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薬師丸ひろ子さんの讃美歌と岩城ロス。

この表題に反応した方は、朝ドラをご覧になっている方だろう。

(以下、ドラマ内容を一部含みます)

私のイチオシであり、関内家の馬具職人・岩城の最期が描かれた朝の連続テレビ小説『エール』。寡黙な職人らしい静かな旅立ちに、涙してしまった。大黒柱・安隆さん亡き後、関内家を守り続けた男。「本当にお疲れさまでした」と言いたい。

ここのところの『エール』は、戦中、戦後のことが描かれていて辛い。といっても、まだ75~80年ほど前のことと思うと、今その感覚が鈍っていて恐ろしくもある。実家の裏山には防空壕があり、子どもの頃よく祖父が戦時中の話をしていた。おぼろげだが、本当は小倉に原爆が落ちるはずだったという話もそのとき初めて聞いた。

小学六年生のときの修学旅行は、1泊2日の山口・広島旅。錦帯橋見学、広島vs巨人のプロ野球観戦、そして平和学習だった。今でも原爆資料館(広島平和記念資料館)の蝋人形を見た時の恐怖は忘れられない。その8年後、大人になって訪れた長崎原爆資料館は、あまりの悲惨な写真の数々に途中で一旦リタイアしてしまい、結局全部見るのに半日以上かかった。永井博士の如己堂もその旅で見学した。朝ドラでは、博士を吉岡秀隆さんが演じるそうだ。どんな風に描かれるのだろうか。

先週印象深かったのは、空襲で焼け野原になった豊橋の自宅のあった場所で、音や梅の母・光子が讃美歌「うるわしの白百合」を歌うシーン。光子を演じているのは薬師丸ひろ子さんだ。まさに聖母を思わせる歌声は、傷ついた人を包み込むやさしさと生の力強さの両方が感じられて素晴らしかった。

7年前の朝ドラ『あまちゃん』で歌った「潮騒のメモリー」は、薬師丸さんが現地で歌う映像をNHKで見る機会が時々あるんだけど、何度聴いてもグッとくる。昔よりずっと聴き入っちゃうな。


さて、ドラマでは、とりあえず喫茶バンブーの二人(野間口さん&仲里依紗ちゃん)が元気だったのは良かった。いつだってこの二人は癒しパート。そして先週から登場した劇作家・池田を演じるのは、大好きな北村有起哉さん! 辛いストーリーは続いているけれど、ゴールまで見届けるつもりだ。

★北村さんに、個人的に演じてほしい役を語ってしまったnoteはこちらです。小説「BAR追分」を、どこか誰かドラマ化してーーー。



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