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コーヒーの提供を自動化する方法

本記事ではロボットを使ったコーヒー提供の自動化について紹介します。

私自身、ロボットに動きを教える「ティーチング」という作業を行う事ができる資格を持っており、実際に生産ラインでロボットの操作をしているのでこの分野については実体験も踏まえて詳しく説明できます。

工場見学などで自動車部品の組み立てとかで生産ライン上に大型のロボットが動いているのを見たことがあると思います。

ロボットに動きを教える技術を「ティーチング」と呼びます。

プログラミング言語で書かれており、資格が必要です。

※日本では労働安全衛生規則により産業用ロボットのティーチングについては法律で資格を持った人間でなければ操作や教示をできません。

日本にもすでに無人カフェがありますが、写真はCafeXが経営しているサンフランシスコ国際空港にあるロボットカフェです。

画像出典:https://cafexapp.com/

コーヒーはバリスタ・ロボットと呼ばれるロボットで提供しており、1時間あたり100杯以上のドリンクを作ることができるそうです。(36秒で1杯作れる計算)

ロボットの金額は1台2万5000ドル(約275万円)

仮に人間の時給を1000円とすると、27500時間分の金額です。

20日営業×8時間労働とすると約半年で投資分回収となります。

 ➡︎人間1人雇うよりメリットあり

これから紹介するデメリットを考慮しなければ絶対買いな商品(2年で投資回収が一般ライン?)ですし、ロボットは2年間くらいであればメンテなしでも壊れないのでしっかり稼いでくれます。

ただし、ロボット導入には気をつけるべき点がいくつかあります。

知らないで導入すると致命傷になりかねません。

-----------------★気をつけるべきポイント3点★------------------

①プログラミングのスキルが必要

 ➡︎自分でできないと動きを変更したいと思う度にお金かかります

 例)カップの大きさ変えました → つかむ位置変えないと・・・

②誤動作がないとはいえず危険がつきもの

※特にセンサーつけてセンシングする動作は要注意

 センシングをつけると物が「ある時」「ない時」で動きを変えられる

 →カップの大きさを判断できたりするので便利です。

  ”人間の「目」の役割が担えます”

 ➡︎ただし、知識と経験がないと非常に危ないです

  例)あ、センサに汚れが・・・ → ロボットが予想外の動き!!

   目隠し状態で動くようなものなので危ないです。

   何かあったら止まる回路を設けることが必要です。

   この感覚を習得するにはある程度、実務経験が必要です。

③動作を教えるのは人間、人間のアイディアが最重要

➡︎ロボットを生かすも殺すも人間次第

 ロボットを導入した時は基本購入したメーカーにやってもらえます。

 これまで5台以上のロボットを導入してきましたが、メーカーが動作を作ったままで使ったことはありません。初期の1.5倍、過去最高は3倍の生産能力にするまで自分で動作を最適化してきた経験があります。(ロボット以外の最適化も必要)

 ★重要なポイントは一番その生産ラインに詳しい人間は自分であり、最適な動作を考えられるのは自分だけということ★

コーヒーの提供でも一緒だと思います。絶対に他人任せにしてはいけません。特にロボットの専門家はコーヒーの専門家ではないので要注意です。

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ロボットによる自動化は明らかにメリットが大きいもののハードルが高いのも事実です。

優秀なエンジニアが常に身近にいて面倒を見れない限り、人手でやっていた方が安心・安全です。

ロボットを導入する際は自分でしっかり勉強して、失敗を繰り返し、熱意と思いを持って自分のこだわりをしっかり表現することが重要だと思います。

最新の技術を最大限活かすことができれば、日本のコーヒー産業はどんどん面白くなっていくと思います。

コーヒー × AI × ロボット × IOT(ビックデータ) × 自動化 でこれから新しいビジネスが次々とできてきます。

誰も挑戦しないと、日本のコーヒー産業は世界に遅れをとってしまいます。

コーヒーが毎日の生きがいである私にとって、自分の経験や知識が誰かのためになればいいなぁと思いながら日々記事を書いています。

もし需要があれば気軽に相談に乗れるようなコミュニティを作りたいとも思っています。

それでは、また!

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