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全てを包み込む母の手のように

寝かしつけが終わって、眠る息子の横で一息ついている今、思うことをかいてみる。


世の中の親というものは大概そうなのかもしれないけれど、すやすやと眠る息子の顔をながめるのが好きだ。
ぼーっと見つめていると、ときどき自分の幼い頃を思い出すことがある。



私もなれているのかな?
あの時の母のように。


おでこを優しくなでる手。
ぬくもりと、大きな安心の中で
あったかく包まれて
深い眠りに誘われていく。


“大丈夫だよ“って言いながら
痛いところを優しくさすってくれる手。
それはまるで魔法のようで、
不思議と本当に大丈夫になったのを
よく覚えている。


“きっと○○ならできるよ“と、
私の背中をトントンしてくれた手。
だから、くじけてもくじけても
何度でも挑戦できた。

母の手にどれだけ勇気をもらったか。
あの、あたたかな手に包まれると
無条件に愛されているというか、
無限の安心の中にいるような感じがした。
世界で1番幸せだと感じていた。
なんでもできる気がして、力がわいてきた。

その手に大事にされて、
のびのびと遊び、眠り、成長した。


今、
自分が母になり、
寝ている息子のおでこをそっとなでながら、思う。

私は、母にしてもらってきたことを、
息子に対してできているのかな?

母に与えてもらった
愛とぬくもりを
私も与えられているのだろうか。

“大丈夫だよ“と
“大好きだよ“と、
″たくさんの安心″で包みたい。

眠る息子を眺めながら、
なんでもない、でもかけがえのない
幸せを感じながら。


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