#31 鳥居みゆきに学ぶ生殺与奪の極意
ひょんなことから、こんな記事を見つけました。
鳥居みゆきのやりたいこと=目的は、
①単独ライブをやりたい
だったわけですね。元々は。
それが、単独ライブ(=やりたいこと)をやるためには、知名度とお金が必要だと思った。だから、
②テレビに出る
というふうな方向に変わっていきます。
でも、その段階ではネタを変えるつもりは無かったそうです。テレビ用に合わせる気はない、と。
しかし、先輩である山田ルイ53世の助言により、「やりたくないもの(嫌いなもの)を組み合わせたネタ」を作ったそうです。これが有名な「ヒットエンドラン」というもので、大変ウケてブレイクした、と。
つまり、鳥居にとってヒットエンドランは消極的に生み出されたもので、別にやりたいことではなかったのですね。
しかし、やはりというか、テレビ側はウケたネタを求めてきます。自ら生みだしたものが自らを縛るようになってしまう。それが「私は私に殺された」ということ。そうした自らの経験を鳥居は反省しているようです。
また、鳥居は客を喜ばせることを優先するとやれることの範囲が狭まる、とも言っています。
それは、期待に応えなければ、という思い(=サービス精神)によるものでしょう。それで期待された範囲で物事を思考するようになってしまう。多分、窮屈なのでしょうね。ですので、鳥居は、(あえて)期待を裏切っていこうと思っているそうです。
この記事を読んで私が得た教訓としては、
・目的があるなら欲張らずにさっさとそれをやる(遠回りしない)
・受け手に基準を合わせない
ということでしょうか。
まぁ、紆余曲折あった方が面白いような気もしますから、遠回りもいいかもしれませんが。自分の経験から学ぶのが一番威力はあるでしょうからね。できれば他者の経験(=歴史)から学ぶ謙虚さと知性と想像力を育みたいところではありますが、それは相当な上級コースですから、一朝一夕には身に付きません。ま、それは余談です。早く戻りましょう。
先述した通り、鳥居みゆきは
①単独ライブをやる → ②テレビに出る
といった具合に、目的が変わってしまっています。
そこからボタンの掛け違いのようなことが起きている気がするのです。
とても消極的になってしまっているんですよね。
(しょうがないから)テレビに出る。
(しょうがないから)やりたくないネタをやる。
(しょうがないから)求められるネタをやる。
と、いった具合に。
ここまでくると、なんだかもう満たされる気がしませんね。八方塞がり感あります。妥協の人生に入っているじゃないですか、悪い意味で。妥協というよりも「投げやり」という方がニュアンスは近いかもしれません。
まぁ、芸人特有の、業界のコモンセンスみたいなものがあるのかもしれないですね。
お笑いはウケなくてはならないという宿命を負っています。そのため受け手にとても依存していて、基準をそちらに明け渡すなんてことが普通にあっても不思議ではありません。私からすると生業(芸能人)としてのお笑いはかなり特殊だと思います。
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
と言ったのは冨岡義勇ですね。鬼滅の刃の。急にぶっこむとびっくりしますね苦笑 おっかない感じの苦笑
私はその漫画を完読してもいませんから、特別な思い入れがあるわけではありませんが、件の科白はとても強烈だなぁ、と思います。印象的です。
それが今、ふと、出てきました。記憶のネットワークは面白いですね。ブラックボックス。
生殺与奪などというとても大仰な言葉を用いると現実味が薄らぐ気がしますが、他者に基準を合わせて自分の良いと思ったことを引っ込めてしまう、ということはそれに近いのではないでしょうか。ジャッジの権利を他者に与えてしまうと、ただただ自分が辛くなってしまいます。
結局、嘘をついて生きることは賢いことだとは思えないのです。その偽りの自分に魅せられてしまった連中がいたとして、彼らの期待をいずれは裏切ることになるからです。そして、彼らを優先していては、こちらが死にますよ。それは時間の問題でしょう。
嘘をつくことは不誠実に生きることのようです。
そういう生き方をしていると、自己も他者もいたずらに傷つけてしまうと思います。誰も得しません。
ですから、自分に正直に、最初からやりたいこと(目的・目標)に邁進する方が良いのだと思います。
誰にも嘘はつかない。それが誠実な生き方なのではないでしょうか。
と、今回は思い付きで芸能人の記事を読んだ感想を綴ってみました。初の試みです。結構頭使いますね、これは。いつもと違う脳を使った気がする。
個人的には、鳥居みゆきが何故単独ライブをやりたいと思い至ったか、ということがとても気になりました。その原点が気になります。
それではまた。ごきげんよう。
追記:
鳥居みゆきは記事の冒頭部で嘘をつくことが我慢できなかったという旨の発言をしています。つまり、鳥居は嘘が好きじゃない。寧ろ嫌いなのだと思います。そんな性格の人物であっても、嘘のループに嵌ってしまうのだから、人生って手強いものなんだなぁ、などと世慣れしていない私は思ったのでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?