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【現代詩】『百花繚乱』

『百花繚乱』赤黄緑紫

わたしは一輪花になって
あなたの墓前を飾りたい。
初対面の花に肩寄せ(鴟鵂[みみずく]よりも親しげに)
花束になっておくりたい。
杯はもう、交わせない
ーそう、決して私は団体ではない。

頭で考え咲いた花=燕子花(かきつばた)咲いて今日もまた全員に対し同時でありたい

頭で考え咲いた花「薔薇」の
花より私を上段に置いて、念のため
油性の涙を流しておいた。

無差別なほど、盛り上がるのは
君のせいじゃない。ああ 心臓は
なんてキュートなお守りだろう。
気配り上手なあなたはまるで沙羅双樹の花、もう何も必要ないクレマチスの様。

あかきみどりむらさき
2013ねん

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