シェア
静馬
2021年7月10日 11:48
あなたに会いたくて生まれてきました光に身体をまとって遥々はじめて名前を名乗りあったときはじめて名前を呼んだときはじめて瞳で語りあったときはじめて手の温もりにふれたときはじめて限りある時間に泣いたとき人間であることの恥ずかしさと悲しみそしてそのすばらしさを想ったあなたがいなくなってもわたしはなにも変わらず生きていくでしょうそれでもわたしはあなたに会いたくて息を
2021年7月5日 16:46
二年前の秋に、母方の祖母が亡くなった。体調を崩して入院し、その後肺炎が悪化して、帰らぬ人となった。祖母は小柄で静かな人だった。でも話し出すと面白い人だった。入院中、祖母はよく病室をぼんやりと見回しながら「変なものが見える」と話していた。「変なものって、なにが見えるの?」とたずねると、「うまく言えない」と言う。そして亡くなる少し前に、ベッドの上で何か手作業をしていたところ、祖母ははっと後ろを