「神様のひとさじ」第十八話
「ラブ、大丈夫だった⁉」
診察室に着く直前で、アダムと会った。
「うん、大丈夫。アダムは?」
「僕は、大活躍だったよ。侵入者をポイして、獣も一匹、外に追い出したよ」
褒めて、アダムが頭をラブに向けた。ラブが、戸惑いながらアダムの頭に手を当てると、ヘビは二人を避けて歩き出そうとした。
しかし、クイナが診察室から顔を出した事で、足が止まった。
「ヘビ、丁度良いところに!」
クイナは、血濡れた青い手術着を着ている。腕には、医療器具が詰め込まれた、シルバーの四角いトレイを抱えていた