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#37🎗️【日本人よ、 Dan Vasc を聴こう】 Numb (ナム)

2017 年7月 20 日、アメリカのロックバンド  Linkin Park   (リンキン・パーク) のボーカル  Chester Bennington  (チェスター・ベニントン) が、41 歳で自ら命を絶った。

その4日後、10 代の頃に彼の音楽からも影響を受けたという  Dan Vasc  (ダン・ヴァスク) は、2003 年にチェスターが歌ったこの曲をカバーして追悼した。

「落ち込んだとき、助けを求めるのは恥ずかしいことではないと、どうか知っておいてください」
と、レコーディング後にダンが沈痛な面持ちで語るのを聞いて、このニュースに聞き覚えはあったが背景を全く知らなかった私は、チェスターのことを調べてみた。

ショックだった。

彼は7歳の頃から 13 歳まで年上の男友達による性的虐待を受け、その後アルコールや薬物に溺れた時期があったのだ。



性的虐待は "心の殺人" だと言われている。
被害者はその後もずっと、まさに
"numb"
(身がすくんだ) 
状態になってしまう。

以前、私の知人男性が駅のトイレにいるときに、体を触ってこようとする男がいた … と聞いたことがある。
「驚いたが、腕力で勝てる自信があったから怖くはなかった」
と語っていた。

だが、7歳の少年が年上に敵うはずもなく、幼いチェスターは何年間もどれほど恐ろしい思いをしていたことだろう。
加害者が彼の人生を狂わせたのだ。

背景を知った上で改めてこの曲の歌詞を読むと、どうにもいたたまれない気持ちになった。



性被害は誰にとっても最も知られたくない傷で、特に男性が被害者の場合、余計に隠しておきたがる傾向があるという。

しかし、性別に関係なく、ダンの言う通り、苦しいときや自死が頭をよぎるときには、どうか家族や友人、専門家に助けを求めてほしい。

恥ずべきは、加害者の方なのだ。


"We need you. You're amazing. Don't give up on us yet."
(私達には、あなたが必要なんです。あなたはすばらしい人です。まだ私達を見限らないでください)


事件の後もあなたは変わらず価値ある存在で、あなたを大切に思っている人は必ずいる … ということを、どうか忘れないでほしい。



9月 10 日は、WHO (世界保健機関) が定める  World Suicide Prevention Day  (世界自殺予防デー) である。

また、ブラジルでは、9月を自殺予防月間として  Yellow September  (イエロー・セプテンバー) と呼んでいる。





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