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ストレスと距離を取る術 -バウンダリーマネジメントー

HSP生きやすさノウハウの第2弾です。以前の記事(https://note.com/cawa793/n/nfc3f2b6eabf4)では、他者との境界という意味でバウンダリーについて書きました。自他の課題を区別する事、完璧に応えても相手はつけあがるので開き直った方が良いみたいな話をしました。

具体的な方法論も必要でしょう。一般的にはバウンダリーマネジメントと言われ、主に以下のような方法があります。

①心理的距離
 
ワーク・ライフ・バランスを整えて余暇と仕事のメリハリをつける
②リラックス
③熟達

 新たな学びや経験をする
④コントロール
 
自分で余暇の過ごし方をコントロールする

しかし、これができれば苦労しないですよね。結局「やらなければならないこと」はある。そもそもバウンダリーマネジメントをする為に頑張るのもなんか面倒いってのが本音ですよね。

そこでもう一段階深い心理的考察が必要となります。仕事やプライベートでも現代はやることがとても多く疲弊してしまいがちですが、そのように、自分を執拗に駆り立てる存在のことを「ドライバー」と言います。これは、自身の苦い人生経験のなかで形成されてしまった考え方のことで、例えば「完璧を目指せ」「一生懸命努力しろ」「もっと人の為に尽くせ」「理不尽を乗り越えろ」といったもの。いわば根性論です。

ドライバーに従順に従ってしまうと、人生は苦行になってしまいます。そもそも「嫌な感情」というのは、脅威を回避して自分を守る為のものです。自分を守るために嫌な感情があるのに、社会はそれに立ち向かうことを強要します。心理学においては、一見不合理と言われる人間の感情にも理由があり、その理由が人間の進化を支えてきたとも言われているのです。

人生はもっと楽で良いのです。むしろ、余裕のある状態で自分をマネジメントしていかないと、自分が潰れてしまいます。そうなれば、仕事仲間や家族など多くの人を悲しませてしまうし、なにしろ自分が不幸になってしまう。

ドライバーへの対処は、自分に許可を出すことです。例えば、「一生懸命努力しろ」に対しては、「楽しんでいいよ」「それをしさえすればいいよ」と許可を出すことなどです。(詳しくは参考ページ *2)許可を出すことを、許可証(アロワー)と言います。

話を戻しつつまとめていきます。他者との境界を守る事。その為に、ストレスや脅威に対して、自分を守って良いという許可を出すこと(=アロワー)。これは自分を守り、大切な人とwin-winな関係を作り続けるためのことなのです。

そして、嫌な要求をしてくる他人とは一定の距離を取ります。もちろんそれでも、しつこく要求される事もあるかもしれません。しかしそこで、正論に屈しないのです。正論を強要されても、自分の感情や状況を無視することは相手に落ち度があるのです。正しいことを言っても、配慮できない人間は2流、3流と思えばよい。要はマネジメント能力が無いのです。

さらに、誰かの犠牲の上でないと成り立たない組織にも問題があると思った方が良いでしょう。ガバナンスが機能していないですから。

とにかくストレスは我慢しない事。稀に我慢も必要かもしれませんが、そういう時は自分頑張りもしっかりアピールしていきましょう。理解を得るための努力は惜しまずやって良いと思います。

ストレスや脅威に対しては距離を作る。それを強制的に壊される状況が迫ったら自分の権利を主張する事。こちらの状況や感情を無視する行為は、相手が悪いと考えること。なんならメールなどで長文を送って叱りつけてやりましょう。HSPの皆さんならそれをして良いだけの他者貢献は充分してきたはずです。

【参考ページ】
[*1] KBI教育

[*2] 夫婦の悩み相談カウンセラー 沢野まもる
https://note.com/partnership_jp/n/n1485c980443f



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