先生からその本を渡されたときに私はまだ絶望してなかった ADHD•アスペルガーの恩師
一緒に生まれた兄を亡くした私は、それから4年ほど経った大学3回生(関西の大学でした)の頃、不思議だなぁと思ったことがありました。
私は心理学科に入って発達心理学のゼミをとっていたのですが、ゼミの先生のところに行くよりも私はなぜか子ども学科のとある先生の部屋によく遊びに行っていたんです。
その先生は小児科医と大学の先生と、その他いろいろされている先生でした。そしていつもニコニコしている先生だったんですね。
それでその先生は自分で
「私、ADHDやから〜笑」
とやっぱりニコニコあっけらかんと言うんです。
その先生の部屋には「先生聞いてよ〜」と悩み相談に来る人がたくさんいて、お弁当を食べに来る人もいましたね。
そして私も何となーくよく遊びに行くようになっていたんですよね。その先生はいつも忙しそうなのに、そんな中でも不思議と話しやすい雰囲気をもっていたのです。(学科をまたいできていたのは私だけでしたね。笑)
そんな感じでフラッと先生のところに遊びに行って進路のことを話した時に、
「chachiさんね、これ読んでみ!」
と渡してくれた本が「絶望」についての本でした。
いろいろ突っ込みどころがあるかと思いますけど、ちょっと先に進みます。笑
その頃、心理学科のゼミの先生には、
「あなたはまだ0より下の世界にいるから、0より上の世界がピンク色の世界に見えるんやわぁ〜」
と優しく言われていました。兄の死からまだ数年だった私は確かに納得しました。
このゼミの先生もほんわかニコニコ、卒業時には
「みんなで食べよう思って〜」
とGODIVAのチョコを大盤振る舞いしてくれてびっくり!なんてことも。
所々で私たちを可愛がってくれているのが伝わってくる先生でした。(もう天国にいらっしゃると聞きました。先生のおちゃめな笑顔がまた見たかったなぁ〜)
だからゼミの先生から言われたことはよく分かりました。そして兄の病気のことを思い出す授業で私はまだグロッキーになっていたのです。
臨床心理士を目指していた私ですが、そんな状態じゃぁ臨床心理士になるのはまだまだ厳しいなと思いました。
そんな時に子ども学科の先生に「絶望」の本を渡され
「あんたまだ絶望したことないやろ〜!」
とこれまたとびっきりニコニコと言われました。
絶望、、なんだそれは?とその本を読んでみたものの確かにちょっとしっくりこなかったんですよね。それでその先生がまたまたとびっきりスマイルでこう言いました。
「心理の先生は大変やと思うよ〜」
そしてこう続きました。
「私が教育に携わってきて思うことやけど、教育はね、0より上の部分を見てたら、いつの間にか0より下の部分が持ち上がってるっていうことがあんねんなぁ〜」
そういうお話をしてくれました。私はその先生の言葉を妙に信じました。それは今となってもです。
カウンセラーは、今はお亡くなりになられた有名なカウンセラーの河合隼雄さんの本を読んで本当に凄い職業だなぁと思ったし、今でもとてもリスペクトしている職業です。私もおばあちゃんになるまでには(もっと早くがいいけど、それくらいリスペクトしている)なりたいです。
そしてその後、児童養護施設で働いた時に、子どもとの向き合い方が本当に凄いなぁと思う臨床心理士さんにも実際に出会えて、私もそうなれたらいいなぁと憧れます。
でも兄を亡くした当時の私自身と言えば、カウンセラーを目指していたのに、なぜかカウンセリングを受けに行くことはなく(何度か行こうと門を叩いたもののしっくりこず)、子ども学科の先生の部屋に遊びに行って、時に笑って、たまに相談して、また時に先生の息子さんの話に花を咲かせたりしながら教えてもらったことが今でもこうして思い出される訳なんですね。
結論から言うと、当時兄を亡くした私は、それでもまだ絶望していなかったんです。
それが児童養護施設を退職した後にわかりました。
この話は長くなりそうなので続きはまた今度にしますね😌
余談ですが、なんと子ども学科の先生(私ADHDやから〜の先生)は、私の就職先まで紹介してくれたんですね。(就活は並行してやってましたが)私の地元に、
「知り合いの先生がいるから紹介してあげるわ!(とびっきりスマイルで)」と。
そして私の地元のそのお知り合いの先生に、のちに会いに行くことになったのですが、
その先生に会った時、
「ぼくはアスペルガーなの。だからお礼のメールを送らなくちゃとか、そういうこと一切気にしなくて大丈夫だからね!」
とこれまた穏やかにニコニコおっしゃいました。
そしてこうもおっしゃっていました。
「ぼくはこんな時はこういう行動をするんだって反復学習して習得しているんです。」
ちなみに、その先生は今でも子どものこころに向き合う(発達障害など)お医者さんです。
嘘のような話ですけど、これ実話です。笑
「私ADHDやから〜笑」
「ぼくアスペルガーなの。」
本当に、私はこの2人のスペシャリストの先生方のおかげで就職できました。
こちらADHDやアスペルガーの漫画があったので載せておきます。
ちなみに、私が読んだ絶望の本は亀井ナントカさんだったなぁと思い検索してみたら出ました。
亀井勝一郎さんという方の本でした。
最後にネットから拾ったこの著書の一部を載せておきます。
絶望は人生に必ずつきまとうものだ。絶望しないような人間はある意味でたよりない人だといえる。なぜなら小さな自己に満足し、なんらの努力も考えごともしない人に、絶望は起こりえないからだ。
一緒に生まれた家族の死をきっかけに、人生を楽しんでやりたいことやろうと過ごしてきた私の日常や思い出を、優しさの伝染を心がけて記事にしていきます☺︎今の夢は子どもに絵本を書くことです。あなたから頂いたサポートは優しさにかえて記事にしたり夢を叶える為に使わせていただきます☺︎