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水平線に僕が立ったら

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読み返したい、個人的に好きな記事を集めています。
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#短編小説

mysterious.

わたしはなぜだか、mysteriousなものに惹かれることが多いみたい。 好きな小説。好きなイラス…

Yuuki
3年前
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無口な彼女。

自分と合わないものを排除する。安心を築く。それをできるだけ壊さないように排除し傷つけあう…

Yuuki
2年前
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透き通る月|短編小説

 死のうと思った。今どき心中だなんて笑ってしまいそうだけれど、私はこの人と──伊月さんと…

笛の音が聞こえたら、どこでも飛んでいくから

実家の僕の部屋には、木で出来た笛が置いてある。 吹くと、フクロウの鳴き声に似た音を奏でる…

oil
2年前
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結婚すると思ってた

「結婚すると思ってた」と、ぼくと彼女の共通の友人はぼくに言った。彼女の結婚の報せを聞いた…

1 穴に落ちる

 上空1万メートルから落下する夢を見た。  上空の大気の冷たさか恐怖で肝を冷やしたか、ひ…

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夜のクジラ

「おやすみなさい」 そう言って電気を消すと、部屋中にあるすべてのものは動かなくなった。 あーあ。さっきまで、オレンジ色の光の中で机も本もラジカセもにこにことたのしげにしていたのに、はじめからそうだったみたいにもう誰もぴくりともしない。 おふとんの中はあったかいはずのに、静寂がしんと冷えて、指先がしびれるような感じがした。 だから夜はきらいなんだ。 カーテンの隙間からもれるかすかな月明かりでは、この部屋をつつむには全然たりない。 目を閉じてしまいたくなくて、3回ねが

俺はどうやらお前らとは違うらしい。 姿形、そして声。 ひとつとして同じところが見つからない…

吉田
3年前
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あなたの夜とわたしの朝

あのくちびるを思い出していたら、いつのまにか日が昇っていた。マスクの先の、やわらかいくち…

矢原小春
4年前
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また一つあなたを忘れる 前編

雪が外の地面を白く染めていく。私は寝過ぎて痛む頭で、ぼんやりとそれを眺めた。 「雪が降る…

春
4年前
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花とナイチンゲール

1.夏、翔る 階段を飛ぶように駆け下りる。息がきれる。下駄箱で靴を履き替える時間がもどか…

isora/
4年前
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あなた1人が聴いてくれたらもうそれでいい

思い返せば長い長い片思いでした。 どうしようもない、遠い憧れにも似たような恋でした。 明…