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のはらマガジン

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地元三重県の山々に囲まれた大紀町野原から気ままに発信するマガジン。 プライベートでの思ったこと、主にエッセイなどの記事をまとめています。
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記事一覧

猫なんて飼うんじゃなかった

2019年7月24日、生後3ヶ月の1匹の猫が我が家にやってきた。 知り合いの知り合いが保護していた猫が子猫を産んでその里親を探しており、ちょうどその頃、妻と猫を飼いたいねなんて話しをしていたので、そのタイミングで引き取ることにした。僕は猫を飼うのは初めてで、小さい頃からずっと飼ってみたいと思っていたので念願といえば念願だった。 猫どころか、ペット自体が飼えなかった幼少時代。祖母が特に大の猫嫌いで、庭で猫を見かける度に、「しっしっ!!あっち行きな!!」と猫を追っ払う姿を何度

おはつきいちょうの木の下で

「くさい!」 掃除の時間にイチョウの木から落ちた銀杏(ぎんなん)を掃除するのが臭くて嫌だった小学生時代、みんな思わず口にしていた。 母校だった旧七保第一小学校の校庭には樹齢350年以上になる一本の大きな大きなイチョウの木がそびえ立っていて、小学生の頃の僕たちをいつも見下ろしていた。 この大木は明治初期までは、かつてこの地にあった法泉寺の境内に植えられていたものとされており、今では三重県の指定天然記念物になっています。 「おはつきいちょう」とはイチョウの木の変種で、葉の

『都会なんて夢ばかり』を読んだ日、僕はこの本と友だちになった。

今日もまた本に救われたフォークシンガー・世田谷ピンポンズさんの自伝的エッセイ『都会なんて夢ばかり』が夏葉社の別レーベル「岬書店」から刊行された。 僕の経営しているブックカフェでも、もちろん仕入れて取り扱っているので例えまだ読んでいなくても「おもしろいので是非是非お買い求めください!」と販売している以上声を大にしてオススメしているのですが、いざ読んでみたらさらにオススメしたくなりました。控えに言って本当におもしろいです。 仕入とは別に、個人的に今回は京都の古本屋さん「善行堂

「読書感想文」の感想文

読書感想文が苦手だったnoteで読書感想文を募る読書感想文コンテスト「#読書の秋2020」の課題図書の中に僕の大好きな森見登美彦さんの小説「四畳半神話大系」があったので、久しぶりに読書感想文を書いてみることに挑戦してみました。 挑戦と言っているのは、小学生の時に読書感想文を上手く書けた記憶がなかったからです。 小学校で書かされる読書感想文が苦手だった。感想なんてどう書けばいいのか分からなかった。分からなかったから嫌いだったのか、嫌いだったからわからなかったのか。今になって

要するに率直に大方の予想通り平たく所憚らずに正直に言ってしまえばその時私は彼に惚れたのである

森見登美彦『四畳半神話大系』を読んで                         3年A組 そめかわたくま 例えばもし僕が高校生の頃に時間が巻き戻って、高校卒業後に違う会社に就職していたらど今頃どうなっていたのだろう。脱サラして今のようなお店を開業していただろうか。それとも、その就職した会社に生き甲斐を見出し、同じ会社に居続けて、辞めることなく定年まで迎えていただろうか。出会う人々も違っていただろうか。 森見登美彦の小説『四畳半神話大系』は、大学生の「私」がバラ色の

本はいつでもあなたを待ってくれている

僕は本を読むのが遅い読みたい本は沢山あるのに、本を読むのが遅いから買って手に入れてみたものの全然読み終わらない。積読本が溜まっていく一方だ。 早く本を読めるようになりたいから、昔、何冊か速読ができるようになるという本を読んで見たが、一行に早くなることはなかった。 そういう類の本を読んできて、なぜ本を読むのが遅いのか、理由が一つ分かった。 頭の中で音読しているからだ。 例えば小説を読んでいる時、僕は頭の中で一言一句丁寧に文字を拾って読んでいる。いや、言っている。 登場

今日も一日がんばりましょう。

noteのお題企画「#私の勝負曲」ということで、勝負どころで聴く音楽と聞いてパッと思い付いたのは応援歌の定番、中島みゆきさんの名曲『ファイト!』でした。 もうなんかストレートに「頑張れ!」って言ってくれているのが単純に力が湧いてきますよね。 サビ以外の歌詞は結構独特なのですが、共感する部分もあります。 “闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう”という歌詞を聴いて、確かに自分のやっている事に対して何か否定的な言葉を投げつけてくる人たちは総じて他人に依存していたり自分で何も

眼鏡が好きになるまでの話

眼鏡の思い出詳しい年齢は覚えていないけど、小学校の低学年ぐらいから視力が低下しはじめた。その頃から眼科に通っていた記憶があったからおそらくこの頃からだと思う。 保育園に行っている時に、お父さんが家庭でコンピューターゲームができる「ファミコン」を買ってくれて、家ではもっぱらゲーム三昧だった。 小学校に上がったばかりの頃、親からファミコンは1日1時間までと決められたから、相当やっていたのだろう。視力が下がったのはゲームのやり過ぎなのだろうか。お爺ちゃんもお父さんも目が悪く眼鏡

プロフィール

ここでは、さくっと簡単な自己紹介をさせて頂きます。誰も興味ないと思いますが、ご覧いただけたら幸いです。何か大きな変化があれば随時更新していきます。 ー 略 歴 ー CAFEめがね書房 店主 そめかわ たくま ■ 1980年三重県生まれ。三重県在住。 ■ 幼少期の間だけ名古屋で過ごし、小学校に上がると同時に三重県に戻り現在まで地元で暮らす。 ■ 高校卒業後、印刷・製本会社に就職し、15年間製本の工場で本を作り続ける。■ 2014年 何を思ったか地元にカフェをオープンさせる

一日一日を生きる。

夏休みの宿題子供の頃の夏休み最後の日、明日から学校に行かなければならないと思うと憂鬱ですよね。 やり忘れた宿題はないだろうか。 提出しなければならない宿題をランドセルや手提げ鞄に詰め込んで、新学期の始まりに備える。 よく夏休みの宿題は「最初のうちに終わらす派」か「最後の数日間でまとめて終わらす派」かどっち派だった?という話になると思うのですが、僕はどちらでもなく「満遍なく派」と言ったところだろうか。 できれば嫌な事は最初に終わらせたいという思いはあり、最初にやろうとす

君を思う時、やわらかな優しさになる

音楽に興味を持ち始めたのは小学5年生ぐらいの頃だろうか。 その頃からランキング形式でヒット曲を発表するテレビ番組やラジオ番組を好んで視聴し始めたと思う。 いや、音楽自体に興味を持ち始めたというなら、小学生の低学年まで遡るかもしれない。よくテレビで流れてくる音楽をラジカセでカセットテープに録音して遊んでいた記憶があるので。 覚えているのはスタジオジブリの映画「天空の城ラピュタ」のエンディングテーマや「ちびまる子ちゃん」の主題歌、曲に限らず「とんねるずのみなさんのおかげです

朝活を始めて1ヶ月経ちました

文章を書くことについて「静かなる時間をつくろう」と思い立ち、いつもより早起きして1ヶ月が経ちました。 と言うより、まずは早起きのメリットを知り実行していくにあたり、そこから何をしようかと考えた結果、以前からやってみたかった「静かなる時間」をつくったり、文章を書いてみたりしてみようと思ったのですが。 「早起きのメリット」を知ったきっかけや、「静かなる時間」については以前のnoteをご覧ください。 さて、早起きして1ヶ月の成果をご報告いたします。 率直に言いまして、身体的

この本を読んだら僕みたいな「普通」の人間が文章を書いても良いんだと気が楽になった

noteプロデューサーでブロガーの徳力基彦さん著書『「普通」の人のためのSNSの教科書』を読ませて頂きました。 僕がnoteを始める前に、これからどう活用していこうかと色んな人のnote記事を見てブログの書き方や続け方を模索していた時、徳力基彦さんのnote記事も何度か拝見していました。 いざnoteを始めたタイミングで、その徳力さんがこの本を出版するという情報が流れてきて、これは何かの運命なのではと思いすぐにAmazonで予約してしまいました。 noteを始めてもうす

「嫌い」という言葉は使わない

人から薦められた本、音楽、映画など感想を求められた時に、思っても決して言わないように心掛けている言葉があります。 それは「嫌い」という言葉です。 例えば映画のDVDを薦められて借りたとして、見終わってDVDを返す時に、相手から「どうだった?」と感想を聞かれた時、本当は全然面白くなかったり自分に全く合わなかったり、なんなら嫌いな部類に入る映画だったりすることもあると思うのですが、そんな時「嫌い」と決してそのまま自分の気持ちを言葉にして表現しないようにしています。 それは何