【ショートショート】ランプの社員
おじいちゃんちの物置小屋の中には、古めかしいランプがある。
おじいちゃんは昔から
「あのランプをこすってはいけないぞ…面倒くさいことになるからな」
と言って、小さい僕の手の届かない高さの棚の上にランプを置いていた。
僕はそのランプのことがずっと気になっていた。
きっとアラジンの話のように、ランプをこすると願いを叶えてくれる魔神が出てくるのだろうと思っていた。
そして中学生になり、背が伸びた僕は、背伸びをすればそのランプを手に取ることができるということに気づいた。
だ