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ハイブリッドワーク時代におけるコミュニケーション術とは?CanvaとNotionがおすすめするチーム活用方法【Canva × Notion 対談#2】

「誰でも自由に作りたいものが作れる世界」を実現するプロダクト、CanvaとNotion。両社の日本代表による対談企画を3回に分けてお届けしています。記念すべき第1回目では、ローカライゼーションの大切さについて語り合いました。

第2回目となる今回のテーマは、ハイブリットワーク時代におけるコミュニケーション術、そしてCanvaとNotionの「チームユース(チームでの活用方法)」です。

日本ではなかなか浸透しないと言われてきた、テレワークとオフィスワークを組みあわせた働き方、ハイブリッドワーク。そのハイブリットワークが、パンデミックをきっかけに、多くの企業で少しずつ定着し始めています。

一方で、ハイブリッドワークになることで、これまで気づかなかった問題も浮き彫りになってくるのではないでしょうか。今回は、ハイブリットワーク時代に、CanvaやNotionなどのツールを使うことで、チームの可能性をどこまで広げることができるのか、それぞれの日本代表の二人が語り合います。

CanvaとNotionを使ったことがない方も、使ったことがある方も、ぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

Notionとはどんなサービス?
https://www.notion.so/ja-jp
米国サンフランシスコに本社を置くNotionは、メモ、ドキュメント、プロジェクト管理、wikiをカスタマイズ可能な形で組み合わせたオールインワンのワークスペースです。世界中の何万ものチームや企業が、コラボレーション、情報収集、そしてより多くのことを成し遂げるために活用しています。2016年のリリースからわずか5年で約2,000万ユーザーを獲得。2021年には100億ドル(約1兆1,200億円)という評価額を達成した、注目のユニコーン企業のプロダクトです。

ハイブリッドワーク時代に求められる「効率の良いコミュニケーションの形」とは?

植山
ハイブリッドワークになって、ちょっとした立ち話ができなくなりましたよね。

西さん(以下敬称略)
そうそう。「ちょっと、あれなんだっけ?」というのをパッと聞けなくなりましたね。ハイブリッドワークでは、この「情報の散らばり」が課題の一つになると思います。

チームごとに使っているツールがバラバラだと情報が探しにくくなる。一箇所に情報がストックされておらず、属人化しているなどの課題は、リモート環境ではクリティカルだと思います。

だからこそ、誰の目にもわかりやすいように情報を整備することが大切で、ここにさえ行けば必要な情報にたどり着ける「情報の地図」を作っておくことが求められるのではないでしょうか。

リモートワークだと誰が何をやっているのか見えなくなってしまうので、情報の地図はその“見える化”にも役立つとも思います。誰がいつ何を決めていて、その結果として何が起きているのかというのをドキュメント化して、残していく仕組みがあるといいですよね。

植山
その通りですね。それに加えて、一箇所でコミュニケーションが行われていると、その“見える化”に役立ちそうですね。

例えば、プレゼンスライドを作るときに、オンライン上で複数人とスライドを共同編集したり、コメントを残しあったりできるツールがあるだけで、同じ場所にいなくてもコミュニケーションの流れを把握できますよね。

西
そうですね。オンライン上で共同作業ができる環境は、ハイブリッドワークでは欠かせないと思います。これってまさに「非同期のコミュニケーション」ですよね。Notion社内でも “Let's do it async”(非同期で話そう/非同期でやろう)っていう言葉をよく耳にします。

それぞれが都合のいい時間に一つの場所に行って作業をする。必ずしも全員が同じタイミングでしなくてもいいということですね。きっとCanvaさんも同じだと思いますが、Notionも非同期のコミュニケーションに優れたツールなのでぜひ活用していただきたいですね。

植山
まさにその通りですね。Canvaでも同じく、非同期コミュニケーションで働いています。個人的にはそれが普通の働き方になっているのですが、そうではない環境の企業もまだまだ多いんでしょうかね。

西
「とりあえず打ち合わせしましょう」っていうのは、まだまだ多いと思います。Notionに入る前は、状況の確認を打ち合わせで話すことが多かったですね。それぞれが非同期で情報を確認するということを全員でやり始めれば、必ずしも集まって一緒にする必要はないなと感じています。

植山
なるほど、そうですね。それに加えてミーティングの時間ももっと短くできると思うんですよね。個人的に前職の時から、ミーティングのデフォルトの時間を30分と決めています。まだまだミーティングのデフォルトが1時間という会社も多いと思うのですが、Canvaのミーティングの時間は基本30分です。場合によっては15分というときもあります。

非同期でドキュメントやアジェンダを作っておいて、チームミーティング前に必要なことをあらかじめ確認するという働き方であれば、短時間であってもその時間内にすべて決まります。Notionさんでも同じような働き方ですか?

西
そうですね。私たちもまさしく、あらかじめ共有すべきことはNotionに書いておいて、打ち合わせではディスカッションポイントだけ話し合うようにしています。だから、同じように30分でミーティングが終わることがほとんどですね。

植山
これって、共同で仕事ができるNotionやCanvaのようなツールを使えば、どこの会社でもできてしまうことですよね。

西
そうそう。それに、意外とストレスなくできますよね。自分の時間で非同期で確認しておけば、十分に決めるべきことを決められるなと感じています。

植山
ストレスはないですよね。ツールの使い方次第で、仕事の質を担保しつつ、スピードと効率を飛躍的にあげることができるのではと思います。

チーム全員でCanvaを開いてデザインをすることで、デザイン業務の効率化を加速させる

西
このハイブリッドワーク時代に、Canvaが思い描いているチームでの活用方法とはズバリ何ですか?

植山
チーム全員がCanvaのデスクトップアプリを開いて仕事をしている、それが私たちが思い描いているビジョンですね。

Canvaではチーム機能に力を入れていて、複数人がデザインの編集作業をリアルタイムで行うことができます。例えば、私が作ったプレゼンテーションのURLを西さんに渡せば、西さんがコメントをしたり、リアルタイムで編集したりできます。

従来だと、デザインの文言変更や写真の差し替えなど、ちょっとした作業でもデザイナーさんに依頼する必要があったかと思います。でもCanvaがあれば、ノンデザイナーのチームメンバーでも簡単に修正ができるので、確認の作業が減り、チームワークの効率化を図ることができます

西
とても共感するところがありますね。私自身もかつては「こんなものを作ってみたい」と思っても、人に頼んで待つ側の人間だったので。Canvaを使って自分でバナーを作れるようになってよかったです。そういうのがもっと広がればいいですよね。

植山
そうですね。面白いことに、Canvaはノンデザイナーのためのデザインツールでもあるのですが、プロのデザイナーとノンデザイナーで一緒に使ってデザイン業務を加速するためにも使われています。

その使い方を実践しているのが、広告代理店のソウルドアウト株式会社さんです。ソウルドアウトさんは、全国の中小企業のデジタル広告を運用されていて、常に大量のクリエイティブを高頻度で差し替え・検証を行っているそうです。

従来は、簡単なトリミングもデザイナーの方が対応していたので工数がかかっていたのですが、Canvaをチーム内に導入することで、クリエイティブ制作にかかる時間を大幅に効率化しました。

デザイナーがテンプレートを作って、現場の営業担当がお客さんのためにデザインを仕上げる。デザイナーが効果的なデザインの土台を作り、営業担当が最終的な仕上げをする。細かなテキストの修正などは、デザイナーではなく、現場の担当が行うことができます。

これにより、デザイナーさんが効果的な広告クリエイティブをデザインすることだけに、より集中することができるようになりました。全員がCanvaを開いて仕事をすることで、効率が良くなったとおっしゃっていましたね。まさにCanvaが理想とするチームユースを実践してくれています。

西
うんうん。そういうCanvaの使い方、イメージつきますね。

Notionをチームで使うことで叶える、情報の集約化と透明性

植山
Notionが思い描くチームでの活用方法についても気になりますね。教えてください!

西
やっぱり、Notionを使って自分たちがやりたいことを実現してもらうのが一番ですかね。でもチームユースでいうと、Notionを導入してくださっている企業さんから最近よく聞くのが、「情報の透明性があり、チームメンバーそれぞれが必要な情報を必要な時に入手でき、互いに信じあって背中を合わせてチームメンバー一人ひとりがゴールへ自走できる環境」が理想のチーム環境だそうです。それにNotionが役立っているみたいです。

具体的には、チームとしてのWikiを作ったりドキュメントを一箇所で管理したりプロジェクトやタスクを管理したりする使い方が、チームユースとしておすすめですね。

植山
実際にそのような使い方を実践している企業は多いのでしょうか?

西
先ほど紹介した3つの使い方(Wiki・ドキュメント・プロジェクト)は、スタートアップから大企業まで、様々な企業で実践されています。多くの企業でこのような使い方が受け入れられているのには理由がいくつかあると思います。

一つ目は、導入しているツールが多すぎて、情報がバラバラになってしまうという課題を持っている企業が多いこと。「あの情報どこにあったかな?」という話が日々起きているそうです。だからNotionを使って、すべての情報を一箇所に集約したいというニーズがあります。

あとは、リモートワークが主流になったことで、オンライン会議が増えているのも理由です。通常のフローではやりとりが限界になってきているところを、Notionのようなストック型のツールに情報を集めることで一覧性が高くなります。ドキュメント化が進むので、チーム以外の人が見てすぐにわかるというメリットもあります。

植山
面白いですね!もし事例などもあれば、具体的に聞きたいです。

西
例えば、スマートニュースさんでは、デジタルオフィスをNotion上に作り上げることで、会社のミッションやメッセージ、チームWiki、プロジェクト管理まで、様々な情報を共有しています。意思決定に必要な情報をすべてNotionに集約しているというイメージですね。

さらに、ラクスルさんでは、テレワーク環境下でテレビCMサービス「ノバセル」を開発していて、そのエンジニアの開発に関するコミュニケーションツールとして、スピードやUIの観点からNotionを選択いただいています。開発ボードを作成して、プロジェクト状況を全員が把握できるようになっているそうです。

その他にも、サントリープラスさんでは、パートナー企業とのコミュニケーションでNotionを活用いただいています。議事録、タスク管理など情報のハブとしてNotionを使っているみたいです。

さまざまな企業の活用事例を公開しているので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

植山
なるほど。すでにNotionを使いこなしている上級者向けに、おすすめなNotionのチーム活用術はありますか?

西
Notionでは、3月2日にAPIを正式リリースしています。具体的には、タスク自動化ツールのZappier、IFFTを組み合わせて使っている方が増えていますね。Notionでは、2021年にAutomateを買収したので、さらに利便性が向上すると思います。

あとは、フロー型のSlackと、ストック型のNotionを組み合わせて使っている企業も多いです。ぜひ、他ツールとの連携や併用も試しながら、チームに最適な形を見つけ出して、生産性をどんどん向上させていってほしいなと思います。

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Notionのウェブサイトでも、「Canvaのチームユース」に関する記事が公開されています。ぜひこちらもあわせてお読みください。

本対談企画も、次回が最終回。ラストは、CanvaとNotionがそれぞれに行ったマーケティング施策やPR活動を振り返りながら、今後日本で挑戦したいことについて語ります。ぜひお楽しみに!



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