう黙っていられなくなったんです。もちろん『わざわざ、東村さんが言う必要はないじゃないですか』と止める人もいたし、ネットとかでたたかれることもあるかもしれません。でも、私が発信することで、1人でも多くの人にこの問題を考えてほしいと思ったんです」



ネットニュースのコメント欄やSNSでは、軍拡反対を訴える人に対して、厳しい言葉を投げかける人も少なくない。しかし、それでも東村さんは決して引かない。



「なかでも私がいちばん疑問に思ったのは、トマホークを500発も買うことです」



トマホークとは、敵基地攻撃を想定して、日本がアメリカから購入する巡航ミサイル。政府は、’23年度に約500発を一括購入する契約を米国と結ぶ方針。同年度の予算案には、トマホーク取得費として2113億円が計上された。



「“何をそんなに甘いことを”“平和ボケだ”と言う人もいるでしょう。でも、ウクライナにロシアが侵攻してから1年がたちます。当初、圧倒的な軍事力があるロシアが、数日以内に制圧すると報じられていたし、私もそうなんだと思っていました。しかし、戦いはまったく終わりません。毎日のように何発ものミサイルを撃ち合って、犠牲者が出ても、戦争は続いています。



仮に日本がトマホークを500発購入したところで、本当に平和につながるのでしょうか。戦争の抑止につながるのでしょうか。ウクライナの状況を見ると、とてもそうは思えないんです」



たしかに増税や歳出カットなどで“何が何でも防衛費を作る”という今の政府のスタンスには、恐怖を覚える人も多いだろう。
■周辺国との緊張が高まることへの懸念



「コロナ禍以降続く物価の上昇で、この3年ほど、生活が厳しくなっています。ガス代も電気代も高くなったし、各家庭では教育費などでも大変な思いをしています。もっと日常生活のために税金を使うという選択肢はないのでしょうか。もちろん、反対の意見もあると思います。もっと賛否を含めた議論を聞きたいのです」



防衛費増税をはじめ、自民党は憲法9条に自衛隊を明記する改憲案を打ち出すなど、政府は軍拡の動きを加速させている。



考えたくないことだが、今を生きる若者たちが戦地に送り出されてしまう可能性もゼロとは言い切れない。エッセイ漫画『ママはテンパリスト』では、息子“ごっちゃん”の幼少期を描いた東村さん。一人の母親としても、決して人ごとではないのだ。



「防衛費と言いながら、敵基地を攻撃する武器を購入することで、周辺国との緊張が高まることも不安の一つです。



いま、ウクライナでは、18歳から60歳までの男性が出国を禁止されたと報じられています。“ごっちゃん”も、いまは高校生。軍事的な衝突が起これば、どうなるのか……」



ウクライナでは侵攻開始当日の’22年2月24日に発令された総動員令が今も発令されたまま。自分の子供を戦地に立たせるのは、どんな親でも避けたいだろう。



「外交などを通じて、どんな話し合いをするのか、防衛費を増やす以外の道筋も、もっと見える形で示してほしいです。ほんとうに、私にはわからないことばかり。だからこそ、納得できる説明や議論をしてほしいんです」



東村さんが訴えるような、子を持つ母の思いは、岸田政権に届くのだろうか。

https://jisin.jp/domestic/2180881/
「ミサイル購入で平和が守れますか?」東村アキコさんが抱く岸田政権の軍拡への疑問

記事投稿日:2023/02/23 15:50 最終更新日:2023/02/23 15:50

『女性自身』編集部

戦争につかうミサイルに防衛費5.3兆円使われることで、介護医療という命を救う分野への必要な予算が削られるのおかしくありませんか。




「特例として協力いただく」



2月1日の衆院予算委員会でこう語ったのは、岸田文雄首相(65)だ。税外収入として国立病院機構(NHO)から422億円、地域医療機能推進機構(JCHO)から324億円もの積立金が返納させられ、防衛費に充当される問題。野党から「防衛への流用」と批判されたにもかかわらず、かたくなにゆずらなかったのだ。



「防衛費増額のために、日本の医療や社会保障が脅かされようとしています」



こう警鐘を鳴らすのは、全国保険医団体連合会の住江憲勇会長。



岸田内閣は昨年12月、敵基地攻撃能力の保有や防衛費増額を盛り込んだ3文書を閣議決定。’23年から5年間の防衛費総額を現在の27兆5千億円から43兆円に増額し、’27年度には防衛費を対GDPの2%へと引き上げる方針だ。



そのために流用される、冒頭の積立金だが、JCHOは年金保険料によって作られているため、積立金が不要見込みとなった場合、本来は年金特別会計に返納される決まり。NHOの積立金も、国庫へ返納された場合、医療のために使われるのが筋だろう。



また、突然の返納によって、経営への影響も心配されるところだ。JCHO企画課は「政府からの厳しいご判断だが、事業計画に影響はない」と回答したが、前出・住江さんは、以下のような見解だ。



「コロナ禍に直面し、平時から感染症対策として設備投資が必要ですし、不測の事態のために財源を確保しなければならないはずです。たとえばエクモなどはあれほど足りなくて困っていたのだから、各病院で機器を増やし、人材を育成する必要も出てくるでしょう」



さらに住江さんが危惧するのは、国民に負担増を強いることで、医療や介護財源でわざと“余ったお金”を生じさせ、これを防衛費に充てようとする事態だ。



「今年に入ってコロナの感染症法における位置付けが、2類相当から5類に引き下げられることになりました。5類になることで、ワクチン接種や医療費の自己負担額が増え、公費の支出が少なくなる。余ったコロナ対策費は今後防衛費に充てられるので、そのためにコロナを5類にしたのではないかと、疑いたくなります」



医療・介護分野の“改悪”も、より現実味を増してきたという。



「昨年、後期高齢者の一部で医療費自己負担が2割になりました。現在も、健康保険料の引き上げ、介護分野ではケアプランの有料化や自己負担割合を1割から2割に増やすことなどが議論されています。先送りとなっている要介護1、要介護2を介護保険からはずすという議論も再燃するでしょう」



防衛費のために国が医療費、介護費を出し渋れば、医療や介護を受けられず、失われる命が増えかねない。
■負担なき防衛費増はまやかしでしかない



「国はかなり無理をして防衛費財源を集めている」と見るのは、第一生命経済研究所の主任エコノミストの星野卓也さんだ。



「為替準備金である外為特会の剰余金3.1兆円、国の融資や出資金を扱う財政投融資特別会計からの繰入金0.6兆円などを、防衛費に充てる方針です。今年は子ども予算の倍増に向けた議論も行われる予定。消費税の増税や社会保険料引き上げなど、さらなる負担増を求める動きが出てくる可能性があります」



このような国のやり方には、経済産業省の元官僚・古賀茂明さんも異を唱える。



「外為特会や財政投融資特別会計に剰余金があれば、本来、国庫に返納され、子育てや社会保障など、その使い道が議論されるべきです。しかし、今回は問答無用で防衛に回す。その理由は『防衛費のために増税します』と大々的に言いたくないから。“実はお金はあるので、心配しないでください”として、防衛費増額への反発を抑えたいのでしょう。



しかし、そうしたお金も元は私たちの税金。防衛費に回れば、子育てや社会保障に充てるお金が減ります。それで今度は『子育てのために増税やむなし』と理解を求めようとするのです。こんなまやかし、許されません」



無理やり集められる金額は、総額5.3兆円以上に及ぶ(左上表参照)。また、岸田内閣が打ち出した防衛費増額のための所得税増税は、あたかも負担がないかのように説明されるが、これもまやかしだ。



「所得税1%分(2千億円)が防衛費に充てられると発表されています。すでに支払っている復興特別所得税2.1%を1%分引き下げ、その分を防衛費に流用することになるので、毎年支払う税金が増えるわけではありません。



しかしその分、徴収期限を延長して復興財源を確保する必要があり、20年延長という話も出ています。復興特別税は本来’37年に終わりその後は減税されるはず。延長は負担増にほかなりません」



防衛費増に突き進む国の方針に、古賀さんは危機感を抱いている。



「これまでの日本は軍事面においては軽武装で、国民生活向上を最優先にしてきました。それが今回の仕組みは、子育てや社会保障は後回しにして、まずお金があれば防衛費に回すというもの。憲法改正と同じかそれ以上に、国の形を根本から変える方針転換なのです」



国の姿を変える大変革が、説明なく行われようとしている――。

https://jisin.jp/domestic/2178556/
岸田政権の姑息会計 5.3兆円超の財源を防衛費に流用で医療・介護費が削減危機!

記事投稿日:2023/02/16 11:00 最終更新日:2023/02/16 11:00

『女性自身』編集部



10月31日に投開票が行われた衆議院選挙からはや2週間。日本維新の会が躍進、立憲民主党が議席を減らすといった地殻変動が起きるなか、“ベテラン議員”にもその波が。



衆院最高齢だった伊吹文明元衆院議長(83)や、公明党の太田昭宏前代表(76)といった著名な高齢政治家引退を表明しただけでなく、原田義昭氏(77)、野田毅氏(80)らベテラン政治家が次々と落選。



また甘利明氏(72)、小沢一郎氏(79)など大物政治家らも、小選挙区で落選し、比例代表でなんとか復活を果たすなど世代交代を望む民意が浮き彫りとなった。



そこで女性自身ではSNS上で「政界を引退してほしい70歳以上の政治家」についてのアンケートを実施。ランキングを作成した。男女約200人が回答し、結果は以下の通りだった。



【70歳を超えた衆議院議員のなかで政界を引退してほしい議員は誰ですか?】(回答:2021年11月2日〜11月7日)



1位:二階俊博氏(45.3%)
2位:麻生太郎氏(40.4%)
3位:小沢一郎氏(4.3%)
3位:菅直人氏(4.3%)
5位:甘利明氏(2.5%)
6位:山口俊一氏(0.6%)
6位:菅義偉氏(0.6%)
6位:江崎鐵磨氏(0.6%)
6位:平沢勝栄氏(0.6%)
6位:大西英男氏(0.6%)



まず、同率3位となったのは小選挙区で落選したばかりの小沢一郎氏と、菅直人氏(75)。



小沢氏に「今回、小選挙区で落選して、もう自分の政治的存在感がなくなって来ていることを自覚したのか?」(50代男性・公務員)「今迄常に壊す事しかしてこなかったから」(30代女性・会社員)、菅氏にも「政治 国民に 何の 貢献をしていない」(60代男性・自営業・自由業)というように、政治家としての実績に厳しい指摘が寄せられていた。



続いて、2位にランクインしたのは麻生太郎氏(81)。



これまで「セクハラ罪という罪はない」「(憲法改正について)ナチスの手口に学べ」など、数々の失言で知られる麻生氏。10月25日の演説でも、「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなった」と発言をして批判を浴びたばかり。そんな麻生氏の言動や態度を批判する声が大多数を占めていた。



「失言が多過ぎるから。」(40代女性・アルバイト)
「記者や質問者を舐めた態度で小馬鹿にし、誠実に答弁しないのに大臣歴任とは本当に解せない」(40代女性・専業主婦)
「あまりにも時代錯誤な考え方と言動」(40代女性・無職)
「自民党腐敗の象徴」(50代男性・無職)



そんな“失言王”の麻生氏をおさえて、半数に迫る45%という圧倒的得票率を記録したのは82歳の二階俊博氏!



二階派のボスとして絶大な権力を持ち、’20年7月にGo Toキャンペーン受託団体から二階氏ら自民党議員37名に4,200万円の献金があったと「文春オンライン」により報じられたことも。記者会見を1人で進行できず、しどろもどろな様子になったことなどからも、議員としての資質を問う声が相次いだ。



「自分でしっかり内容を把握して発言できないなら辞めるべき。」(女性40代・パート)
「利権のしがらみしか感じないため」(男性30代・会社員)
「体や頭脳の老化を著しく感じるこの方が議員として国民の役に立てるとは思えない。」(女性30代・専業主婦)



まず、「65歳定年にしてほしい」(40代女性自営業・自由業)「定年制を設けて欲しいです」(50代女性医療関係者)など定年制の導入を望む声もあがった今回のアンケート。果たして、来年に予定している参議院選挙で世代交代は進むのかーー。



出典元:

WEB女性自身

https://jisin.jp/domestic/2036974/
引退してほしい高齢政治家ランキング“失言王”麻生太郎氏を抑えた1位は?

記事投稿日:2021/11/13 06:00 最終更新日:2021/11/13 06:00

『女性自身』編集部







「ロシアのウクライナ侵略によって安全保障環境が変わった」「各国もこぞって軍事費の増額を図っている」などとして、すでに今年度予算で戦後最大を更新したところの防衛費を、5年以内にGDP比2%以上へと倍増する計画が進みつつあります。連日の戦争報道の効果もあるのでしょう。4月22日から24日にかけて日経新聞が実施した世論調査では、GDP比2%以上への増額について賛成が55%、反対が33%となり、賛成が反対を引き離す結果でした(記事)。

 ロシアとウクライナの戦争を呼び水として、こうした軍拡だけでなく、改憲や統制の強化などが一斉に進められようとしている現状があります。自覚的であれ無自覚であれ、多くの人が戦争に絡め取られてしまっており、左派やリベラルはこの状況に対峙する有効な拠点を保持できていません。それではどのように考えを出発させたら良いでしょうか。

 冒頭に述べたように、いま自民党は防衛費の大幅な増額を画策しつつあります。他方でそれに否定的な世論はあまり大きいとは言い難いようです。なるほど昨今のできごとを前にして、日本の安全を守るためにはやむを得ないのだと説明されれば、そうかもしれないと頷く人は少なくないのでしょう。けれどもう一歩踏み込んで考えていくのなら、何かを増額するときは、背後に必ず損なわれるものがあることを見落とすわけにはいきません。

 防衛費を増額するとして、その負担は一体どこから出すことになるのでしょうか。他のどのような予算が削られるのでしょうか。それは年金かもしれません。医療や介護かもしれません。教育、子育て、その他のさまざまな公共サービスも圧迫を受けるでしょう。増税でまかなうとしても実質的には同様の負担が課せられます。すでに経団連や経済同友会は消費税を19%まで引き上げる必要性を指摘してきました。19%というのは、ポケットの一万円札で八千円あまりの買い物しかできなくなるととらえてもあながち間違いといえないし、働く人は一年のうちおよそ二か月がただ働きになるといっても大差がありません。

 こうしたことは生活をいっそう厳しいものへと変えてしまうでしょう。それは言うまでもなく生活をケアし、良くするために使えるはずだった「もの」や「こと」が、より多く軍事へと分配されることの反映です。人々が生産できるものに限りがある以上、多くの兵器を抱えるようになればなるほど、それに応じた「もの」や「こと」が生活の中から削られるのは必然です。このようにして、たとえ武力的な衝突がない場合でも軍拡は生活を損なうことを結果します。すると人々はより長い時間、より劣悪な環境で、急き立てられるようにして働かなければならなくなってしまうでしょう。それを可能にするために労働者の権利も一つ一つ切り崩されていくことになるでしょう。ピカピカな兵器を持つことは、こういったことと引き換えであるわけです。

 もちろん軍拡を推進したい勢力は、諸外国の脅威からわが国を守るために必要な予算なのだ、武力的な衝突を避けるためにこそ不可欠な措置なのだと主張するのに違いありません。けれどもこれにはごまかしがあります。なぜならそれは逆から見れば、諸外国に脅威を与えるものであるからです。脅威が、脅威がと言って各国がこぞって軍拡に走るなら、結局どの国に生きる人々も不利益をこうむることになってしまうでしょう。このことはどの国にいるのかにかかわらないがゆえに、国境のどちら側にも生きている人々全体の側の立場から、軍拡の回避が望まれることになるわけです。

 ところでこのように説明すると、富国強兵を掲げて発展と軍拡の実現を目指した明治期の社会が浮かぶ方もいるかもしれません。しかしながら当時においても軍拡が生活の一部を削ったことには違いがなく、あくまで日本における産業革命や近代化という特殊な時代背景を持つ頃の出来事であるために、発展と軍拡が重なって見えているのにすぎないととらえるのが適切です。

 現在の日本がそれとはほど遠い背景をかかえていることは言うまでもありません。バブルが崩壊して以降、わが国は30年にわたってGDPが低迷してきました。4月15日に総務省が発表した人口推計では、総人口は11年連続で減少となり、直近の減少幅は過去最大となっています。そのような国で中韓やロシアとの対立を煽りながら、他方で「武力的な衝突を避けるために」と二枚舌をつかって軍拡を目指していくことは何を意味しているでしょうか。それが強権的な統制とともにあり、権威と圧力によって人々の不満をおさえつけるものとなるのは想像に難くありません。

 軍拡は双方の国の人々にとって不幸なことですが、より深い苦しみを強いられるのは、次第に豊かになっていくという条件を失ってしまった国の側なのは言うまでもありません。少子高齢化や地方の過疎化、教育、子育ては致命的な問題となっており、日本は土台から崩れつつあります。人口が維持できなくなり、教育、子育ての水準が維持できなくなったということは、社会の維持ができなくなりつつあるということです。そうしたことにこそ迅速に予算を投じなければならないのにもかかわらず、防衛費を上げるなどというのはまったく逆の方向です。それは加速的に転落しつつある日本社会にとどめの一撃を加えるものとなってしまうでしょう。



 自民党政権はここぞとばかりに軍拡へ、改憲へ、そしてより強権的な生活の支配へと突き進みつつあります。それを実現するためにこれまで以上にマスコミ、教育、学問などに手を加えようとするはずです。世論も引っ張られていくでしょう。ロシア、ウクライナの戦争はすでにその一環として利用されています。例えば次の声明はどうでしょうか。

「ロシアのウクライナ侵略は、世界の現実を日本に突きつけた。国連は常任理事国ロシアによる数々の国際法違反と蛮行に無力だった。一方でウクライナの徹底抗戦は、自国の主権と独立は国民自らの手で守り抜くものであり、世界はそうした国にこそ支援を惜しまないことを教えている」(出典:日本会議『ウクライナ危機を教訓に防衛力強化と憲法改正を進めよう』

 これは5月3日の憲法記念日を前に公表された日本会議の声明の冒頭です。「攻められたらどうする」「備えなければならない」「国への協力を惜しんではならない」――そういった論理に持ち込もうとしていることがうかがえます。

 侵略や残虐行為が許しがたいのは当然です。けれどもそのことをもって、平和を望む人たちのアキレス腱が狙われている構図を察知しなければなりません。ウクライナでの悲惨な現実の報道の裏には「侵略されたらこうなるのだ」「だから……」という言葉がへばりついています。もちろん多くのジャーナリストは、平和を希求し、残虐な行為に憤る良心的な人たちなのに違いありません。しかし情報は様々な意図のもとに利用されてしまうため、戦争の残忍さや悲惨さを見せつける事を通じて危機感をあおり、新たな憎しみを掻き立てようとする動きには注意する必要があります。残忍さや悲惨さを受け止める土壌が十分になければ、写真や映像を広めること自体もそうした効果を持ってしまうでしょう。

 直ちに行われたロシア語やロシア文化の排斥も等閑視するわけにはいきません。外務省は3月31日、ウクライナの地名の呼称について、ロシア語読みからウクライナ語読みへの変更をしました。けれども当のウクライナではバイリンガルも多く、日常の言葉としてロシア語とウクライナ語のそれぞれを使う人が五分五分であることは、FOM-Ukraine(2009), Research&Branding Group(2010), Razumkov Centre(2011)など複数の世論調査で示されていることです。外務省はさらに4月8日、日本に駐在するロシアの外交官8人の追放を表明するに至りました。ロシアはこれに応じる措置として4月27日、ロシアに駐在する日本の外交官8人の追放を表明しています(記事)。ロシアに対するウクライナ、あるいはNATOなど西側諸国に対するロシア・中国など東側諸国――そのように国と国、東西への囲い込みを日々、刷り込んで、分断と切り崩しを図ろうとする動きが浮かび上がります。

 4月11日に発表した先の記事(『ここから見える世界は――国家間の軍事的対立を乗り越えていく社会観のために』)は、やや難解と評価されつつも、ありがたいことに多くの人に読んでもらえました。大学の講義で扱っていただけたことや、労働組合の方々の目にとまったことも嬉しく思います。しかし他方で「かなりの未来を射程にした話で、即効性のある提言ではない」といった受け止め方もいくらか見られました。けれどもこれは、ただちに行われる分断と切り崩しに対して、どのような立場から対決しうるのかということをめぐって、喫緊の問題として書かれているものです。

 未来はそれ自体として存在するものではなく、ただ、今を生きるその時その時の瞬間からどのように出発するかということの積み重ねのみが、どのような未来に行きつくのかを決します。そしてぼくたちはそもそも、それぞれのいる場所からしか出発することはできません。

 言論界ではロシアはどうすべきだ、ウクライナはどうすべきだ、国際社会はどうすべきだといった議論が活発で、それらが「即効性のある提言」とみなされがちであるようです。しかしながらその提言は、誰がいかなる立場から行っているのでしょう。そこにはスポーツを観戦するような立場から、あるいは軍師の立場から物事を考えている面はないでしょうか。少し前にはウクライナは抗戦すべきなのか降伏すべきなのかといった議論を行った人たちもいたものの、戦争はいわば権力という猛獣の衝突です。熊が虎におどりかかったのを前にして、「どうするべきだ」と言ったところで虎はただ自らの身を守ろうとして動くでしょう。もともと国はそういった議論が通用するような仕組みで動いてはいません。(そして国が身を守るということは人々の命や生活を守ることと合致するのではなく、多くの場合において命や生活を犠牲にしてでも体制を守ることであるというのは歴史が示すところです)

 このような議論に熱心な人たちは、戦争を自分から切り離された遠いところの問題として考えているようですが、実際はそうではありません。今のロシアやウクライナは人々の生活が抱えた矛盾が最も悲劇的な形であらわれた場所となってしまっているものの、それはぼくたちの生きる日本とも全くの地続きです。

 ぼくたちの生活は常にせめぎあいにさらされているのです。軍備を増強し、支配を強化し、自由や民主主義を限定的なものへ変えていこうとする動きはロシアでもウクライナでも、また日本でもあるわけです。人々を分断しようとする動きも普遍的なものです。それに押し流されてしまい、人々が自らに突き付けられる理不尽な現実に力を合わせて対峙することができなくなっていった時、戦争にむけて動員される大きな条件が満たされます。今のロシアやウクライナの人々がおかれた状況は、それぞれの地で同様のことを阻止できなかった結果にほかなりません。先の記事では、平和を望む素朴な生活者が戦争に巻き込まれるのはなぜなのかという問いをもとに、人が努力して生み出したものが自らのもとに刃となって戻ってくる仕組みが存在することを論じましたが、刃の仕組みの中にあるというのは、生活がそうしたせめぎあいにおかれているということでもあるわけです。



 ロシアとウクライナの戦争をめぐって、日本ではほとんど報じられなかった「たたかい」がありました。ギリシャの労働組合が「私たちは兵器がわが国の領土を通過することに加担しない」(声明:Αρνούνται να «βάλουν πλάτη» στη μεταφορά ΝΑΤΟικών αρμάτων)と宣言して線路に立ちふさがり、少なくとも二週間、ウクライナに向かうNATOの戦車の輸送を止めたのです。他方でベラルーシでは、鉄道労働者が信号制御システムを破壊して、ロシア側の軍事物資の輸送を阻止しました(記事:The Belarusian railway workers who helped thwart Russia’s attack on Kyiv)。東西の双方から、戦争の激化を止めようとする努力があったのです。

 結局、ギリシャの側は、最後は通り過ぎる戦車に赤いペイントを投げつけて抗議する形となり、ベラルーシを経由した軍事物資も徐行運転で進みました。具体的に行動した人たちの数は限られており、これらの行動が戦況に大きな影響を与えたととらえるのは妥当ではないかもしれません。けれども人々の力とは何なのか、人々が自らの生存を自らの意志とかけ離れたものにゆだねないとはどのような態度なのかということに考えを及ぼすとき、社会を動かす根源はここにこそあるとはいえないでしょうか。イタリアでは空港や鉄道の労働者が軍事物資の積み込みを拒否し、ベルリンでも武器輸送に反対するデモが起こりました。こうした行動、こうした力、そしてその背後に何十倍、何百倍と存在する潜在的な「戦争は嫌だ」「なぜ社会はこうなってしまうのか」という実感や悩み、そして人々の中に存在する、まだ形にならない多くの想い――それを形にすることが深層の課題であり、むしろロシア黒海艦隊の旗艦が沈没したというようなしきりに報じられた「戦果」こそ表層のことなのです。

 古くから繰り返されてきた「攻められたらどうする」といった主張は、 物事の原因を無視し、特定の結果や局面だけを取り上げた詭弁のごときものにすぎません。「攻められたら」の前には常に、軍縮や戦争回避の試みがあります。そしてここでも、その試みは単なる政府機関や外交官の努力ではなく、背後に間接的または直接的に存在する、「我々は同じ人間だ」「理不尽な争いはごめんだ」という人々の想いと行動に支えられたものです。国際的な取り決めによって停戦や軍縮を実現するというのもやはり表層のことであり、深層に何が働いているのかといえば、そこにあるのは人々からの圧力にほかなりません。軍拡は人々からより大きな収奪をもたらします。そして軍事力は生活に突きつけられた刃にほかなりません。そしてそうであるからこそ、国境を越えて軍縮を求めるという人々の立場が成立するわけです。

 もともと戦車であれミサイルであれ、あらゆる生産物は人々の努力の結晶です。その意味で、兵器はいびつな形になってしまった人々の財産と言うことができます。その財産は本来ならば、人々の生活を破壊するものの形をとるのではなく、人々の生活を豊かにする形をとるべきものでした。努力の結果が人々の手を離れて国なるものに管理され、やがて人々に牙を剥く。人々の努力が、生活を豊かにするものと生活を破壊するものに分かれてしまう、その比率は何によって決まるのか。イギリスの労働組合UNISONの声明(UNISON National Executive Council statement on Ukraine / 原文和訳)を紹介した際、エドワード氏が「労働組合がなぜ平和運動を行うのかの理由がこの声明の中に全て詰まっている。労働組合は労働問題だけやってればいいと思っている人たちに是非読んでほしい」と書いていたのは、このことを鋭く突いています。

 おりしも今日は憲法記念日です。日本国憲法にはこの社会のせめぎあいの構図が冷徹につかみとられた一文が掲げられています。

「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」

 比のゆくえはひとえにここにかかっているといえるでしょう。思想的に篭絡され、経済的にがんじがらめにされ、人権の水準が切り下げられていくことを容認してしまえば、それだけ戦争を止める力も損なわれることを結果します。人々が自らの生活をどれだけ権力にゆだねるのかということが、戦争を止められたり止められなくなることと切り離せない関係を持っています。

 ロシアとウクライナの戦争によって、世界は不穏な渦に飲まれつつあります。日本では改憲へ、軍国化へという怒涛の流れが始まりつつあります。そうしたなかで、苦境に置かれた人々の共通性に目を向けること、そして国や権力の側ではなく人々の側に立つことは、翻弄されずに事態と向き合い、打開するための出発点をなすはずです。


2022.05.03 三春充希

https://note.com/miraisyakai/n/n7562427a6a89
比のゆくえ――憲法記念日によせて

532



三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト

2022年5月2日 16:54 フォローする



 ウクライナに対してプーチン政権が開始した侵略戦争を非難します。ロシアの人々とウクライナの人々が殺し合いをさせられる正当な理由など、何一つありません。全軍事行動の即時停止を求めるとともに、それを実現するための運動を全世界にむけて呼びかけます。

 戦争は、人間性の究極の否定であり、人類の未来への裏切りです。それは単なる膨大な暴力や殺人ではありません。なぜなら戦争は国から強要された組織的な行為であるからです。犯罪としての暴力や殺人は、少なくともそれを為そうとする人間の意志と行動によって行われるでしょう。けれども戦争では、兵士は自らの体や尊厳、そしてさらには意志までが国の名のもとに奪われて、暴力や殺人を強制されるのです。強制を行うのは自国の政府にほかなりません。それは言うまでもなく法に基づいて「合法的」にされます。ゆえに強制を拒否した後には刑罰が待っています。家族から引き離し、故郷から引き離し、殺し、殺されることを強要するのは、自国の政府であるわけです。

 こうした究極の理不尽がまかりとおるように、戦時やそれに至る前の準備体制においては、国と国民とが一体であるかのような幻想がくりかえし人々に刷り込まれていきます。周辺国との間に憎しみをかきたて、差別や脅威を煽りたて、自国を守るためにはやむをえないのだとして人々は戦争へ仕向けられていきます。「国民の安全のために防衛力の増強が必要だ」と。やがて「あなた方が国を守らなければならないのだ」と。

 しかし「国」と「そこに生きる人々」には区別が必要です。また、「国を守る」ということと「人々を守る」ということは別であるのも看破しなければなりません。「国を守る」ということの意味するものが、「そこに生きる人々を犠牲にしてさえ国を守る」というものであることを、先の大戦は伝えているのですから。

 ロシアにおいても、ウクライナにおいても、兵隊を集める者があり、兵隊にとられる者がいます。殺人を強いる者があり、殺人を強いられる者がいます。戦争を進めようとしている者があり、戦争を止めようとして行動している者がいます。

 ロシアでもプーチンは反戦の機運を沈黙させることに躍起になっています。しかしそれにもかかわらずその機運はいっそうの燃え広がりをみせています。プーチンによる激しい弾圧のなかで、人々は抵抗し、ロシア国内の50を超える都市で反戦デモが起きています。Остановить войну с Украиной!(ウクライナとの戦争を止めろ)という署名は100万筆を超えています。ウクライナの一部地域では占領下にもかかわらずデモが組織されています。

 こうしたことを度外視して、国と国との問題として戦争をとらえるのは誤りです。欧米諸国の国際秩序や軍事同盟を素晴らしいものとして肯定するのならまだしも、そうでない立場をとるのなら、国際的な圧力に解決を求めるというのもあまりに他力本願です。むしろ今回の侵略戦争は、軍事同盟などに期待することによってでは阻止できなかったというのが事実に近いのです。

 また、ドイツやアメリカなど各国が続々とウクライナに兵器を送り込んでいますが、このような行為が悲惨な殺し合いの激化につながることを懸念します。兵器や傭兵を送りこむことを肯定するのは、反戦のたたかいが立脚しうる立場ではありません。我々はあくまで人々の側に立ち、侵略を受けたウクライナの人々に呼応して、反戦の抵抗を繰り広げるロシアの人々に呼応して、それを包み込み勇気づけるように、全世界の人々とともに即時停戦を訴えていく必要があるのです。

 国はいつも、そこに生きる人々を包み込む大きな存在であるかのように仮装します。けれども本当は人々の方が根源的で大きなものなのです。国がなくても人々は存在しうるけれど、人々がいない国などはじめから想定しようもないという素朴な事実からも、どちらが根源的なのかは明らかとなるでしょう。根源はあくまで人々にあります。安易に国の論理につかず、人々の論理に踏みとどまり続ける。それこそが現実的であることです。ですから我々は国境という垣根を土台にするのではなく、国境のどちらにも人々がいて、人々の生活があるのだという土台から始めなければなりません。

 ある国とある国が戦争の危機に直面したとき、あるいは戦争となってしまったとき、それを人々の力によって止めるということは、両国に生きる人々が、同じ市民、同じ労働者、同じ兵士として手を取り合って、彼ら彼女らを戦争に駆り立てたそれぞれの理不尽な政権と対決することによります。

 第一次世界大戦の東部戦線において、塹壕で対峙していたロシア軍とドイツ軍は武器を収めて手を取り合い、なぜ同じ労働者である自分たちが悲惨な争いを担わされなければならないのかを、かがり火をともして語り合いました。そして自らに理不尽を強いてきた権力こそと闘うことを選び、やがて一方は成功し、一方は敗れました。

 そうしたことが過去の人類の歴史の中で実現したためしは、このような限定的な場面を除いては、まだ無いといえます。人々を連帯させる力より、人々を分断する力の方が強いのです。けれどもそうした連帯を実現する力を持つことがなければ、人々は自らの生活を自らの意志とはかけ離れたものに脅かされ続けなければならないでしょう。その実現は、これからを生きる我々にかかっているわけです。

 文明の水準が核の力の開放に至ってよりこのかた、戦争を根絶するというのは未来をかけた人類共通の闘いとなりました。現代に覆いかぶさるいくつもの歴史的な束縛が、行く手に暗雲をたれこめさせています。それと対峙することを決意したとき、この時代に居合わせた全ての世代が、それぞれの場所で時代の切っ先に立つのです。ロシアに生きる人々も、ウクライナに生きる人々も、そして我々も。それぞれが当事者となってどのように考え行動するかということに、未来はかかっています。

 最後に、くりかえし、全軍事行動の即時停止を求める運動を全世界に呼びかけます。人類の行く手を照らさんとして反戦のかがり火を掲げる全世界の人々に連帯します。

 2022.02.27 三春充希

反戦の声をあげる世界各国の人たちに連帯する声明

722



三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト

2022年2月27日 20:55



あなたがいるそれぞれの「今・ここ」を出発点として始まる。そして問題の解決は、人々に寄り添う立場から試みられる必要がある。なぜなら目指すべきより良い社会というのは、資本家でも一部の政治家でも、はたまた軍産複合体でもなく、人々にとってより良い社会――戦争や、弾圧や、差別や、飢餓のないような社会であることが前提のはずだからだ。

 先に発表した「反戦の声をあげる世界各国の人たちに連帯する声明」「ここからはじめる平和――何もかもが戦争の論理に飲み込まれてしまう前に」という記事は、人々の立場からあらゆる戦争に反対することを表明するとともに、このようにして社会をとらえ、物事を考えていけることを微力ながら示したいという意図があった。この社会は不完全なものであり、ぼくたちは過渡期に生きていること。そして人々の側から決してぶれないこと。そこに立ち返って考えていかなければ、戦争をまのあたりにしたときに真っ当な立場をとることは難しいからだ。

 2月24日に始まった侵略戦争をめぐって、プーチンの行為は法と秩序において許されないという主張が、様々な言論人から活発になされてきた。けれどもこれは根底から戦争に反対する立場にはなっていない。法と秩序から許されるような召集、徴兵、戦闘を否定していないからだ。しかし侵略が始まるとウクライナでは直ちに国民総動員令が出され、一般市民に向けて召集令状が送付された。国境では国外脱出を望む男性の拘束が行われた。それはまさに、国家がむき出しの権力によって人々の自由へと牙を剥いた場面にほかならない。それにもかかわらず、こうした状況を前にしながらも、戦争のもとに人々が動員されることそのものを許さないという立場をとった人は数えるほどであった。大多数いわく「攻撃を受けているのだからやむをえない」「戦わなければ国がなくなるじゃないか」「それがウクライナの法律であるのだから」――。けれどそういった人たちは過去の多くの戦争がそのようにして争われてきたことを忘れたのだろうか。防衛戦争であれ何であれ、人々は強制的かつ奴隷的に動員され、殺戮の場へ歩まされてきたのだ。

 この点について反戦を掲げる人はその根拠を否応なく問われることに直面する。その問いに対してきちんとした根拠を持てなかったほとんどの論者がウクライナ侵略をめぐって総崩れになっていった。自覚していようといなかろうと、それは日本を再び戦争のできる国にするための地ならし運動の一翼を担うだろう。「攻められたらどうするのだ」「備えなければならない」との掛け声のもとに、召集、徴兵、戦闘をより強く肯定するような法と秩序をつくりあげようとする動きが進められるだろう。できるなら今からでもそのことに敏感であるべきだ。

 戦争がなぜ許されないのか。それは、法と秩序といった上からの立場より前に、現にその地平で生活している人々の立場から、彼ら彼女らの生活を、街を、命を踏みにじる行為が許されないということが根底にあるはずだ。法と秩序はあくまで支配や統制をする側の論理にほかならない。戦争に反対するときに国際法や国際秩序をもちだしても、根本的にそれらが核兵器を含む軍事力を前提とするものである以上、ごまかしのある主張にしかならないことは言うまでもないだろう。

 また、法と秩序とは、先に述べたような社会の仕組み、「刃の仕組み」についても追認する立場だ。たしかに労働基準法などの中に、歴史的に勝ち取られてきた権利が組み込まれている部分が見られることは書き添えておかなければならない。しかしぼくたちは、常に社会が変化の途上にあり、過渡期を生きているということに立ち返って考える必要があるのだった。様々な権利を勝ち取ることがなぜ実現してきたのかというと、それは過去を生きた人々が従来の法や秩序を変えようとして行動したからにほかならない。法や秩序を固定化したものとみなすのではなく、ぼくたち自身が当事者としてそれをどのように変え、つくりあげていくのかを考えるとき、根底となるのは人間の生活の側なのだ。そして今もまた、現在の法と秩序のもとで人権が侵害されている状況があり、それをどうするべきなのかという立場において、ぼくたちは考えはじめなければならない。

 国と国の抗争の下敷きになって生活を破壊される人がいる。家族と引き離されて強制的に戦地に送られる人がいる。その地点から議論を始めないのは、思想の堕落と言わざるを得ないだろう。





 先に「ここからはじめる平和――何もかもが戦争の論理に飲み込まれてしまう前に」という記事を出したのと同じ日、イギリスの労働組合であるUNISONが次のような声明を発表した。UNISONは地方自治体、医療、看護、教育、水道、電気、ガス、運輸、消防、警察にまでわたるイギリス最大の労働組合で、翻訳してくれた方がいるため声明は日本語で読むことが可能だ。

 UNISON National Executive Council statement on Ukraine
 声明(英語) 日本語訳

 ウクライナとロシアの労働者に共通の利害があることを明らかにし、プーチン政権からもゼレンスキー政権からも独立して行動する労働者に連帯を表明している点など、この声明は評価に値する内容をもっているといえる。

 国や政権とそこに生きる人々は同じではない。プーチン政権による弾圧を受けながらも抵抗する人がいるように、ウクライナの社会運動や労働運動(All Ukrainian Trade Union Assemblyなど)はゼレンスキー政権の行ってきた労働者の権利の切り崩しや軍拡に対抗してきた経緯がある。今のウクライナでも徴兵や動員への抵抗が存在しているのだ。

 国境のどちら側にも暮らしている人々に目を向ければ、そこには共通の利害があることが浮かび上がる。資本家や、政治家や、軍産複合体の利害はいざ知らず、戦争がどちらの国の人々にも取り返しのつかない傷をもたらすことは言うまでもないだろう。家族を奪われ、街を壊され、職を失い、絶望に打ちひしがれ、そして兵士は血と泥にまみれながら命の奪い合いを強制される。どちらの兵士も同じ人間、同じ労働者であるのにもかかわらず――。こうしたことは、根底から戦争という理不尽な事態を否定するものにほかならない。

 このようなことをまるで抜きにして、問題を国と国との衝突や、西と東の対立へと囲い込み、「攻められたらどうするのだ」と危機感を煽り立てていくとしたら、そこにはどういう意図が存在するだろうか。

 例えば次の微妙な問題をとりあげよう。ロシアがウクライナへの侵略を始めて以降、現地の悲惨な映像が大量に報じられるようになっている。それが人々のなかに戦争を否定する決意をもたらすものなら言うことはない。けれども悲惨な映像の刷り込みは、新たな憎しみを凝縮し、次なる対立へと人々を仕向ける役目を担うおそれがある。今のような大量の報道はイラクではなかった。アフガンでも、パレスチナでもなかった。今回、それらと明らかに違うことが行われているということは、決して見落とすことができないのだ。

 こうしたことについて何か不吉な気配を察知した人や、うまく言葉にならなくても見過ごしてはならないような引っ掛かりをいだいた人の感性は鋭い。けれどそうした気配や引っ掛かりは、「あなたはあの残虐な場面を見なかったのか」「あなたはロシアに譲歩するのか」「ウクライナに連帯しないのか」という踏み絵の前にかき消されてしまうわけだ。国と国、西と東への囲い込みはここでも見られている。言論人や政治家は少なくともそのことに自覚的であるべきだ。

 侵略や残虐行為を許さないというのは平和を望む者として至極真っ当な態度にほかならない。けれどそれが巧妙に囲い込まれれば、平和を望む人たちの中にも、およそ平和とは程遠いものに加担させられる危うさが潜んでいる。侵略や残虐行為を許さないと言いながら、世界を東西の二つに分けへだてて緊張を煽り、軍事力に対してより強い軍事力を対決させていこうとするうごめきは間違いなく存在する。日本でも日米安保の下、GDP2%への防衛予算の増強や、非核三原則の棄損、緊急事態条項、敵基地攻撃能力、そしてやがては徴兵制や国防の義務――。そういったものの実現を画策する急所としてウクライナ侵略は利用されつつある。人々の権利を後退させて強権的な支配を正当化し、戦争のできる国へと変えていこうとすることが、今のウクライナを口実として行われつつあるわけだ。 

 それとともに「ここから先は許容してはならない」という水準が、平和や護憲を掲げる勢力の中からも引き下げられつつある。けれど理不尽な現状を追認し、自らをその理不尽につりあわせて納得させるために人間の知性があるのでは決してない。

 平和と反戦の土台を固めることができなければ、一切のことはなし崩しにされてしまうだろう。国や、支配者に連帯するのではない。世界を国境で切り刻むのではない。共通の利害を持つはずの、ウクライナ、ロシア、そして世界各国の人々と連帯することを通じて、戦争そのものと対峙する。国境のどちらにもいる人々の立場から、戦争そのものを憎むのだ。





 戦争が起こされてしまうのは、現代においてはまだ人々を連帯させる力よりも人々を分断する力の方が強いからといえる。人々の側から本当に戦争を止めることができるようになるためには、連帯の力が分断の力を超えなければならない。実際、人々のつながりを分断しなければ、強権をもってしても人々を戦争へ動員することはたやすくはいかない。戦争という究極の理不尽に向けて国が動員をかけようとしたとき、人々の連帯が強ければ、人々は自らにそのような理不尽を押し付ける政権に立ち向かうことができるからだ。

 ある国とある国が戦争に突入しようとしたら、人々がそれぞれ自国の政権の横暴を止めるように動く。つまり双方の国の人々が、同じ市民、同じ労働者、同じ兵士という立場から手を取り合って、自分たちを戦争へと駆り立てようとした横暴な政権と対峙することを通じて戦争を回避する。これは何も理想論を主張しているわけではない。国境を越えた人々の連帯を実現するための思想的基盤と実力的基盤を固める日が来るまで、戦争は繰り返すということだ。

 たしかに今日でも、利害と権力のせめぎあいの中で、一時的な停戦が実現されたり一時的な平和が維持されるということはしばしばある。けれどそれはまた、利害と権力のせめぎあいの中で人々を置き去りにして戦争が起こされる場合があるということも意味しており、停戦や一時の平和は次のより大きな戦争への準備期間なのだ。結局、人々が自らの手で戦争を阻止するだけの力を持つことができなければ、人々は自らの生活を、いつまでも自らの意思とはかけ離れたものに脅かされ続けなければならなくなってしまうだろう。

 悲しいことに、今のところ人々には十分な力はなく、国境をこえた連帯どころか、多くの国の人々は国内においても自国の理不尽な政権に対峙しきれていないのが現実といえる。けれどぼくたちは今回のウクライナ侵略で改めてまのあたりにしたはずだ。戦争がどれほど生活を破壊し、人権を侵害し、民主主義を後退させるものであるのかを。そしてまたそれが、どれほど地球環境を損なってしまうかを。ぼくたちがいくら「環境を守れ」「SDGsだ」と言ったところで、その取り組みは戦車と爆弾とミサイルによって踏みにじられ、人類が環境問題を解決する日は決して訪れない。だからこの問題の解決には人類の未来がかかっている。

 戦争を止める、戦争を回避するということは、社会の歪みにさらされて分断された人々が、その分断を乗り越えていけるかという問題と言ってもいい。本来ならば人間は協力し、共に未来を築いていけるはずなのに、今の社会は本質的に人と人が競い合い、奪い合うようにしてできている。周りを出し抜くことや他人を挫折させることが、自分の出世や、自分の生活をよくすることに繋がる。そうした社会の中で、人々はきりきりまいをしながら日々を凌いでいる。またそのようにして生産が急き立てられ、増加した生産物はやがて刃の仕組みを通して人々を脅かし、さらに分断するように降りかかってくる。

 先の記事は抽象的な面も多かったので、発表した後、それでは具体的に何をしたらよいのかという質問を多く受けた。人が社会から切り離されている。また人と人も切り離されている。その現実から出発して、ぼくたちのとらわれ、閉塞した現実を打開する道を探ることが、戦争に対峙することとそのまま等価なのだ。ウクライナの問題、ロシアの問題は、また日本の問題であり、全世界的な問題だ。ウクライナでも、ロシアでも、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカでも、中国、韓国、日本でも、それぞれの人たちが当事者として、与えられた分断を乗り越えていこうとする。そのためのことを、それぞれが生きる「今・ここ」からはじめよう。

 自分がどのような存在であれば良いのかと悩むことも、今の社会に目を向けて学ぶことも、改めて読むべき古い本を開くことも、過渡期を生きる当事者としてやるなら必ず意味があるだろう。学問は刃の仕組みを解くことができるか。芸術は、ばらばらにされた人たちの干からびた心を繋げるようなものを生み出すことができるか。そうしたことに未来がかかっている。この社会を生きるすべての人が、ある面では学者で、ある面では芸術家だ。そしてまた誰もが表現者だ。社会を変えることができるのは人間の表現にほかならない。言葉をつむごう。吹きすさぶ風にかき消されたとしても、聴く人はいるから。

 戦争と、人々の分断と、生活の苦しさは、刃の仕組みを通して繋がった問題になっている。ぼくたちは根本的にはこれを解こうとして、力を蓄えていくしかない。どれほど困難な話をしているのかということに気が滅入る人もいるかもしれない。しかしこれは解決しえない問題とはいえない。誰にとっても突き付けられる問題であるからこそ、普遍的なものとして理解しあい、解決していける可能性を持っている。

 実に人類最後の課題はこの刃の仕組みなのだ。それは今の時代を生きている人間がこれまでの歴史から与えられた条件といってもいい。それを克服した後に人類は本当の歴史を歩み始める。歪んだ社会にとらわれることなく、物事を考え、振る舞い始めるということだ。都市はその時はじめて核軍事力の脅威から解放され、人の意思によって築かれていくことになるのだろう。

 今の社会は不完全なものであり、ぼくたちは過渡期に生きている。今の時代を生きていれば、このままの社会が永遠に続くように思えてしまうかもしれない。けれどそうではない、それはまやかしだということを科学的な認識の進歩は示している。ここから見える世界は暗いけれど、昨日がそうであったように明日があるのではない。本当の明日は今を生きる人間の手からしか生まれない。そして人類は常に「ここから見たらそうだ」という世界像を乗り越えつづけてきた。

 今回のウクライナ侵略と、各国の軍事的緊張の高まりという事態を受けて、それに根本的にどう立ち向かっていくのか、この傷だらけの社会をどうするべきなのかということが世界各地で問われることになるだろう。そしてその問いが響き合い、共通の問題意識に立った模索が全世界的に行われるのならば、そこに希望はある。

 人は、歪んだ社会に迎合して自らを歪めて生きていくばかりじゃない。歪んだ社会を正そうとして、生きていくこともできるのだ。

2022.04.11 三春充希

https://note.com/miraisyakai/n/nf9fc1bde3324
ここから見える世界は――国家間の軍事的対立を乗り越えていく社会観のために

441



三春充希(はる) ⭐未来社会プロジェクト

2022年4月11日 14:36



日本人の反戦意識の弱さをひしひしと感じさせる世論調査

   日本人全般の反戦意識の不十分さと弱さと甘さ、第二次大戦における日本の加害者性への認識の不十分さと弱さと甘さ、さらには、被害者に向かっての無意識の傲慢さを強くひしひしと感じさせる世論調査、そして、その調査結果があります。日本には反戦への意識が鋭い人もいる半面、反戦への意識が甘い人もかなり多く、全体として日本人は反戦意識が甘いのだと私は強く憂えています。 まずその世論調査を見ましょう。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-7538.html#trackback23499




こちらに調査に関しては、「評価する」と「評価しない」という各人の判断の内容があいまいなので、解釈は難しいと思います。「謝罪しているように見えるので評価する」という見方、「謝罪は必要ないので、謝罪しているように見えるこの談話を評価しない」という見方、「この談話ではメッセージの内容に問題が多すぎるので評価しない」という見方が複雑にこの回答の中に錯綜していると考えられるからです。



とはいえ、内閣支持率が5.5ポイントもいきなり上昇したことが、日本人の安倍政権への評価の甘さ、反戦意識の不十分さをよく示していると言わざるをえないのです。戦争法制に対する反対デモがいろいろな層から出てきて広がっていることはポジティブな材料です。しかし、それを裏打ちする知識や判断力や見識が弱いと思います。それは自民党政治と文部科学省の長年の共同作業ともいえる、歴史修正主義普及運動とでも呼べる知性破壊作業に原因のいくぶんかがあると考えられますので、特に若者層だけの責任と言いたくもありません。しかし、反戦意識を裏打ちする知識や判断力や見識が弱いのは結果として事実です。



実はこの印象は、秋原葉月さんの記事、『秋原的戦後70年談話』への拍手反応とリツイート反応が今一つ弱いと私には思われることと通底しています。拍手数は30台半ば、リツイートは10そこそこです。秋原葉月さんのブログやツイートの読者には政治意識が特に高い人が多く、ブログ読者数もツイートのフォロワーも私よりも多いはずなのに、もっと得るべき反響を得ていないように思われるのです。



私の思い過ごしであればよいのですが、世論調査の結果を見てとても不安に思っています。日本国と日本人は安倍自民党政治の軍事優先主義に本当に抵抗できないように思えてならないのです。本当に本当に心配です。私のこの心配を共有してくれる人はどのくらいいるでしょうか...。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-6575.htm

l



先の大戦が終わりを告げてから、70年の歳月が流れました。

今、我が国は戦後誓った民主主義、平和主義をすて、再び戦前のような国に戻ろうとする憂慮すべき大きな転換点を迎えています。



我が国は戦後、歴代首相が談話を発表するたびにアジアに対するお詫びの言葉を口にしてきましたが、それは殆ど内容を伴わない美辞麗句に過ぎませんでした。お詫びを口にした舌の根も乾かぬうちに破廉恥な歴史修正を試みる二枚舌をずっと駆使して、近隣諸国の犠牲者に終わらぬ侮辱と苦しみを与え続けてきたのです

アジアに対する侵略の惨禍をもたらしたのは私達の先人達の罪ですが、これはもはや、戦後生まれの現代の私達の罪であります

この著しい人権侵害に対する償いの義務に消滅時効はありません

過去何度もお詫びすると口にしながらそれを裏切る行為を行うことを、戦後70年を迎えた今、私達が断ち切りたいと思います



お詫びは行動で示さなくては意味がないのに、私達は行動に移すのが遅すぎました。

慰安婦問題や強制労働などの賠償問題は既に解決済みであるとの認識を改め、これらの犯罪に対する国家の法的責任を認め、一人一人に誠実な賠償を行い、現在も続く苦痛を少しでも癒す義務を果たしたいと思います



また、私達の最も大きな義務は、過去の罪を後世に伝え、二度と繰り返さぬようにすることです

そのために、被害国の歴史学者と共同して共通の歴史教科書を作成し、二度と歴史修正主義を許さず、過去の歴史事実を私達日本を含むアジアの子供達に伝えていきたいと思います。

それは次世代のアジアの子供達に真の友情の連帯を促す糧となることでしょう。



日本国憲法は侵略戦争と、我が国の国民への多大な人権弾圧に対する反省をもとに作られました。

制定から70年経ても世界最高峰と評された誇れる憲法です

従って、私達が日本国憲法を堅持し、人権を尊重し、民主主義と平和主義を発展させることこそが、アジアに対する最も誠実なお詫びだと考えています。

そしてこれは、原爆や大空襲や沖縄強制集団死、死を強制された特攻、あるいは戦争反対を訴えたため特高の壮絶な拷問、などで犠牲になった数多くの日本人の死に報い、また、今後我が国が国際社会から真の尊敬を受けるに値する唯一の方法であると、確信しています。



今再び息を吹き返そうとしている戦前復古主義、国家主義に負けることなく、私達は民主主義の種を再び蒔いて育てていくのを諦めないことを内外に表明し、誓いの言葉といたします







2015年8月13日

http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-2232.html
秋原的戦後70年談話



(転載ここまで)



朝鮮民主主義人民共和国(DPRK、北朝鮮)の動向を口実に、合理的外交でDPRKに軍事行動を縮小、放棄させる努力が先決でしょう。



日本人が本当に平和的な国民、平和的な民族であると自称したいのであれば、戦争できる国にしたがっている政府、政党を許していてはなりません。戦争できる国にしたくてたまらない政府や政党(特に自民党、そしてそんな自民党をアシストする公明党や維新のことです)にいつまでも政権を与えながら「日本人は平和的な国民だ」と考え続けるのはそれこそ言行不一致、「ポスト真実」の振る舞いです。



DPRK政府がどのような軍事的挑発をしようとも理性的に考えて動じないことが平和的態度の第一歩であると私は信じます。



私はDPRK政府に憎しみという贈り物はあげません。たとえDPRK政府がどれだけ挑発的軍事行動をとっても、私たちが連帯してどれだけの平和的冷静さで対応できるかだけを想像します。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-7302.html
日本がDPRKを口実にますます軍事攻撃的な国になりつつあるが、私はDPRK政府に憎しみという贈り物はあげない。2017/03/25
21:00














自民党政府による敵基地先制攻撃を許さないために、選挙では自民党や公明党や事実上の仲間の維新を落とすような投票行動をとることで有権者は暴力を否定する意思表明をする局面が今です。爆弾を岸田氏に投げるのがダメなら、当然、外国を攻撃することをいとわない自民党政治やそれに賛成する公明や維新などの党派もダメです。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-9053.html
爆発物を岸田首相に投げつける暴力行為を否定するのと同じく、自民党政権による敵基地先制攻撃という暴力手段を改めて強く否定する。2023/04/17
07:00









 



「話し合いせずに先に子ども連れ去りをする親がいるからで、連れ去り被害親の殆どが話し合い求めています。」というのは共同親権推進側の主張です。しかし、DV被害者(子どもとともに配偶者の暴力から逃げなければならなかったDV被害者)の側から見れば、「円満で建設的で協力的な子育てをするパートナーとして不適格で話し合いによる改善が全く望めないため子どもと逃げざるをえなかった親の側は、元配偶者との話し合いは全く不可能だと、長年の共同生活での経験から知っています。」ということになります。そういう例がすべてではないと主張する人はいるかもしれませんが、そのような例が多いことは確かなのですから、法はその現実に対応したものであることが必要です。



婚姻関係にある時に支配・服従や加害・被害の関係でなく、円満で建設的で協力的な子育てができなかった夫婦、しばしばDVで一方の親がもう片方の親から苦しめられた夫婦に、「共同親権」で子育てをさせようというのは現実的に見て、あまりにも無理です。そのことを思い知らせる例、特に、DV男性の例が世の中にあまりにも多いのです。



「話し合いを求める」と言えば中立的、穏やかに聞こえますが、それが不可能な人間関係というのは存在します。そして、長年の付き合いの末に話し合いができないと相手にみなされたならば、去るしかないでしょう。大人なんだから、破綻したらもう無理だとわかってほしいです。自分の主張だけ通そうとしても無理なんです。もう無理だと認めることができないから「話し合い」という名のストーキングのような行為に走り、それに応じることを求め続けて相手を苦しめ続けるのでしょうけど。



こちらも紹介しておきます。一つ一つ詳しく説明してあり、よくわかります。



●離婚後共同親権に反対します。

https://stop-kyodoshinken.studio.site/



共同親権に関してこれから作られる法制度が、DV加害者側が相手を苦しめるものにならないように、今後も注意深く監視を続けましょう。こんな危惧を最後に紹介します。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-8986.html
「共同親権」に関してこれから作られる法制度が、DV加害者側が相手を苦しめるものにならないように、今後も注意深く監視を続けたい。2023/02/17
23:00






 








【第1審に関する記事】令和4年7月7日東京家裁離婚訴訟判決について https://note.com/kyodo_shinpai/n/n634d7742c695

 この事件は、私人の離婚事件であるが、共同親権を推進したい勢力によって利用され、フランス人夫が、日本人妻に対して、「子どもを誘拐した母である」、「子どもに対する虐待をしていた」と激しく非難し、自らのことを、生活費を支払わされ、子どもにも会わせてもらえない被害者であるとアピールし、夫の主張どおりの内容で国内外で大々的に報道され、それが真実であるかのようにSNSで拡散されてきた。
昨年夏、東京家庭裁判所において、第1審の判決が下された後も、日本人妻に対する誹謗中傷はあとをたたず、昨年12月、妻側は、特に悪質な三者を被告として、名誉毀損とプライバシー侵害を理由とする損害賠償請求事件を提起するとともに、一方的な報道をやめるべきであると主張して記者会見を行った。
 https://www.youtube.com/watch?v=C-6eSKFryi4&t=2647s

 今回、東京高等裁判所により下された離婚判決は、妻側の求めた慰謝料請求こそ認められなかったものの、事実認定は母親側の主張にそったものであった。父親の一方的な主張に基づく報道はされなくなっているが、すでに誤った報道がなされているため、SNSでの誹謗中傷が続いている。この状態で、これ以上、沈黙を続けることはできないと判断し、日本人妻の名誉を回復するために必要な最低限の事項について報告する。

1 虐待の事実がないこと

  フランス人夫は、日本人妻について、「別居直後に長女を車のトランクに乗せたまま、一定時間放置し、車で立ち去ったことがあり、子らを保育園に預けっぱなしにするなど、母親の現在の監護体制に問題がある」と主張していた。
 しかし、高裁判決は、動画が撮影されたのは別居した日とは別の日であることを前提に、「長女が車内で嘔吐し、車に装着したいたチャイルドシートが汚れたため、自宅ガレージ内で、長女の着替え等をするとともにチャイルドシートを交換し、汚れた衣類等を本件自宅内の洗濯機に投入するために短時間車を離れたもの」と認定し、母親による虐待を明確に否定した。
 この動画は別居日に撮影されたものでないにもかかわらず、父親サイドが、この動画を「連れ去り」の動画であるとして拡散したため、国内外で深刻な報道被害を引き起こしている。母親が、「幼い子どもをトランクに入れて連れ去った」という事実は存在していない。
 なお、「保育園その他の関係者の協力を得ながら子らを監護養育することが、直ちに子らの利益に反することもできない」という認定もされたが、後述のとおり、父親は婚姻費用を支払っておらず、母子家庭状態で生活するために、母親が子どもを保育園に預けることに問題があるはずがない。そもそも、夫側がこのような主張をすることが非常識であろう。

2 子連れ別居に違法性がないこと

  父親は、母親の子連れ別居を「連れ去り」であって違法であると主張していたが、これも明確に否定された。
  高裁判決は、「控訴人(夫)と被控訴人(妻)とは、同居期間中、双方の考え方の相違や生活の不一致から、互いに相手方に対する不満や苛立ちを募らせ、日常的に口論するようになり、平成30年6月24日午前中には激しい口論をするなどして、控訴人が同年7月25日、被控訴人に対し、離婚について弁護士に依頼した旨を告げるに及んで、ついには婚姻関係が破綻して別居に至ったものと認められる」、「従前から子らを主として監護してきた被控訴人が、控訴人に告げることなく子らを連れて本件自宅を出て別居したこと」を違法と断ずることはできないとし、「子の最善の利益という観点から諸般の事情を総合考慮して親権の帰属を判断すべき」とした。
 また、子どもの権利条約9条1項についても、「父母の別居及び子の連れ去りに至る経緯、態様、その後の監護状況等を捨象して、他方の親の同意なく子を連れて別居することを一律に違法とすることまで求めているとは解されない」と解釈し、母の親権者としての適格性を認めた。
 なお、本件に関しては、外国からの連れ去り案件であるかのような報道がなされ、ハーグ条約違反にあたるという誤解を招く報道や発信が繰り返されてきたが、高裁判決は、本件は「日本を常居所地とする離婚紛争であって、日本法が適用され、国際的な子の奪取に関するハーグ条約が適用される事案でない」として、きっぱりとこれを否定している。

3 面会交流に対する姿勢について

 父親は、母親が面会交流に応じないと主張したが、これについても親権者としての適格性が否定されるものではないと断じた。
 「証拠によれば、控訴人は、児童相談所の児童福祉司に対し、子らをフランスで監護する意向があることを示したことがあり、被控訴人としては、子らをフランスに連れ去られるのではないかと危惧していること(注:そのようなことは、むしろ父親側のハーグ条約違反であるということにご留意いただきたい。)、控訴人は、マスコミやインターネットを通じて、子らの実名や写真を公開して子らが誘拐されたといった主張を拡散しており、被控訴人としては、それらの情報が悪用されるのではないかと懸念していることが認められ、控訴人が面会交流調停の申立てをするなど、面会交流の実現に向けて法的措置を講じない状況の下では、被控訴人が控訴人と子らとの面会交流に応じていないことをもって、被控訴人の親権者としての適格性が否定されることはできない」と認定した。

4 DVに基づく慰謝料請求が認容されなかった理由

 本件において、妻側が主張したDVに基づく慰謝料請求は認容されなかったが、同居中のDVについては、証拠として不十分であるとされ、別居後の問題行動については、婚姻関係破綻後の事情として、離婚慰謝料の発生原因とはならないとされた。「DVがなかった」という認定がされたわけではない。
 特に「別居後の問題行為」としてあげられた、「離婚を拒否しておきながら、本件不動産の控訴人持分(夫の持分)のみを売却した行為」「婚姻費用の支払いを命じる審判を受けながらもその支払いに応じない行為」「給料債権の差押えを受けるとまもなく勤務先を退職して執行を妨害した行為」「裁判中に、裁判外でマスコミを利用して被控訴人を従わせようとした行為」について、別居時に夫婦関係が破綻しているため慰謝料の対象とならないとすれば、被害者が、これらの被害の救済を受けようとすれば、離婚訴訟とは別の民事裁判を抱えることになってしまう。
 本件では、婚姻費用が不払いであったのみでなく、退職と不動産の持分売却により、差し押さえる財産も隠されていた。以下は、認定事実からの抜粋である。「本件不動産の控訴人(夫)持分の売却価格は、持分のみの売却であって、売却後も控訴人(夫)が居住するという特殊なものであったから、公正な取引価格とはいえず、低廉なものになっている」「控訴人(夫)は、財産を隠匿しており、上記(不動産の)代償金の支払に応じる可能性は極めて低いから、引換給付を命じるべきである」「控訴人(夫)の口座から引き出した2400万円は、弁護士費用や探偵調査費用に費消されている」「控訴人(夫)は、婚姻費用分担審判事件の審理終結後に、控訴人持分のみを売却しつつ、1年以上居住を継続していたことが認められ、低廉な売却価格に甘んじながら本件不動産の売却を急いだことは不可解というほかない」
 しかし、SNSでは、あたかも、日本人妻が高額な婚姻費用を得ているかのような情報が拡散されてきた。これを、加害といわずして何と言えば良いのか。これは、一般人の離婚事件である。夫からの生活費もなく、自ら働いて子どもを育ててきた母親が、そのような誹謗中傷を受けながらも、沈黙を守ってきたのは、紛争解決の場として、法的手続を重視していたからである。
 こうした行為は、海外では、Post-Separation Abuse と言われている。別居後の嫌がらせが、離婚訴訟において、婚姻破綻後の事情として切り捨てられ、何らの評価もされないという問題については、今後の司法の課題であろう。

5 おわりに
  この事件では、日本人妻に対して、フランスで逮捕状が出ているというが、フランスでは、子を連れた別居を認めない代わりに裁判所が直ちに介入して別居方法を決めており、制度の違いを無視して日本人妻を誘拐犯と決めつけ、逮捕状を出しているとすれば、人権侵害も甚だしい。
 なお、国際指名手配をされているという情報が拡散されているが、国際指名手配をされているという事実は存在しない。何から何まで、これでもかというほど、嘘にまみれた名誉を毀損する事実があふれかえっているのだ。
 夫の一方的な主張のみを根拠に、マスコミが報道し、共同親権を進めたいがために、本件離婚事件を利用し、フランス人夫に肩入れした政治家が何人もいた。事実は以上のとおりであり、二次加害の責任は重い。
                              以上

https://note.com/kyodo_shinpai/n/n977655d211e7
国内外で誤った事実が報道された離婚事件について

43



共同親権の問題について正しく知ってもらいたい弁護士の会

2023年4月16日 18:35



私は、現時点で日本に離婚後共同親権制度を導入することに反対しています。
 理由は大きくいって二つあり、第一に弁護士として多数の離婚案件を扱ってきた経験上、日本の夫婦間に数多く存在するDV被害者がますます厳しい立場に立たされることが予想されること、そして第二に現行法でも離婚後共同養育は可能であり、かつそれで十分であるからです。



1.DVの特性と日本の現状

 DV(ドメスティック・バイオレンス)被害というと、殴る、蹴るなどの身体的暴力を思い浮かべる方も多いと思いますが、DVの本質は暴力ではなく「支配とコントロール」です。親密な関係にあるパートナーを支配しコントロールすることがその本質です。そのために、精神的、経済的、性的、及び身体的虐待等によって被害者を孤立させ、追い詰め、支配を強めていくというのが、DVの正しい理解です。
 
 令和元年度の司法統計によると、全国の家庭裁判所における婚姻関係事件のうち、申立の理由(複数回答)として身体的暴力を挙げたものは全申立数の19.8%、精神的虐待は23.8%、経済的虐待(生活費を渡さない)は22.5%と高い数値であり、少なく見積もっても5件に1件はDVが疑われる案件であることが分かります。

 DV被害には以下のような特性があることが知られています。
 ・被害を自覚することも、抜け出すことも困難。
 ・密室で行われるため証拠が残りにくい。
 ・加害者は社会的地位が高い場合も多く公的な場で信用されるふるまいをすることが多い。
 ・対して被害者は被害を受けて自己肯定感が低くなっていたり、記憶障害が起きたりするなどして、証言は信用されにくい。

 法に関わる裁判官も、場合によっては弁護士も、上記特性を十分に理解しているとは言い難いこともあって、日本よりはるかに対策の進んだ欧米諸国でも、DV被害者の保護は完璧には程遠いと言われています。

 また、日本では平成13年に保護命令制度が導入されましたが、対象がほぼ身体的暴力に限られていることや、今後の暴力の恐れについて立証が求められるなど被害者にとってハードルが高く、東京地裁の統計によると申立件数は平成21年をピークに年々減少しており、諸外国と比べて機能していないことも大きな問題です。



2.離婚後共同親権制度とDV被害者

 このようにDV被害が軽視されている現状で、離婚後共同親権制度を導入した場合、予想されるのは被害の深刻化です。離婚しても、共同親権となり共同養育が強制されるのであれば、加害者から逃げられません。そのため、被害からの脱出をあきらめてしまうことが起こります。

 それでは父母が同意した場合だけ共同親権とすればよいのではないか、という意見もありますが、ことはそう単純ではありません。DV被害者が、加害者との共同養育は無理と感じていても、「共同親権に同意するなら離婚してやる」といった脅しを受け、離婚を成立させるために同意してしまう事態は容易に想像できます。また、共同親権制度の存在そのものが、加害者の交渉カードとなり、被害者の不利益が予想されます(共同親権を求めない代わりに養育費は払わない、等)。

 そして、離婚後も共同親権・共同養育をするとなると、加害者はあらゆる機会をとらえて子どもを通じた加害を続けます。せっかく、子どもを守るために離婚を決意したのに、離婚後も延々と続く父母の紛争に子どもが巻き込まれ、子の福祉も害される恐れがあります。
これは米国においても「ポスト・セパレーション・アビューズ(別離後の虐待)」、「リーガル・アビューズ(法的虐待)」として知られている問題で、離婚しても、ただDV支配を続けるための訴訟が続き、被害者が精神的にも経済的にも疲弊していくのです。

 対策としては、案件に関わる法律家がDV加害を適切に評価して、加害者には親権及び監護権を原則として与えないという判断が確実になされることなのですが、前述のようなDV被害の特性から、第三者による判断には未だ限界があるのが現状です。



3.現行法でも共同養育は可能です

 一方で、現在の法律でも、離婚後お子さんを共同で養育することを禁止しているわけではありません。
 民法766条は、「父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。」としており、離婚後も両親が監護に関わるような取り決めをすることは法的に可能ですし、合意書などなくても、事実婚の場合など実際に共同養育を実施している方は大勢おられます。
 
 結局のところ、DV被害を軽減するための方策として、同意がある場合のみ共同親権という案は、現行法でも共同養育は可能なのですからほとんど意味がないと思います。



4.諸外国の状況

 主に欧米諸国において、1980年代から、父権運動の成果として共同親権の制度が導入され、現在では共同親権を認める国がほとんどであると言われています(但しその意味するところは一義的ではないことには注意すべきです)。

 世界の潮流が共同親権なら、日本も導入すべきではないかという論には、私は基本的には賛同したいのですが、実際には、共同親権を取り入れた国々では様々な問題が噴出しており、これまで述べてきたようなDV被害の深刻化もその一つです。そもそも1980年代といえば、欧米諸国ですらDV被害者保護という観念が薄かった時代ですから、当然の帰結ともいえるでしょう。

 世界が共同親権だから日本もそうしよう、という前に、先発国の失敗と反省にまずは学ぶべきではないでしょうか。そして、DV被害の問題が深刻化することが分かっていながら、それでも導入しなくてはならないほど、共同親権は日本において差し迫った問題なのでしょうか。離婚後の親子関係を持続させることが目的なのであれば、ほかにも方法があるのではないでしょうか。



5.人間関係の強要は権利ではない

 以上述べてきたように、DV被害者の保護という、深刻で複雑な問題が置き去りにされたまま、「離婚しても親子のつながりを」という誰も反対できない主張によって、一足飛びに共同親権が推し進められる現状には、危惧を抱いています。

 一方で、親が子に会えないのは悲劇であることは間違いなく、親が子に関わること自体は、先日(2021年2月17日)の東京地裁の判決にあるとおり、憲法上認められた親の人格的利益であることは当然でしょう。

 しかし、それを保護するために共同親権が必要だ、という論には、違和感しかありません。一定の人間関係を他方に強要することは権利ではありません。むしろ求められているのは、法的に関係を強制することではなく、離婚後も自然に親子の関係を維持できるように、公的支援を充実させることなのではないでしょうか。

 その実現に向けて実務家として具体的に思いつくのは、家庭裁判所調査官の職務拡大、離婚家庭の子どもを継続的に支援する心理専門家体制の整備、子どもの代理人制度の浸透、安心して面会を実施できる場の整備と第三者機関の充実・公的支援などであって、弊害の多い共同親権制度の導入ではないと考えます。

https://www.jicl.jp/articles/opinion_20210308.html
2021.03.08 オピニオン

離婚後共同親権制度に反対します ~DV被害者の視点から考える 

石井眞紀子さん(弁護士)