もえ

映画・本・カフェ・アンティーク・カメラ・アートが好き。レトロを愛する26歳。 美味しい…

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映画・本・カフェ・アンティーク・カメラ・アートが好き。レトロを愛する26歳。 美味しいものを食べ歩いたり、蚤の市に行ったり、旅に出たり。

最近の記事

13.ハイジのチーズ

アルプスの少女ハイジを初めて見た時、あんな自然に囲まれた場所で、大きな木のブランコにのってみたい! かわいい山羊(ユキちゃん)やセントバーナードのヨーゼフをもふもふしてみたい!とのんきに思っていた。 今思えば、純粋で明るいハイジが両親を亡くしてから窮屈な暮らしや厳しい教育に耐える場面は辛く悲しい。 雄大な自然のもとでアルムおんじと暮らし、ペーターやクララとの出会いを通して苦難を乗り越え成長していく物語… しかし私の記憶に鮮明に残っているのは、チーズ、そう、あの暖炉の前でと

    • 12.おにぎり

      おにぎり。ただご飯を握っただけなのに、お茶碗で食べるのとは違った美味しさがある。 梅や鮭、こんぶ、かつおなどの定番から、 唐揚げやカレー、チーズなど コンビニに行くと変わり種おにぎりも並んでいる。 個人的には、やはり定番の梅や鮭、たまに焼きたらこなんかも好んで手に取る。 母のおにぎり。 お弁当、運動会、体育祭、受験などたくさんの場面で私のお腹と心の緊張をほぐしてくれた。 ラップでくるみ、アルミホイルでぐるぐる巻きにされたおにぎり。冷めていてもとても美味しかった。 初めて

      • 11.ホットケーキを食べよう

        私が初めてホットケーキを作ったのは、おそらく小学生の頃。 母が私と一緒にするために申し込んだベネッセの「ボンメルシィ」というお料理キット?みたいなもので作った。 お菓子づくりなんて初めての私は、上手くできずにすぐに投げ出して、ほとんど母にやってもらっていた。 ふわふわ、綺麗な色のホットケーキを焼くのは難しい。 でも、少しくらい焦げていたって、たっぷりのバターとメープルをかければなんてことない、とっても美味しいのだ。 学生の頃もごくたまに、家でおやつにホットケーキを焼いたり

        • 10.グラタンの発音

          ぐつぐつ、熱いグラタン。 ホワイトクリームとマカロニがたっぷり入っていて、とろりと伸びるチーズをスプーンですくってハフハフと食べる。 この美味しい食べ物「グラタン」の発音について、私は小学校6年間もんもんとし続けていた。 学校にやってきた教育実習の先生が自己紹介で、 「僕の好きな食べ物はグラタンです。」と言った。 私はただ変な発音だな、と思っていた。 「グラタン」とそのままアクセントを付けずに読むのが一般的だということをその時初めて知ったのである。 友達に 「あのせんせ

        13.ハイジのチーズ

          9.巨大シナモンロールとの戦い

          フィンランドといえば、シナモンロール。 いつから北欧への憧れを持つようになったのか正確に覚えていない。 数年前、京都で「フィンレイソン展」がやっていた。 北欧フィンランドで、1820年に創業したテキスタイルの会社「フィンレイソン」の色鮮やかで可愛いらしいデザインを堪能できる展示だった。 その展示のチケットで、近くの「CAFE AALTO」でコーヒーとシナモンロールを味わえるというものがあった。 (フィンランドで人気のカフェが京都にあったのだが、現在は閉業してしまったようだ)

          9.巨大シナモンロールとの戦い

          8.ぐるぐる、中華。

          ふと、中華料理屋さんのまわる円卓を思い出す。 京都に、おじいちゃんの行きつけだった中華料理屋さんがある。 「竹香」という、1966年創業の広東料理屋。 祇園四条駅からほど近く、外観からは何とも入るのに勇気がいり、20代の若者が気軽に「やぁこんばんは」と入れるような店ではないのは確かである。 しかし私は知っている。祇園という場所にもかかわらず、リーズナブルで美味しく食べられる優しい料理がそこにあることを。 一歩入ると祖父母の家に来たかのような安心感。 いつも常連さんで賑わっ

          8.ぐるぐる、中華。

          7.キャベツ太郎を追って

          小学校の頃、運動会とは別に「地区運動会」なるものがあった。 小学校のグランドを使い、自宅のエリア(自治会?)ごとにチーム分けされる。 私の記憶にあるのは、パン食い競争とお菓子取り競争である。 私は運動神経が決して良いとは言えなかったので、 下から数えた方が早かったのではないだろうか。 だから、残りもののパンと、残りもののお菓子へとたどり着くしかなかった。 その時出会ったのが、「キャベツ太郎」というスナック菓子だ。 青のりがたっぷりの球体スナック。 こぶりで飽きのこない、人気

          7.キャベツ太郎を追って

          6.思い出のパン屋

          昔住んでいた家の近くのスーパーにあったパン屋さん。 小さいお店だったが、私が小学生だった当時はとても賑わっていた。 特に大好きだったパンが2つある。 カンパーニュとマフィン。 楕円形の香ばしいカンパーニュにはレーズンやクリームチーズがたっぷり。初めてのハードパンだったと思う。 噛みごたえがあって大きいが、まるまるペロッといけてしまう。 銀紙に包まれたマフィンは、素朴で優しい甘さが口いっぱいに広がって、何度食べても飽きなかった。 大人になってから、美味しいパン屋さんにはたく

          6.思い出のパン屋

          5.ヨーロッパ帰りのお味噌汁

          私は一度だけ、海外に行ったことがある。 大学の卒業旅行で行ったヨーロッパ3カ国周遊ツアー。 大学生の頃からカメラにハマった私は、2台のカメラと写ルンですを携え、わくわくしてヨーロッパへ飛び立った。 1カ国目のイタリア。ローマやフィレンツェで、沢山の遺跡や素敵な建造物を巡った。コロッセオやトレヴィの泉、バチカン市国などの定番スポット。 アートが好きな私としては、美術館巡りもとっても楽しかった。 目に入るもの全てが非現実的で、キラキラしていた。 ただしかし、私が元気もりもりだ

          5.ヨーロッパ帰りのお味噌汁

          4.和菓子の話

          和菓子の魅力は、繊細な色使いと上品な味、細やかで美しいフォルムである。 洋菓子とはまた違う、キラキラと輝く日本のお菓子たち。 好きなものをいくつか挙げるとするならば、 あぶり餅、桜餅、よもぎ餅、豆餅、ずんだ餅… おはぎ、みたらし団子、茶団子… 栗まんじゅう、どら焼き… などなど その中でも私は「桜餅」が大好きである。 ピンクで可愛らしいお餅に包まれたあんこ。 関西人の私にとっては、道明寺餅のつぶつぶもちもちの食感なくしては桜餅ではない。 あまり良くないのだが、葉っぱも好きで

          4.和菓子の話

          3.給食の中華おこわ

          給食で1番好きだったメニューは? という質問に、私はいつも「中華おこわ」と答える。 めったに出ない煮込みハンバーグや、教室が沸き立ったきなこ揚げパンも大好きだけれど、 私のお気に入りは具沢山のおこわであった。 我が家で食べる炊き込みご飯とは違う、なんだか異国の味がする、なんて子どもながらに思った。 何が入っていたか全然覚えてないのだが、おそらく野菜やお肉が入っており、ほんのり甘くて、 とにかくもちもちしていて面白い食感だった。 少し冷めてしまっても、そのもちもちは健在で、い

          3.給食の中華おこわ

          2.バウムクーヘン

          子どもの頃に大好きだった絵本がある。 「バウムクーヘンどこへゆく」 バウムクーヘンが大好物のくま、ポンデはある日、いつものカフェでバウムクーヘンを注文。いただきます!と食べようとしたら、そこには見知らぬ小さなくま。 お皿から逃げ出したバウムクーヘンを追って、ポンデは駆け出す。 私はこの絵本の、ポンデが見ているカフェのメニューが好きだった。様々な味の、カラフルなバウムクーヘン。 「プラムに メロンに ベイクドチーズ ブルーベリーに チョコレート きょうはどのあじたべようか」

          2.バウムクーヘン

          1.おじいちゃんの梅干し

          私は小さい頃から、とてもおじいちゃんっ子だった。 元お医者さんだったおじいちゃんは、初孫の私を連れて、美味しいお店やお寺に連れて行ってくれた。 食べ物だけでなく、植物の名前やお寺の歴史など、 幼い私にはちんぷんかんぷんな時もあった。 そして、お抹茶を気に入り、遊園地よりもお寺に行きたいとねだる、ずいぶん渋い子どもが誕生したのであった。 そんなおじいちゃんが家で作っていた梅干しが、 私は大好きだった。 沢山の紫蘇でつけた、顔がぐちゃぐちゃになる程酸っぱい梅干し。 小学生の私は

          1.おじいちゃんの梅干し

          0.食べ物と私

          大好きな食べ物を食べる時、人はとっても良い顔をしている、と思う。 食べる。という行為の目的は、大きく言えば生きるため。人間の本能。 と、そんな堅苦しい話ではなくて。 誰にだってあるように、私の人生は素敵な食べ物の思い出に溢れている。 小さい頃に食べた大好きなおやつ、お祝い事など家族で囲んだ食卓、友達との初めての外食、親に叱られた後に泣きながら食べたご飯。 覚えている限りの、些細な記憶を、自分なりの言葉で書き留めてみようと思います。

          0.食べ物と私