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昔の恋人たち

枯れ始めた気持ちでも、ムカつくことを言われた時でも、あなたの幸せは願っているよ。
大人になると、誰かから褒めてもらえたり、応援してもらえたり、承認してもらえるようなレベルはどんどん高くなっていって、ましてや他人から無条件の愛を注いでもらえるなんてこと、幸せを願ってもらえるなんてことは希少であるということを痛いほど感じる。
あまり理解される事はないが、私は付き合った人たち全員の幸せを本気で願っている。
あったかい場所で、温かいものを食べて、できるだけ孤独や寂しさを感じないように、笑っていてくれたら嬉しいなあと思う。価値観や見ている先の未来感が合わなかったから、ずっと側には居られなかったけれど、隣で手を合わせては生きていけなかったけれど、それは2人がより快適に過ごすための選択だと思うし、全く不幸なことではないと思う。不快感に蓋をして誤魔化して笑っている方がよっぽど不幸だろ、と思う。
だから付き合ってきた人、みんな嫌いじゃないし、
一回は愛情を抱いた人なので、それをすっきり覆せるわけもない。私と2人では幸せになれないけれど、他の人と絶対に幸せになってくれ、と本当に思う。自分がどんなに絶望的な状態でも思えるから、人を好きになるという事は、私の人生においてかなり特別で、希少で、ガラス箱の中に閉じ込めた繊細な光のように、私の命が消えるまで一生、私の心の中で生き続けてくれるのだと思う。相手からしたら余計なお世話かもしれないけど、もし1人で凍えて泣いているなら、手を握ってポツンと光るコンビニへ行こう。あったかいおでんでも買って、タバコの微かな暖かさで暖を取ろう。それでも足りなかったらいくらでも体を差し出すよ、あなたが触れてほしいところに、いくらでも触れるよ。愛してたから、私とすれ違った時には、私のことなんて気がつかないほどに、日々の喧騒にかき消されていつか忘れてしまうほどに、素敵な女の子に全てを奪われてしまうように、目眩く毎日を送ってね。
絶望して誰もいないと思ってしまった時だけ、私のことを思い出してね。いつだってあなたたちの力にはなりたいです。都合が良くていい、綺麗事だと思われてもいい、だって本心なんだもん。
絶対に絶対に幸せになって。


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