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【本とわたし】 4月の読書記録
いろいろと出来事があった1ヶ月だった。けれど結局さいごには「はぁ〜、それでもいい1ヶ月だった」と言える自分がいること、すべての出来事に感謝をし、手を合わせている自分がいるんだから。何があろうとも、これからもきっと、大丈夫なんだと思う。
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木 幸田文
「木と触れ合うのにも、一年をめぐらないと確かではない。せめて四季4回は見ておかないと話にならない」
この言葉は深いと思う。
他にも言えるのではないだろうか、と思う。
すぐに理解したと思ったりはせずに、せめて1年は勉強する、考える、読んでみる、眺めてみる、続けてみる。
ひとつものに深く関わろうとする幸田さんの
その生き方がまた素敵で
そういう人が綴る言葉というのは
読んでいて、清々しい気持ちにもなる。
神さまたちの遊ぶ庭 宮下奈都
「やっぱり北海道はいい」
解説の最後の一言に、深くうなずく。
北海道・十勝 大雪山国立公園にあるトムラウシで暮らした宮下家の一年。きっと書かれていない苦労や辛さもあっただろう
それでも、こうして爽やかな気持ちで読めるのは
宮下さんの心が素敵だから。
こういう環境で子どもが育つが羨ましくて
「山村留学」とかいろいろ調べてしまう私。
すぐ影響を受けるタイプ。
さよならは小さい声で 松浦弥太郎
「年齢を重ねる、または心の歳を取るということは、一歳、そして一歳と、美しくなるということ、人は美しくなるために生きている。人は瞳を磨くために生きていると思った」
この本が大好きになった。
読みながら、心を磨いていた。
瞳を輝かしていた。
これからもこういう気持ちで
歳を重ねていく!と心に誓った。
不滅の哲学 池田晶子 若松英輔
「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である」
この言葉との出会いが、
私にとって、池田晶子さんとの出会いだった。
そして「ことば」に対して、子どもの頃から何かしらの関心と興味を抱いていたわたしにとって「やっぱり、そうですよね、間違いないですよね」そう、確信に思えた瞬間だった。
この本は言葉にならない
言葉になし得ないほどの
深さと広がりがある。
ずっとずっと読み続けたい本。
言葉を生きる 池田晶子
「人間が言葉を話しているのではない。言葉が人間によって話しているのだ。生涯に一度でも、この逆転した視点から、自分と宇宙を眺めてみるといい。人生とは言葉そのものなのだと、人は必ず気づくはずなのだ。」
池田晶子さん初めてです!という方にぜひお勧めしたい。
中高生向けに語られているが大人の心にも効く。
①心はどこに
②私とは何か
③目に見えないもの
④言葉の力
哲学のお話をとても分かりやすく話してくれている。
自分の生き方を、ちょっと立ち止まって見つめませんか。
読み終わらない本 若松英輔
「本は、いかに多く読むかが問題ではない。むしろ、どうやって「読み終わらない本」に出会うかが問題だった。」
ほぼすべてのページに付箋がたくさん付いてしまったほど
私の心に響き渡る、文章や言葉が多かった。
この本自体も、読み終わらない本だ。
「どう生きたらよいか迷っているとき、僕たちが探さなくてはならないのは、何が自分にとって得で、何が損かという判断基準ではなくて、たったひとつの言葉なのかもしれない」
きっとこの本のなかの「ことば」に出会わなければいけない人が、きっときっといる。
鯨オーケストラ 吉田篤弘
「あとまわしにしては駄目なんです。人生は思いのほか長いものだけれど、長いって思うと、ついあとまわしにしてしまうから、やっぱり人生は短いって思った方がいいの。でもね、そうなると今度は「こんなことしてる場合じゃない」って余裕がなくなってしまうでしょ? それは、もっと駄目です。急いで生きてしまったら、何もいいことがありません。」
「ではどうしたらーーー」と訊くと、
「ちょうどよく歩いて行くんです。のんびりでもなく、急ぐでもなく。人生はーーーいえ、人生のことなんて、どうでもいいわ」
物語の世界はやっぱりいいですね。
吉田篤弘さんの世界観には、こういう忙しいときに
別の世界へ連れて行ってくれて落ち着きます。
最後のメッセージに、うんと頷ける
心に余韻が残る。
単独でも楽しめます
(前の2作を未読でしたが楽しめました)
流星シネマ、屋根裏チェリーと順を追って楽しむと
また楽しみ方が変わりそうです。
5月も読書を楽しみましょう!
ゴールデンウィークは読書三昧!