お酒飲む蔵

はじめまして。お酒飲む蔵です。アラサーのニートです。ニートの食生活や飲酒生活、日々の思…

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はじめまして。お酒飲む蔵です。アラサーのニートです。ニートの食生活や飲酒生活、日々の思うことなどを綴ります。

最近の記事

【抜粋】火花

あんな落雷のように避けられなかった衝動を、 私はどうすれば良かったのだろう。 お酒を飲みすぎなければとか、 仕事を優先していればとか、 もっと冷静であればとか、 そんな分かりきった事さえも分からなくなるほど、 どうしたって避けられなかった。 人によって恋の定義は様々かもしれないが、 私にとっての恋は、 説明のつかない異常な力を持つ衝動だ。 もう良い大人なんだから、衝動なんて一過性の感情如き、コントロールできない私が愚かなのだろうか。 それでも、本当に病的なまでに私を狂わせた恋

    • 【日記】自戒

      ビビッときたのは人生で2回だけ。 あとは後付けの恋だった。 後付けの恋は大体うまくいかない。 爆発的にのめり込むこともなければ、 最初の気分の高まりさえ感じられず、 相手との温度が噛み合わずに、 その温かい熱がどうしても不快に感じるのだった。 私の事をバカだという、愚かで、不器用だと。 でもそういう風にしか生きられない、 だからせめて、目の前の人に真剣に向き合いたい、 と思う。男も女も関係なく。 その人が枯渇しているところを、 潤してあげたいと思う。 そんなどうしようもない

      • 【作曲ってどうやるん】

        五月雨の夜、あなたが乞うて差し上げた雫一粒 真夜中のカーライトが僕のスポットライト そう笑って消えたあなた、雨と共に地面に溶けた 知らず知らずのうちに過ぎゆく時間の摩擦に 粒子となったあなた もう見えないの、どこにも 反芻しても煌めかなくなった言葉の残骸 執着して持っていたのは私だけだったみたい 消え行くあなたに「さよなら」も言えない 最初から手にしていない期待には終わりもない 強張った現実だけが目の前で 紫陽花の隣で笑っている あなたの残り香だけを抱きしめる その実

        • 【日記】壊れた私へ

          やる気が起きない毎日が、 起きているだけでしんどい日々が流れていく やるべきことは沢山あるのに ちっともエネルギーが湧いてこない 何をしたらエネルギーが貯まるんだろう 嘔吐が続いて、お酒が弱くなった もう会うこともないけれど、あなたとは朝まで飲めなくなってしまった。これも全部、あなたのせいだけれど。 言えば良かった、あなたのせいで嘔吐が止まらず夜も眠れず涙もとまらず震えも止まらなかったと。 電車で1時間泣きながら精神科にいきましたと。 隣には、あなたと違って懐が広く情に厚い

        【抜粋】火花

          【日記】さようなら

          気がついたら涙は出なくなっていた。 あなたのことで頭がいっぱいになるのは、 酔った深夜だけになった。 2人で歌った歌も、昼間なら何も思わなくなった。 あなたがどんどん薄れていく、 時間がゆっくりと忘却な彼方へと溶かしていく。 あなたを重ねて泣いていた音楽も、 もう何も思わなくなってしまった。 そんなことより、憧れているミューズの新譜がカッコよくて、何にあんなに涙を流していたのかも忘れてしまった。 自分の熱の冷め方が怖いと感じるのは初めてだ。 あんなに熱烈に思っていたのに、 桜

          【日記】さようなら

          【日記】セフレ申し込み男

          ワンチャン狙い見え見えの男が、建前で「飲みに行こう」と誘ってくるのが嫌いだった。セックスがしたいだけなら、そう言えばいいのに。日程を決めるやりとりも、当日使う愛想笑いも、この後のセックスの事で頭がいっぱいなだけの人間と話す会話の時間も、全部勿体無い。だから、やりたいだけならやりたいと言えよ、断るから。と思っていた。 ある日、合コンに誘われた。招待されたLINEのグループにいた1人から、個人LINEが来た。 「単刀直入に言うけど、セフレどう?無理なら言って」とメッセージが飛ん

          【日記】セフレ申し込み男

          大丈夫になったり、大丈夫じゃなかったりを繰り返しながら、最後には絶対に大丈夫になるよ

          大丈夫になったり、大丈夫じゃなかったりを繰り返しながら、最後には絶対に大丈夫になるよ

          【ショートショート】紫陽花と底

          連絡が来た日は気怠い午後の昼下がりだった。さっきまで握っていた手は、もう2度と触れる事ができなくなってしまった。言いたい事が何一つ言えないまま、私は赤子が泣く様に泣き喚き、友人に手を引かれて引き裂かれよる様に離れたのだった。まだ、初夏の暑さと春の涼しさが混在していた、なんとも言えない季節だった。 そこからの日々はうまく覚えていない。すぐに別の男で上書きを済ませてから、魂ごとあなたに持っていかれたように、ただただ時間を流すことしかできなかった。あなたからぽつり、ぽつりとくるメッ

          【ショートショート】紫陽花と底

          魅了

          大学生になってから、 あなたは人から愛される人だよとか 魅力があるよという言葉を沢山もらっていたことに 今更ハッとする。 自分が動けなくなって、呼吸をするのも苦しくなったとき、あの時には信じられないほど、そばで心配してくれる友人に溢れていることにも、私はずっと気が付かなかった。 昔、人からいじめられてから、 嫌悪を向けられてから、 自分は嫌われ者なんだという呪いがずっとかかったままだった。消えない大きな傷の一つだった。 今振り返ると、そんな人達は一部の人たちだけで、 そし

          夜のメンヘラ思考第1巻

          ねえ、私のことを見て。 私のこと好きになって。 私だけを見て、私だけを見て。 私以外は見ないで。 私だけを見て。 私のことを好きになって、 あとは全員ゴミだと思って。 私のいいところを沢山見つけて。 私のダメなところを沢山見つけて。 沢山叱って。それでも好きだと言って。 色恋の最上級だと思って。 女神だと崇めて。 それでも期待はしないで、 ダメな時は怒って。 愛のある怒り方をして。 手を繋いで、まっすぐ目を見て伝えて。 それでも1ミリも愛をずらさないで、 私だけを見て。私

          夜のメンヘラ思考第1巻

          花園

          典型的なよくある話 騙される方が悪いと思ってた、 よくある話。 まさか自分が。 詐欺に合ったような感覚だった くれた言葉は全て嘘で 嘘を盲信して、自分の都合がいいように解釈して 久しぶりに感じる高揚感に溺れて 確かに感じてしまった違和感は蓋をした 見たくなかった 甘い蜜だけ吸って、都合がいいのはお互い様だった 最後までしっかり嘘をつかれて とろけるような言葉で、あなたは呪いをかけて消えた 善悪の全てがどうでもいいと思った 筋なんて通さなくていいと思った 今さえ濃密な花の

          恋の発散

          好きな人ができた。 好きじゃない人に好きになってもらったりもしてる。 くしゃっと笑う顔とか、 昔すぎだった人と好きな顔のパーツが似てたりとか、 鼻が低い事がコンプレックスな私の裏返しのように、 鼻が綺麗だったりとか。 夜になってすぐにホテルに行かないところとか、 朝までお腹が痛くなるくらい笑わせてくれてるところとか。笑って欲しいところで笑ってくれて、笑ってくれたりとか。あとはシンプルに体の相性が良かったりとか。音楽の趣味があって、私の歌を細かく褒めてくれたり。 でも本当はそ

          春が嫌い、おしっこ行きたい

          春ってどうしてこうも死にたくなるんだろう 自分が生まれた時だからか 自分が生まれは日に死のうと思った時だからか あたたかい冬から、優しい空間から、 急に眩しい朝日と強烈な花の香りに起こされるよう 男女の駆け引きが苦手だ 返信は遅いほうがいいとか 冷たくしたほうがいいとか 1回目ではエッチをしたらダメとか 熱烈にアピールをして、 一度突き放したほうがいいとか あざとい女の子が、計算ズクで全部持っていってしまうとか、 私は何もわからないから、 好きだなと思ったら好きだと思うし

          春が嫌い、おしっこ行きたい

          昔の恋人たち

          枯れ始めた気持ちでも、ムカつくことを言われた時でも、あなたの幸せは願っているよ。 大人になると、誰かから褒めてもらえたり、応援してもらえたり、承認してもらえるようなレベルはどんどん高くなっていって、ましてや他人から無条件の愛を注いでもらえるなんてこと、幸せを願ってもらえるなんてことは希少であるということを痛いほど感じる。 あまり理解される事はないが、私は付き合った人たち全員の幸せを本気で願っている。 あったかい場所で、温かいものを食べて、できるだけ孤独や寂しさを感じないように