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青空が、青すぎるから。

晴れていることはいいことだと

されているけれど。

昔、わたしは晴れている日が

あまりすきではなかった。

たぶん心を病んでいた時だと思う。

青空が、あまりにも青すぎて。

太陽よりもあの青にやられていたん

だろう。

お天気だと悲しいことがある。

世の中にはたくさんの色が、ばらばらに

あって。

そのばらばらなものをまぜたり

とけあわせてみてもうひとつ

ちがう色を作ってみたいと

思う人がいる。

画家の目はいつもどこをめざしながら

色を想っているんだろう。

絵の番組で、プルシアンブルーという色に

ついていろんな方面から紹介していた。

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画家のルノワールが、

<その色はとてもあやうい色だ>と言っていたと

いう文章だけが、わたしの中にぽつりと

映像として残っている。


わたしは絵を描かないのでその意味合いを奥深く

理解することができないけれど、

でも印象的に記憶されている。

じぶんが存在するずっと前から存在していた

産みや空の<青い色>の前ではいつも目が立ち

止まる。

無条件に反射してしまうのだ。

理由もきっかけもよくわからない。

色そのものだけじゃなく、だれかが

ブルーとかたちづくるときの唇のかたちと

音にも、どことなく心が刺激されてゆく。

番組ではどうしてあの色があやういのかというと

<まぜてしまうとプルシアンブルーは他の色を
くってしまうからだ>

と、もうわたしにとってはじゅうぶんに

深淵なことを言っていた。

まぜるときけんな色について、どうして

こんなに気になってしかたないんだろう。

いまゆめのさんの絵のタイトルのような

こんな気持ちになっている。

そう想いながら、いたづらに想像してみたのだ。

仮にじぶんがどこかの何色かだったとして、

プルシアンブルーみたいな紺青色と出会った

としたら、どうだろうって。

すこしずつとけあっているうちに、とけて

りんかくをなくしてしまうのも、

しあわせかなぁとふと想ったりした。

人はそれぞれの色をもって生きている。

色をなくしてしまいそうなことも

時にはあるけれど。

そう「それでも光をみつける」。

見つけようとしてみたくなるって

そういうことをふと想ってしまう。

コレクションしていた君のことば。

いまももってるよ。

雨のふりだした青にほどとおい空色の夜です。

君の住んでいる街は3駅むこう。

そちらの空はどんなぐあいですか。

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今日はまつおさんの企画に参加しています!




あおい夢 眠りつづける 化石のように
いつの日か なくしてしまう 欠片をもって


      




 

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