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【読書メモ】STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか

スタートアップの教科書のような本。

実際の事例も満載で、机上のべき論ではなく、生きたノウハウが詰まっている内容でした。
実際にご本人に聞いた話や、メディア記事で読んだことのあるエピソードも多かったですが、成長フェーズに分けて体系的に整理されているため、理解しやすかったです。

自分の場合は、代理店業からサービス立ち上げフェーズにあるので、前半部分(事業アイデイア、検証、チーム作り)に刺さるポイントが多かったですが、自社の成長フェーズによってどの部分が刺さるのかは結構みなさん変わりそうです。

ーーー以下読書メモーーー

■アイディアの着想
①事例起点
・最先端のニュースを日々チェック
・事業領域の歴史を調べる
(ex)なぜこの会社がNo.1なのか?
  →時代背景、主要顧客、ビジネスモデル・・
  →現代の市場環境との違い
   デジタルをつかったらどうなるのか?
   事業仮説を考える

②課題起点
・自分が感じた課題を起点とする場合(直接体験型)
 ∟もっとこうなったら便利なのに・・
・他人が感じた課題を起点とする場合(間接体験型)
 ∟親がこんなことで困っている・・
  →ターゲットユーザーが感じる課題の背景が手にとるように分かるところまで徹底的に観察する

③構造変化起点
・ユーザーの行動や技術の進化・環境変化から新しいビジネスチャンスを見つけるパターン
 ∟スマホシフト、DX、Legal、テクノロジー、自然環境・・

※共通してマストな姿勢
「自らが戦おうとしている事業領域において、誰よりも詳しくなるまで情報収集をする」


■優れたアイディアとは何か?
①誰の何の課題を解決しているのかが明確
・少数でも、顧客の実態に踏み込んだ深いヒアリングが重要
・起業家自身が、ユーザーが利用する理由を把握できていない状況を放置してはいけない。
 →具体的な一人のユーザーを見つけることが大切

②スケール出来るか
・十分な市場があり、オンラインセグメントの成長が見込め、競合が少ない。

③既存のサービスに置き換わる新しいサービスか
・代替手段と比較して、圧倒的な顧客体験を届けることが出来るか。
・一度経験すると昔の手段に戻れないほどの顧客体験を提供出来るか。

④ビジネスとして成立するか
・収益性、KSF

※ユニットエコノミクス
LTV-CAC(Customer Acquisition Cost)>0
 ∟新規顧客獲得コストを引き下げるのか
 ∟既存顧客のリピート率を高めるのか

(Ex) メディア事業のKSF
・広告価値の高いコンテンツ(訪問頻度が高い、滞在時間が長い・・)
・低コストでコンテンツ制作可能なオペレーション

⑤数年後により多くの人に使われるサービスか
・今のマーケットリーダーが理解出来ていないトレンド、まだ不確実性の残り領域に活路を見出す
・誰よりも先に未来の兆候に気づき、これまでの常識とのギャップを活用してサービスを設計する
・「新しい技術を使うことでどんな未来が可能になっていくのか?」と常に線の目線を持ち、仮説を作る

※とはいえどのタイミングで何が来るのかを予想するのは難しいため、現時点でもキャッシュを作れるポイントを探しに行き、知見を蓄えておけば、市場が抜けたときにトップランナーになれる


■初期のチームに必要な4つの要素
①必要最小限のチームで始める
・事業モデルのPDCAを回せる最小構成
 →必要なメンバーの役割、機能をきちんと定義することも重要
②カルチャーフィットを優先
・大きな意思決定の際の方向性が合うか。
③社長が雑用係を引き受ける
・メンバーは明確な役割を持ってチームに加わる。逆に社長はその他全てを担う。
④社長が松明をかざす
・実績がないときこそ、根拠のない自信や希望が必要
・メンバーのモチベーションを上げる

■チームをどう運営するか
・対話を欠かさない
 ∟会議のように明確なアジェンダがあるものではないカジュアルな場で、出来れば1on1などの少人数で中長期の経営課題についてともに考える

■アイディアの検証
・アイディアを過信しない
 ∟自分の考えた仮説を対する思い込みが強すぎて妄想にならないように注意

・顧客の行動を見る
 ∟構想段階で、顧客の声を聞くことはあまり意味がない。
 ∟実際に触ってくれたか、使い続けてくれたか、「行動」こそがなによりも重要。

・最小単位での検証
 ∟検証に必要な最小単位のプロダクトを開発する
 ∟「検証すべき要素は何か」を明確にし、最低限の機能に絞ったプロダクトを開発する

合わせて下記のイベントレポートを見ると、さらに理解が深まります。

☆イベントレポート

STARTUP LIVE #1 有安伸宏氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #2 古川健介(けんすう)氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #3 福島良典氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #4 赤坂優氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #5 佐藤裕介氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #6 庵原保文氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #7 中川綾太郎氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #8 堀井翔太氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #9 鶴岡裕太氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #10 松本恭攝氏——イベントレポート
STARTUP LIVE #11 倉富佑也氏——イベントレポート

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