見出し画像

通院日記3 - 採血検査

今日は2週間に一度の通院日でした。
通院日の前日は妙に緊張してしまいなかなか寝付けず、朝は4時に起きる始末。通い始めてもう5ヶ月ほどになるのにまだこんな調子です。

睡眠不足と暑さが祟って、待合室では話したいこともまとめられないままうとうとしていました。
予約時間ぴったりに名前を呼ばれて、今回の診察スタートです。
いつもきっかり時間通りに始まるのがふしぎなところ。

診察室へ

いつもどおりまずは最近の生活のお話から。
過食は収まり、映画を観るのに熱中していること、やや低めなところでフラットな精神状態であることをお伝えしました。
そして訪問看護の方に、鉄剤を処方してもらった方が良いのではないかとアドバイスをいただいたのでそのことも。
貧血らしき症状は今の所立ちくらみくらいなので、まずは血液検査をしてから鉄剤を飲むか決めましょう、ということになりました。
貧血というより、栄養状態が悪くて立ちくらみやふらつきが出ているかもしれない、とのこと。
確かに最近はすっかり三食菓子パン生活で、まともなものを食べているとは言えません。
そこから話の内容はダイエットのことへ移りました。

「現代的価値観としてのダイエット」か「病気のダイエット」か

「太らないよう気にしてらっしゃるの?」と聞かれ、そのとおりです、とお答えします。
すると先生はこうやって説明してくれました。

「細い方が良いという現代的価値観に基づきダイエットをしている女性は多い。しかし、それが行き過ぎて栄養状態が悪くなったり、体に影響が出ると病気になる」

私はもともと太りやすい体質です。
それが気になって、中学の頃に食事制限をはじめました。
次第に毎日の体重、食べたものをアプリで管理するようになり、一日の摂取カロリーも意識的に減らしていきました。

去年の7月、体重33.7kg、体脂肪率5%だったと記録に残っています。
BMIは13.9。このときはさすがに具合が悪く、かなり行動が制限されました。
今思えば、これは「病気のダイエット」だったのかもしれません。
まったく自覚はなかったし、そこから半年ほど30kg台を維持するのに躍起になっていたくらいです。

先生はこの食事制限と栄養状態をとても心配してくださっているようでした。
「血液検査からでも栄養状態がわかるのでやっぱりやっておきましょう」ということになり、もしかしたらこの件は自分にとって根深い問題なのかもしれないと初めて意識しました。

映画中毒

それから、最近映画鑑賞ばかりしているというお話に。
毎晩新しい映画を1本と、今まで観た中でおもしろかったものをもう1本観ています、とお伝えしました。
今まで観てよかった映画は?と聞かれたので、ちょうど最近観返していた『マイ・プライベート・アイダホ』を挙げました。
このあたりの内容、映画のタイトルまでカルテに書かれていたようで少し恥ずかしかったです。

出演している俳優は誰でしたっけ、という話しになり、「リヴァー・フェニックスの演技は名演でした」というと先生は「懐かしいなあ」とおっしゃっていて、本当になんでも良く知ってらっしゃるなあと感動してしまいます。
前に岩井俊二の映画が好きだと言った際もタイトルを挙げていいですよね、なんてお話をしたりしたのでした。
思い返してみれば、診察室には著名作家のアート作品が飾ってあったり、先生ご自身もとてもおしゃれだったり、芸術に造詣が深い方なのかもしれません。

「映画の中の物語に癒しを与えられているんですね」
先生の、こういう創作に救いを求めることを由としてくださるような話し方はとても落ち着きます。

最後、処方箋を打ち込んでいるときに「『スタンド・バイ・ミー』なんかは少年の夢だったね、冒険とか」とおっしゃっていて、思わず笑いが溢れたり。
診察の時間は穏やかに終わりました。
なんだか、今までが不思議なくらい良いペースで元気を取り戻せています。

採血検査

さて、続いて採血検査。
私の肘裏はやっぱり浮かないらしく、まずは右手の甲から採血することに。
看護師さんは話しやすい方で、また具合が悪くなったらこの部屋で休んだりしてもいいですからね、とおっしゃってくれました。

和やかに会話をしながら採血していると、どうも2つ目の検査用に血液が少し足りないかも、とのこと。
そのときひょっこり先生が顔を出し、看護師さんが血が足りないけどもう2箇所刺していて……とお話すると「ありゃまあ」と声を上げていました。
「ありゃまあ」。なんだか可愛らしくて看護師さんと笑っていました。

診察自体が癒やしである

帰宅次第ざーっとシャワーを浴びて、寝不足からベッドに倒れ込みました。
毎度思うのが、診察自体生活の癒やしになっているなあということ。
医療関係者の方々は皆さん話しやすくて、優しくて、穏やかで、そういう人に囲まれているんだと思うと安心します。
精神科には長年通院してきましたが、ここまでスムーズに先生を信頼できたことも、順調に回復していったことも、あまりありません。
今の病院に来てよかった、としみじみ思いながら短いお昼寝をしました。

今回の処方

 朝:アロチノロール塩酸塩5mg×1
   セルトラリン50mg×1
   ランドセン0.5mg×1
 夕:アロチノロール塩酸塩5mg×1
就薬:マイスリー10mg×1
   サイレース2mg×1
   インチュニブ3mg×1

変更無し。
いつかランドセン1mgになってほしいなあ……

この記事が参加している募集

スキしてみて

最後まで読んでいただきありがとうございます。 よろしければスキ、フォローもよろしくお願いします!