ニトロプラスと僕の人生
思えば僕の人生はニトロプラスから始まったのかも知れない。書店で見つけたアダルト版でないファントムオブインフェルノ。
パッケージが気になって何度も何度も読み返した。
ライトノベルはたくさん買ったが、あそこまでエログロでハマった作品は他にないかもしれない。人が死ぬ。人を殺す。死のギリギリにいる。
そういう世界でしか生きられない人もいる。
幼い頃から虐待を繰り返されていた僕は、おそらくそれに自分で気づいており、大人になってもまともな人生を歩むなんて思ってもみなかった。
だから、これが運命なんだと思う。
待ち行く人たちがどこか普通に見えても、俺はずっとどこか孤独で何も残らない事が心地よかった。
結局場所ではなく人なのだと気づいたのはいつからなのだろう。
詐欺みたいな仕事に染まり繰り返し抜けられなくなり、俺は常に人とのコミュニケーションに問題を抱えていた。
欲しい物がわからず、物を買う事でその衝動を抑えていたのだとおもう。
今下北沢でこうして書いているが、朝や夜になると不安が募り家には居られない。
結局人はどこか孤独に弱いのだ。
『仲間』という物を持てたのも、刑務所の中とバンド時代だけだったと思う。
どちらも人の死に近い場所で、それを選択している。
代官山や他の街を歩いている時に目が合うとよく逸らされ、それが結果的に自分の精神不安定を誘うことに気づいたのも最近。俺は脆い。
格闘技をしている時には心が折れる事はあまりなかったように感じた。
今の俺は、自分を誇れない。
何が自分を支えているのかもあまりわからず、ただ彼女の幸せを願ってしまう。
辛いんたと思う。測り知れない何かが押し寄せる事が。
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