見出し画像

「日本から世界へ」外資系ユニコーン企業の日本代表が目指すビジョン【Canva × Notion対談 #3】

「誰でも自由に作りたいものが作れる世界」を実現するプロダクト、CanvaとNotion。両社の日本代表による対談企画を3回に分けてお届けしています。

▽ ローカライゼーションの大切さについて【Canva × Notion 対談#1】

▽ ハイブリッドワーク時代におけるコミュニケーション術【Canva × Notion 対談#2】

最終回となる今回は、外資系企業ならではのコミュニケーションや働き方、そしてこれから日本でチャレンジしたいことについて語り合いました。本記事のキーワードは「日本発」!ぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

Notionとはどんなサービス?
https://www.notion.so/ja-jp
米国サンフランシスコに本社を置くNotionは、メモ、ドキュメント、プロジェクト管理、wikiをカスタマイズ可能な形で組み合わせたオールインワンのワークスペースです。世界中の何万ものチームや企業が、コラボレーション、情報収集、そしてより多くのことを成し遂げるために活用しています。2016年のリリースからわずか5年で約2,000万ユーザーを獲得。2021年には100億ドル(約1兆1,200億円)という評価額を達成した、注目のユニコーン企業のプロダクトです。

外資系企業での働き方。時差や言語を超えて “伝える” ために心がけていること

植山
前回はハイブリットワーク時代のコミュニケーションについて話しました。今回は、外資系企業ならではのコミュニケーションや働き方についてお話できればと思います。Notionさんではどのような働き方をしていますか?

西さん(以下敬称略)
このトピックは一番面白そうですね。Notionの場合、本社(サンフランシスコ)と密に連携をとっているのですが、時差の折り合いが難しいこともあって、ミーティングができる時間がかなり限られています。

でもミーティングが長引くと、お互いのワークライフバランス上、良くない。そこで、あらかじめ共有事項をNotionの議事録ページにまとめて、ミーティングではディスカッションだけに注力できるようにしています

Notionでは「ドキュメント化の文化」と「非同期で働く文化」が根付いているので、何かコミュニケーションしたいことは、基本的にNotionに書いています。そこにビジネス上のロジックや数字ものせてシェアしていますね。非同期でNotionを確認しあってフィードバックをもらって話を進めることが圧倒的に多いです。

植山
なるほど。Notionさんならではの働き方ですね!

西
あと、社内の人が日本の情報に迷わずアクセスできるよう、日本のWikiページも作っています。まさに「 ‘Notion Japan’ がNotionの中にある 」イメージです(笑)Notionには新しい人が常に入ってきているので、自己紹介をするときにWikiページをシェアして見てもらっています。

それから、個人的に楽しんでやっているのが、社内で日本のファンを作ることですね。日本のことを好きになってもらうために「このラーメンが美味しいよ」「温泉の入り方ってこうなんだよ」などの情報を社内で発信して、Notionの中で日本のファンを増やしています。

植山
面白いですね。ご飯情報は誰でも気になりますよね。食文化などを入り口に日本を好きになってもらえそう。

西
そうなんです。最終的には、デザイナーや、プロダクトやエンジニアチームの人たちを日本に呼んで、日本の理解を深めてもらいたいなと思っています。「日本で働きたい」「日本のチームメンバーと話したい」という人が本社に多いので、社内のExchange Program(交換留学)みたいなものができたらいいなと企んでいます。

植山
サンフランシスコのエンジニアが日本のNotionで働くかもしれないということですね。楽しそう!Canvaでも同じように社内に日本のファンを増やしていきたいです。

西
Canvaさんではどのような働き方をしていますか?

植山
先ほど「ドキュメント化」の話があったと思うのですが、Canvaでも同じように資料化を徹底しています。Canva内にも日本のWikiページみたいなものがあって、社内の人が誰でも日本の数字や戦略にアクセスできるようになっています。全世界に一緒に働く人たちがいるので、話をするときに資料があると、先に進みやすいんですよね。

先日もブラジルのカントリーリーダーたちと話をしているときに、日本で独自にやっている施策や戦略に興味を持ってもらえて、すぐに資料をシェアしました。日本で発生した施策が世界に広がっていくのを楽しんで見ています。

西
日本発で新しい取り組みを実施して、世界に広げていくのは、すごくやりがいを感じそうですね。ユーザーや会社にとってもいい影響がありそうだなって思います。

植山
その通りなんです。日本で革命を起こして、それを世界に広めて、世界中の人に届けたいなと思っています。日本発の戦略や施策を世界にも広げて、色々な意味で日本が先に行っているということを社内でアピールしたいですね。

とにかく日本でできることをやってみて、上手くいかなかったら反省してまたチャレンジして、改善を重ねればいいんです。そして成功したときに数字をもって本社に報告すればいいですから。

社内の人は日本語がわかりませんが、そのことを逆手にとって、どんどんチャレンジしています。最終的には「英語」「数字」「ロジック」「情熱」、この4つがあれば、全世界の人に通じます

西
パワフルキーワードですね!

CanvaとNotionが今後期待する「日本発テンプレート」とは?

西
Canvaは日本市場、そして日本にいるユーザーをどう見ていますか?

植山
Canvaの創業者であるメラニー(​​Melanie Perkins)と、クリフ(Cliff Obrecht)は、日本がとても好きなんですよね。

日本チームのミッションは「より多くの日本の方々がデザインを作ることでより輝くこと」なので、より多くの日本ユーザーがデザインで輝ける手助けをしたいなと思っています。最近、Canvaを利用いただいている日本ユーザーが増えていて嬉しいです。

日本チームは、ハイパーローカライゼーションといって、普通のローカライゼーションではなく、さらに一歩踏み込んだところまで、日本ユーザー向けに改良しています。このノウハウを体系化して、これから韓国やメキシコなど、他の国でも実践しようと動いています。

このハイパーローカライゼーションをさらにブラッシュアップして、全世界に広げることで、Canvaのサービス品質向上に繋げたいなと思っています。Notionさんでは、どのように日本市場を見ていますか?

西
Notionでも日本は重点市場としてとらえていますね。最初はスタートアップ企業などで使われていたNotionですが、最近は徐々に大手企業からの問い合わせも増えています。今後は大企業にも拡大していきたいなと思っています。

特に、日本には世界でも最大級のコミュニティがすでに存在しています。日本ユーザーのコミュニティの活動をもっと支援することで、さらなるNotionの普及・拡大を目指したいと思っています。

植山
Notionさんは、プロダクト面では今後どうしていきたいですか?

西
日本のプロダクトにおいては、ユーザーフィードバックを反映して、さらにブラッシュアップを続けていきたいですね。

あと、日本発で色々な発信ができたらなと思っています。例えば、Notionではテンプレートギャラリーというコンテンツがあり、オリジナルのテンプレートを公開することができます。素敵なテンプレートをきっかけにグローバルにNotionが広がっているので、日本からも新しいテンプレートが生まれて世界に広がっていったらいいなと思っています。

生産性が高くなったり、コラボレーションが加速できたりするテンプレートが、日本のユーザーから生まれたらいいなって。「日本のこの企業が使っているセットアップがすごくいいらしい」という声が日本国内に広がって、全世界に広がって、世界中の企業で導入されたら嬉しいですね。

日本は生産性が低いってよく言われますが、そのイメージを変えられるようなことができればいいなと思っています。

植山
とても素敵ですね!実現可能性がとても高そうじゃないですか。

Canvaでも同じように、今後はテンプレートが鍵になりそうです。実は、Canvaのテンプレートって、自分で作って販売することができます。Canvaで作ったテンプレートを販売できる「マーケットプレイス」もあるので、Canvaでビジネスをすることができます。

Canvaクリエイター随時募集中です!

▽Canvaクリエイターとは?
https://www.canva.com/ja_jp/creators/

日本人のクリエイターには、Canvaで色々なデザインを作って欲しいですし、日本発のテンプレートが海外で人気沸騰してほしいなと思います。そして、そのテンプレートが海外で購入されて、外貨がどんどん日本に流れ込むことで、日本の経済に還元できたらいいな、なんてことを妄想しています。

西
Canvaさんも僕たちも、目指しているところは近いと思うので、今後も一緒に何かやっていきたいですね。今回は楽しい対談をありがとうございました。

植山
とても面白い対談でした。また違うトピックでもお話ししたいですね。ありがとうございました!

・・・

全3回にわたる対談でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

Notionのウェブサイトでも、「ハイパーローカル」をテーマにした対談記事が公開されています。ぜひこちらもあわせてお読みください。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

今すぐCanvaでデザインしてみよう!