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西洋の敗北 - トッド氏が解き明かすプロテスタンティズムの衰退と世界秩序の変容

2024年2月12日、エマニュエル・トッド出演 : ラジオ局フレキャンス・プロテスタント

「フレキャンス・プロテスタント」 又は 「フレカンス・プロテスタント」 なのですが この表記は、「Fréquence Protestante」フランス語の発音を可能な限り忠実に再現することを目指しましたが、この表記はあくまで参考の一つとしてご理解下さい。

エマニュエル・トッド氏の警鐘 - 西洋の凋落を読み解く

エマニュエル・トッドは、その最新作「西洋の敗北」において、米国を含む西洋社会の基盤であるプロテスタンティズムの衰退と、それに伴う西洋の凋落を指摘しています。彼は西洋社会の現状に警鐘を鳴らし、深刻な社会分析を提示しています。

米国産業の空洞化とWASPエリートの消滅

エマニュエル・トッドは、米国の産業空洞化と、それに続く世界秩序の変容について詳述しています。彼は、アングロサクソン・プロテスタント(WASP)エリートの消滅が、米国の衰退における最大の原因であると論じています。

プロテスタンティズムのゾンビ化と社会基盤の崩壊

戦後の米国は、表面的には宗教活動が活発であるように見えましたが、エマニュエル・トッドによれば、その実態は「ゾンビ化」したプロテスタンティズムが支えていたに過ぎません。この宗教の状態の変化が、社会基盤の崩壊をもたらしたのです。

ロシアの宗教的再興と西洋の政治的葛藤

エマニュエル・トッドはさらに、ロシアでの正教会の影響力の再興と、それがもたらす西洋との政治的葛藤についても言及しています。特に、旧東欧諸国のロシアに対する異なる姿勢は、宗教的背景による違いから生まれていると指摘しています。

西洋の自己矛盾と未来への警鐘

エマニュエル・トッドの分析は、西洋社会の経済的・社会的な基盤の空洞化が、現在の国際政治の多くの問題の根本原因であると結論づけています。西洋が自らの矛盾と限界を認めずに現状を追認する限り、既存秩序からの脱却は避けられないと警鐘を鳴らしています。

まとめ

この音源は、エマニュエル・トッドの深い洞察に基づいて、西洋社会の根深い問題点を浮き彫りにしています。プロテスタンティズムの価値観の衰退が、社会的・経済的な基盤の崩壊へと直結していること、そしてそれが国際政治における現在の諸問題にどのように影響を及ぼしているのかを考察しています。トッド氏の議論は、単なる歴史的展望にとどまらず、今日の政策立案者、学者、そして一般市民にとっても、重要な意味を持つものであると考えます。

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