シムラ サキ

志邑 左記|きゃしー・ぼんすけ|詩人|nonbinary| エッセイ、詩、小説など雑多…

シムラ サキ

志邑 左記|きゃしー・ぼんすけ|詩人|nonbinary| エッセイ、詩、小説など雑多に書く。エンタメの浅く広いオタク。

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  • いろいろ

    エッセイ、小説、詩、レビュー、以外のものすべて。

  • エッセイ

    エッセイ、日記、随筆……日々から感じ取った、皮ふの感覚の言語化。

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    小説、掌編、ショートショート、三題噺、「物語」と名のつくことばたち。 詩は、内側からあふれでる、風景や身体の本質的なことばの集合体。

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    感想文。映画、音楽、小説、マンガ……何か、作品から受け取ったものの、放流。

  • いなフリレポ

    ワークキャリアに生まれ変わったばかりの田舎フリーランス養成講座(通称・いなフリ)の体験レポです。 いなフリ32期生「きゃしー」の受講生目線、赤裸々レポート。

最近の記事

推しが結婚してつらいのは(※3/18 追記)

加藤シゲアキが結婚した。 加藤シゲアキとは、私が尊敬していて、憧れていて、時に嫉妬を覚えるほどの数多の才能を持ち、宇宙イチかっこよくて、かわいくて、聡明で、麗しく、可憐で、最高で最強の、NEWSというグループに所属するアイドルである。 詰まるところの推しである。 その結婚に際し、私は今どうしていいか分からずにいる。 ちょっと泣きそうかもしんない。これは寂しいとか悲しいとかではない。 うれし涙でもない。 心が路頭に迷っている、所在がない。不安で泣きそうだ。 私はシゲさん

    • ミモザをあなた(たち)へ

      いつもジェンダー平等ってどういうことなんだろう。 と考えている。 今日はきっとたくさんの人がいつもよりちょっとだけ多く、考えてくれているかも知れない。 悪いけど、ポーズの人もいるだろう。 なんなら考えてない人ももちろんいるだろう。 今日初めて考えた人もいるだろう。 でもいいんです。 それも含めて多様性かなと思うので。 私はね。 ただ、考える人が増えると、その多様性、が思っているよりいっぱいあって 男女平等が全然ほど遠いって気付くきっかけになると思うので 多いに越したこと

      • アタマの上の蝿を追え②【小説】

        前回まではこちら * あの日以来、近ごろは寝坊しなくとも、もう顔に時間をかけるのは止めにすることにした。 髪型は束ね方を変えると、課のメンバーとコミュニケーションが取れるので時々お団子にしてみたり、また下ろしてみたりとアレンジに力を入れてみると、案外これがたのしい。 朝、のんびりと焼かずに食パンを食べ、早めに家を出る。 一駅となりが終点なので、あえて逆走して、座ってそのまま、28分、出社するだけなら簡単にできる。 実は皿から生姜焼きが消えたあとも、朝起きるとテーブルに

        • 舞台『モダンボーイズ』大阪公演が中止になった

          先日、舞台『モダンボーイズ』の大阪公演中止が決まりました。 わたしは別に観に行く予定があったわけではありません。 東京公演はすでに終了しており、わたしはそれを観ています。 観ているなら良いじゃないか、と思うでしょうけど、観たからこそ「これを観れるはずだった何千人もの人が観ることができない」という事実が、いっとう悲しく、身に迫るわけです。 なぜか。 この舞台『モダンボーイズ』を観に行ったキッカケ自体は、何を隠そう、主演がNEWS加藤シゲアキだったからに他なりません。 も

        推しが結婚してつらいのは(※3/18 追記)

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          リアルを求める時代だってさ

          新卒で入社した会社で先輩に「効率厨」とあだ名されたことをずっと覚えているシムラです。 効率を求めるあまりに、前段が長いタイプです。 作業を始める前の確認、あるいは説明をしっかりします。「分からなければ聞きます(聞いてください)」とハッキリ伝えておきます。 説明し忘れたことや気付かないことは聞いてもらえるように、その代わり一度説明したことはあとでできる限り聞き返されないために、そして追々途中でとんでもない勘違いをしていた!ということにならないために……とできる限り説明に余念が

          リアルを求める時代だってさ

          眠れないので『ネメシス』1話について語ります

          日曜の枠で始まりました、櫻井翔・主演『ネメシス』。 探偵モノ好きとしては見逃せないぜ、と思いワクワクしておりました。 天才助手とポンコツ探偵。ひとつの王道といえる組み合わせ。 豪華キャストに、推理作家監修のトリックに、映画のような映像(実際映画監督の人が今回初の連ドラを手掛ける、というのも話題)。 楽しみにするところしかないじゃん!と。 とはいえ、ハードル上げすぎたらいけないな。 冷静に、初回を観ようじゃないの。と珍しくリアルタイム視聴を待機。 こういうとき待機して

          眠れないので『ネメシス』1話について語ります

          夢のあと

          夢の島のあとさき 陸橋を支えるくだり階段 うるみ滲む幹線道路の白線流し さよなら ピントも合わないままだからまだ出会う前に #404美術館

          さっさと余生(仮)を過ごしたい

          最近口ぐせのように言っていることば、「さっさと余生を過ごしたい」。 今日も、早く余生に突入したいなあと思っていたんですが、違うな、逆だな、と。 突然ですが昔、書いた詩です、一部抜粋。 (前略) 特別な香りから 深夜番組のタイトルコールで 夢はさめる スイッチが入る 顔を洗って 気取らない声で笑って スイッチが入る 靴のかかと踏んで 螺旋階段をかけおりる アパートの 自販機でビールを買う スイッチが入る (後略) この詩を書いたときに、ひとに言われたのが「これ『スイッ

          さっさと余生(仮)を過ごしたい

          アタマの上の蝿を追え①【小説】

          志邑です。 「不思議」をテーマに書いた小説(の冒頭)が見つかったので載せます。 まだ冒頭のみですので、何回か続きます。 ****** 今朝、電子レンジを開けるとそこには生姜焼きがあった。 思えば昨日は朝から散々だった。 天気予報を見ていたの何故か傘を忘れて家を出た。 この道十ウン年だというのに小学生だって間違えないだろう計算ミスをしでかした。 大ごとになる前に後輩が気付いたから良かったものの、このままでは会社にとって大きな損失を生み、私の首がひとつ飛んだだけでは済まな

          アタマの上の蝿を追え①【小説】

          捨ててしまった色紙、捨てずにいることば

          中学時代は思い返せば薄暗いものでした。 当時はさほど気にしていなかったですが、客観的に見ればいじめに近い状態だったかもしれません。 本人が大して意に介さないのが、先生からするとちょっと困惑するぐらいだったかもしれません。 その結果がんばって友だち作りを支援して失敗に終わった、あの先生は可哀想でありました。 大人になると大人側の苦労が分かるのがなんか複雑な気持ち。 あの時は自分なりに真剣だったからね、大人が馬鹿げていると思っていたけど、大人の真剣もちゃんとそこにあったん

          捨ててしまった色紙、捨てずにいることば

          チャイバカの秒チャイ

          『チャイバカ バカチャイ』というとにかくチャイが好きすぎるという話をするだけのコラムを書いたことがあるくらい、チャイが好きです。 今日は観劇してハッピーな気分になったので、お酒をちょっと飲んでさらにふわっとハッピーな状態です。 お酒飲むと、大概カフェラテが飲みたくなります。 牛乳……がいいんだけど、ただの牛乳じゃなくて、なにかしら入ってるやつが良くて。 まあアイスコーヒーでもいいけど。 今日はふと、チャイにしよ!と思い立って、つくりました。 とにかくいま飲みたいので

          チャイバカの秒チャイ

          台所

          昭和硝子の嵌った台所の窓のところに、ずい分水気が飛んでどす黒くなったしょう油。 何年も動かしていない酢の瓶と、ラベルがしみったれているみりん、何に使うのか名前がもう分からない液体たち。あるいは粉末たち、そのたぐい。 かけ算よりも先に素数を覚えた。 素数の話をしても同級生は誰も喜びはしなかった。 プールサイドに並ぶ13人の水着の子ども。帽子の色で組分けされて、白い子はいつまでも下級生と7m泳げるまで夏休みの最中。 黒々としたしょう油には手が届かない、出窓は流しの上、さらに

          人は見た目が9割らしい、すれ違いざまに於いては。

          時どき、歩いていると、昔のわたしを見かける。 昔のわたしっていうのは、見た目がね。 喋ったわけじゃないから中身までは分からない。 すれ違っただけの、昔のわたしみたいな見た目なの人。 今でこそ「おしゃれだね」って言われることも増えたし、だいぶその言葉を素直に受け入れているけれども。 ちょっと昔は、現在のわたしからしたら酷かった。ダサかったー。 別に見た目に頓着がないわけじゃなかったんだけどね。 ファッション誌読むのも好きなのに、全然参考にすることはなく。 当時からネガテ

          人は見た目が9割らしい、すれ違いざまに於いては。

          楽しい時間を過ごす とは

          フットワークが軽すぎるので、すぐに出かけてしまうわたしですが、こんなご時世ですので、その軽さは全然発揮できておりません。 去年の今ごろ、緊急事態宣言だったりで、当時会社員だったわたしも例にもれずリモート勤務となりました。 フルリモートでした。 リモート勤務、最初は「昼休みに料理と洗濯できるやんけ〜」と喜んでおりました。 学生時代なんかも、日がな一日ごろごろごろごろ。 満員電車嫌いだし、動画配信サイト観るのもすきだし、おうち時間エンジョイできると思っていたのです。 が、数

          楽しい時間を過ごす とは

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          お花見散歩記録

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          高笑い

          ペンキが塗りたてのベンチに 腰掛けたあとみたいに わたしは笑っていた 大金の入ったアタッシェケースを どこかに運んで 置き去って 悪いことした後みたいに微笑んでいた 失敗した髪型も フレームが歪んだ眼鏡も ぜんぶわたしのせいじゃない けれどもどんどんひずんでいって 外側のわたしが内側を 食いやぶっていく のを感じて わたしは卑屈の依り代になっていて かさかさの砂っぽいベンチに しずかに腰掛けている やっぱり笑えてくる ******