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分子栄養学とメチレーション回路。ひたすらメチレーション(メチル化)を理解する投稿。DNAメチル化以外のメチル化。新たにわかったことなどのまとめ🌿自己学習7

※投稿後 誤字訂正。
※2022.7月1日カフェインの図の説明訂正
※2022.7月2日分子として存在するメチル基のついているもの訂正
※2022.7月3日MTHFRC677Tの説明訂正、分子として存在するメチル基の図追加
※2022.7月10日「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」の記事追加
※ヒストンタンパク質、非ヒストンタンパク質の話にタンパク質の分類について追記
2022.11月5日
※非ヒストンタンパク質について追記
2023.1月7日(私の誕生日(笑))


皆さんお元気ですか?
Kaoriです👶

今までは、ひたすらエピジェネティクスのDNAメチル化とヒストン修飾について自己学習を続けて行くうちに理解が深まって来ましたが、今度は、DNAメチル化以外のメチル化について、整理したいと思います。

この投稿の後に、神経伝達物質の合成経路でのメチル化迄の道のりについて整理したものを投稿したいと思います。

メチル化が行われている場所は、生体内で沢山行われている他の化学反応と同様に膨大なので、把握しきれないかもしれませんが、
こんなところでも、あんなところでもメチル化が行われているのだ💫ということが解って来ました。

メチル化の種類

(1)DNA核酸残基のメチル化(DNAメチル化)
(2)アミノ酸残基のメチル化(ヒストンタンパク質、非ヒストンタンパク質)
(3)アミノ酸やその他の物質の生理活性物質合成のメチル化
(4)解毒や代謝のためのメチル化
(5)分子として存在するメチル基(保護基としてのメチル基)

メチル化されたからメチル基がついているのかと思ったのですが、そうではない場合もあるようです。

その基質の前で、メチル化反応が起こったかを代謝経路で確認するとわかることもありますが、
メチルトランスフェラーゼ(メチル基転移酵素)を使わないメチル化もその基質によってはあるので
調べるしかないなと思い調べて見ましたが

バラバラの情報を集めなくてはならないので、大変でした〜。
難しいことも沢山ありますが、DNAメチル化で耐性がついたみたいで(笑)
大変なものの、わかることが増えるので楽しくもありました。

今回は、(2)〜(5)がメインの投稿です。


今回の投稿では、DNAメチル化は簡単に。新しい情報も入れてみました。

(1)DNAメチル化は

エピジェネティクス
DNAの塩基配列には、変化の無い状態での遺伝子発現や制御のメカニズム、細胞の発生や分化のメカニズム。
主なメカニズムとしてDNAメチル化とヒストン修飾がある。

ゲノム刷り込み(ゲノムインプリンティング)
転移因子の抑制(トランスポゾン突然変異の原因になり得る)
X染色体の不活化
細胞記憶やリプログラミングなど、細胞の発生や分化に関係する。

メチレーションの働き一部としては、
DNA・RNA合成、修復と構築
たんぱく質・脂質合成
遺伝子発現・制御(スイッチオン・オフ)
遺伝子サイレンシングなどの働きの上でも大切な働きになります。全部上記の働きとも関連しますね。

上記の内容をまとめた画像です。
新しい画像や過去の画像を少し修正したものもあります。

DNAメチル化とヒストン修飾などを簡潔にまとめた私の図の最新版です。
具体的にどの段階で行われているのかを書いた図。最新版。わかることが増えるとリニューアルしています。
クロマチン構造拡大版。一部修正。
CpGアイランドでのシトシンのメチル化と遺伝子発現制御について
DNAメチル化と脱DNAメチル化のサイクル
能動的脱メチル化がどのような状態で(合図で)始まるのかが知りたいです。
上記の図を文章にしたもの。一部修正。分子栄養学的な観点での高メチル化、低メチル化の理由ついては、詳しくは書いていません。

『ビタミンCと脱メチル化の研究』

この記事を読んでさらにわかって来ましたが、ビタミンCは、脱メチル化に関与しているようなので、エイブラム・ホッファー博士の統合失調症患者さんの「アドレノクロム仮説」によるナイアシンとビタミンC投与至適用量(大量投与)による治療は、

(1)メチル基受容体でもあるナイアシンによるメチレーション抑制やビタミンCによる脱メチル化促進などにより、
ノルアドレナリンからアドレナリンへのメチル化を抑制することで、アドレナリンの変換を遅くし、
(2)ビタミンC投与による抗酸化作用、酸化還元反応調整やNAD(NADP)の原料でもあるナイアシン投与による酸化還元反応の調整により、アドレナリンの酸化からのアドレノクロムやアドレノチンへの変換を抑制するから効果が出るということでしょうか。

とすると、やはり、低メチレーションタイプの統合失調症の方は、メチル基が少ないし、メチレーションの代謝が遅いから、葉酸やナイアシンなどメチレーションを抑制するものやビタミンC投与による脱メチル化が起こるなら、
ナイアシンとビタミンCの至適用量(大量投与)は、注意が必要な栄養素ということになるのでしょう
か。
ホッファー博士の治療についての詳しい内容

引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/

ホッファー博士、カール・ファイファー博士、ウィリアム・ウォルシュ博士についての投稿、上記に書いた統合失調症のタイプの違いも出てきます。

それでは、下記の(2)〜(5)について整理していきます。

(2)たんぱく質のアミノ酸残基のメチル化

実際はメチル化だけで遺伝子発現や制御をしている訳ではなく、主にメチル化(不活化/制御、タンパク質の種類により、活性化/発現もある。)とアセチル化(活性化/発現)している。

ヒストンたんぱく質のアミノ酸残基のメチル化による遺伝子発現制御

リジン、アルギニンなどほんの一部しかわかっていない。
ヒストンタンパク質には、5種類あり、

コアヒストン
H2A
H2B
H3
H4
リンカーンヒストン(ヌクレオソーム間のDNAに結合する)
H1
などがある。

このうち、リジンのメチル化の場合は、

転写活性化(遺伝子発現)
H3K4
H3K36
H3K79
転写抑制(遺伝子制御)
H3K9
H3K27
H4K20
することがわかっている。

例えば、H3K4とは、ヒストン3の4番目ということになります。その他も同様です。



非ヒストンたんぱく質のアミノ酸残基のメチル化
による遺伝子発現制御

非ヒストンタンパク質は
(1)〜受容体、〜輸送たんぱく質、〜因子、その他(とにかくDNAのゲノムのたんぱく質の情報部分の遺伝子がコードされているもの〈遺伝子から作られているようなもの〉なら何でも)の活性化・発現や不活化・制御

輸送たんぱく質は、先程ご紹介した3人の博士を紹介している投稿のウィリアム・ウォルシュ博士のエピジェネティクス研究の説明の中で、DATたんぱく質(ドーパミントランスポーター)、SERTタンパク質(セロトニントランスポーター)の話が出て来ます。


(2)非ヒストンタンパク質は、p53、E2F、MyoD、STAT3、その他沢山あり。
そのタンパク質が、遺伝子変異やDNAメチル化異常などから活性化・発現や不活化・制御どちらかに変化してしまうことがある。

他にもあるのでしょうか?私が現時点で調べられたのはここまでです。

※非ヒストンタンパク質について追記

ヒストンが除去された後にクロマチンに残るタンパク質を含むタンパク質
・足場タンパク質−情報伝達タンパク質と結合し、シグナル伝達複合体形成し、シグナル伝達に関与
・ヘテロクロマチン−高度に凝集したクロマチン構造
・Polycomb(ポリコームタンパク質群)−➀遺伝子サイレンシング②X染色体不活化③胚性幹細胞の自己複製
・DNAポリメラーゼ
などに関与するタンパク質のようです。

(1)(2)の中には、遺伝子発現してほしいものや発現してほしくないもの(制御したいもの)、発現し過ぎや制御され過ぎると問題が出てくるものもありますね。

その後調べて以下の分類が分かりました。これらのアミノ酸残基のメチル化などが行われ活性が調整されるのだと思います。2022.11月5日

タンパク質の機能

分類  機能 

 1) 酵素

 2) 酵素阻害剤 酵素作用を阻害

 3) 情報タンパク質 細胞内情報伝達

 4) ホルモン 細胞間情報伝達

 5) 輸送タンパク質 物質輸送

 6) 防御タンパク質 生体防御

 7) 運動タンパク質 細胞の運動性

 8) 毒タンパク質 細胞毒

 9) 貯蔵タンパク質 貯蔵栄養

10)構造タンパク質 触媒作用 細胞や細胞間の構築









細胞や細胞間の構築

細胞の活性調節

例えば、筋肉収縮に関係するアクチンやミオシンにヒスチジンがメチル化したものを含有している

代謝酵素の活性調節

例えば、ノルアドレナリンをメチル化してアドレナリンを合成する酵素のPNMT(フェニルエタノールアミンN−メチル基転移酵素)

PNMTが酵素として働くには、
PNMT遺伝子(DNAのヒトゲノムのタンパク質の情報部分である遺伝子にコードされている)
このタンパク質の情報部分の遺伝子を活性化・発現することになります。

DNAメチル化は、制御ですが、ヒストンタンパク質の修飾やタンパク質のメチル化は、発現も制御するパターン両方あります。そのメチル化による発現と、アセチル化による発現なのかもしれませんが、そこまでは現時点でわかりません。

後ほどまたこのお話はしたいと思います。

(3)アミノ酸やその他の物質の生理活性物質合成のメチル化

例えば、葉酸をMTHFRで活性型のメチル葉酸合成、
ノルアドレナリンをメチル化してアドレナリン合成など、後ほどこの2つはメチル化の説明のところで使います。

(4)解毒や代謝のためのメチル化

例えば、
ヒスタミンをメチル化して分解し代謝、ドーパミンやエストロゲンをメチル化して解毒代謝するなどがあります。

これらをお話する上でのおさらいと新しい情報を加えたメチレーションの基本を先に説明していきます。


Matylationメチレーション(メチル化)とは


メチル基(−CH3)

化学式CH3−

メタンCH4から水素原子を一個取り除いて生じる、−CH3と表される最も分子量の小さなアルキル置換基。特にヒドロキシル基やメルカプト基(チオール基)の保護にも利用される

(1)分子の一部として存在する場合

(2)メチル基を導入するメチレーション(メチル化)のメチル基供与体として働く場合

(3)メチルラジカルCH3・

をメチル基とよぶこともあるそう。

などがある。

説明がよりイメージしやすくなるかと思います。


細胞内代謝回路でのメチレーション(メチル化)は、メチル基である炭素が3つの水素と結合した炭素の余りの腕もう一本が様々な基質(物質)と置換したり、結合することで、活性化や不活化する化学反応のこと。 

一秒間に10億数回メチル化は行われている。

 
ギリシャ語の数え方で、さらにメチル化の数やメチル基の数を表現している。12まで書きました。

モノメチル化(1)
ジメチル化(2)
トリメチル化(3)

などがある。

テトラ(4)
ペンタ(5)
ヘキサ(6)
ヘプタ(7)

メチル基が7個あるものも見つけましたが、メチル化されたからなのかわからず調べ中です。

オクタ(8)
ノナ(9)
デカ(10)
ウンデカ(11)
ドデカメチル化(12)

ビタミンB12であるコバラミンは、元々メチル基が11在りますが、メチル化して活性型のメチルコバラミンになるとメチル基が12に増えます。
葉酸回路でのメチオニン再合成の際に、コバラミンがメチル葉酸からメチル基を渡され、メチル化し、メチルコバラミンからホモシステインにメチル基を渡した後、脱メチル化してコバラミンに戻ります。

上記は、私が調べていて見つけたメチル化の数だけ、メチル化と書きました。

その他には、メチル化の種類として

対称性メチル化
非対称性メチル化
連続的メチル化などがある。

この辺については後ほど説明しますね。


構造式での書き方は、

ベンゼン環

ベンゼン(芳香族炭化水素)などの芳香族化合物に含まれる、6個の炭素原子からなる正六角形の構造の

右側の場合CH3


左側の場合H3C

と記載されている。

カフェインを例に上げてみました!

ベンゼン環のメチル基の右と左の書き方、トリメチル化(3つ)、ジメチル化(2つ)の構造式。3回のメチル化を経て、カフェインが合成されるルートが2つある。その後、カフェイン摂取後の代謝。

次に!

代謝経路や合成経路などでのメチル化について、そちらをいくつかのパターンで説明したものやメチオニン回路と葉酸回路でのメチオニン再合成の際のメチル化についてまとめてみました。

その1

メチル基供与体はまだ、理解しやすいのですが、メチル基受容体を具体的に説明されているものが見つけられず。沢山の情報を読みあさっても、中々わからなかったのですが、メチル基受容体とメチル化のための受容物として考えればしっくり来たので書いてみました。1つだけ代謝経路の説明でメチル化受容物からメチル化生成物を合成すると書いてあるものを見つけたので、これだ❗と思い採用しました。

その2 

メチオニン回路と葉酸回路でのホモシステインをメチル化してメチオニンを再合成する際のメチル化の細かい内容です。

その3

葉酸回路での葉酸をメチル化して活性型葉酸にする部分だけを抜き出したもの。


メチレーションに必要な代表的なもの

メチレーションは、基質と代謝酵素の適合性で回っている


基質(アミノ酸、葉酸などの栄養素やその他の物質)
代謝酵素

補酵素(栄養素やエネルギー、その他)
補因子

メチル基供与体(メチルドナー)

SAMe(SAM)、コリン、ベタイン(コリンの代謝物、TMGトリメチルベタイン)、5-MTHF(5メチルテトラヒドロ葉酸)など

メチル基受容体

ナイアシン(VB3)、ホスファチジルエタノールアミン、グアニジノ酢酸、SAH(S-アデノシル-L-ホモシステイン)など

メチル化受容物

メチル基転移酵素〈メチルトランスフェラーゼ〉(メチル化酵素)
脱メチル化酵素

アセチル基転移酵素〈アセチルトランスフェラーゼ〉(アセチル化酵素)
脱アセチル化酵素

メチル化は、たんぱく質の種類によっては、活性(促進/発現)と不活化(抑制/制御)の両方に、アセチル化は、活性(促進/発現)に働く。
DNAメチル化の場合は、不活化/制御。


DNAメチル化以外のメチル化について、私が調べていてわかった代表的なものを上げてみます。

①たんぱく質のアミノ酸残基のメチル化


ヒストンたんぱく質の

リジンやアルギニン残基のメチル化やアセチル化による遺伝子発現制御


先程も説明しましたがもう一度。ヒストンタンパク質には、5種類あり、

コアヒストン

H2A
H2B
H3
H4

リンカーンヒストン(ヌクレオソーム間のDNAに結合する)

H1

などがある。

同じ図を使いますが、こちらの図の左下がヒストンタンパク質の説明です。

ヌクレオソーム構造とクロマチン構造での実際のDNAメチル化とヒストン修飾について書いたもの。


このうち、リジンのメチル化の場合は、

転写活性化(遺伝子発現)

H3K4
H3K36
H3K79

転写抑制(遺伝子制御)

H3K9
H3K27
H4K20

することがわかっている。

例えば、H3K4とは、ヒストン3の4番目ということになります。その他も同様です。

ヒストン修飾による遺伝子発現制御は、主に

ヒストンメチル化転移酵素(HMT)
ヒストン脱メチル化酵素(HDM)
ヒストンアセチル化転移酵素(HAT)
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)

などがある。

タンパク質の翻訳後修飾では、

リジンでは、SAMeをメチル基供与体として、

タンパク質リジンメチル化転移酵素(PKMT)

により1〜3個のメチル基を修飾(メチル化)

アルギニンでは、SAMeをメチル基供与体とし、

タンパク質アルギニンメチル化転移酵素(Ⅰ型PRMT、Ⅱ型PRMT)

により

Ⅰ型PRMTは、モノメチル化(1つ)非対称性ジメチル化(2つ)
Ⅱ型PRMTは、この酵素のうちPRMT7はモノメチル化(1つ)、対称性ジメチル誘導体を触媒しジメチル化(2つ)

ということで

モノメチル化
ジメチル化
トリメチル化
対称性メチル化・非対称性メチル化などがある。

リジンとアルギニンのメチル化。モノメチル化、ジメチル化、トリメチル化。対称性メチル化、非対称性メチル化。


脱メチル化酵素には

タンパク質リジン脱メチル化酵素(KDM)
タンパク質アルギニン脱メチル化酵素(PRDM)

などがある。

遺伝子検査のGengequestより

『対称性アルギニン

対称性ジメチルアルギニン(SDMA)は、アミノ酸の一つであるアルギニンが腎臓でメチル化されできる代謝物です。SDMAの血中濃度の上昇は、心血管疾患のリスク上昇と関連していることが報告されており、また腎機能のバイオマーカーとなることも報告されています。


非対称性アルギニン

非対称性ジメチルアルギニン(ADMA)は、血管拡張反応を直接的に阻害するため心臓疾患のリスクを上げます。また、血管内皮機能が低下するにしたがって血中ADMAの値は上昇します。高血圧や狭心症などの心血管疾患にてその産生が増加しており、心血管系イベント発生の予測マーカーとして研究されています。』
とのことです。

肝臓や腎臓などでメチオニンとリジンから、SAMeを使いメチル化して合成されるカルニチンはトリメチル化(3つ)です。

翻訳後修飾では、

例えば、

ヒスチジン残基

なら、筋肉の収縮に関係するアクチンやミオシンにメチル化ヒスチジンが含まれている。

イミダゾール環のN1、またはN3位置でメチル化され

Piメチルヒスチジン(1−メチルヒスチジン)
tauメチルヒスチジン(3−メチルヒスチジン)が生成される。

Piメチルヒスチジンは、SAMeをメチル基供与体とし

MTTL9(タンパク質−L−ヒスチジン−N−プロ−メチルトランスフェラーゼ)により、メチル化

tauメチルヒスチジンは、SAMeをメチル基供与体とし

STED3(調べましたが出てこない…)により、メチル化

されているようです。


➁ホスホエタノールアミンをPEMT(ホスファチジルエタノールアミンN−メチルトランスフェラーゼ/メチル基転移酵素)とSAMeによりメチル化して、ホスファチジルコリン(レシチン)やコリン、その他を合成する経路では、

連続的メチル化が行われています。


コリンの一部からアセチルコリンを合成する代謝経路へも行きます。

コリンやベタイン(TMGトリメチルグリシン)や5メチルテトラヒドロ葉酸はメチオニンを再合成するのに必要なメチル基供与体(メチルドナー)ですので、
リン脂質代謝が滞ることなくコリンが合成され、また葉酸のメチル化が行われていないと、または、不足していたら再合成できないことになりますね。

こちらのリン脂質代謝経路を参考にしています。
SAMeがホスホエタノールアミンへメチル基を渡したところから連続的メチル化が行われています。構造式を見るとトリメチル化になりますね。


➂ノルアドレナリンからアドレナリンを合成する際に使われる

PNMT(フェニルエタノールNメチルトランスフェラーゼ/メチル基転移酵素)

ならば、

Cys残基(システィン)が活性に関与している


ヒトPNMTには

6個(48、60、91、131、139および183番)存在していて、ですが活性に必要なCys残基やその他のアミノ酸残基は、明らかにされていないそうです。

代謝酵素などを細かく紐解くと、アミノ酸残基の活性化や不活化(遺伝子発現、制御)により、代謝酵素の活性が変わるこということですね。

そこに遺伝子多型の一塩基多型SNPs(1つ塩基文字が置き換わる遺伝子変異)があると、その代謝酵素によっては、活性が過剰になったり、低下することもある。

葉酸のメチル化の図にも書きましたが、MTHFRメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素のC677Tの遺伝子変異を例に上げると、DNAの塩基文字CシトシンがTチミンに1つ置き換わることで、アミノ酸のアラニンがバリンに変わってしまう変異です。

この遺伝子変異自体は病気ではないですが、親から両方受け継いでしまった場合はホモ接合体(+/+)は、活性が70%低下、片方から受け継いだ場合ヘテロ接合体(−/+)は、活性が30%低下すると言われていますが、その方のコンディションにもより、絶対そうなるとは限らないけれど、活性が低下する確立が上がることもあるようです。ホモ接合体(−/−)は葉酸を活用しやすい。

この時点では、栄養素で調整可能です。
ある方は「遺伝子を保護する」なんて表現されていました。

遺伝子が欠損している場合は、またそれに対する治療が必要になりますが、研究が進めば、メチル化した栄養素を摂取することによる治療もどんどん可能になるのではないかと思ったり、かと言って単純にメチル化されたものをとれば良いのかと言うわけでもないようです。

メチル化されたものにより、コンディションが悪くなる場合もあります。

葉酸については、天然だから、合成だから良い悪いではないのにそのようにお話している方が沢山いますが、
メチレーション回路での葉酸の代謝と葉酸の種類や国内と海外で流通している葉酸の違いを理解することや
葉酸摂取やメチル化された活性型葉酸でコンディションを崩す方もいるので
メチレーションタイプについての理解も必要になると思います。


アメリカでは、サプリメントではなく、メディカルフードという処方箋で処方される葉酸があります。メチル化された葉酸です。
そちらも作用があれば、人によっては副作用がある場合もあるようなので、栄養素もサプリメントも薬も、メディカルフードも、人によって、良くも悪くも作用するので

個体差を考えることは重要だと思います。

葉酸やMTHFRについての自己学習の投稿でこの辺は、お話したいと思います。


➃メチオニン回路で、ホモシステインからシスタチオニンが合成されたあと、システィンとαケトグルタル酸が合成されます。

αケトグルタル酸からの経路でのメチル化

(1)→プロピオニルCoAカルボキシラーゼ→
(S)−メチルマロニルCoA
(2)→メチルマロニルCoAエピメラーゼ→
(R)−メチルマロニルCoA
にメチル化して変換される

その後、スクシニルCoAを合成したあとTCA回路でコハク酸を合成する


⑤セロトニンからメチル化により、メラトニン合成
次の投稿で。

⑥ノルアドレナリンからメチル化により、アドレナリン合成
最初の図で紹介しましたが次の投稿で。

⑦ヒスチジンから合成されたヒスタミンを

DAO(ジアミンオキシダーゼ)

という酵素を使い処理するルートと

MAOB(モノアミン酸化酵素B)

代謝し処理するルート

ヒスタミントランスフェラーゼ(ヒスタミンメチル基転移酵素)とSAMeによるメチル化

により処理するルートがある。


メチル化してヒスタミンを分解するのに、低メチレーションタイプの人は、メチル基が少なく処理されないのでヒスタミンが多く、高メチレーションタイプは、メチル基過剰で処理されやすく、ヒスタミンが少ない理由のようです。

⑧ドーパミンやノルアドレナリン、アドレナリン、エストロゲンは、COMT(カテコールO−メチルトランスフェラーゼ/メチル基転移酵素)とSAMeによるメチル化により、良性の代謝物へ変換し、排泄される。

ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンは
MAOB(モノアミン酸化酵素B)でも代謝され、排泄される。

COMTは、ホルモン依存性の疾患では、特に重要ですが、肝臓、腎臓以外に、脳や肺などでも見つかっているようなので、脳腫瘍、肺がん、腎臓がんの一部にエストロゲンが関与することとも関係するのかと思うので。これは、別にもう少し調べたいと思います。

COMTについては、またこのあとの投稿で掘り下げたいと思います。


⑨葉酸をMTHFR(5−メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)により、活性型のメチル葉酸にする
同じく、最初に図で紹介しました。

メチレーション回路では、葉酸回路も重要なので、またの投稿で整理したいと思います。

⑩分子として存在していて、構造式を見るとメチル基が付いているもの

核内受容体などに作用するものなどやタバコや性ホルモンなどDNAメチル化異常に関係するものも、ひょっとしたらと思って調べたところメチル基が付いていました!

構造式を見るとメチル基が付いているもの

飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(一価、多価(必須脂肪酸))
コレステロール
女性ホルモン
男性ホルモン
副腎皮質ホルモン
ビタミンD3
ビタミンA(レチノール)→レチナール→レチノイン酸
ビタミンE(α・β・γ・δトコフェロール、α・β・γ・δトコトリエノール)

タバコのニコチン

コーヒーやお茶のカフェイン(メチル化されていて、その代謝物にはメチル基がついている)

など

カフェインはMAO(モノアミン酸化酵素)を阻害するらしく中枢神経系に働きかけるので、ドーパミンが上がるし、COMTを使う代謝もするので、ドーパミンやエストロゲンと競合してしまう場合もあるようですし、
カフェインはトリメチル化されているし、高メチレーションタイプの人はメチル基過剰なので注意が必要です。
私が術後かなり高メチレーション(簡易チェックで計算したら20でした。)でコーヒーを飲むと、落ち着かなくなる理由がわかりました〜!

コーヒー酸(カフェ酸)→SAMeとCOMTによりメチル化→フェルラ酸へ変換する。

DNAメチル化を阻害することも解っているようで、メチル化過剰ならまだしも、低メチレーションの方は、今度は問題になるのではないかと思うのです。

全ての方に良い効果があるとは限らないようですし、合う合わないがあるということ。
個体差があるということですね。

コーヒーに限りませんが、調べているとコーヒーの成分で良い作用、悪い作用も両方あるし、単独の成分でバラバラに語られているので、
一人の方がお勧めしている情報を鵜呑みしないほうが良いなと感じました。

私の情報もそうですが、わからないことはわからないとちゃんとお伝えしますし、良い作用、悪い作用の両方の観点から調べるようにしたいと思います。

ポリフェノール=良いものという訳でもなく、メチレーションの代謝を阻害するものもあるので
これについては、代謝酵素についてまとめた投稿で整理したいと思っています。

上記のそれぞれの構造式などを書いてみました。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸
コレステロール合成経路


ステロイドホルモン、胆汁酸、脂溶性ビタミン、ニコチンなど。ニコチンは違いますが、ステロイドに関係するもの
、コレステロールが原料となるものなどもメチル基がついているのですね。


遺伝子発現や制御に関係してくるので、核内受容体やDNAメチル化異常について調べたり、勉強することで見えてくるものがあるのかと思うのですが、メチル化されたもの、メチル基がついたものがどう影響するのかを詳しいメカニズムが今度は知りたいです。

環境、生活習慣、食事、人間関係、ストレスなどから人は病気になりますが、その中でも、大切な食事。

その食事で良い話ばかりでなく、何に注意すれば良いのかという情報を集めているので、より具体的なことがわかるようになるのではないかと思っています。

私の代謝が複雑で、大変な思いを沢山しましたが、今となっては、プラスですね。全部今の私に繋がっています。
まさか難しい話を私がこんなにするとは思っていませんでしたが、面白い展開になって来ました(笑)



⑪DNAの塩基文字は、Aアデニン、Gグアニン、Cシトシン、Tチミンですが、
チミンは、ウラシルの5位の炭素原子がメチル化された構造をもつようで、RNAでは、ウラシルに置き換わるそうです🌟


メチル化といっても、様々な種類のメチル化があるのですね。


今回の自己学習はここまでです。


そもそもなぜメチレーションの話を投稿し始めたのかを忘れていました(笑)

私達の放つ意識や思考、感情のエネルギーが心身に影響する、その逆に身体的な要因が意識や思考、感情に影響することもあるのを知らずに、翻弄されていることに気がつかないでいることもあるのですよね。

私は時々カウンセリング料を頂いて、恋愛や仕事、人間関係の相談にのることがあります。恋愛相談されるとそのことにフォーカスするのは当然なのですが、その恋愛が上手く行かない原因の1つに相手とのコミュニケーションや心理的な問題だけでなく、身体的な問題がある場合もあります。

他に問題となることやその方の幸せを阻むものはないのかも確認しながらお話を伺います。

先ずは貧血治すのが先とか、病院に行くレベルの方がいたりと、私に相談したがために、優先順位が変わり、全く違うルートから恋愛が上手く行く方向へのステップを踏んで行く形になることがよくあります(笑)


周囲の出来事は、ただ単に引き金というか、トリガーになっただけで、大体が自己理解と自分自身を大切にする方法で上手く行くことも沢山あると感じていて。

その1つに身体を大切にすることが入ると思うのです。コンディションが整うと、これまでとは違うものごとの見方ができるようになったりします。


どんなに悩んでいても、そうは思えなかったとしても、どんな人にも、良い未来はあるのですが、幸せを受け取る準備かできているか、仕事や実現したいことのための準備ができているかは、また別だととも思います。

子供の頃から親も含め、または、職場やプライベートで、人の話を聴くケースが多かったため

世の中は、なんとかならないものかなと、ずっと思っていたということもあります。

最近の私の投稿は、DNAメチル化の話ばかりしていましたが、細胞内代謝回路のメチレーションの話をするきっかけは、その身体的な要因について、お話する上で、先ずは、整理し始めたことでした。!

メチレーション(メチル化)の話は、あと少ししたら、元々投稿しようとしていた話に戻りたいと思いますが、しっかり勉強したいと思います。

難しい話も沢山していますが、難しいこと抜きに、信頼できたり、安心できる人間関係や美味しくご飯を食べること、笑顔や笑いのある生活が一番だと思います。

ですが日本人にがんの方もその他の疾患も、発達障害の方も増えていますから、必要な情報だと思うし、

このメチル化を勉強しているうちに、ますます、病気や発達障害の予防も、病気になったら、根本原因を考えることも、どんどん可能になるのを実感し始めています。

アメリカやヨーロッパなどの先進国は、ひと足お先に、問題に直面したからこそ研究が進んでいる場合も多いように思うので、日本が遅れているのも仕方がないなと思うことが様々なジャンルであると思いました。

がんが増えた背景に、西洋化した食事が上げられることもありますが、メチル化を勉強していくうちに、やはりそれも原因の1つであると思うことが、多々あることにも気づかされます。

具体的に西洋化した食事とはなんなのか?
動物性食品(肉類、卵、牛乳、乳製品)や小麦、その他、日本人の食事に増えたものは何か?
そこに環境問題や人工的に作られる食品、動物の飼育環境・飼料の質や輸入飼料、植物の生育環境・土壌や農薬などの化学物質、魚なら海洋汚染・マイクロプラスチックや水銀、大気汚染、日用品、様々なことが絡んで来ますよね。

動物性食品を食べるならば何に注意が必要なのか?例えば、肝臓でのエストロゲンの解毒代謝が必要なことや流通している輸入の特に牛肉ですが、鶏肉、豚肉などホルモン剤を使用した食品は、ホルモンフリーとは書かれていませんし、乳牛に使うホルモン剤を使ったかもしれない輸入乳製品もフリーとは書かれてないからわかりません。その影響などを知らずにいる方も沢山いますよね。

そのホルモン剤も国内では、不妊治療などでは使っても、育てるためには使用しておらず、輸入されたものを許可しているだけなのに、日本でも使われているかのように発信している方を肉と牛乳の話をする方の中で、見たこともあります。


正確な日本国内の情報を発信している方、発信していない方、恐怖感をあおるような発信の仕方をする方様々です。

食べては駄目な訳ではないけど注意点があるということですよね。

実際の畜産業、酪農、農業、漁業に携わる方の苦労、実際の状況を知らずに偏った考え方で語る方もいるし、

そこに、大切なことではありますが、動物愛護の問題が絡んできたりするとややこしいことにもなりますね。

地域によっては、農業に適さない土地では、植物性食品を食べることが難しい場所もあるし、鹿などが増えて、農作物の被害から仕方なく害獣駆除する場合もありますし、
動物愛護を語る方の中には、世界や日本国内の状況を踏まえていないから偏った考えで発信されていると感じるときもあります。

ヴィーガンやベジタリアンの方の中にも、動物性食品を批判している場合もありますが

分子栄養学を学んでいると、メチレーションの代謝の観点から動物性のタンパク質を必要とするタイプと控えた方が良いタイプがいること、ベジタリアンよりの食事が合うタイプもわかります。

さらには、政治的なことや様々な背景を考えて、情報は伝えられる必要があると思いました。

そして、正しい知識があれば私達消費者は、選択して行くことができますよね。

私は、こういった情報を怖がらせたり、不安をあおるような発信の仕方ではなく、客観的にそして正確に伝えられたら良いなと感じています。

現状は様々だし問題も沢山ある。だけど、何に注意したら良いのかを知ることが大切であり、それらの知識があれば病気の予防も、罹患してしまったとしても根本原因から取り除いて行くこともできます。

もう、世の中の状況は、今に始まったことではないのだから、情報を客観的に捉えて行けば怖くもなくなります。

そういった様々な問題に取り組む漁業、畜産業、農業を営む方や食品会社などから購入すれば、応援にもなるし、その動きが活発化して行くことにも繫がるはずですよね。

私は購入する側です。生きていくためにも、生産者の方や動物や植物に感謝して、頂きたいと思います。

そしてエピジェネティクス研究から、明るい未来の希望もありますしね。

エピジェネティクス研究で、肥満や病気になりやすい遺伝子を持つマウスにメチル化食を与えていたら、親とは違う毛色の健康なマウスが生まれる実験も見たこともあります。
私達の食べているものが、メチル化に影響するならば、生きていくために有り難く頂いている動物や植物、動物の飼育環境や飼料、植物を育てるための土壌、肥料や農薬などの化学物質だって、動物や植物にも影響するわけですよね。

メチル化を勉強するうちに、それらが私達人間にも影響するということも
怖がったりはしていませんがより感じるようになりました。

食は本当に大切なものであると実感しています。

人間の都合で作られる遺伝子組み換え食品、さらにゲノム編集食品まで登場していますが、未知のものだし、メチル化を勉強していると、やっぱり避けたいものだと個人的には思います。

沢山語ってしまいました(笑)

長文読んで頂いてありがとうございました👶

Brilliant Beauty Message Kaori





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